大人の教養An Evening of Culture

第六幕Act VI — The Archive

バイユーのタペストリーじつはタペストリー(織物)ではなく、長さ約68mの「刺しゅう」。1066年、ノルマンディー公ギヨームがイングランドを征服するまでを、10色の毛糸で描いた絵巻。革命のときは荷車のおおいにされかけた

No.1272026年10月22日

フランス・ノルマンディーのバイユーにある「バイユーのタペストリー」は、名前とちがって織物ではなく、亜麻布に毛糸でぬった刺しゅうです。バイユー美術館によると、長さ約68.3m、刺しゅうの部分の高さ50cm、9枚の亜麻布をつなぎ、毛糸は10色。1064年のハロルドのノルマンディー行きから、1066年10月14日のヘースティングズの戦いまでを描きます。注文したのは、ギヨーム(ウィリアム征服王)の異父弟バイユー司教オドとみる歴史家が多く、王妃マティルドがぬったという話は、いまでは否定的です。1476年の大聖堂の目録、革命期の危機、ナポレオンの展示、第二次世界大戦、2007年のユネスコ「世界の記憶」登録、美術館の改修と大英博物館への貸し出しまで紹介します。

目次
  1. プロフィール
  2. タペストリーなのに刺しゅう?(バイユー美術館より)
  3. だれがつくった?
  4. 何が描いてある?(バイユー美術館より)
  5. 900年の旅(バイユー美術館より)
  6. いまどこにある?(2026年10月22日に確認した公式サイトより)
  7. まとめ

プレ男「バイユーのタペストリー」って、世界史の資料集で見た横長の絵だよね。

メル美それが、タペストリー(織物)じゃなくて刺しゅうなんだって。しかも長さ70m近く!

今回は、フランス・ノルマンディーの「バイユーのタペストリー」です。所蔵・展示しているバイユー美術館(バイユー市)の公式サイトと、ユネスコ「世界の記憶」の登録ページで確かめました。

プロフィール

項目 内容
つくられた時代 11世紀
素材 亜麻布に毛糸の刺しゅう(毛糸は10色)
大きさ 長さ約68.3m・幅約70cm、うち刺しゅうの部分は高さ50cm(バイユー美術館)。ユネスコの登録ページでは長さ68.80m、重さは裏地をふくめて約350kg
つくり 9枚の亜麻布をつなぎ、絵と文字(説明の文)をぬいこむ
描かれた話 ノルマンディー公ギヨーム(ウィリアム征服王)の1066年のイングランド征服
持ち主 フランス国(文化省)。歴史的記念物に指定
世界の記憶 2007年に登録(ユネスコ)

タペストリーなのに刺しゅう?(バイユー美術館より)

プレ男10色の毛糸だけで、68m!ぬうのに、どれだけかかったんだろう。

だれがつくった?

何が描いてある?(バイユー美術館より)

900年の旅(バイユー美術館より)

年 できごと
1476年 バイユー大聖堂の宝物の目録に登場。年に一度、身廊に掲げ、ふだんは木の箱にしまう教会の品だった。18世紀のはじめまで、ほかの記録にはほとんど出てこない
1792年 地元の言い伝えでは、兵士の荷車のおおいにするため切られかけ、地元の弁護士ランベール=ルフォレスティエが救った
1794年 革命期、地区の芸術委員会が国のものとして差し押さえ、守られる
1803〜1804年 内務大臣の求めで、パリのナポレオン美術館(ルーヴル)のアポロンの間で展示(1803年12月6日〜1804年2月18日)
1842年 バイユーで、はじめて常設の展示
1944年 6月26日、ドイツ当局がルーヴルへ移送。11月10日〜12月15日にルーヴルで展示し、1945年3月にバイユーへもどる
1983年 もとの大神学校の建物(ギヨーム征服王センター)で展示がはじまる

メル美荷車のおおいにされかけたり、戦争でパリに運ばれたり…よく残ったね。

いまどこにある?(2026年10月22日に確認した公式サイトより)

バイユー美術館によると、バイユーのタペストリーは織物ではなく、亜麻布に10色の毛糸でぬった長さ約68mの刺しゅうで、1066年のイングランド征服を描いています。

まとめ


参考文献

  1. Bayeux Museum. Discover the Bayeux Tapestry. https://www.bayeuxmuseum.com/en/the-bayeux-tapestry/discover-the-bayeux-tapestry/ (閲覧日:2026年10月22日)
  2. Bayeux Museum. The Bayeux Tapestry is an embroidery. https://www.bayeuxmuseum.com/en/the-bayeux-tapestry/discover-the-bayeux-tapestry/tapestry-or-embroidery/ (閲覧日:2026年10月22日)
  3. Bayeux Museum. What is the Bayeux Tapestry about? https://www.bayeuxmuseum.com/en/the-bayeux-tapestry/discover-the-bayeux-tapestry/what-is-the-bayeux-tapestry-about/ (閲覧日:2026年10月22日)
  4. Bayeux Museum. From Odo’s cathedral to the Louvre. https://www.bayeuxmuseum.com/en/the-bayeux-tapestry/over-the-centuries/from-the-cathedral-to-the-louvre/ (閲覧日:2026年10月22日)
  5. Bayeux Museum. The Bayeux Tapestry during the Second World War. https://www.bayeuxmuseum.com/en/the-bayeux-tapestry/over-the-centuries/during-the-second-world-war/ (閲覧日:2026年10月22日)
  6. Bayeux Museum. The Bayeux Tapestry over the centuries. https://www.bayeuxmuseum.com/en/the-bayeux-tapestry/over-the-centuries/ (閲覧日:2026年10月22日)
  7. Bayeux Museum. What will the new Bayeux Tapestry museum look like? https://www.bayeuxmuseum.com/en/actus/what-will-the-new-bayeux-tapestry-museum-look-like/ (閲覧日:2026年10月22日)
  8. Bayeux Museum. An historic loan: Bayeux Tapestry to be displayed at the British Museum from 2026. https://www.bayeuxmuseum.com/en/actus/an-historic-loan-bayeux-tapestry-to-be-displayed-at-the-british-museum-from-2026/ (閲覧日:2026年10月22日)
  9. Bayeux Museum. Watch the video of the Bayeux Tapestry being removed. https://www.bayeuxmuseum.com/en/actus/watch-the-video-of-the-bayeux-tapestry-being-removed/ (閲覧日:2026年10月22日)
  10. UNESCO Memory of the World. Bayeux Tapestry. https://www.unesco.org/en/memory-world/bayeux-tapestry (閲覧日:2026年10月22日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。