眉間のしわのボツリヌストキシン注射:皺眉筋と鼻根筋に5か所。日本で承認されている使い方と、まぶたが下がる副作用
眉間の縦じわは、眉を寄せる「皺眉筋」と、眉間を下へ引く「鼻根筋」が縮んでできます。ボツリヌストキシン注射は、日本で「65歳未満の成人の眉間の表情皺」に承認されている使い方です。注射する位置、効果が続く期間、まぶたが下がる(眼瞼下垂)などの副作用を、添付文書をもとにまとめました。

プレ男パソコンを見てると、眉間にしわが寄ってるって言われる…。怒ってるように見えるらしい。

メル美眉間のしわって、どの筋肉が関係してるの?
こんにちは、Dr. Taro です。 「美容医療」から、ボツリヌストキシン注射の部位別シリーズです。第1回は眉間。ボツリヌストキシン全体の話はボツリヌストキシン注射をご覧ください。
眉間のしわにかかわる筋肉
- 皺眉筋(しゅうびきん):眉の内側から、外側の上へ走る筋肉です。眉を寄せると、眉間の縦じわができます
- 鼻根筋(びこんきん):鼻のつけ根にある筋肉で、眉間を下へ引きます
- 眉間には、このほかに眉毛下制筋(びもうかせいきん)という小さな筋肉もあり、皺眉筋・鼻根筋・眼輪筋とともに、眉間の筋肉のグループ(グラベラ複合体)をつくっています
- 米国の医学事典「StatPearls」によると、皺眉筋は眉間の縦じわをつくる大事な筋肉で、眉を上げる額の前頭筋とは反対の向きにはたらきます。これらの筋肉のバランスで、眉の位置と形が決まります
- ボツリヌストキシンは、筋肉を縮ませる神経の信号を弱めて、表情をつくったときのしわを目立たなくします
日本で承認されている使い方
- 眉間のしわは、ボツリヌストキシン注射が日本で承認されている使い方のひとつです(65歳未満の成人の、眉間の表情皺)
- 左右の皺眉筋に2か所ずつ、鼻根筋に1か所の合計5か所に、合計10〜20単位を分けて注射します
- 3か月以内の再注射は避けることになっています
- 見た目のための治療なので、自費です
どのくらい効く?どのくらい続く?
添付文書にある、日本の臨床試験の結果です。
- 注射して4週間後に「改善した」人の割合は、10単位で92.2%、20単位で95.1%(くり返し注射した試験の、1回目)
- しわが元の程度に戻るまでの期間は、平均で10単位が約13週、20単位が約16週
- つまり、効果は一時的で、続けるにはくり返し注射が必要です

メル美3〜4か月くらいで元に戻るんだね。
副作用:まぶたが下がることがある
同じ試験で、20単位を注射した人の主な副作用は次のとおりです。
| 副作用 | 20単位の人での割合 |
|---|---|
| 目の違和感(眼の異常感) | 11.5% |
| 頭痛 | 4.9% |
| 注射した場所の痛み・不快感 | それぞれ4.4% |
| まぶたが下がる(眼瞼下垂) | 4.4% |
- 添付文書では、まぶたが下がるのを減らすため、まぶたを上げる筋肉のまわりへの注射を避けることが求められています
- 注射のあと3〜4か月の間に、息苦しさや力が入りにくいなどの変化があったら、すぐに医師に伝えます
注射を受ける前に知っておきたいこと
- 妊娠中・授乳中の人は受けられません
- 注射のあとは、女性は2回の月経を経るまで、男性は少なくとも3か月、避妊が必要です
- 美容目的では、日本で承認されていない製剤が使われることもあります。どの製剤を使うのか、説明を受けてから決めましょう(ボツリヌストキシン注射)
まとめ
- 眉間の縦じわは、皺眉筋と鼻根筋が縮んでできる
- 眉間は、日本で承認されている使い方(65歳未満の成人)。5か所・10〜20単位
- 効果は約3〜4か月。3か月以内の再注射は避ける
- 副作用にまぶたが下がることがある
- 注射のあとは避妊が必要(女性は2回の月経まで、男性は3か月)
参考文献
- A型ボツリヌス毒素製剤(表情皺・咬筋) 添付文書 2026年8月改訂(第4版)(KEGG MEDICUS). https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00056431 (閲覧日:2026年9月27日)
- Anatomy, Head and Neck, Eye Corrugator Muscle. StatPearls(Europe PMC). https://europepmc.org/article/MED/31194420 (閲覧日:2026年9月28日)
- Anatomy, Head and Neck, Procerus Muscle. StatPearls(Europe PMC). https://europepmc.org/article/MED/30521184 (閲覧日:2026年9月28日)
- Pessino K, Patel J, Patel BC. Anatomy, Head and Neck; Frontalis Muscle. StatPearls(Europe PMC). https://europepmc.org/article/MED/32491684 (閲覧日:2026年9月28日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。