
マジ男結婚相手に選ばれるには、やっぱり年収と正社員かどうかが大事なんだよね?

デア子それも大事だけど…わたしは、いっしょに家のことをやってくれるかが気になるな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、既婚者が「何で結婚を決めたか」を調べた研究です。中澤信吾さん(内閣府経済社会総合研究所)、児玉直美さん(明治学院大学)、鈴木亘さん(学習院大学)の論文「既婚者の結婚決定要因に関するコンジョイント分析」(内閣府経済社会総合研究所『経済分析』第211号、2025年)の原文をもとにまとめました。論文は「執筆者個人の見解」で、内閣府の公式見解ではないと明記されています。
どんな研究?
- 内閣府経済社会総合研究所が2024年3月に行ったインターネット調査(「少子化・女性活躍の経済学研究」に向けたアンケート調査)のうち、25〜49歳の既婚者1万人(女性4,897人・男性5,103人)の答えを使いました。都道府県・男女・年齢5歳ごとの人口の割合に合わせて集めています
- 回答者には、今の配偶者と結婚を決めたころを思い出してもらい、「性格や趣味、容姿などの相性は今の配偶者と同じ」と仮定したうえで、相手の条件だけを変えた8通りのシナリオを見せました
- それぞれについて「そのような条件なら、結婚を迷った、または結婚しなかった」か、「それでも今の配偶者と結婚した」かを選んでもらいました(コンジョイント分析という方法)
変えた条件は次の4つです。
| 条件 | 選択肢 |
|---|---|
| 相手の雇用形態(結婚を決めた当時) | 正社員/正社員以外 |
| 相手の学歴 | 自分より高い/同じくらい/自分より低い |
| 相手の家事・育児への参加 | 協力的/非協力的 |
| 期待していた世帯所得 | 期待どおり/期待より3割低い |
わかったこと(1):いちばん大きかったのは「家事・育児に協力的か」
条件ごとに「それでも結婚した」と答えた割合の差を、統計的に分析した結果(限界効果)です。
| 条件 | 女性 | 男性 |
|---|---|---|
| 相手が家事・育児に協力的(非協力的とくらべて) | +27.1ポイント | +23.3ポイント |
| 世帯所得が期待より3割低い | −11.2ポイント | −3.1ポイント |
| 相手が正社員以外 | −10.4ポイント | −2.5ポイント |
| 相手の学歴が自分より低い | −5.9ポイント | はっきりした差なし |
| 相手の学歴が自分より高い | はっきりした差なし | −0.9ポイント |
- 男女計では、家事・育児に協力的かどうかで25.2ポイントの差がありました。ほかの条件よりずっと大きい差です
- 女性は、相手の雇用形態や世帯所得でも「それでも結婚した」の割合が10ポイント以上変わりました。男性は、雇用形態や学歴の影響が小さめでした
- どのシナリオでも、「それでも結婚した」と答えた割合は男性のほうが女性より高くなっていました(差は4.0〜24.0ポイント)

マジ男男の人にとっても、相手が家事・育児に協力的かどうかがいちばん大きいんだ!
わかったこと(2):人によって重みがちがう
- 本人が大卒以上の人は、大卒未満の人より、相手の家事・育児への参加をより重く見ていました(女性で6.2ポイント、男性で4.3ポイント大きい差)
- 自分の家事の力が高い男性(交際を始めたころ、11種類の家事のうち5つ以上が「自分で十分にできた」人)は、そうでない男性より、相手の家事・育児への参加を7.7ポイント重く見ていました
- 35歳未満の女性は、35歳以上の女性より、相手の家事・育児への参加を7.4ポイント重く見ていました。男性では、年齢による差はほとんどありませんでした
論文のまとめ
論文は、女性も男性と同じように働き続ける「共働き社会」では、結婚を決める条件として家事・育児への参加がますます重要になるだろう、と書いています。あわせて、男性の経済的な安定も、結婚を決める大事な条件になっていることを指摘しています。

既婚者1万人に聞いたこの研究では、相手が家事・育児に協力的かどうかで「それでも結婚した」の割合が男女計で約25ポイント変わり、年収や雇用形態より大きな差でした。家のことをいっしょにできる姿勢は、男女どちらにとっても大事な条件のようです。
研究の限界
- 調査会社の登録モニターへのインターネット調査です。全国の人口の割合に合わせて集めていますが、ネット調査に答える人に限られます
- 「もしこうだったら」という仮定の質問への答えで、実際にそうした相手と出会ったときの行動とは同じとは限りません。論文は、既婚者に聞くことで未婚者より現実に近い答えが得られる点を、この研究の新しさとしています
- 年齢層によって既婚者の割合が人口とちがう点は、補正せずに年齢別の分析で見た、と書かれています
- 条件は4つだけで、性格や趣味などの相性は「今の配偶者と同じ」と仮定しています
婚活に当てはめると
- この研究では、家事・育児への協力の姿勢が、男女どちらにとっても大きな条件でした
- 結婚相手に求める条件を国の調査で見た記事は結婚相手に求める条件は?、共働きの広がりは共働き世帯は専業主婦世帯の3.5倍に、家事・育児の分け方は結婚後の家事・育児、どう分ける?もどうぞ

デア子デートのときに、休みの日の過ごし方や家事のことも、少しずつ話してみようかな。

マジ男ぼくも料理をもう少しできるようにしておくよ。
まとめ
- 内閣府経済社会総合研究所の2024年の調査で、既婚者1万人に「結婚を決めたころの相手の条件がちがったら」を聞いた研究(2025年)
- 相手が家事・育児に協力的なら、「それでも結婚した」は男女計で25.2ポイント高かった。雇用形態・学歴・世帯所得より大きな差
- 女性は、相手の雇用形態(10.4ポイント)や世帯所得(11.2ポイント)も重く見ていた
- 仮定の質問への答えで、実際の行動と同じとは限らない
参考文献
- 中澤信吾, 児玉直美, 鈴木亘. 既婚者の結婚決定要因に関するコンジョイント分析. 経済分析. 2025;(211):126-142. 内閣府経済社会総合研究所. doi:10.60294/keizaibunseki.211_05. https://doi.org/10.60294/keizaibunseki.211_05 (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
