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性感染症ノート

性感染症を、正しく知って遊ぶ

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基礎知識性感染症ってそもそも何?性感染症(性病)とは何か、どうやってうつるのか、なぜ検査が大事なのかを、まずはざっくり解説します。2026年9月24日基礎知識性感染症の検査はどこで受ける?郵送検査と医療機関の検査のちがい郵送検査、保健所、医療機関。性感染症の検査を受ける方法と、それぞれのよいところ・注意点、医師の診察を受けるメリットをまとめました。2026年9月25日予防コンドームで性感染症はどれくらい防げる?数字で見る予防効果と、正しい使い方コンドームは性感染症の予防の基本。でも「つけているから絶対大丈夫」ではありません。HIV・クラミジア・淋菌・ヘルペス・HPVなど、病気ごとの予防効果を研究の数字で紹介し、効果を上げる正しい使い方をまとめました。2026年9月25日

基礎知識

基礎知識性感染症は自然に治る?:クラミジアやトリコモナス、尖圭コンジローマ、マイコプラズマ・ジェニタリウムは自然に消えることもあるが、だれが消えるかはわからない。梅毒は症状が消えても治っていない。待たずに検査と治療を性感染症は、治療しなくても自然に治ることがあるのかを、論文とWHOのファクトシート、日本性感染症学会の資料をもとにまとめました。クラミジアは、症状のない女性82人を追った研究で4年後には94%で見つからなくなりました。のどの淋菌は、消えるまでの期間の中央値が約16週でした。トリコモナスは、男性で自然に消えた例が36%という研究がある一方、多くは数日では消えませんでした。マイコプラズマ・ジェニタリウムは、数か月〜1年で消える人が多い研究がありますが、消えたあとにまた陽性になる人もいて、症状があれば治療が必要です。尖圭コンジローマは約30%が自然に小さくなりますが、どのイボが消えるかは予測できません。梅毒は、治療しなくても症状が消えることがありますが、体の中では続いていて、数年後に第3期へ進むことがあります。ヘルペスやHIVは自然には治りません。自然に消えるのを待つあいだにパートナーにうつしたり、不妊などの合併症が起きたりするおそれがあるので、待たずに検査と治療を受けることが大切です。2026年10月13日基礎知識献血で見つかったHIV(2025年):約499万件の献血のうち陽性は24件(10万件あたり0.481)。そのうち4件は、抗体はまだ出ず遺伝子の検査でだけ見つかった。献血を検査の代わりにしないでエイズ動向委員会の資料「献血件数及びHIV抗体・核酸増幅検査陽性件数」(令和7(2025)年エイズ発生動向の年報)をもとに、献血で見つかったHIVの数をまとめました。2025年の献血は498万8,605件で、HIVの抗体検査や核酸増幅検査で陽性だったのは24件(10万件あたり0.481件)でした。このうち4件は、抗体検査は陰性で核酸増幅検査でだけ陽性で、感染してまもない時期だったと考えられます。陽性の血液は捨てられ、輸血には使われません。10万件あたりの陽性件数は2008年の2.107件をピークに下がっています。HIVが心配なときは、献血ではなく、保健所などのHIV検査を受けましょう。2026年10月12日基礎知識ヨーロッパのクラミジア(ECDC、2024年):21万3,443件で、報告がいちばん多い細菌の性感染症。20〜24歳の女性に最多。国ごとの差は、病気の多さより検査の多さのちがいヨーロッパ(EU/EEA)のクラミジアについて、欧州疾病予防管理センター(ECDC)の2024年の年次報告(2026年5月)をもとにまとめました。2024年は27か国から21万3,443件が報告され、報告がもっとも多い細菌の性感染症でした。報告率は2023年から10%へりました。もっとも多いのは20〜24歳で、女性は10万人あたり517.6件でした。ヨーロッパの研究のまとめでは、15〜24歳の有病率は女性5.5%、男性3.3%と推計されています。国ごとの報告率は10万人あたり0.1〜502件と大きくちがいますが、これは病気の多さより、検査の方針や報告のしくみのちがいによるところが大きいとしています。2026年10月12日基礎知識性器クラミジアの動き(2024年、国の分析):2016年から増えていたが、2024年は男女ともに減少。それでも2010年代より高い水準。2023年の10代後半の増加は「憂慮すべき状況」性器クラミジア感染症の最近の動きについて、国立健康危機管理研究機構の「性器クラミジア感染症の発生動向、2024年」(2026年4月28日掲載)をもとにまとめました。性器クラミジアは全国の約1,000の定点医療機関から報告されています。定点あたりの報告数は男女とも2016年から増えていましたが、2024年は減りました。