
プレ男SNSで「審査なし・即日融資」っていう広告を見たんだ。お金にこまってるし、借りちゃおうかな…。

メル美待って!登録のないヤミ金かもしれないよ。利息の上限や、ヤミ金の契約がどうなるか、法律で見てみよう。
今回は、ヤミ金と利息のルールです。利息制限法(昭和29年法律第100号)、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(出資法。昭和29年法律第195号)、貸金業法(昭和58年法律第32号)、民法の条文をe-Gov法令検索で、最高裁判所平成20年6月10日判決の内容を、金融庁の「最高裁判所平成20年6月10日判決の概要」で確認しました。この記事は一般的な情報です。実際に借りてしまったときは、警察や弁護士・司法書士、相談窓口に相談してください。
利息の上限(利息制限法1条)
| 元本の額 | 上限の利率 |
|---|---|
| 10万円未満 | 年20% |
| 10万円以上100万円未満 | 年18% |
| 100万円以上 | 年15% |
- この利率をこえる利息の契約は、こえた部分が無効です
- 利息を先に差し引く「天引き」でも、受けとった額を元本として計算した上限をこえる部分は、元本の支払いにあてたものとみなされます(2条)
- 返すのが遅れたときの損害金(賠償額の予定)も、上限の利率の1.46倍をこえる部分は無効です(4条)
高すぎる利息は犯罪(出資法5条)
| 場合 | 刑 |
|---|---|
| だれでも、年109.5%をこえる利息の契約をしたとき(受けとる・要求するのも同じ) | 5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方(5条1項) |
| 業として貸す人が、年20%をこえる利息の契約をしたとき | 5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方(5条2項) |
| 業として貸す人が、年109.5%をこえる利息の契約をしたとき | 10年以下の拘禁刑もしくは3,000万円以下の罰金、またはその両方(5条3項) |
- 年109.5%は、1日あたり0.3%です(うるう年をふくむ1年は年109.8%)

プレ男「10日で1割」なんて言われたら、年109.5%なんて軽くこえちゃうね…。
登録のない貸金業は犯罪(貸金業法)
- 貸金業をしようとする人は、内閣総理大臣(2つ以上の都道府県に営業所がある場合)または都道府県知事の登録を受けなければなりません(3条1項)。登録は3年ごとの更新です(3条2項)
- 登録を受けない人は、貸金業を営んではならない(11条1項)。貸金業をする旨の表示や広告もしてはいけません(11条2項)
- 無登録で貸金業を営むと、10年以下の拘禁刑もしくは3,000万円以下の罰金、またはその両方(47条2号)
- 貸金業を営む人が業として貸すとき、年109.5%をこえる利息の契約をすると、その消費貸借の契約そのものが無効です(42条1項)
最高裁:ヤミ金には元本も返さなくていい(平成20年)
金融庁の「最高裁判所平成20年6月10日判決の概要」によると、最高裁は次のように判断しました。
- ヤミ金融業者が、年利数百%〜数千%という著しい高利で貸し付けた場合、ヤミ金融業者は元本の返還を請求することができない。借主は、元本についても返す義務がない
- 著しい高利での貸付けや、弁済の名目でお金を受けとった一連の行為は不法行為になる。借主は、元利金の弁済として支払った全額を、損害として賠償請求できる
- ヤミ金融業者が貸付けとしてわたしたお金は、不法原因給付にあたるので、返すよう請求することはできない(民法708条:「不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない」)
- 借主が損害賠償を請求するとき、借りたお金の分を、損害額から差し引くことは許されない

メル美ヤミ金は、法律で守られないんだね。だからこそ、こわい取り立てをしてくることもある。ひとりでかかえこまないで。
- ただし、金融庁の概要は、この判決は著しく高利の貸付けである点に着目したもので、「数百%〜数千%」に満たない利率の貸付けについてどう判断されるかは、まだ示されていない、と注意しています
借りてしまったら
- ひとりで返そうとしたり、言われるままに口座や携帯電話をわたしたりしないでください。口座や携帯を人にわたすこと自体が、別の犯罪になることもあります(闇バイトの勧誘については闇バイトの記事で)
- 警察(相談専用電話 #9110)や、弁護士・司法書士に相談しましょう
- ホストクラブの売掛のために借金をすすめられたときのことは、ホストクラブの記事で紹介しています

利息制限法の上限は、元本に応じて年15〜20%です。金融庁の概要によると、最高裁は、年利数百〜数千%で貸したヤミ金融業者は元本の返還も請求できない、と判断しました。
まとめ
- 利息の上限は、元本10万円未満年20%、100万円未満年18%、100万円以上年15%(利息制限法1条)。こえた部分は無効
- 業として年20%をこえる利息の契約は5年以下の拘禁刑など、年109.5%をこえると10年以下の拘禁刑など(出資法5条)
- 登録のない貸金業は10年以下の拘禁刑または3,000万円以下の罰金(貸金業法47条)。年109.5%をこえる貸金業者の契約は無効(42条)
- 最高裁(平成20年6月10日):著しい高利のヤミ金は元本の返還も請求できない。借主は支払った全額を損害として請求できる
- 借りてしまったら、ひとりでかかえこまずに警察(#9110)や専門家へ
参考文献
- 利息制限法(昭和29年法律第100号)第1条・第2条・第4条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000100 (閲覧日:2026年10月12日)
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(昭和29年法律第195号)第5条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000195 (閲覧日:2026年10月12日)
- 貸金業法(昭和58年法律第32号)第3条・第11条・第42条・第47条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032 (閲覧日:2026年10月12日)
- 民法(明治29年法律第89号)第708条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089 (閲覧日:2026年10月12日)
- 金融庁. 最高裁判所平成20年6月10日判決の概要(PDF). https://www.fsa.go.jp/policy/kashikin/yamikin/01.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- 警察庁. 令和2年版 警察白書 第2章第3節 第3項 相談業務の充実強化(警察相談専用電話「#9110」). https://www.npa.go.jp/hakusyo/r02/honbun/html/w2233000.html (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。