
プレ男今日の飛行機雲、なかなか消えなかったんだ。あれってケムトレイルって言って、何かまかれてるんでしょ…?

メル美すぐ消える日と、ずっと残る日があるよね。どうしてなんだろう。
こんにちは、Dr. Taro です。 「都市伝説にマジレス」、今回はケムトレイル説です。
どんな説?
- 「空に長く残る飛行機雲は、ただの雲ではなく、政府や企業がひそかにまいている化学物質(ケムトレイル)だ。健康や環境に悪い影響がある」という説です
- 「証拠」として、長く残る飛行機雲の写真や、池の底の泥・雪・空気の中から「金属が見つかった」という分析結果などが出回っています
専門家77人の答え(2016年の研究)
米国のカーネギー研究所などの研究チームが、2016年に学術誌『Environmental Research Letters』に発表した研究です。
- 飛行機雲の専門家と、大気から地面に落ちてくる物質の専門家、合わせて77人に、ケムトレイル説で「証拠」とされる写真や分析結果を見てもらいました
- 「秘密の大規模な散布の証拠に出会ったことがあるか」という質問に、76人(98.7%)が「ない」と答えました
- 飛行機雲の専門家49人全員が、長く残る飛行機雲の写真は、空気の湿りぐあい、高さ、飛行機の種類などで説明でき、化学物質の散布と考える必要はないと答えました
- 泥・雪・空気の分析結果についても、80〜89%の専門家が、散布の証拠ではなく、もともと地面にある成分や、試料の集め方の問題で説明できると答えました
- 「ある」と答えた1人も、「土の中にはあまりないバリウムが、人里はなれた場所の空気中に多かった」という例をあげたもので、秘密の散布を示すものではありません

プレ男専門家が証拠を見たうえで、ほぼ全員が「ない」って言ってるんだ。
飛行機雲が、長く残る日と、すぐ消える日
- 気象予報士の解説(ウェザーニュース)によると、飛行機雲は、ふつうの雲と同じく氷の粒が集まったものです。エンジンの排気ガスにふくまれる水蒸気が、上空のとても冷たい空気で急に冷やされてできるほか、翼のうしろで気圧が下がって空気が冷えることでもできます
- 上空の空気が湿っている日は、氷の粒が消えにくく、飛行機雲は長く残り、広がることがあります。空気が乾いている日は、すぐに消えます
- つまり「なかなか消えない飛行機雲」は、上空が湿っているサイン。天気がくずれる前ぶれ、と言われることもあります

専門家77人のうち76人が、ケムトレイルの証拠を見たことはないと答えました。長く残る飛行機雲は、上空が湿っているサインです。
まとめ
- ケムトレイル説は、「長く残る飛行機雲は、ひそかにまかれた化学物質」という説
- 2016年、専門家77人中76人が「秘密の散布の証拠は見たことがない」と答えた
- 長く残る飛行機雲は、上空の湿度、高さ、飛行機の種類で説明できる
- 陰謀論にひかれる心理については、レプティリアン説の記事もどうぞ
参考文献
- Shearer C, West M, Caldeira K, Davis SJ. Quantifying expert consensus against the existence of a secret, large-scale atmospheric spraying program. Environ Res Lett. 2016;11:084011. https://iopscience.iop.org/article/10.1088/1748-9326/11/8/084011 (閲覧日:2026年9月29日)
- ScienceDaily(Carnegie Institution for Science). ‘Chemtrails’ not real, say atmospheric science experts(2016年8月12日). https://www.sciencedaily.com/releases/2016/08/160812103718.htm (閲覧日:2026年9月29日)
- ウェザーニュース. 飛行機雲ができるわけ 天気との関係は?. https://weathernews.jp/s/topics/202004/220135/ (閲覧日:2026年9月29日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。