年齢別では、男性は20代(2019年以降は20代前半)、女性は20代前半がいちばん多くなっています。20代は2024年に減少から横ばいになったものの、2010年代より高い水準が続いていて、2023年に見られた10代後半の増加は「憂慮すべき状況」とされています。コンドームの適切な使用をふくむ性教育や、パートナーの検査・治療が大切です。2026年10月12日基礎知識世界のクラミジアとトリコモナス(WHO):2020年、15〜49歳でクラミジアは1億2,850万件、トリコモナスは1億5,600万件の新しい感染。トリコモナスは男性の感染のほうが多い。どちらも症状がないことが多い世界のクラミジアとトリコモナスについて、世界保健機関(WHO)のファクトシート(いずれも2025年11月21日)をもとにまとめました。2020年、世界の15〜49歳で、クラミジアは推計1億2,850万件、トリコモナスは推計1億5,600万件(女性7,370万件、男性8,260万件)の新しい感染がありました。クラミジアは、15〜49歳の女性の4.0%、男性の2.5%が感染していると推計され、若い人に多い病気です。どちらも症状がないことが多く、放置すると、クラミジアは骨盤内炎症性疾患や不妊、トリコモナスは妊娠の悪い結果やHIV感染のリスクの上昇と関係しています。2026年10月12日基礎知識尖圭コンジローマの動き(2024年、国の分析):男性はゆるやかに増え、定点あたり4.37(2000年は2.80)。女性はほぼ横ばいで2.14。10代後半の男性は2024年に増加。HPVワクチンで防げる病気尖圭コンジローマの最近の動きについて、国立健康危機管理研究機構の「尖圭コンジローマの発生動向、2024年」(2026年4月28日掲載)をもとにまとめました。尖圭コンジローマはHPV(6型、11型など)が原因で性器などにイボができる病気で、全国の約1,000の定点医療機関から報告されています。定点あたりの報告数は、男性は2005年をピークにへったあと、2012年以降は増えたりへったりしながらゆるやかに増え、2024年は4.37でした。女性は2016年以降ほぼ横ばいで、2024年は2.14でした。男性は20代〜30代前半が多く、10代後半は2024年に増えました。尖圭コンジローマはHPVワクチンで予防できる病気です。2026年10月12日基礎知識ヨーロッパの梅毒と淋菌、だれに多い?(ECDC、2024年):どちらも男性に多く、男性同士で性行為をする人が6〜7割。でも梅毒は異性間でも広がり、20代女性で2割以上ふえたヨーロッパ(EU/EEA)の梅毒と淋菌について、欧州疾病予防管理センター(ECDC)の2024年の年次報告(2026年5月)をもとに、男女・年齢・感染経路のちがいをまとめました。2024年の梅毒は4万5,577件で、男性は女性の6倍以上、感染経路がわかっている人の69%が男性同士で性行為をする人でした。しかし2021年以降、異性間の男女でも梅毒がふえつづけ、2023年から2024年に女性は15%、20〜24歳の女性は22.6%、15〜19歳の女性は30.6%ふえました。淋菌は10万6,331件で過去最多、男性は7.9%ふえ、女性は8.6%へりました。2026年10月12日基礎知識性器ヘルペスの動き(2024年、国の分析):女性は定点あたり6.27で、2010年からゆるやかに増加。女性の40代・50代は2024年に過去最多。男性は3.94で、20代後半が2024年に目立って増えた性器ヘルペスウイルス感染症の最近の動きについて、国立健康危機管理研究機構の「性器ヘルペスウイルス感染症の発生動向、2024年」(2026年4月28日掲載)をもとにまとめました。性器ヘルペスは全国の約1,000の定点医療機関から報告されています。定点あたりの報告数は、男性は2006年をピークにへったあと2013年以降ゆるやかに増え、2024年は3.94でした。女性は2005年をピークにへったあと2010年以降ゆるやかに増え、2024年は6.27でした。男性は20代〜40代が多く、20代後半は2024年に目立って増えました。女性はどの年も20代がいちばん多い一方、40代と50代はゆるやかに増え、2024年が過去最多でした。性器ヘルペスは一度感染すると体の中にひそみ、再発することがあるため、数字の解釈には注意が必要とされています。2026年10月12日基礎知識淋菌感染症の動き(2024年、国の分析):2020年から男女とも増えたが、男性は2022年から減少。女性は横ばいで、20代前半は2010年代より高い水準。女性では2023年から10代後半が2番目に多い淋菌感染症の最近の動きについて、国立健康危機管理研究機構の「淋菌感染症の発生動向、2024年」(2026年4月28日掲載)をもとにまとめました。淋菌感染症は全国の約1,000の定点医療機関から報告されています。定点あたりの報告数は2002〜2003年をピークにへり、2016年以降はほぼ横ばいでしたが、2020年から男女とも再び増え、男性は2022年に減少に転じました。