【テクノロジー解説】「WWW(ウェブ)」はどう生まれた?1989年、物理学の研究所CERNで科学者どうしの情報共有のために。最初のサーバーには「電源を切るな!!」の貼り紙。1993年、ソフトを無料で公開したことで世界へ【CERN】
いまスマホで見ているこのページも、「ワールド・ワイド・ウェブ(WWW)」のしくみの上にあります。CERN(欧州原子核研究機構)によると、WWWは1989年、CERNで働いていたイギリスの科学者ティム・バーナーズ=リー博士が、世界中の大学や研究所の科学者が自動で情報を共有できるように考えたものです。1990年末には最初のウェブサーバーとブラウザが動きだし、最初のウェブサイトは info.cern.ch。1993年4月30日、CERNがWWWのソフトを無料で公開したことで、ウェブは世界に広がりました。1994年末にはサーバー1万台、利用者1,000万人に。
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プレ男毎日スマホでウェブを見てるけど、「www」って、だれがいつ考えたの?

メル美物理学の研究所で生まれたって聞いたことがあるよ。
こんにちは、Dr. Taro です。 「テクノロジー解説」、今回はワールド・ワイド・ウェブ(WWW)の誕生です。WWW が生まれた CERN(欧州原子核研究機構)の公式サイトをもとにまとめました。
1989年、科学者の「情報共有」のために
CERN によると、
- WWW は、1989年、CERN で働いていたイギリスの科学者ティム・バーナーズ=リー博士が発明しました
- もともとは、世界中の大学や研究所の科学者が、自動で情報を共有できるようにするために考えられたものです
- CERN には100か国以上、1万7,000人以上の科学者がかかわっていて、ふだんは自分の国で働いているため、たよれる通信の道具が欠かせませんでした
- 基本のアイデアは、コンピューター、データのネットワーク、ハイパーテキスト(文書どうしをリンクでつなぐしくみ)を組みあわせて、強力で使いやすい世界的な情報システムにすることでした
「電源を切るな!!」最初のウェブサーバー
- バーナーズ=リー博士は、1989年3月に最初の提案書を書き、1990年11月にベルギーのシステムエンジニア、ロベール・カイユーさんとともに正式な提案にまとめました。「ブラウザ」で見る「ハイパーテキスト文書」の「ウェブ」、という構想です
- 1990年の終わりには、CERN で最初のウェブサーバーとブラウザが動きだしました
- サーバーのコンピューター(NeXT)は博士の部屋にあり、うっかり電源を切られないように、赤いインクで「このマシンはサーバーです。電源を切るな!!」と手書きのラベルが貼られていました
- 世界最初のウェブサイトのアドレスは info.cern.ch。中身は、WWW のプロジェクトそのものの説明でした。最初のころは検索エンジンはなく、キーワードでさがすしくみでした
- 最初のブラウザには、ブラウザの中でページを直接書きかえる機能もありました

プレ男世界最初のサーバーに「電源を切るな!!」の貼り紙…!人間らしくていいね。
どんなパソコンでも見られるように
- 最初のブラウザが動く NeXT のコンピューターを持っている人は少なかったので、どんなコンピューターでも動くシンプルな「ラインモード・ブラウザ」がつくられました。CERN で実習していた学生、ニコラ・ペローさんが書いたものです
- 1991年、WWW のソフトが公開され、8月にはインターネットのニュースグループで発表されて、関心が世界に広がりました
- 1991年12月、アメリカで最初のウェブサーバーが、カリフォルニアのスタンフォード線形加速器センター(SLAC)で動きだしました
1993年、無料で公開して世界へ
- 1993年はじめ、イリノイ大学の NCSA がブラウザ「Mosaic」を公開し、まもなくPC やマッキントッシュでも使えるようになって、WWW が一気に広がりました
- 1993年4月30日、CERN は WWW のソフトをロイヤリティなし(無料)で公開しました。のちにオープンライセンスでの公開も行い、こうした決断が、ウェブが花ひらくきっかけになりました
- 1993年の終わりには、知られているウェブサーバーが500台以上に
- 1994年の終わりには、サーバー1万台(うち2,000台が商用)、利用者1,000万人に。安全のしくみやネット通販のための道具がすぐに加えられていきました

WWWは1989年、CERNで科学者どうしが情報を共有するために生まれました。1993年にCERNがソフトを無料で公開したことで、ウェブは世界中に広がりました。
だれのものでもない「オープンな標準」に
- ウェブは、だれもが使えるオープンな標準であるべきで、特定の会社のものにしてはいけない、というのが大事な考えでした
- 1994年、バーナーズ=リー博士は CERN からアメリカの MIT にうつり、ウェブの標準を決める国際的な団体「W3C」をつくりました
- W3C のホストには、1996年に日本の慶應義塾大学(湘南藤沢キャンパス)もアジアから加わりました
つながる技術
- ウェブの通信を運ぶ光の線:光ファイバーってなに?
- ウェブを動かすコンピューターの心臓:半導体チップとトランジスタ
- ウェブの文章を学んだ AI:LLM(大規模言語モデル)ってなに?

プレ男無料で公開したから、いまみんなが使えるんだね。

メル美info.cern.ch、いまも見られるんだって。今度のぞいてみよう。
まとめ
- 1989年、CERN のティム・バーナーズ=リー博士が WWW を発明。科学者の情報共有のため
- 1990年末、最初のサーバーとブラウザ。最初のサイトは info.cern.ch。「電源を切るな!!」
- 1991年にソフト公開、12月にアメリカ最初のサーバー
- 1993年4月30日、CERN がソフトを無料で公開。Mosaic とともに世界へ
- 1994年末、サーバー1万台、利用者1,000万人。W3C でオープンな標準に
参考文献
- CERN. The birth of the Web. https://home.cern/science/computing/the-birth-of-the-web/ (閲覧日:2026年10月5日)
- CERN. A short history of the Web. https://home.cern/science/computing/the-birth-of-the-web/short-history-web/ (閲覧日:2026年10月5日)
- CERN. info.cern.ch(世界最初のウェブサイトの復元). https://info.cern.ch/ (閲覧日:2026年10月5日)
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