レトロな扇風機、40年・50年ものから出火:モーターや配線の劣化が原因。2009年4月以降のエアコン・扇風機には「設計上の標準使用期間」の表示、買いかえの目安に。羽根が回らない、焦げくさいはすぐ使用中止【NITE】
昭和レトロな扇風機を、インテリアとしても使っている人もいるはず。でもNITE(製品評価技術基盤機構)によると、40年以上使った扇風機のモーターの部品が劣化して出火した例、50年使った扇風機のモーターの巻線が劣化して出火した例がありました。エアコンと扇風機の事故は2019〜2023年度の5年間に403件。製造からの年数がたつほど、火災につながるケースがふえる傾向があります。2009年4月以降に製造・輸入されたエアコンや扇風機には「設計上の標準使用期間」が表示されているので、買いかえの目安に。羽根が回らない、焦げくさいなどの異常があれば、すぐに使うのをやめましょう。
目次

プレ男実家にあった昭和の扇風機、レトロでかっこいいから部屋で使ってるんだ。まだちゃんと回るよ!

メル美40年、50年使った扇風機から火が出た例があるんだって。
こんにちは、Dr. Taro です。
今回は古い扇風機・エアコンです。NITE(製品評価技術基盤機構)の製品安全情報マガジン Vol.503「扇風機の事故」(2026年6月23日)と、プレスリリース「その“レトロ”ちょっと待った~!古いエアコン・扇風機の事故に注意」(2024年5月30日)をもとにまとめました。
古い扇風機から出火した例
- 40年以上使った扇風機:モーター用の部品(運転コンデンサー)の絶縁が弱くなり、中でショートして出火(2021年)
- 50年使った扇風機:モーターの巻線の絶縁が弱くなってショートし、出火(2019年)
- 20年以上使った扇風機:モーターの軸受けが固まって負担がかかり、巻線が熱くなって出火(2021年)
- 20年以上使った扇風機:首ふり部分の配線がくりかえし曲げられて断線し、火花が出て発火(2016年)

プレ男回っていても、中の部品は劣化してるのか…。
古いほど、火災につながりやすい
- NITEに通知されたエアコンと扇風機の事故は、2019〜2023年度の5年間に403件(エアコン340件、扇風機63件)
- 製造されてからの年数がたった製品ほど、不具合から火災につながるケースがふえる傾向があります
- 物を大切に長く使うのは大事なことですが、製品にも寿命があります。異常があればすぐに使うのをやめ、レトロな製品はインテリアにとどめるなどして安全に、とよびかけています
「設計上の標準使用期間」を買いかえの目安に
- 2009年4月以降に製造・輸入されたエアコンや扇風機には、「設計上の標準使用期間」が表示されています。買いかえの目安にしましょう
- 2009年4月より前の古い製品や、標準使用期間を過ぎた製品を使いつづけるときは、異常がないか特に注意して見ましょう。少しでも異常があれば使うのをやめ、専門の業者に点検をたのむか、買いかえをすすめています
長く使った製品の重大事故は年1,305件(東京都)
東京都の危害・危険情報(2025年11月20日)によると、長く使い続けている製品などによる重大事故は、令和6年に1,305件報告されています(経済産業省の資料より)。14年使った扇風機で、首ふり部分の中の配線にくり返し力が加わって芯線が切れ、火花から火災になった事故も。2009年4月から始まった長期使用製品安全表示制度で、扇風機・エアコン・換気扇・電気洗濯機(乾燥装置つきを除く)・ブラウン管テレビには、「製造年」「設計上の標準使用期間」「経年劣化についての注意」が表示されています。標準使用期間をすぎて使っている場合は、使う前の点検と、使っているあいだの定期的な点検・掃除を特に心がけましょう。
点検のポイント(扇風機)
次のような異常があれば、すぐに使うのをやめ(電源を切り)、電源プラグを抜いて、購入店や修理窓口に相談しましょう。
- スイッチを入れても羽根が回らない
- 電源コードにさわると、急に回る・止まる
- 羽根の回転が異常に遅い・不規則
- 回るときに異音や振動がある
- 首ふりが不規則・異音がする
- モーター部分が異常に熱い・焦げくさい
そのほか
- 「動いていないから切れていると思った」「スイッチを入れたが動かないのでそのままにした」という状態で事故になった例も。特に古い扇風機は、使わないときは電源プラグを抜く
- 電源コードに重いものをのせたり、はさんだりしない。使う前に、折れ曲がりや破損がないか確かめる
- エアコンの取りつけ・取り外し・内部洗浄は、専門の知識や資格をもつ業者にたのむ。リコールの対象でないかも確かめる
「ガードにふれると止まる」機能も、止まらないことがある
「ガードにふれると羽根が止まる」機能のついた扇風機で、1歳の子どもがガードのすき間に指を入れて爪がはがれたという相談では、使う環境(温度・湿度など)やふれた人の状態(体格・服装・はきものなど)によっては、ふれたことを検知できず止まらない場合があることがわかりました。外箱には「小さなお子様がいても安心」と書かれていましたが、事業者はこの文言を削除しました(国民生活センター 相談解決のためのテストからNo.130、2019年3月14日)。
東京都が市販の扇風機カバー14商品を調べると(2011年7月27日)、下に引っぱるとかんたんに外れたものが5商品、上から押すとカバーがたるんで模擬の指が羽根にふれたものが11商品ありました。カバーをつけていても過信は禁物。ゴムのゆるみやたるみを点検し、大人が離れるときは電源を切りましょう。
換気扇も、エアコンの内部洗浄も注意
NITEの「エアコンの内部洗浄による事故に注意~製造から長期間経過した換気扇・扇風機にも注意~」(2020年6月25日)より。
- 約18年使った換気扇で、モーター巻線の絶縁が弱くなってショートし、出火した例。羽根が回るときに異音や振動がないか、動いたり止まったりしていないか確かめましょう
- エアコンを洗ったとき、中の配線の端子に洗浄液がついてトラッキング現象が起き、出火した例。エアコンの内部洗浄は正しい知識をもつ業者にたのみ、自分で掃除するときも電気部品に洗浄液をかけない。消毒用アルコールなどの燃えやすい液や、次亜塩素酸ナトリウムなどの腐食性の液で内部を掃除しない
石油給湯機・石油ふろがまは「点検」の制度がある
NITEの「きちんと登録、しっかり点検~長期使用製品安全点検制度~」(2021年10月28日)より。
- 長く使った製品は部品が劣化し、事故のおそれが高まります。特に、持ち主が自分で点検するのがむずかしく、経年劣化で重大な事故がおきるおそれが高い製品は、「長期使用製品安全点検制度」の「特定保守製品」に指定されています
- 2021年8月に7品目が指定から外れ、指定が続くのは「石油給湯機」と「石油ふろがま」の2品目です(2021年10月時点)
- 経年劣化が原因の特定保守製品の事故は、2016〜2020年の5年間に43件で、いずれも火災に類する事故でした
- 買ったら所有者情報を登録(同封の所有者票の送付やインターネットなどから)。登録すると点検の案内が届くので、点検を受けましょう。制度が始まる前(2009年3月以前)に製造されたものも、点検を受けることが強く望まれます
- 少しでも不具合に気づいたら放置せず、整備・修理、使用中止を
石油ファンヒーターも、長く使ううちに熱や湿気、ほこりで部品が劣化し、発煙・発火することがあります。見守り新鮮情報 第496号(2024年10月31日)によると、業界団体などは点検・とりかえの目安を8年としています。年数がたっていなくても、異常を感じたらすぐに使用をやめ、メーカーや販売店に点検・修理を。PSCマークのついた石油ファンヒーターは、給油時消火装置や不完全燃焼防止装置の設置が義務づけられるなど、安全性が強化されています。