2024年は男性が減少、女性は横ばいでしたが、女性の20代前半は2010年代より高い水準が続いています。女性では20代前半がいちばん多く、2023年以降は10代後半が2番目に多くなっています。コンドームの適切な使用をふくむ性教育と、パートナーの検査・治療が大切です。2026年10月12日基礎知識淋菌の薬が効かなくなっている(WHO、2025年):いちばん大事な薬セフトリアキソンへの耐性が、2022年の0.8%から2024年に5%へ。カンボジアやベトナムで高い。日本ではセフトリアキソンはいまもほとんどの淋菌に効く(耐性1.8%、2023年)。新しい飲み薬2種類の推奨づくりも始まった淋菌の薬剤耐性について、世界保健機関(WHO)の2つの発表をもとにまとめました。WHOの淋菌の薬剤耐性の監視(EGASP)によると、淋菌の治療の中心になるセフトリアキソンへの耐性は2022年の0.8%から2024年に5%へ、セフィキシムへの耐性は1.7%から11%へと大きく上がり、シプロフロキサシンへの耐性は95%に達しました。カンボジアとベトナムでもっとも耐性が高くなっていました。日本では、厚生労働省の報告書によると、2023年のセフトリアキソンへの耐性は1.8%で、いまも治療の中心の薬として効いています。WHOは2026年6月、第3相の臨床試験を終えた新しい飲み薬(ゲポチダシンとゾリフロダシン)を淋菌の治療にすすめるかどうかの検討を始めたと発表しました。2026年10月12日基礎知識日本のB型肝炎の「キャリア」はへっている:はじめて献血した人でHBs抗原が陽性の割合は、1995〜2000年の0.63%から2017〜2021年は0.13%に。若い世代ほど低いのは、母子感染の予防とワクチンの効果日本のB型肝炎ウイルスの持続感染(キャリア)の割合について、国立感染症研究所の「病原微生物検出情報(IASR)」2023年3月号の「初回供血者および検診受検者集団におけるHBs抗原陽性率の状況」(厚生労働科学研究班)をもとにまとめました。はじめて献血した人でHBs抗原が陽性だった割合は、1995〜2000年の0.63%から、2017〜2021年は0.13%に下がりました。市区町村などの肝炎ウイルス検査を受けた人でも、2008〜2012年の1.02%から、2013〜2017年は0.71%に下がっています。生まれた年が新しい世代ほど陽性の割合が低く、1986年に始まった母子感染の防止事業の効果が示されています。2016年10月からは赤ちゃんへのB型肝炎ワクチンが定期接種になりました。2026年10月12日基礎知識数字で見る日本のA型肝炎(2019〜2025年):2024年137件、2025年132件とふたたび増加。感染経路の4割は不明。海外での感染も3割に。60歳未満の99%は免疫がない国立健康危機管理研究機構の「病原微生物検出情報(IASR)」2026年3月号の特集「A型肝炎 2019〜2025年」をもとに、日本のA型肝炎の動きをまとめました。A型肝炎の届出は、男性間の性的接触を中心に流行した2018年に926件に達したあと、2021〜2023年はこれまでにない少なさでしたが、2024年は137件、2025年は132件とふたたび増えています。2020〜2025年の感染経路は、経口感染が56%、男性間の性的接触が3%で、39%は不明でした。2024年以降は海外での感染が約3割をしめ、60歳以上の人の割合もふえています。60歳未満の99%はA型肝炎の免疫をもっていないと推定され、ワクチンで予防できます。2026年10月12日基礎知識市区町村の肝炎ウイルス検診(2024年度):B型は約54万人が受けて2,635人が陽性、C型は811人が「いま感染している可能性が高い」。どの年代でも見つかっている厚生労働省の「令和6(2024)年度地域保健・健康増進事業報告」(2026年3月17日公表)の結果の概要から、市区町村が行った肝炎ウイルス検診の結果をまとめました。2024年度にB型肝炎ウイルス検診を受けた人は53万9,936人で、2,635人(約0.5%)が陽性でした。C型肝炎ウイルス検診を受けた人は53万9,360人で、811人が「現在、C型肝炎ウイルスに感染している可能性が高い」と判定されました。40歳の受診者でも、B型で131人、C型で39人が見つかっています。B型・C型肝炎は性行為でうつることもあり、症状がないまま進むことがあるため、一度は検査を受けておくことが大切です。2026年10月12日基礎知識都道府県別にみたHIV(2025年):報告数は東京都273件、大阪府97件、神奈川県70件。人口あたりでは東京都、徳島県、大阪府の順。エイズを発症してからわかる割合は九州・中国四国で高い厚生労働省エイズ動向委員会の「令和7(2025)年エイズ発生動向 ―分析結果―」をもとに、2025年のHIV感染者・エイズ患者の新しい報告を都道府県別にまとめました。