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マジ男デートの最後に「また今度」で別れちゃうことが多いんだ。次の日にちまで決めたほうがいいのかな。

デア子わたしは、次の予定が決まっていると、その日までちょっと楽しみなんだよね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、「楽しみに待つ時間」についての心理学の研究です。2014年にアメリカの学術誌「Psychological Science」に載った、クマール、キリングスワース、ギロビッチの論文「Waiting for Merlot」の原文(著者が公開している版)をもとにまとめました。デートの研究ではなく、これからする買いものを待つ気持ちを調べたものです。
どんな研究?
- 「体験への出費」(旅行、コンサート、スキー、外食など)と、「モノへの出費」(服、ノートパソコンなど)を比べました
- 4つの研究で、待っているあいだの気持ちを調べています
わかったこと(1):体験を待つ時間は、心地よく、わくわくする
- 研究1(コーネル大学の学生97人):近いうちにする予定の買いものを思いうかべてもらい、待つ気持ちをたずねました(−4〜+4)
- 待つ時間の心地よさ:体験は2.64、モノは1.37
- 「いらいら」より「わくわく」に近いか:体験は2.58、モノは1.06
- 予定していた買いものの値段に、差はありませんでした
- どちらもプラス側の答えで、モノを待つのもうれしいことです。論文は、体験を待つ気持ちのほうが「わくわく」寄りで、モノは「いらいら」が混じりやすい、と説明しています
わかったこと(2):日常の気分でも、同じ傾向
- 研究2:スマートフォンに1日のうちランダムな時刻に通知を送り、2,266人に「いまの気分」と「いま、これからの買いものを考えているか」をたずねました(0〜100)
- 体験寄りの買いものを考えているときのほうが、モノ寄りのときより、幸福感・心地よさ・わくわく感が高めでした
- 「何も買いものを考えていないとき」と比べると、体験を考えているときは幸福感が少し高く(2.44ポイント)、モノを考えているときは差がありませんでした
- 論文も、この差は大きくはないと書いています

デア子体験の予定を考えているだけで、ちょっと気分がいいんだ。
わかったこと(3):行列でも、体験待ちのほうがおだやか
- 研究3:2011〜2012年の新聞記事から、長い行列を伝える149本を集めて分析しました。体験を待つ行列ほど、並ぶ人のふるまいや気分の書かれ方がおだやかでした。窓ガラスを割るなどの悪いふるまいが書かれた18本は、モノ寄りの行列が中心でした
- 研究4(学生97人):長い行列に並んだときを思い出してもらうと、体験のために並んだときのほうが、待ち時間を心地よく感じていました(体験0.28・モノ−0.66)

この研究では、体験を待つ時間は、モノを待つより心地よく、わくわく感が強いという結果でした。論文は、楽しみに待つ時間にも価値があると考えています。
デートに当てはめると
研究からいえることは、次のくらいです。
- デートも「体験」のひとつと考えると、次に会う予定が決まっていることで、その日までの時間を楽しめるのかもしれない(研究1・2)
- 次の約束の誘い方は、2回目のデート、どう誘う?の記事もどうぞ
- 体験は、あとで人に話すことでも楽しさが増すという研究もあります(会話のネタは、買った「モノ」より「したこと」?)
注意したいこと:
- デートの研究ではありません。自分のお金でする買いもの(旅行やチケット、服や家電)を待つ気持ちの研究です。相手のいる予定や、婚活のデートで同じ結果になるかは、この論文からはわかりません
- 研究1・4は米国の大学生、研究2は参加を希望した人の調査で、本人の答え(自己申告)です
- 研究3は新聞記事の分析で、並んでいる人の性格などのちがいは区別できません(論文は研究4でこの点を確かめています)
- 相手に予定を急がせたり、断りにくい形で日にちを決めたりすることを、この研究がすすめているわけではありません

マジ男次は「また今度」じゃなくて、相手の都合を聞きながら、候補の日を出してみるよ。

デア子決まったら、わたしもその日まで楽しみに待とうっと。
まとめ
- 体験を待つ時間は、モノを待つより心地よく(2.64対1.37)、わくわく寄り(2.58対1.06)
- 日常の気分の調査(2,266人)でも、これからの体験を考えているときは幸福感が少し高め。ただし差は大きくない
- 行列の新聞記事でも、体験待ちのほうがおだやかに書かれていた
- デートの研究ではない。相手の都合を大事にしながら予定を決めよう
参考文献
- Kumar A, Killingsworth MA, Gilovich T. Waiting for Merlot: Anticipatory Consumption of Experiential and Material Purchases. Psychological Science. 2014;25(10):1924-1931. doi:10.1177/0956797614546556. 著者公開版:http://www.kumar-amit.com/s/Kumar-Killingsworth-Gilovich-in-press-Waiting-for-Merlot-Psych-Science.pdf (閲覧日:2026年10月22日)
- Crossref. 10.1177/0956797614546556 の書誌情報(訂正・撤回の通知なし). https://api.crossref.org/works/10.1177/0956797614546556 (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
