HIVの郵送検査(民間)は2023年に15万3,037件で、保健所などの約1.4倍。陽性は124件だが、医療機関の受診を確認できたのは16%。陽性なら必ず確認検査へ
民間のHIV郵送検査の実態について、国立感染症研究所の「病原微生物検出情報(IASR)」2024年10月号の「HIV郵送検査に関する実態調査と検査精度調査」をもとにまとめました。インターネットで申し込むHIV郵送検査は、2023年に15万3,037件で、同じ年の保健所などの検査(10万6,137件)の約1.4倍でした。陽性は124件で、郵送検査はスクリーニング検査のため医療機関での確認検査が必要ですが、医療機関を紹介できたのは33%、受診を確認できたのは16%にとどまりました。検査の精度の調査では、多くの会社で結果が一致しましたが、2021年には1社で一致しない結果がありました。約3割は風俗店などの団体での検査と考えられています。

プレ男ネットで申し込めるHIVの郵送検査って、どのくらい使われているの?信用できるのかな。

メル美陽性だったとき、ちゃんと病院に行けているのかも気になるね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、民間のHIV郵送検査の実態の話です。国立感染症研究所の「病原微生物検出情報(IASR)」2024年10月号の「HIV郵送検査に関する実態調査と検査精度調査」をもとにまとめました。インターネットでHIV郵送検査を受け付けている会社に、2005〜2023年に毎年アンケートを行い、2020〜2023年には検査の精度も調べた研究です。
2023年は15万3,037件
- HIV郵送検査の数は、新型コロナが流行した2020〜2021年をのぞいてほぼ毎年ふえ、2023年は15万3,037件でした
- 同じ年の保健所などの検査(10万6,137件)の約1.4倍で、自分から受けるHIV検査の中で大きな割合をしめていることがわかりました
- 郵送検査の約3割(32%)は団体での検査と推定され、おもに風俗店を対象としていると考えられています
- すべての会社で、ランセットで指先から採血した血液を使い、国に承認された検査薬で調べていました
陽性124件、受診を確認できたのは16%
- 2023年の陽性は124件でした(判定保留は29件)
- 郵送検査はスクリーニング検査なので、陽性なら医療機関での確認検査が必要です。ほぼすべての会社が、陽性のときは医療機関での検査をすすめていました
- しかし、電話やメールの相談で医療機関を紹介できたのは41件(33%)、受診を確認できたのは20件(16%)にとどまりました
- 郵送検査はほとんどが匿名で、陽性を対面で伝えることもないため、陽性の人は自分から医療機関に行く必要があります。研究は、陽性の人がすべて医療機関につながるしくみづくりが急いで必要な課題だとしています

HIVの郵送検査はスクリーニング検査なので、陽性なら必ず医療機関で確認検査を受けることが必要です。2023年に陽性だった人で、受診を確認できたのは16%でした。
検査の精度
結果がわかっている血液を郵送して調べた精度の調査では、2020年、2022年、2023年は参加したすべての会社で結果が一致しましたが、2021年は6社のうち1社で、5検体中2検体の結果が一致しませんでした(その会社は検査の方法を変え、2022年は一致)。研究は、精度の調査を続ける必要があるとしています。
郵送検査のよい点と注意点
研究によると、郵送検査は、都合のよい時間と場所で、人と会わずに受けられるのがよい点です。一方で、検査の説明や相談、検査のあとのフォローが対面で行われないため、十分な情報が伝わりにくいという欠点があります。団体で申し込んだ場合に、結果が本人以外に返されているという問題もあるとしています。

プレ男郵送で陽性だったら、こわくても必ず病院へ行くことが大事なんだね。いまは東京都が無料の郵送検査もしているんだよね。
検査の受け方のちがいは性感染症の検査はどこで受ける?、東京都の無料の郵送検査は東京都の「おうちでHIV検査 TOKYO」、陽性と言われたときはHIV検査で「陽性」「要確認」と言われたらを見てください。
まとめ
- 民間のHIV郵送検査は2023年に15万3,037件で、保健所などの約1.4倍
- 陽性は124件。受診を確認できたのは16%だけ
- 郵送検査はスクリーニング。陽性なら必ず医療機関で確認検査を
- 精度の調査では、一致しない会社があった年も
参考文献
- 須藤弘二, 加藤眞吾. HIV郵送検査に関する実態調査と検査精度調査(IASR Vol.45 p166-167: 2024年10月号). https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/iasr/pathogens/vol45/536/536r04.html (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