報告数(HIV感染者とエイズ患者の合計)は、東京都273件、大阪府97件、神奈川県70件、愛知県57件、福岡県43件の順に多く、人口10万人あたりでは東京都1.93、徳島県1.17、大阪府1.11、熊本県0.88、栃木県0.85の順でした。全国では報告の29.9%がエイズを発症してからわかった人で、九州や中国・四国で特に高く、東京都と大阪府は全国平均より低くなっています。2026年10月12日基礎知識HIVのある人の透析の受け入れ(東京都の調査):透析施設でHIV陽性の人を受け入れた経験は16.8%、肝炎の患者は93.4%。経験のない施設の47.0%が「受け入れは難しい」(2018年)透析が必要なHIV陽性の人の受け入れについて、東京都保健医療局の「透析を必要とするHIV陽性者の受け入れに関する調査」(2018年7〜8月、都内の透析施設とエイズ診療協力病院の493か所が対象、回答340件)をもとにまとめました。治療の進歩でHIVのある人の高齢化が進み、糖尿病などで透析が必要になる人の増加が見こまれています。透析を行う施設のうち、B型・C型肝炎の患者を受け入れた経験があるのは93.4%でしたが、HIV陽性の人を受け入れた経験があるのは16.8%でした(2010年度の8.1%から2倍以上)。受け入れた経験のない施設の47.0%が「受け入れることは難しい」と答え、理由のいちばんは「HIV陽性者専用のベッドが確保できない」でした。2026年10月12日基礎知識イギリスのHIV(UKHSA、2024年):新たな診断は4%減の3,043件。イングランドは6年続けて国連の目標「95-95-95」を達成。一方で、若い人の検査がへり、新たな診断の42%は遅い診断イギリスのHIVについて、英国保健安全保障庁(UKHSA)の発表(2025年10月7日)をもとにまとめました。2024年、イギリスでHIVと新たに診断された人は3,043人で、2023年から4%へりました。イングランドでは、HIVとともに生きる大人の95%が診断され、診断された人の99%が治療を受け、治療中の人の98%でウイルスがおさえられていて、6年続けて国連合同エイズ計画(UNAIDS)の目標を達成しています。PrEPを使う人は11万1,123人にふえました。一方で、15〜24歳では検査が7%へり、新たな診断の42%は遅い診断で、遅く診断された大人は1年以内に亡くなるリスクが10倍でした。2026年10月12日基礎知識ヨーロッパのHIV(2024年、ECDC・WHO欧州):1年で10万5,922人が新たにHIVと診断され、その54%は「遅い診断」。異性間の感染がふえ、EU/EEAでは46%。診断されていない人がふえていることが課題ヨーロッパのHIVの状況を、欧州疾病予防管理センター(ECDC)とWHO欧州地域事務局の発表(2025年11月27日)をもとにまとめました。2024年、WHO欧州地域(53か国)で10万5,922人が新たにHIVと診断され、そのうち54%が、最適な治療には遅い段階での診断でした。EU/EEAでは2万4,164人で、48%が遅い診断でした。EU/EEAでは男性同士の性行為による感染が48%ともっとも多いものの、異性間の性行為による感染がふえて約46%をしめています。診断されていないHIV感染者がふえていることが「静かな危機」とされ、自己検査や地域での検査など、検査を広げることがよびかけられています。2026年10月12日基礎知識日本で暮らす外国人とHIV検査:2024年の外国籍の人の報告は192件。エイズを発症してからわかる割合が35.9%と高い。ことばの壁をなくす「多言語の検査」の取り組み日本で暮らす外国人とHIV検査について、国立健康危機管理研究機構の「病原微生物検出情報(IASR)」2025年10月号の報告「HIV検査の多言語化に向けた取り組み」をもとにまとめました。2024年の外国籍のHIV感染者・エイズ患者の新しい報告は192件(全体の19.3%)で、国内での感染が36.5%でした。エイズを発症してから診断される割合は35.9%で、日本国籍の人より高くなっています。自治体のHIV検査は無料・匿名ですが、ことばの支援はとても少なく、研究班は、多言語の広報・予約と遠隔通訳による結果の説明を組み合わせた検査会を開き、保健所でも試行しています。2026年10月12日基礎知識日本でHIV感染症やウイルス性肝炎で亡くなった人(2025年):HIV感染症は50人、ウイルス性肝炎は1,246人(B型295人、C型781人)。どれも早く見つけて治療すれば、防げることの多い死です厚生労働省の「令和7年(2025)人口動態統計(確定数)」の第8表(死因簡単分類別にみた性別死亡数)から、性行為でもうつることがあるウイルスによる死亡をまとめました。2025年に死因がHIV感染症(統計の分類名は「ヒト免疫不全ウイルス[HIV]病」)とされた人は50人(男性48人、女性2人)で、2024年の55人より少なくなりました。