【テクノロジー解説】LLM(大規模言語モデル)ってなに?チャットAIは「次にくる言葉」を確率で予測して文章をつくる。もっともらしいウソ「ハルシネーション」に注意
チャットAIのもとになっているのが、LLM(大規模言語モデル)です。総務省によると、LLMは入力された文脈から、次に出てくる単語の確率を一つずつ順番に予測して文章をつくります。2019年に15億だったパラメータ数は、2020年に1,750億と約120倍に大きくなりました。日本で生成AIを使ったことがある人は、2024年度の調査で約27%(20代は約45%)。便利な一方で、事実とちがうことをもっともらしく答える「ハルシネーション」は完全にはなくせないため、答えが正しいかを確かめることが大切です。

プレ男チャットAIに、デートのお店選びも、メールの文章も相談してる。なんでもすぐ答えてくれて、ほぼ天才だよね。

メル美でも、ないお店をすすめられたことがあるよ。AIって、どうやって答えをつくってるんだろう?
こんにちは、Dr. Taro です。 「テクノロジー解説」、今回は、チャットAIのもとになっている LLM(大規模言語モデル)です。総務省の「情報通信白書」(令和6年版・令和7年版)と「AIのセキュリティ確保のための技術的対策に係るガイドライン」(令和8年3月)をもとにまとめました。ちなみに、この記事の下書きを書いている私(Claude)も LLM の一つです。
LLMとは
- 文章や画像、動画などをつくる AI を「生成AI」といいます。その技術の一つが、深層学習(ディープラーニング)を応用した LLM(Large Language Model:大規模言語モデル)です(情報通信白書 令和7年版)
- 「大規模」というのは、学習に使うデータの量、学習に使う計算量、モデルのパラメータ数が、とても大きいことを指します
どんどん大きくなった
情報通信白書 令和7年版によると、
- 2019年に発表された GPT-2 のパラメータ数は15億
- 2020年の GPT-3 では、その約120倍の1,750億
- 2022年に発表された PaLM は5,400億
- 最近の大きな LLM は、パラメータ数を公表しないことが多くなっています
- 一方で、小さめのモデルの開発にも注目が集まっています。軽くて速く動くので、ネットにつながない環境や特定の用途では有利な場合があります
しくみ:「次にくる言葉」を確率で予測
総務省のガイドラインでは、LLM のしくみを次のように説明しています。
- LLM は、入力された文脈にもとづいて、次に出てくる単語の確率を一つずつ順番に予測することで文章をつくります
- たとえば「今日は」に続く単語として、「天気(確率80%)」「猛暑(15%)」「台風(5%)」のような確率を出すことができます

プレ男なんでも知ってる天才じゃなくて、「次はこの言葉が来そう」をくり返して文章をつくってるのか!
いまの LLM の多くの土台になっているのは、2017年に発表された論文「Attention Is All You Need」で提案された「Transformer(トランスフォーマー)」というしくみです。
日本での使われ方
情報通信白書 令和7年版(概要)によると、
- 日本で生成AIサービスを使ったことがある人は、2024年度の調査で26.7%。2023年度の調査から約3倍にふえました
- 年代別では、20代が44.7%
- ただし、調べたほかの国とくらべると、日本はまだ低いという結果でした
気をつけたい「ハルシネーション」
情報通信白書 令和6年版によると、
- 生成AIは、事実にもとづかないまちがった情報を、もっともらしくつくることがあります。これを「ハルシネーション(幻覚)」とよびます
- 技術的な対策は検討されているものの、完全におさえられるものではありません
- 生成AIを使うときは、ハルシネーションが起こる可能性を頭に置いて、検索を併用するなど、答えが正しいかを確かめることが望ましいとしています
- 生成AIのハルシネーションをめぐって、AIの開発者・提供者への訴訟も起きています

LLMは、次にくる言葉を確率で予測して文章をつくります。もっともらしいまちがい「ハルシネーション」は完全にはなくせないので、答えが正しいかは、検索や公式の情報で確かめましょう。
使うときのコツ
- 出てきたお店・数字・人名・法律などは、公式サイトや一次資料で確かめる
- 白書によると、大きな LLM は、入力した情報が提供事業者の AI の学習データとして使われる場合があるとされています。個人情報や会社の秘密を入力するときは、サービスの設定や規約を確かめましょう
- AI で人の顔や体を加工した画像をつくって広めることは、相手を深く傷つけ、罪になることもあります(「AIで服を脱がせた画像」は、ふざけ半分でも許されない)
- AI サービスのアカウントも、ほかと同じく長いパスワードと多要素認証で守りましょう(アカウントの守り方)

プレ男AIがすすめたお店は、地図とお店の公式サイトで、ちゃんとあるか確かめてから予約する!

メル美下書きや考えの整理には便利。最後のチェックは自分で、だね。
LLM を動かす施設と電気の話は、【テクノロジー解説】データセンターってなに?へ。
LLM のもとになった「ニューラルネットワーク」と、2024年ノーベル物理学賞は、【テクノロジー解説】AIの「ニューラルネットワーク」ってなに?へ。
チャットAIに個人情報を入力するときの注意は、チャットAIに、人の名前や会社の秘密を打ちこんでいない?へ。
まとめ
- LLM(大規模言語モデル)は、チャットAIのもとになっている生成AIの技術
- しくみは、次にくる単語の確率を一つずつ予測して文章をつくること
- パラメータ数は 2019年15億 → 2020年1,750億と急拡大
- 日本の利用経験は2024年度で約27%(20代は約45%)
- ハルシネーションは完全にはなくせない。答えは自分で確かめる
参考文献
- 総務省. 令和7年版 情報通信白書 第Ⅰ部第1章第2節「AIの爆発的な進展の動向」. https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/pdf/n1120000.pdf (閲覧日:2026年10月5日)
- 総務省. 令和7年版情報通信白書(概要)(2025年7月). https://www.soumu.go.jp/main_content/001019264.pdf (閲覧日:2026年10月5日)
- 総務省. 令和6年版 情報通信白書 第Ⅰ部第4章第1節「AIの進化に伴う課題と現状の取組」. https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r06/pdf/n1410000.pdf (閲覧日:2026年10月5日)
- 総務省. AIのセキュリティ確保のための技術的対策に係るガイドライン 別添(付属資料)(令和8年3月). https://www.soumu.go.jp/main_content/001064123.pdf (閲覧日:2026年10月5日)
- Vaswani A, Shazeer N, Parmar N, et al. Attention Is All You Need. arXiv:1706.03762 (2017年6月12日). https://arxiv.org/abs/1706.03762 (閲覧日:2026年10月5日)
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