
プレ男喘息のある50代の上司が、においがまったくわからなくて、両方の鼻がずっとつまってるんだって。鼻茸の手術をしたのに、またすぐできたらしい。

メル美ふつうの蓄膿症とはちがうのかな?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、好酸球性副鼻腔炎の話です。難病情報センターの「好酸球性副鼻腔炎」(令和8年1月更新)をもとにまとめました。副鼻腔炎全体については副鼻腔炎の記事にまとめています。
どんな病気?
- 両側の鼻の中に鼻茸(はなたけ)がいくつもでき、手術をしてもすぐに再発しやすい、治りにくい慢性副鼻腔炎です
- 鼻茸は水ぶくれのような良性のできもので、かぜや細菌の感染のたびに大きくなり、ひどいと鼻の穴からあふれそうになることもあります
- 鼻茸を顕微鏡で調べると、好酸球という免疫細胞がたくさん見られることから、この名前がつきました
- 一般的な慢性副鼻腔炎は抗菌薬と内視鏡の手術でかなり治りますが、この病気は手術をしても再発しやすく、ステロイドの飲み薬でよくなるのが特徴です
どんな人に多い?
- ほとんど20歳以上の大人になってから発症します。15歳以下の子どもでは起こりません
- 鼻茸のある慢性副鼻腔炎の人は約20万人で、そのうち好酸球性副鼻腔炎の中等症・重症の人は約2万人です。1990年代後半から増えています
- 気管支喘息の人や、アスピリンなどの解熱剤で喘息やショックを起こす人(アスピリン不耐症)に多く起こります。喘息が先、副鼻腔炎が先、同時、がほぼ同じ割合(それぞれ30〜35%程度)です
- 男性に多く、平均年齢は50〜55歳です
症状
- においがわからない(嗅覚障害)
- 両側の鼻づまり、ねばっこい鼻水
- 鼻がつまるので口呼吸になり、口が渇く、のどが痛くなる
- においがわからないため、味もおかしくなる
- 気管支喘息の発作
- 耳がつまる、聞こえにくい、とてもねばっこく止まりにくい耳だれ(好酸球性中耳炎)
- 頬や歯の痛みはあまりありません。かぜのような症状のあと、鼻の状態がさらに悪くなることがよくあります

プレ男喘息があって、においがわからなくて、両側の鼻づまり、手術してもすぐ再発…上司の症状は、好酸球性副鼻腔炎の特徴に当てはまるんだ。
治療と経過
- 汚い鼻水が出ているときは、まず抗菌薬を飲みます
- 鼻水が透明になってもにおいが戻らず鼻づまりが続くときは、ステロイドの飲み薬で鼻茸を小さくします。約3か月、量を減らしながら続けます
- 鼻茸が大きくなったら、内視鏡を使った手術で鼻茸をとります。手術のあとは鼻の洗浄などを続けます
- 大きな鼻茸のある人には、2週間に1回の注射の薬があり、60〜70%の人に効果があります。ただし、注射をやめると鼻茸がまた大きくなることが多いとされています
- 病気そのものは命に危険を及ぼさないため、ステロイドの飲み薬をずっと続けることはさけたほうがよいとされています。やめるとかぜなどをきっかけに再び悪くなり、治療をくり返していく経過をたどることがよくあります
日常生活の注意
- かぜなどをひくと悪くなるので、規則正しい生活と、帰宅後には必ず手洗いをしましょう

好酸球性副鼻腔炎は、気管支喘息やアスピリン不耐症の人に多く、においがわからない、両側の鼻づまり、手術してもすぐ再発する鼻茸が特徴です。かぜで悪くなるので、規則正しい生活と手洗いを心がけましょう。
- においがわからないときはにおいがわからない「嗅覚障害」の記事もどうぞ

メル美においや耳のことも、喘息の主治医や耳鼻咽喉科の先生に伝えておくといいね。
まとめ
- 両側に鼻茸がいくつもでき、手術しても再発しやすい慢性副鼻腔炎
- 喘息・アスピリン不耐症の人に多い。男性、平均50〜55歳
- においがわからない・両側の鼻づまり・ねばっこい鼻水・耳がつまる・耳だれ
- ステロイドの飲み薬がよく効く。内視鏡手術、注射の薬(60〜70%に効果)
- かぜで悪化。規則正しい生活と手洗いを
参考文献
- 難病情報センター. 好酸球性副鼻腔炎(指定難病306)(情報更新日:令和8年1月、好酸球性副鼻腔炎のQOL調査とQOLに基づいた治療ゴールの設定班). https://www.nanbyou.or.jp/entry/4537 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。