ウイルス性肝炎は1,246人で、B型が295人、C型が781人でした(2024年は1,448人)。HIVは早く見つけて治療を続ければエイズの発症を防げ、B型肝炎はワクチンで予防でき、C型肝炎は飲み薬で治る時代です。一度は検査を受けておくことが大切です。2026年10月12日基礎知識HIVはどこで感染している?(2025年):新しい報告890件のうち、国内での感染が621件(約7割)、海外は84件(約1割)。日本国籍の人では約8割が国内で、海外は3%エイズ動向委員会の「令和7(2025)年エイズ発生動向」年報の表7(HIV感染者及びAIDS患者の年次推移(国籍別、性別、感染地別))をもとに、HIVに感染した場所(感染地)をまとめました。2025年に新たに報告されたHIV感染者・エイズ患者890件のうち、感染地が国内だったのは621件(69.8%)、海外は84件(9.4%)、不明は185件(20.8%)でした。日本国籍の人677件では、国内が535件(79.0%)、海外は22件(3.2%)でした。外国籍の人213件でも、国内が86件(40.4%)と、海外の62件(29.1%)より多くなっていました。HIVは「海外でうつる病気」ではありません。2026年10月12日基礎知識日本のHIV、2026年1〜6月は477件の報告:前の年の同じ時期より約13%多い。約3割はエイズを発症してからわかった。早い検査が大切エイズ動向委員会の四半期の報告(2026年9月16日公表)をもとに、2026年1〜6月(第1・第2四半期)の日本のHIV感染者・エイズ患者の報告をまとめました。新たな報告は、HIV感染者338件、エイズ患者139件の合わせて477件で、2025年の同じ時期(423件)より約13%多くなりました。報告の約3割(29%)は、エイズを発症してからHIV感染がわかった人でした。HIV感染者の約3分の2は男性同士の性的接触による感染で、20〜29歳がもっとも多くなっています。HIVは、早く見つけて治療を続ければ、エイズの発症を防ぎ、長く健康に暮らせる病気です。2026年10月12日基礎知識HIVの郵送検査(民間)は2023年に15万3,037件で、保健所などの約1.4倍。陽性は124件だが、医療機関の受診を確認できたのは16%。陽性なら必ず確認検査へ民間のHIV郵送検査の実態について、国立感染症研究所の「病原微生物検出情報(IASR)」2024年10月号の「HIV郵送検査に関する実態調査と検査精度調査」をもとにまとめました。インターネットで申し込むHIV郵送検査は、2023年に15万3,037件で、同じ年の保健所などの検査(10万6,137件)の約1.4倍でした。陽性は124件で、郵送検査はスクリーニング検査のため医療機関での確認検査が必要ですが、医療機関を紹介できたのは33%、受診を確認できたのは16%にとどまりました。検査の精度の調査では、多くの会社で結果が一致しましたが、2021年には1社で一致しない結果がありました。約3割は風俗店などの団体での検査と考えられています。2026年10月12日基礎知識日本でHIVの治療を受けている人は約3万人(レセプトの全国集計):2024年3月までの4か月に抗HIV薬を処方された人は2万9,680人。いちばん多いのは50〜54歳日本でHIVの治療を続けている人の数について、第166回エイズ動向委員会(2026年3月)の資料「HIV感染症に関するNDB集計」(関西医科大学・野田龍也教授)をもとにまとめました。国の医療保険のレセプト(診療報酬明細書)の全国データベース(NDB)で数えると、2023年12月〜2024年3月の4か月に、続けて抗HIV薬を処方されていた人は全国で2万9,680人(男性2万7,762人、女性1,918人)でした。年齢では50〜54歳がもっとも多く、70歳以上も2,250人いました。受診した医療機関の場所では東京都が1万1,491人で最多でした。2023年に新しく抗HIV薬の処方が始まった人は1,733人で、届出の数(960人)の1.8倍でした。2026年10月12日基礎知識HIVと診断されたとき「症状あり」と届けられたのは約1割:2023年は10.2%。感染したばかりと推測された記載は4.0%。症状がなくても検査をHIVと診断されたときに症状があったかについて、国立感染症研究所の「病原微生物検出情報(IASR)」2024年10月号の「感染症発生動向調査におけるHIV感染症の診断時の症状の有無, HIV感染初期と推測された記載についての集計」をもとにまとめました。届出で、HIV感染者(エイズを発症していない人)のうち「診断時の症状あり」と報告されたのは、2020年11.4%、2021年12.8%、2022年12.3%、2023年10.2%で、約1割にとどまりました。感染したばかりと推測される記載があったのは4.0〜6.2%でした。一方、エイズを発症して診断された人は、99%以上が症状ありでした。