ほくろを取る前に:それ、本当に「ほくろ」?日本人のメラノーマ(ほくろのがん)は足のうら・手のひら・爪に多い。形・境目・色むら・6mm以上をチェック
美容目的でほくろを取りたい——その前に知っておきたいのが、ほくろに似た皮膚がん「メラノーマ(悪性黒色腫)」です。日本皮膚科学会によると、日本人のメラノーマの約40%は足のうらや手のひら、爪に起こるタイプ。形が左右対称でない、境目がギザギザ、色むらがある、直径6mm以上のうち2つ以上あてはまれば皮膚科専門医へ。ダーモスコピー検査や、日ごろのセルフチェックをまとめました。

メル美顔のほくろ、レーザーで取ろうかなって思ってるの。でも、取っちゃっていいほくろなのかな?

プレ男オレは足のうらに黒い点があるのが、ずっと気になってる…。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、ほくろと、ほくろに似た皮膚がんメラノーマの話です。日本皮膚科学会の一般向けQ&Aをもとにまとめました。特定の施術をすすめる記事ではありません。
ほくろってなに?
- 医学的には色素性母斑(しきそせいぼはん)と呼ばれる、良性のものです
- 学童期〜思春期以降に出てくるもの(後天性)が圧倒的に多く、大きさは数mm以下が多いとされます
- そのため、6mm以上で、どんどん大きくなるものは、メラノーマの可能性も考えて注意が必要です
メラノーマってどんながん?
- 悪性黒色腫ともいい、皮膚の色素をつくる細胞ががん化したものです。黒いことが多いですが、茶色や、色素が少ないとふつうの肌色〜うすいピンクのこともあります
- 日本人で最も多いのは、足のうら・手のひら・手足の爪(爪の下)にできる「末端黒子型」で、日本人のメラノーマの約40%を占めます
- ほかに、胸・お腹・背中などにできるタイプ、しこりが大きくなるタイプ、顔にできて高齢者に多いタイプなどがあります
- 鼻や口の中、陰部などの粘膜にできることもあります

プレ男日本人は、足のうらにできるタイプがいちばん多いんだ…。
こんなほくろ・しみは要注意
日本皮膚科学会は、次の4つのうち2つ以上あてはまれば、皮膚科専門医の受診を勧めています。
- 形が左右対称でない
- 境目がギザギザしている
- 色が均一でなく、濃淡がまじっている
- 直径が6mm以上ある
- ときどき全身のほくろやしみをチェックしましょう。頭や背中など自分で見にくいところは、家族や友人に見てもらいましょう
ダーモスコピー検査
- ライトのついた拡大鏡のような器具で、痛みなく皮膚の表面をくわしく見る検査です。健康保険が使え、自己負担は数百円程度です
- ほくろ・しみ・血まめなどと、メラノーマを見分けられる確率が高くなります。ただし、すべてを正確に診断できるわけではなく、必要なら組織をとって調べる(生検)ことがあります
- 皮膚科でも、この器具がないところもあるので、事前に確認すると安心です

メル美取る前に、まず皮膚科でダーモスコピーで見てもらおう。
取る前に、診断を
- 美容目的でほくろを取るときも、その前に皮膚科で、本当に良性のほくろかどうかを見てもらうことが大切です
- とくに、足のうら・手のひら・爪の黒い変化、大きくなる・形や色が変わるほくろは、自己判断で取らずに受診しましょう
日ごろからできること
- 紫外線はメラノーマの発生に関わると考えられています。外に出るときは日焼け止めを使い、汗で落ちたら塗り直しを(男の日焼け止め)。メラノーマ以外の皮膚がんは紫外線と皮膚がんの記事もどうぞ
- 足のうらのメラノーマは、靴がよく当たるなど外からの刺激を受ける場所に多いことが示されています。ときどき足のうらや足の親指に黒い変化がないか確かめましょう
- ほくろをしょっちゅういじる、自分でむしって取ろうとするのはやめましょう

日本人のメラノーマは足のうらや手のひら、爪に多いです。形・境目・色むら・6mm以上のうち2つ以上あてはまるほくろは、皮膚科専門医に相談しましょう。
まとめ
- ほくろ(色素性母斑)は良性。6mm以上で大きくなるものは注意
- 日本人のメラノーマの約40%は足のうら・手のひら・爪
- 左右非対称・ギザギザ・色むら・6mm以上の2つ以上で皮膚科専門医へ
- ダーモスコピーは痛みなく、保険で数百円程度
- 取る前に診断を。日焼け止め、足のうらのチェック、いじらない
参考文献
- 公益社団法人日本皮膚科学会. 皮膚科Q&A メラノーマ(ほくろのがん)(Q1〜Q6). https://qa.dermatol.or.jp/qa12/index.html (閲覧日:2026年9月29日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。