
プレ男バジリスクって、にらまれたら死ぬ巨大な蛇だよね。映画で見たことある!

メル美古代ローマの本だと、意外と小さいんだって。
こんにちは、Dr. Taro です。 世界の幻獣、今回はバジリスクです。古代ローマのプリニウス『博物誌』(1世紀)の英訳(J.ボストック、H.T.ライリー訳、1855年)を、Perseusデジタル図書館で読みました。
プロフィール
| 名前 | バジリスク(英訳では the basilisk) |
| すみか | キュレネの地方(北アフリカ) |
| 大きさ | 長さ12本の指ほど(英訳では twelve fingers in length) |
| 姿 | 蛇。頭に、王冠(冠帯)のような白い点 |
| 進み方 | ほかの蛇のように体をくねらせず、まん中から上をまっすぐ立てて進む |
| 力 | ふれるだけでなく、息をかけただけで木をからし、草をこがし、石をくだく |
| 天敵 | イタチ |
| 出典 | プリニウス『博物誌』8巻32〜33章 |

マスターDS「バーゼル市の紋章をささえるバジリスク」1511年。木版画。メトロポリタン美術館所蔵(パブリックドメイン)。プリニウスの「小さな蛇」とはちがい、のちの時代には翼のある姿で描かれることがありました
「見たら死ぬ」のは、となりの章の怪物
- プリニウスは、バジリスクの章を「同じ力をもつ蛇がいる」と始めます
- その「同じ力」とは、直前の8巻32章に書かれたカトブレパスの力です。カトブレパスは、頭がとても重くていつも地面に向けているけもの。「もし頭が上がっていたら人類はほろびていただろう。その目を見た者は、みなその場で死ぬのだから」
- 英訳の注は、バジリスクについても「目の力の話は、まったく根拠がない」と書いています
小さな体に、おそろしい毒
- バジリスクがシューッと鳴くと、ほかの蛇はみな逃げていきます
- ふれた木だけでなく、息をかけた木までからし、草をこがし、石までくだくほどの毒でした
- むかしは、「馬に乗った人が槍でバジリスクを殺すと、毒が槍をつたってのぼり、乗っていた人だけでなく馬まで死ぬ」と信じられていた、とプリニウスは書いています

プレ男槍で刺しても、毒がのぼってくる…。どうやって倒せばいいの?
天敵はイタチ
- プリニウスによると、この怪物にはイタチのにおいが命とりになります。これはじっさいに試されて成功した、とも書かれています
- バジリスクの巣穴は、まわりの土が毒にそまっているのですぐにわかります。そこへイタチを投げこむと、イタチはにおいでバジリスクを倒しますが、イタチ自身もその戦いで死んでしまうのです
- プリニウスは、「自然は、どんなものにも解毒剤があるようにしたのだ」と書いています

メル美最強の毒蛇の天敵が、イタチのにおい!しかも相打ちなんだ。

プリニウスによると、バジリスクは長さ12本の指ほどの蛇で、頭に王冠のような白い点がありました。天敵はイタチのにおいだと書かれています。
まとめ
- プリニウスのバジリスクは、長さ12本の指ほどの小さな蛇。頭に王冠のような白い点
- 体のまん中から上を立てて進み、シューッと鳴けばほかの蛇が逃げる
- 息だけで木をからし、草をこがし、石をくだく
- 「見たら死ぬ」目の話は、となりの章のカトブレパスのもの
- 天敵はイタチのにおい。でもイタチも相打ちで死ぬ
- 見た者を石にする怪物はメドゥーサ、同じプリニウスの幻獣はユニコーンもどうぞ
参考文献
- Pliny the Elder. The Natural History(英訳:John Bostock、H.T. Riley、1855年). 8.32, 8.33. Perseus Digital Library. https://www.perseus.tufts.edu/hopper/text?doc=Perseus:text:1999.02.0137:book=8:chapter=33 (閲覧日:2026年10月5日)
- メトロポリタン美術館. Master DS, Basilisk Supporting the Arms of the city of Basel, 1511(28.96.2、パブリックドメイン). https://www.metmuseum.org/art/collection/search/404617 (閲覧日:2026年10月5日)
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