HIVは、症状がなくても検査で見つけることが大切です。2026年10月12日基礎知識都道府県別のHIV検査(2025年):保健所などの検査は全国10万6,756件。東京2万6,929件、大阪1万7,294件、愛知9,243件。2025年9月からは8府県で郵送検査もエイズ動向委員会の資料「保健所等におけるHIV抗体検査及びHIV郵送検査件数」(令和7(2025)年エイズ発生動向の年報)をもとに、都道府県別のHIV検査の件数をまとめました。2025年に保健所などで行われたHIV抗体検査は全国で10万6,756件で、東京都2万6,929件、大阪府1万7,253件(郵送検査をふくめて1万7,294件)、愛知県9,213件(同9,243件)などでした。2025年9月9日からは、自治体が行うHIV郵送検査の送付件数も集計され、宮城・愛知・大阪・福岡・佐賀・熊本・大分・沖縄の8府県で合計327件でした。2026年10月12日基礎知識全国の保健所で、無料・匿名のHIV検査:名前を聞かれず、お金もかからない。即日検査は「陰性」だけがその日にわかる。はっきりさせたいなら、感染の可能性があってから3か月以上たって検査をHIV検査は、全国の保健所などで受けられます。公益財団法人エイズ予防財団の「API-Net エイズ予防情報ネット」によると、保健所では料金は無料、匿名(氏名を聞かれない)で検査を受けられます。5mL(小さじ1杯)ほど採血して調べ、結果がわかるまでの期間は、通常の検査で1〜2週間くらいです。即日(迅速)検査では、「陰性」の場合だけ同じ日に結果が出て、陰性と確認できなかった場合は確認検査が必要になります。感染の可能性があってから3か月以上たって検査を受けて「陰性」なら、感染していないと考えられます。2026年10月12日基礎知識HIV検査のしくみと、検査薬の「品切れ」の影響:即日検査は20分ほどで判定できる第4世代の検査。2024年には出荷制限で、即日検査をする保健所などの19%が検査を止めたり変えたりした日本のHIV検査のしくみと、検査薬の供給の問題について、国立健康危機管理研究機構の「病原微生物検出情報(IASR)」2025年10月号の「HIV診断薬の現状と検査体制への影響」をもとにまとめました。HIV検査は、まずスクリーニング検査を行い、陽性なら確認検査を行います。いまのスクリーニング検査は、抗体と抗原を同時に調べる第4世代の検査で、抗体だけの検査よりウインドウ期を短くできます。即日検査では、20分ほどで判定できる迅速検査が使われています。2024年8〜12月にはこの迅速検査薬の出荷制限があり、即日検査をする保健所など364か所のうち69か所(19%)で、検査の中止や方法の変更がありました。国内に代わりの製品がないことが課題とされています。2026年10月12日基礎知識日本のHIVは、どこで見つかっている?:クリニックからの届出がふえて2024年は16.6%、保健所などは12.5%に。東京都では27.6%がクリニック。エイズを発症した人はほとんどが病院から国立健康危機管理研究機構の「病原微生物検出情報(IASR)」2025年10月号(HIV/AIDS 2024年)をもとに、日本でHIVがどこで見つかって届け出られているかをまとめました。HIV感染者の届出のうち、クリニックからの割合は2020年以降ふえて2024年は16.6%、保健所などからは12.5%まで減りました。エイズ患者はほとんどが病院からの届出でした。東京都では27.6%がクリニックからの届出でした。民間クリニック48〜56施設の調査(2022〜2024年)では、HIV検査は延べ16万7,472件、陽性率は0.17%でした。病院、クリニック、無料・匿名の保健所など、いろいろな検査の機会を整え、早く見つけることが大切とされています。2026年10月12日基礎知識保健所のHIV検査(2024年度):8万2,837件で、確認検査の陽性は142件(0.17%)。検査件数は2020年度の約2.3倍、来所相談は約2.3倍に厚生労働省の「令和6(2024)年度地域保健・健康増進事業報告」(2026年3月17日公表)の結果の概要から、保健所のHIV(エイズ)の相談と検査の数字をまとめました。2024年度に保健所が行ったHIV抗体のスクリーニング検査のための採血は8万2,837件で、確認検査で陽性だったのは142件(スクリーニング検査の0.17%)でした。検査件数は2020年度の3万6,056件から約2.3倍に増えています。保健所が受けたエイズの相談は、電話2万9,469件、来所4万9,995件でした。保健所では、匿名・無料でHIV検査を受けられるところが多くあります。2026年10月12日基礎知識岡山県の「もんげー性病検査」:男性どうしで性行為をする人(MSM)向けに、県がクリニックでのHIV・梅毒の検査を自己負担1,000円で。