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プレ男週末は洗濯と掃除と買い出しで終わっちゃう。ジムにもデートにも行けない…。

メル美お金を払って人にまかせるのって、ぜいたくな気がしちゃうけど、どうなんだろう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回はお金と時間の使い方の話です。Whillans、Dunn、Smeets、Bekkers、Norton が2017年に米国科学アカデミー紀要(PNAS)に発表した論文「時間を買うと幸せになる」をもとにまとめました。特定のサービスをすすめる記事ではありません。研究でわかったことを紹介します。
収入がふえても、時間が足りない
- 論文によると、多くの国で収入は上がってきましたが、ドイツから韓国、米国まで、収入の多い人ほど時間が足りないと感じている、という報告があります
- 時間に追われる感じは、幸福感の低さ・不安・不眠と関係していて、健康的な食事や運動ができない理由としても「時間がない」があげられます
- 研究者は、お金を使って時間を買うことで、この「時間の貧しさ」をやわらげられるのではないか、と考えました
調査:時間を買っている人ほど、生活の満足度が高い
- 米国(2つの調査)、デンマーク、カナダ、オランダ(全国から選んだ人と、ミリオネア(資産家)818人)の調査で、いやな日常の作業を人にお金を払ってまかせ、自由な時間をふやしているかを聞きました
- 全体(4,469人)で、毎月お金で時間を買っていたのは28.2%。使っていた金額は、平均で月に約148ドル(買っていた人の平均)
- 時間を買っている人は、生活の満足度が高いという結果でした(効果量 d=0.24。年齢・収入・労働時間・結婚・子どもの数などを考えに入れても d=0.22)
- この関係は収入や資産の多さに左右されず、さまざまな収入の人にみられました。米国の調査では、むしろ収入の少なめの人で関係が強めでした

プレ男お金持ちだけの話じゃないのか。
時間に追われるストレスの「クッション」になる
- カナダとオランダの調査では、時間に追われる感じ(「今日は時間に追われている」など)も聞きました
- 時間を買っていない人では、時間に追われるほど生活の満足度が下がっていました
- 時間を買っている人では、時間に追われても、生活の満足度はあまり下がりませんでした
- 研究者は、人に助けてもらうことがストレスの悪影響をやわらげるのと同じように、時間を買うことがクッションになっているのではないか、と考えています
「時間を買う」の範囲を広げても同じ
- 米国の働く大人1,802人には、「時間を生み出すためのお金の使い方」全般として聞きました。すると、半数が毎月そうしたお金の使い方をしていて、多かったのは料理・買い物・家の手入れを減らすための支出でした
- この調査でも、時間を買っている人ほど生活の満足度が高く、食料品・物・体験にいくら使っているかを考えに入れても、関係は残りました
実験:40ドルを「時間」に使った週末のほうが、気分がよかった
- カナダ・バンクーバーの働く大人60人に、2週続けて週末に40ドルずつ渡しました
- ある週末は時間を節約するものに、もう1つの週末は物に使ってもらいました(どちらが先かは、くじで決める)
- 時間を節約するものに使った日のほうが、
- 前向きな気分が高く(平均4.00と3.71)
- いやな気分が少なく
- 時間に追われる感じも少なかった
- 気分がよくなったのは、時間に追われる感じが減ったためと説明できる結果でした

メル美同じ40ドルでも、物より「時間」に使ったほうが、その日の気分がよかったんだね。
それでも、時間を買う人は少ない
- オランダのミリオネア818人でも、半数近くが、いやな作業をまかせるのにお金を使っていませんでした
- 働く大人98人に「40ドルもらったら何に使う?」と聞くと、時間を節約するものに使うと自分から答えた人は2.0%だけでした
- 研究者は、時間を買う人の少なさは文化や性別でもちがうかもしれず、多くの文化で女性は、お金に余裕があっても家事を自分でしなければと感じることがある、とも書いています

この研究では、いやな作業を人にまかせて時間を買っている人ほど、生活の満足度が高く、時間に追われるストレスの悪影響もやわらいでいました。お金の使い方の1つとして、「時間を買う」という選択肢もあるようです。
読むときの注意
- 4か国の調査は、ある時点での調査で、関係はわかっても原因と結果までは言い切れません。原因を確かめた実験は、60人・2週間の小さなものです
- 研究者は、時間を買うことにお金を使いすぎると、「自分は何もできない」と感じて、かえって満足度が下がる可能性もある、と書いています(探索的な分析で、時間を買う金額がいちばん多い層では関係が逆になる傾向)
- 調査には、生活にぎりぎりの収入の人はあまり含まれていません。生活に必要なものを買うのがやっとの人にも同じ効果があるとは限らない、と研究者は書いています
自分の時間をどう使うか
お金をかけなくても、「いやな作業のために、いつも時間がとられている」と気づくことが第一歩です。家事の分け方は結婚後の家事・育児、どう分ける?、時間の組み立て方は時間管理は本当に役に立つ?、通勤がない日の時間の使われ方はテレワークの日、通勤の1時間はどこへ?へ。

プレ男週末に何に時間をとられてるか、一度書き出してみる。浮いた時間でジムに行きたい!

メル美お金で買うか、家族や同居の人と分けるか、自分に合う方法を考えたいね。
まとめ
- 4か国・6,000人超の調査で、いやな作業を人にまかせて時間を買っている人ほど、生活の満足度が高かった(d=0.24)。収入にかかわらずみられた
- 時間を買っている人では、時間に追われるストレスの悪影響がやわらいでいた
- 60人の実験では、40ドルを時間に使った日のほうが、物に使った日より気分がよかった
- それでも、毎月時間を買っていたのは28.2%。40ドルを時間に使うと答えた人は2.0%
- 調査は横断研究で、実験も小さい。使いすぎは逆効果の可能性も
参考文献
- Whillans AV, Dunn EW, Smeets P, Bekkers R, Norton MI. Buying time promotes happiness. Proc Natl Acad Sci U S A. 2017;114(32):8523-8527. doi:10.1073/pnas.1706541114. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5559044/ (閲覧日:2026年10月22日)
- 同上(PubMed). https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28739889/ (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。