
プレ男ペルセウスって、メドゥーサを倒した人だよね。かっこいい英雄!

メル美でも、赤ちゃんのときに海に流されたんだって。どんな一生だったんだろう?
こんにちは、Dr. Taro です。 神話のキャラクター、今回はギリシャ神話のペルセウスです。アポロドーロス『ビブリオテーケー』第2巻4章1〜5節の英訳(J.G.フレイザー訳、1921年)を、Perseusデジタル図書館で読みました。
プロフィール
| 名前 | ペルセウス |
| 親 | 神々の王ゼウスと、アルゴスの王女ダナエ |
| 育ての親 | セリポス島のディクテュス |
| 妻 | エチオピアの王女アンドロメダ |
| 代表作 | ゴルゴンのメドゥーサを倒す |
| 子孫 | ひ孫に、英雄ヘラクレス |
| 出典 | アポロドーロス『ビブリオテーケー』第2巻4章1〜5節 |
「娘の子に殺される」という神託
- アルゴスの王アクリシオスが「どうすれば男の子が生まれるか」と神託をうかがうと、神は「娘が産む男の子が、あなたを殺す」と答えました
- おそれた王は、地下に青銅の部屋をつくり、娘ダナエを閉じこめます
- ところが、ゼウスが黄金の雨の姿になって屋根から流れこみ、ダナエはペルセウスを身ごもった、と伝えられています(別の人物だという説もある、とアポロドーロスは書いています)
- 王はゼウスの子だと信じず、ダナエと赤ちゃんを箱に入れて海に流しました
- 箱はセリポス島に流れつき、ディクテュスがペルセウスを育てました

メル美赤ちゃんとお母さんを箱に入れて海に…。おじいちゃん、ひどい。
王のたくらみで、ゴルゴンの首を
- セリポス島の王ポリュデクテス(ディクテュスの兄弟)は、ダナエに思いを寄せていましたが、大人になったペルセウスがいるので近づけません
- 王は「結婚のお祝いの品を集める」という口実で仲間を集めます。ペルセウスが「ゴルゴンの首だって持ってくる」と言ったので、ほかの者には馬を求め、ペルセウスにはゴルゴンの首を命じました
- ペルセウスは、ヘルメスとアテナに導かれ、まずポルキスの娘たち(生まれたときから老婆の三姉妹)のところへ。三人は目と歯を1つずつしか持たず、かわりばんこに使っていました
- ペルセウスは目と歯を手に入れ、「ニンフたちへの道を教えたら返す」と言いました。ニンフは、森や泉、川の源、山などに住む、女性の姿の精霊です
- ニンフたちから、翼のサンダル、キビシス(袋)、ハデスの帽子(かぶると姿が見えなくなる)を受けとり、ヘルメスからは鋼の鎌をもらいました

アントニオ・テンペスタ「メドゥーサの首を落とすペルセウス」(オウィディウス『変身物語』の挿絵、1606年)。メトロポリタン美術館所蔵(パブリックドメイン)
メドゥーサを倒す
- 海の果てで、眠っているゴルゴン三姉妹を見つけます。三姉妹のうち、死ぬ運命なのはメドゥーサだけでした
- ペルセウスはアテナに手を導かれ、青銅の盾に映った姿を見ながら、メドゥーサの首を落としました
- 首からは、天馬ペガサスとクリュサオルが生まれました
- 首を袋に入れて飛び去ると、残りの姉妹が追ってきましたが、帽子で姿が見えず、逃げきりました(くわしくはメドゥーサ)
アンドロメダを救う
- 帰り道のエチオピアでは、王妃カッシエペイアが「海のニンフたちより美しい」と自慢したため、ポセイドンが洪水と海の怪物を送っていました
- 神託により、王女アンドロメダが怪物のいけにえとして岩にしばられていました
- ペルセウスは、怪物を倒したらアンドロメダを妻にすると王と誓い、怪物を倒して彼女を救いました
- アンドロメダの元婚約者ピネウスがたくらみをしかけましたが、ペルセウスはゴルゴンの首を見せて、仲間ごと石にしました

プレ男メドゥーサを倒して、そのまま怪物も倒して、王女を救う…まさに英雄だ。
島に戻り、首はアテナへ
- セリポス島に戻ると、母とディクテュスは王の乱暴から逃れて祭壇に避難していました
- ペルセウスは宮殿で、顔をそむけて首を見せ、王たちを石にしました。そしてディクテュスを島の王にしました
- サンダル・袋・帽子はヘルメスに返し、ゴルゴンの首はアテナに。アテナは首を盾の真ん中にはめこみました
円盤投げで、予言が当たってしまう
- ペルセウスは、母とアンドロメダを連れて、祖父アクリシオスに会いにアルゴスへ向かいます
- しかしアクリシオスは神託をおそれて、別の土地へ去っていました
- その地のラリッサの王が開いた競技会に、ペルセウスも出場します。五種競技の円盤投げで、投げた円盤がアクリシオスの足に当たり、アクリシオスは亡くなりました
- 神託が実現したと知ったペルセウスは、アクリシオスを葬り、自分の手で亡くなった人の国を継ぐのを恥じて、アルゴスを親せきとゆずりあい、ティリュンスの王になりました

アポロドーロスによると、ペルセウスは競技会の円盤投げで、思いがけず祖父アクリシオスの命をうばい、「娘の子に殺される」という神託が実現してしまいました。
ヘラクレスにつながる家系
- ペルセウスとアンドロメダの子エレクトリュオンの娘が、アルクメネ。アルクメネとゼウスの子が、英雄ヘラクレスです。つまりヘラクレスは、ペルセウスのひ孫にあたります(ヘラクレス)
- ヘラクレスに「12の功業」を命じたエウリュステウス王も、ペルセウスの子ステネロスの子、つまりペルセウスの孫です
まとめ
- 「娘の子に殺される」神託をおそれた祖父に、箱に入れて海に流された
- 王のたくらみでゴルゴンの首へ。翼のサンダル・袋・姿を消す帽子・鎌を手に、盾に映してメドゥーサを倒す
- 帰り道にアンドロメダを救って妻に
- 円盤投げで、思いがけず神託が実現
- ひ孫にヘラクレス
参考文献
- Apollodorus. The Library(英訳:Sir James George Frazer、1921年). 2.4.1–5. Perseus Digital Library. https://www.perseus.tufts.edu/hopper/text?doc=Perseus:text:1999.01.0022:text=Library:book=2:chapter=4:section=1 (閲覧日:2026年10月3日)
- The Metropolitan Museum of Art. Antonio Tempesta, Plate 41: Perseus Killing Medusa, from Ovid’s ‘Metamorphoses’(1606, 51.501.3892)(Open Access). https://www.metmuseum.org/art/collection/search/401129 (閲覧日:2026年10月3日)
- Homer. The Iliad, Book 20, 7–9(英訳:A.T. Murray). Perseus Digital Library. https://www.perseus.tufts.edu/hopper/text?doc=Perseus:text:1999.01.0134:book=20:card=1 (閲覧日:2026年10月8日)
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