
メル美友だちの助産師さんが、「満月の夜はお産が多くて忙しい」って言ってたの。本当なのかな?

プレ男月の引力で、海が満ち引きするくらいだもんね。お腹の赤ちゃんにも影響しそう!
こんにちは、Dr. Taro です。 「都市伝説にマジレス」、今回は、医療の現場でもよく聞く「満月の夜はお産が増える」説です。
研究1:56万件の出産、月の満ち欠けで差はなかった
2005年に米国の産婦人科の学術誌に発表された研究です。
- アメリカ・ノースカロライナ州の1997〜2001年の5年分、62回の月の満ち欠けの間の56万4,039件の出産を、出生届のデータで調べました
- 月の満ち欠けを8つの時期に分けてくらべたところ、
- 出産の数
- お産の方法(経腟分娩か帝王切開か)
- 出産経験のある人の出産
- お産の合併症 のどれにも、差はありませんでした
- 研究チームは、「予想どおり、この広く信じられている話には、根拠がない」と結論づけています

メル美56万件も調べて、差がなかったんだ!
研究2:インドの約1万件でも同じ
- 2012年にインドの農村部の医科大学で行われた研究でも、1年間(12回の月の満ち欠け)の9,890件の出産を調べ、月の時期によって出産の数に差はありませんでした。自然なお産でも、予定外の帝王切開でも同じでした
月の引力は?
- 月の引力で海の満ち引き(潮汐)が起こるのは本当です。でも、人の体の中の水のような小さなものに対して、月の引力の影響はとても小さいと考えられています
なぜ「満月にお産が多い」と感じるの?
- 満月の夜に忙しかったことは、「やっぱり満月だから」と印象に残りやすい。一方、満月なのにひまだった夜や、満月でないのに忙しかった夜は、忘れられやすい
- このように、当てはまった例だけを覚えてしまう心のくせ(確証バイアス)で、関係がないものに関係があるように感じることがあります

プレ男「満月で忙しかった夜」だけ覚えてたのか!

56万件の出産を調べた研究でも、月の満ち欠けによる出産の数の差はありませんでした。医療の現場のうわさも、データで確かめることが大切です。
まとめ
- アメリカの56万4,039件の出産を調べた研究で、月の満ち欠けと出産の数・お産の方法・合併症に関係はなかった
- インドの9,890件の研究でも差はなかった
- 「満月にお産が多い」と感じるのは、当てはまった例だけを覚えてしまう心のくせかもしれない
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参考文献
- Arliss JM, Kaplan EN, Galvin SL. The effect of the lunar cycle on frequency of births and birth complications. Am J Obstet Gynecol. 2005;192:1462-1464. https://doi.org/10.1016/j.ajog.2004.12.034 (閲覧日:2026年9月29日)
- Bharati S, Sarkar M, Haldar PS, Jana S, Mandal S. The effect of the lunar cycle on frequency of births: a retrospective observational study in Indian population. Indian J Public Health. 2012;56:152-154. https://doi.org/10.4103/0019-557x.99913 (閲覧日:2026年9月29日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。