美容医療と健康保険:病気やけがの治療は保険、美容目的は自費。レーザーでも太田母斑・扁平母斑・血管腫などは保険の対象、シミや入れ墨は対象外。けんかや交通事故のけがは「第三者行為」の届け出を
日本形成外科学会の「形成外科と健康保険」によると、病気やけがによる障害の治療には健康保険が使えますが、美容上の理由の手術には使えません。生まれつきの病気や変形、けがややけど、がんを切ったあとの再建などは保険の対象で、二重まぶた・しわとり・豊胸・脱毛などの美容外科の手術や一部のレーザー治療は自費です。レーザーで保険が認められているのは単純性血管腫、苺状血管腫、毛細血管拡張症、太田母斑、異所性蒙古斑、扁平母斑、外傷性色素沈着(外傷性刺青)などで、加齢によるシミや入れ墨は対象外です。交通事故やけんかのけがは「第三者行為による傷病届」が必要です。

メル美ほおの青いアザが昔から気になってて、レーザーで消したいの。美容医療だから全部自費かな?

プレ男ぼくは顔の傷あとを治したい。でもその傷、飲み会のけんかでできたんだよね…。保険って使えるの?
こんにちは、Dr. Taro です。 「美容医療」から、美容医療と健康保険の話です。日本形成外科学会の「形成外科と健康保険」をもとにまとめました。
基本:病気やけがは保険、美容目的は自費
- 病気やけがによる障害を治療する場合は健康保険が使えますが、美容上の理由で手術を受ける場合は健康保険は使えません
- 健康保険では、病気や治療法ごとに細かく点数が決められていて、その点数表にないものはすべて自費になります
| 保険の対象になるもの(例) | 自費になるもの(例) |
|---|---|
| 生まれつきの病気や変形の治療 | 二重まぶたの手術 |
| けがややけどの治療 | しわとり術 |
| がんを切ったあとの再建手術 | 豊胸術 |
| 脱毛術 | |
| 一部のレーザー治療 |
(日本形成外科学会「形成外科と健康保険」より)
レーザーでも保険がきくもの
- レーザー治療で保険が認められている病気は、次のようなものです
- 単純性血管腫、苺状血管腫、毛細血管拡張症(赤いアザなど)
- 太田母斑、異所性蒙古斑(青いアザなど)
- 扁平母斑(茶色いアザ)
- 外傷性色素沈着(外傷性刺青)(けがで砂などが入って残った色)
- 加齢によるシミや入れ墨は、保険の対象外です
- 保険がきく場合でも、回数などに制限がある場合があります

メル美青いアザが太田母斑なら、レーザーでも保険がきくことがあるんだ。シミとはちがうんだね。
- 太田母斑と似たシミ(ADM)のちがいは肝斑とまちがえやすいシミ(ADM)、シミの種類はシミのレーザー治療の記事にまとめています
交通事故・けんか・仕事中のけが
- 交通事故やけんかなどの「第三者行為」によるけがの治療費は、本来加害者が負担するのが原則です
- 第三者行為のけがに健康保険を使う場合は、加害者が払うべき治療費を健康保険が立てかえることになるので、健康保険組合などに「第三者行為による傷病届」を出してください
- 仕事中や通勤中のけがは、労災保険で補償されます(会社の労災担当者に確認を)

プレ男けんかのけがは「第三者行為」の届け出がいるんだ。知らなかった…。
自費診療の施設を選ぶとき
- 自費診療の料金は、施設が自由に決められるため、施設ごとにちがいます
- 日本形成外科学会は、美容外科の手術を受けるなら、複数の施設に相談して、治療法・料金・保証制度などを比べて慎重に選ぶのが理想的としています
- 広告の見方は美容クリニックの広告、ここを見るの記事もどうぞ

レーザー治療でも、太田母斑や扁平母斑、血管腫などは保険が認められています。一方、加齢によるシミや入れ墨は保険の対象外です。自費の治療は、複数の施設で治療法や料金を比べて慎重に選びましょう。

メル美まずは皮膚科か形成外科で、アザの種類を診断してもらおう。
まとめ
- 病気・けがの治療は保険、美容目的は自費
- 二重・しわとり・豊胸・脱毛は自費
- レーザーでも血管腫・太田母斑・異所性蒙古斑・扁平母斑・外傷性刺青は保険の対象
- 加齢によるシミ・入れ墨は対象外
- けんか・交通事故は「第三者行為による傷病届」、仕事中・通勤中は労災保険
参考文献
- 日本形成外科学会. 形成外科と健康保険. https://jsprs.or.jp/general/health_insurance/insurance.html (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。