10年間の結果では梅毒は受けた人の10〜18%岡山県が2015年度から続けている、男性どうしで性行為をする人(MSM)を対象にしたクリニックでのHIV・梅毒の検査事業「もんげー性病検査」について、国立健康危機管理研究機構の「病原微生物検出情報(IASR)」2025年10月号の「岡山県におけるクリニック検査事業について」をもとにまとめました。毎年夏と冬の期間に、協力するクリニックで、自己負担1,000円、予約なし、本名の記入は任意でHIVと梅毒の検査を受けられます。10年間で、梅毒の陽性は受けた人の10.3〜17.5%、HIVの陽性は0.0〜3.6%でした。新型コロナの流行中の2021年度は、HIV 7.3%、梅毒 25.6%と高くなりました。2026年10月12日基礎知識「研究用」の性感染症の検査キットに注意:国は2026年3月、「研究用」と書いてあっても、病原体を調べるキットは基本的に体外診断用医薬品とみなし、承認のないものは取り締まるとするガイドラインを出した「研究用」などと書かれて売られている検査キットについて、厚生労働省の通知「研究用と称する検査キット等の体外診断用医薬品の範囲に関するガイドラインについて」(令和8年3月31日 医薬監麻発0331第1号)をもとにまとめました。病気の診断に使う検査キットは、法律(薬機法)で体外診断用医薬品とされ、国の承認が必要です。ガイドラインでは、「研究用」「診断には使用できない」などの表示があっても、人の検体で感染症の病原体を調べるとしているものは、基本的に体外診断用医薬品と判断するとしました。新型コロナだけでなく、性感染症の検査キットも対象です。承認を受けていないものは、無承認無許可医薬品として取り締まりの対象になります。2026年10月12日基礎知識オーストラリアの性感染症(2024年):早期梅毒は女性で2015年から3.7倍、淋菌は約2倍に。若い女性のクラミジアは、新たな感染の37%しか診断されていない。HPVワクチンで尖圭コンジローマはほぼ0%にオーストラリアの性感染症について、カービー研究所(ニューサウスウェールズ大学)の年次報告「Annual surveillance report 2025」(2024年のデータ)をもとにまとめました。2024年の早期梅毒の報告は5,866件で、報告率は2015年から85%ふえ、女性では267%ふえました。淋菌は4万4,210件で、報告率は2015年の10万人あたり78.8から166.7になりました。クラミジアは10万1,742件でもっとも多く、15〜29歳の女性では、推計の新たな感染のうち37%しか診断されていませんでした。一方、HPVワクチンの効果で、21歳未満の男女の尖圭コンジローマは、2006年の11〜12%から2024年には0%になりました。2026年10月12日基礎知識イギリス(イングランド)の性感染症(2024年):梅毒は1万3,030件でふえつづけ、淋菌は16%減。でも、いちばん大事な薬(セフトリアキソン)が効かない淋菌がふえ、多くはアジア太平洋地域への渡航と関係していたイギリスの状況を、英国保健安全保障庁(UKHSA)の発表(2025年6月3日)をもとにまとめました。イングランドでは2024年、梅毒の診断は全体で1万3,030件と前年より5%ふえました。淋菌は7万1,802件で16%減り、とくに15〜24歳で36%減りました。クラミジアは16万8,889件で13%減りました。一方、淋菌の治療の第一の薬であるセフトリアキソンが効かない淋菌は、2025年の最初の5か月で14件と、2024年1年間(13件)をこえ、その多くはアジア太平洋地域への渡航やそこからの来訪と関係していました。2026年10月12日基礎知識イングランドの性感染症(2025年):新たな診断は8.3%へって33万4,151件。梅毒・淋菌・クラミジアがへる一方、異性と性行為をする女性の梅毒はふえた。HPVワクチン世代の若い女性では、尖圭コンジローマが89%減イングランドの性感染症の最新の数字を、英国保健安全保障庁(UKHSA)の報告「Sexually transmitted infections and screening for chlamydia in England: 2025 report」(2026年6月2日)をもとにまとめました。2025年の性感染症の新たな診断は33万4,151件で、2024年から8.3%へりました。早期梅毒は13.5%、淋菌は10.9%、クラミジアは10.3%へりましたが、男性と性行為をする女性の早期梅毒は4.8%ふえ、性器ヘルペスも3.1%ふえました。学校でのHPVワクチンの効果と考えられ、15〜24歳の女性の尖圭コンジローマは2019年から2025年に89.2%へりました。2026年10月12日基礎知識ヨーロッパでも性感染症が過去最多(2024年、ECDC):淋菌は10万6,331件で2015年の4倍に、梅毒は2倍以上の4万5,577件。先天梅毒は1年で78件から140件にほぼ倍増。日本だけの問題ではない性感染症の増加は、日本だけの問題ではありません。