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ハイ男アプリで会った人と、たまたま同じ腕時計をしてたんだ。共通点だと思って話したんだけど、あんまり盛りあがらなくて。

アソ美わたしは、同じ旅行先に行ったことがある人だと、一気に話がはずむかも。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、「同じ体験をした人」と「同じモノを持っている人」、どちらを近くに感じるかを調べた心理学の研究です。2024年にアメリカの学術誌「Journal of Behavioral Decision Making」に載った、クマール、マン、ギロビッチの論文「The Aptly Buried “I” in Experience」の原文(著者が公開している版)をもとにまとめました。デートの研究ではなく、自分の買いものと人とのつながりを調べたものです。
どんな研究?
- 「体験への出費」(旅行、コンサート、外食など)と、「モノへの出費」(服、電子機器、アクセサリーなど)を比べました
- 7つの実験で、同じ買いものをした人への親近感や、人とつながりたい気持ちを調べています
わかったこと(1):同じ体験をした人のほうが、近く感じる
- 実験1a(オンライン調査の301人、事前登録あり):最近5年でいちばん大きな買いものを思いうかべ、「初対面の人が同じ買いものをしていた」と知ったときの親近感をたずねました(1〜9)
- 同じ体験をした人:6.00
- 同じモノを買った人:5.25
- 共通点の話なしで、ただ会った人:4.04
- どちらの共通点も親近感を高めましたが、体験のほうが強いという結果でした
わかったこと(2):体験は「自分らしさ」に近い
- 実験1b(大学生96人):その買いものが「本当の自分」をどれくらい表しているかもたずねると、体験のほうが「自分らしい」と答えられ、親近感の差は、この「自分らしさ」で説明できると分析されました
- 値段の差では説明できませんでした
わかったこと(3):相手のほうが「良い体験」でも
- 実験1c(オンライン調査の400人、事前登録あり):相手が「同じライブで、もっと良い席だった」「同じネックレスで、もっと高級なものだった」のように、少し上の買いものをしていた場合も調べました
- 相手の買いものが上でも、体験の場合は、同じモノを買った相手と同じくらいの近さを感じていました(体験・上の相手5.83、モノ・同じ相手5.77。似ている度合い)

アソ美相手のほうがいい席でも、「同じライブに行った」だけで近く感じるんだ。
わかったこと(4):実際にお金を使ってもらうと
- 実験4(米国の大学の学生100人):25ドルを渡し、1週間のうちに、体験かモノのどちらかに使ってもらいました(自分のお金を足してもよい)。1週間後にたずねると、
- その買いものがどれくらい人とかかわるものだったか(0〜10):体験は7.42、モノは3.50
- 体験に使った人のほうが、その買いものについて人と話し、人とのつながりが広がったと答えていました
- 値段の平均に差はありませんでした

この研究では、同じ体験をした相手への親近感は、同じモノを買った相手より強めでした。論文は、体験のほうが「自分らしさ」に結びついているからだと考えています。
デートに当てはめると
研究からいえることは、次のくらいです。
- 共通点をさがすときは、持っているモノより、行った場所・見たもの・したことの共通点のほうが、近さを感じやすいのかもしれない(実験1a〜1c)
- 「行ったことある?」「最近どこか出かけた?」と、体験についてたずねてみるのもひとつ。体験の話は、話す側も楽しみやすいという研究もあります(会話のネタは、買った「モノ」より「したこと」?)
- 初対面の人との会話の研究は、初対面の人との会話は「思ったより学べる」の記事もどうぞ
注意したいこと:
- デートの研究ではありません。実験1a〜1cは「もし初対面の人が同じ買いものをしていたら」と想像して答えたものです
- 対象は米国の大学生やオンライン調査の参加者で、本人の答え(自己申告)です
- 実験3(人と過ごしたい気持ち)では、体験・モノ・比較なしの3つを比べた全体の差ははっきりせず、論文も、比較なしのグループとの関係は実験によって結果がちがったと書いています
- 共通点がなければ仲良くなれない、という研究ではありません

ハイ男次は腕時計の話より、「休みの日に何してる?」から聞いてみるよ。

アソ美共通の体験が見つかったら、そこから話を広げてみよう。
まとめ
- 同じ体験をした人への親近感(6.00)は、同じモノを買った人(5.25)より強めだった
- 理由は、体験のほうが「自分らしさ」に結びついているから、と分析された
- 相手の体験のほうが少し上でも、近さを感じていた
- ただし、多くは想像して答えた実験で、デートの研究ではない
参考文献
- Kumar A, Mann TC, Gilovich T. The Aptly Buried “I” in Experience: Experiential Purchases Promote More Social Connection Than Material Purchases. Journal of Behavioral Decision Making. 2024;37(2):e2376. doi:10.1002/bdm.2376. 著者公開版:http://www.kumar-amit.com/s/Kumar-Mann-Gilovich-2024-The-aptly-buried-I-in-experience-JBDM.pdf (閲覧日:2026年10月22日)
- Crossref. 10.1002/bdm.2376 の書誌情報(訂正・撤回の通知なし). https://api.crossref.org/works/10.1002/bdm.2376 (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