2009年4月以降に製造・輸入されたエアコンや扇風機には「設計上の標準使用期間」が表示されています。買いかえの目安にし、古い製品は異常がないか特に注意して見ましょう。
エアコンの試運転はエアコンの事故の約6割は「製品のせいではない」、温水洗浄便座の経年劣化は便座が冷たいのは故障のサインかもへ。

プレ男昭和の扇風機は飾るだけにして、使うのは新しいのにする。

メル美本体の「標準使用期間」の表示も見てみてね。
まとめ
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40年・50年使った扇風機から、モーターや配線の劣化で出火した例
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エアコン・扇風機の事故は5年で403件。古いほど火災につながりやすい
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2009年4月以降の製品には設計上の標準使用期間の表示。買いかえの目安に
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羽根が回らない・焦げくさいなどはすぐ使用中止、プラグを抜いて相談
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古い扇風機は、使わないときプラグを抜く。レトロ品はインテリアにとどめる
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約18年使った換気扇からの出火例も。エアコン内部をアルコールや塩素系の液で掃除しない
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石油給湯機・石油ふろがまは所有者登録と点検の制度がある。石油ファンヒーターは点検・とりかえの目安8年
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長く使った製品の重大事故は令和6年に1,305件(東京都・経済産業省)
参考文献
- 製品評価技術基盤機構(NITE). 製品安全情報マガジン Vol.503「扇風機の事故」(2026年6月23日). https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/mailmagazin/2026fy/vol503_260623.html (閲覧日:2026年10月10日)
- 製品評価技術基盤機構(NITE). その“レトロ”ちょっと待った~!
古いエアコン・扇風機の事故に注意(2024年5月30日). https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2024fy/prs24053001.html (閲覧日:2026年10月10日) - 製品評価技術基盤機構(NITE). エアコンの内部洗浄による事故に注意~製造から長期間経過した換気扇・扇風機にも注意~(2020年6月25日). https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2020fy/prs200625.html (閲覧日:2026年10月10日)
- 製品評価技術基盤機構(NITE). きちんと登録、しっかり点検~長期使用製品安全点検制度~(2021年10月28日). https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2021fy/prs21102802.html (閲覧日:2026年10月10日)
- 国民生活センター. 見守り新鮮情報 第496号 重大な事故につながるおそれも!長期使用の石油ファンヒーター(2024年10月31日). https://www.kokusen.go.jp/mimamori/mj_mailmag/mj-shinsen496.html (閲覧日:2026年10月10日)
- 国民生活センター. ガードに触れると停止する機能が働かなかった扇風機(相談解決のためのテストから No.130)(2019年3月14日). https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20190314_4.html (閲覧日:2026年10月10日)
- 東京都. 長期使用製品点検していますか?(2025年11月20日). https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.lg.jp/anzen/kigaikiken/2025/documents/chyoukisiyouseihin.html (閲覧日:2026年10月10日)
- 東京都. 扇風機カバーによる事故防止の効果(2011年7月27日). https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.lg.jp/anzen/test/senpuki_press.html (閲覧日:2026年10月10日)
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