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プレ男今度の13日、金曜日なんだよね…。なんか事故にあいそうで、出かけるのがこわいな。

メル美本当に事故や病気が増えるなら、データに出てきそうだよね。調べた研究ってあるのかな?
こんにちは、Dr. Taro です。 「都市伝説にマジレス」、今回は「13日の金曜日は不吉」です。実は、まじめに調べた医学論文がいくつもあります。交通事故、救急外来、手術、心臓の病気の研究をまとめました。
1993年:「交通事故の入院が52%増」という研究
医学雑誌『BMJ』に1993年12月に載った、イギリスの研究です。
- イギリス南部(サウス・ウエスト・テムズ地域)で、13日の金曜日と、その1週間前の6日の金曜日をくらべました
- 高速道路M25の南側を走る車は、13日の金曜日のほうがいつも少なくなっていました
- スーパーの買い物客の数には、はっきりした差はありませんでした
- 一方、交通事故による入院は、13日の金曜日のほうが多く(合計65件対45件)、論文は「入院のリスクは最大52%高くなるかもしれない」と書きました
- 結論は「13日の金曜日は、一部の人には不運。家にいることをすすめる」という、少しユーモアのある書き方でした

プレ男えっ、本当に増えてるじゃん!やっぱり家にいようかな…。

メル美でも、65件と45件って、数としてはそんなに多くないよね。ほかの研究ではどうなんだろう。
フィンランド:女性の交通事故死が多い?→ 全国データで確かめると差なし
- 2002年、フィンランドの研究者が、1971〜1997年の全国の交通事故死を調べました。13日の金曜日にほかの金曜日より亡くなる割合は、男性で1.02倍、女性で1.63倍でした
- ただし著者も、減らせる死亡は500万人日に1人と、絶対数はとても小さいと書いています
- 2004年、別のフィンランドの研究者が、1989〜2002年の全国の交通事故(けが人の出た事故)のデータで確かめ直しました。死亡より数が多いデータです。21回の13日の金曜日を、その前後の金曜日とくらべると、男女とも、どの項目にも差はありませんでした
- 論文は、「13日の金曜日に女性の交通事故が多いという、一貫した証拠はない」と結論しました
- ただし、「不安な人は家にいたり、運転を控えたりするかもしれない」ので、迷信による不安の影響がまったくないとまでは言えない、とも書いています
救急外来:約4万9千件で、患者は増えていなかった
- 2012年、アメリカ・バージニア州の6つの病院の救急外来で、2002年11月13日〜2009年12月13日の13日の金曜日の受診を調べた研究があります
- 合計4万9,094件の受診を、前後の金曜日や、前後の月とくらべました
- 13日の金曜日の受診は増えていませんでした。13種類の「ありそうもない」状態を調べたうち、刺し傷などの「鋭いものによるけが」だけが多めでしたが、それ以外は差がありませんでした
- 論文は、救急で働く人にとって「13日の金曜日の勤務も、ほかの日と変わらないはず」と書いています
手術:約2万人で、手術後の結果は変わらなかった
- 2024年の研究では、カナダ・オンタリオ州で、2007〜2019年に25種類のよくある手術を受けた大人1万9,747人を調べました
- 13日の金曜日に手術を受けた7,349人と、6日・20日の金曜日に受けた1万2,398人を比べると、手術後30日・90日・1年の死亡・再入院・合併症をまとめた結果に差はありませんでした(30日の調整オッズ比1.02)

メル美手術の日が13日の金曜日でも、心配しなくてよさそうだね。
おまけ:「幸運な日」も見つかった?
- 2016年、イギリス・ウェールズで心臓の病気(急性冠症候群)で入院した5万6,062人を調べ、入院した日ごとに、その後13年間の死亡をくらべた研究があります
- 13日の金曜日に入院した人と、ほとんどの日(216通りのうち211通り)のあいだに差はありませんでした
- ところが、「15日の木曜日」など5つの日は、なぜか死亡が少ないという結果に。著者は、これはたくさん比べたせいで、偶然の差が出やすくなったからかもしれない、と書いています(「超自然的な原因もさらに調べる価値がある」と冗談も)
たくさんの組み合わせを比べると、たまたま差が出てしまうことがあります。1993年の研究も、65件対45件という少ない件数の比較でした。

フィンランドの全国の交通事故データ、救急外来の約4万9千件、手術を受けた約2万人の調査で、13日の金曜日にとくに悪いことが起きるという結果は出ていません。
まとめ
- 1993年の英国の研究では、13日の金曜日に交通事故の入院が多かった(65件対45件)が、件数は少ない
- フィンランドの全国データ(1989〜2002年)では、交通事故に男女とも差なし
- 救急外来の4万9,094件、手術を受けた1万9,747人の調査でも、13日の金曜日にとくに悪いことはなかった
- たくさん比べると偶然の差が出ることもある。気になる日も、ふだんどおりの安全運転で
- 日付や月のうわさは、満月の夜はお産が増える?もどうぞ
参考文献
- Scanlon TJ, Luben RN, Scanlon FL, Singleton N. Is Friday the 13th bad for your health?. BMJ. 1993;307(6919):1584-1586. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8292946/ (閲覧日:2026年10月22日)
- Näyhä S. Traffic deaths and superstition on Friday the 13th. Am J Psychiatry. 2002;159(12):2110-2111. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12450968/ (閲覧日:2026年10月22日)
- Radun I, Summala H. Females do not have more injury road accidents on Friday the 13th. BMC Public Health. 2004;4:54. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15546493/ (閲覧日:2026年10月22日)
- Lo BM, Visintainer CM, Best HA, Beydoun HA. Answering the myth: use of emergency services on Friday the 13th. Am J Emerg Med. 2012;30(6):886-889. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21855260/ (閲覧日:2026年10月22日)
- Ranganathan S, et al. Superstition in Surgery: A Population-Based Cohort Study to Assess the Association Between Surgery on Friday the 13th and Postoperative Outcomes. Ann Surg Open. 2024;5(1):e375. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38883950/ (閲覧日:2026年10月22日)
- Protty MB, Jaafar M, Hannoodee S, Freeman P. Acute coronary syndrome on Friday the 13th: a case for re-organising services?. Med J Aust. 2016;205(11):523-525. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27927150/ (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。