
プレ男かぜ薬を飲んで何日かしたら、体に赤いぶつぶつが出てきた。薬のせい?それともかぜのせい?

メル美漢方なら、アレルギーは起きないって聞いたことがあるけど…。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、薬疹(やくしん)の話です。日本皮膚科学会の「皮膚科Q&A 薬疹(重症)」をもとにまとめました。
どんなときに薬疹を疑う?
- 薬を飲んで発疹が出ると、すぐ「薬疹」と考えたくなりますが、薬は具合が悪いとき、とくにウイルス感染のときに飲むことが多く、薬疹かウイルス感染かの見分けが難しいことがよくあります(はしかのように、熱のあとに発疹が出る感染症もあります)
- 新しい薬を飲み始めて1〜2週間で発疹が出たときは、アレルギー性の薬疹を疑います。薬をやめて発疹がよくなると、さらに可能性が高くなります
- 正確な診断は、専門家でも難しいことがあります

プレ男薬のせいか、かぜのせいか、自分では決められないんだね。
重い薬疹のサイン
| 病名 | 特徴 |
|---|---|
| 中毒性表皮壊死症(TEN) | 全身の皮膚が赤くなり、こするだけでむけて、やけどのようになる。薬疹の中で最も重く、死亡率20〜30%と考えられている |
| スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS) | 皮膚のむける範囲はTENより少しせまいが、目・口・陰部の粘膜が強くただれる。とくに目の症状が強いと後遺症が残ることがある |
| 薬剤性過敏症症候群 | 薬を飲み始めて3週間以上(平均4週間)たってから、発熱とかゆい赤い発疹、リンパ節のはれで始まる。体にひそむウイルスの再活性化が関係し、薬をやめても悪くなることが多い。原因の多くはけいれんを抑える薬 |
- TENやSJSは、目・口唇・陰部などの粘膜がおかされるのが特徴で、初めから粘膜の症状が強い場合は、その可能性があります
- とにかく早く治療することが大事で、すみやかに入院して治療する必要があります

薬を飲んだあとに、目・口・陰部の粘膜がただれる、皮膚がむけるといった症状が出たら、重い薬疹の可能性があります。とにかく早く治療することが大事で、すみやかに入院して治療する必要があります。
一度起こした薬は「一生さける」
- アレルギー性の薬疹の場合、その薬へのアレルギーは一生続くと考えてよく、その薬はもう飲めないと考えます
- 薬を処方されるたびに、アレルギーを起こした薬の名前を必ず伝えましょう。原因の成分が市販薬にふくまれていることもあるので、成分表の確認も大切です
- 原因の薬と、かわりに飲める薬をはっきりさせておくことが、予防につながります
「漢方なら大丈夫」は誤解
- 薬疹を絶対に起こさない薬はありません。治療に使うステロイドでさえ、アレルギーを起こす人がいます
- 漢方薬や民間薬も薬疹を起こします。病院の薬のように頻度が調べられていないので、「起こさない」のではなく「起こしていても知ることができない」だけです
- 「作用の弱い薬=副作用が少ない」も正しくありません
薬疹にならないために
- 飲む薬はできるだけ少なく、短い期間に
- とくにかぜなどのウイルス感染のときは、たくさんの種類の薬を飲まないように
- 一度やめた薬をまた飲み始めるような不規則な飲み方は、アレルギーを起こしやすくします
重い副作用の救済制度
-
病院などで出された薬を正しく使ったのに起きた副作用で、入院が必要な病気や重い障害、死亡などの健康被害を受けた人には、医薬品副作用被害救済制度があります。医薬品医療機器総合機構(PMDA)が運営しています

メル美薬で何か出たら、薬の名前とどんな発疹だったかをメモしておこう。お薬手帳にも書いておくといいね。
まとめ
- 新しい薬を飲み始めて1〜2週間の発疹は薬疹を疑う。ただしウイルス感染との見分けは難しい
- 皮膚がむける・目や口や陰部の粘膜がただれるのは重い薬疹のサイン。早く治療を
- アレルギーを起こした薬は一生さける。処方のたびに伝える
- 漢方薬・民間薬も薬疹を起こす
- 薬は少なく、短く。重い副作用には救済制度がある
参考文献
- 日本皮膚科学会. 皮膚科Q&A 薬疹(重症)(Q1〜Q3、Q5、Q6、Q9、Q10、Q12、Q14). https://www.dermatol.or.jp/qa/qa18/index.html (閲覧日:2026年10月7日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。