欧州疾病予防管理センター(ECDC)の発表(2026年5月21日)によると、2024年のヨーロッパ(EU/EEA)では、細菌による性感染症が過去最多の水準になりました。淋菌は10万6,331件で、2015年から303%増え、梅毒は同じ期間で2倍以上の4万5,577件でした。クラミジアは21万3,443件で、いちばん多く報告される性感染症です。異性間では、とくに妊娠できる年代の女性で梅毒がふえ、先天梅毒は2023年の78件から2024年の140件へとほぼ倍増しました(報告した14か国)。2026年10月12日基礎知識国の「性感染症検査・相談マップ」の使い方:症状がなくパートナーの感染もわからないなら保健所へ(無料・匿名)、症状があるなら病院・クリニックへ。都道府県から検査できる場所を探せる厚生労働省の「性感染症検査・相談マップ」の使い方をまとめました。このサイトでは、都道府県やキーワードから、性感染症の検査・相談を受けられる保健所などを探せます。症状がなく、パートナーの感染もわからない場合は、保健所など自治体の検査機関で無料・匿名で検査・相談が受けられ、症状がある場合やパートナーの感染が明らかな場合は、病院やクリニック(性病科・感染症科・泌尿器科・婦人科、皮膚の症状なら皮膚科、のどの症状なら耳鼻咽喉科)の受診がすすめられています。保健所によって検査の項目や予約の要否はちがい、梅毒・クラミジア・淋菌などは一部有料のこともあります。2026年10月12日基礎知識2026年4〜6月の梅毒は2,950件:前の年の同じ時期より約2割少ない。とくに異性間の女性で約3割減。それでも、届出がいちばん多いのは20〜24歳の女性国立健康危機管理研究機構(JIHS)の「感染症発生動向調査で届け出られた梅毒の概要」(2026年7月1日現在)をもとに、2026年第2四半期(4〜6月)の梅毒をまとめました。届出は2,950件で、2025年の同じ時期(3,748件)より約21%少なくなりました。異性間の男性は約25%、異性間の女性は約34%、男性同士は約9%少なくなっています。それでも、女性では20〜24歳(324件)がもっとも多く、男女・年齢別の中でもいちばん多い区分でした。異性間の女性の約3人に1人は、症状のない「無症候」の段階で見つかっています。数字は速報的なもので、あとからふえることがあります。2026年10月12日基礎知識梅毒は何歳に多い?(2025年の届出):女性は20〜24歳が35%で、15〜29歳で3分の2。男性は20代から60歳以上まで、どの年代も1割前後と幅広い。60歳以上の男性も12%2025年に届け出られた梅毒を、年齢別に見てみました。国立健康危機管理研究機構の「感染症発生動向調査で届け出られた梅毒の概要(2026年4月1日現在)」の性別・年齢の表から、2025年の4つの四半期を合計すると、女性5,016件のうち20〜24歳が34.6%ともっとも多く、15〜29歳で65.6%をしめていました。一方、男性8,646件は、20代から60歳以上まで、どの年代も10〜12%前後と幅広く分かれていて、60歳以上も12.0%(1,036件)ありました。年齢にかかわらず、心当たりがあれば検査が大切です。2026年10月12日基礎知識イングランドの梅毒(UKHSA、2025年12月):早期梅毒は9,535件で1940年代以来の多さ。2015年から、異性と性行為をする女性で3倍、男性で2倍以上に。異性間では検査がまだ少ないイングランドの梅毒について、英国保健安全保障庁(UKHSA)の報告「Tracking the syphilis epidemic in England: 2015 to 2024」(2025年12月10日)をもとにまとめました。2024年の早期梅毒(うつしやすい時期の梅毒)は9,535件で、1940年代以来の多さでした。66%は男性同士で性行為をする人ですが、2015年から2024年に、男性と性行為をする女性では204%、女性と性行為をする男性では132%ふえました。男性同士で性行為をする人では、検査がふえて陽性率が下がった一方、異性間では検査がコロナ前の水準に戻っておらず、陽性率は上がっています。女性の梅毒は若い年代に多いのも特徴です。2026年10月12日基礎知識神奈川県の梅毒(2025年):四半期ごとの報告を合わせると745人。妊娠中に梅毒と診断された人は21人。女性は症状のない段階で見つかる人が4割以上(10〜12月)神奈川県の梅毒について、神奈川県衛生研究所の「神奈川県 梅毒情報」(2025年第1〜第4四半期)をもとにまとめました。2025年に梅毒と診断された人は、1〜3月162人、4〜6月214人、7〜9月210人、10〜12月159人で、合わせて745人でした(四半期ごとに集計の時点がちがいます)。妊娠中に梅毒と診断された人は四半期ごとに5〜6人で、合わせて21人でした。10〜12月の報告では、男性は20〜50代が8割以上、女性は10〜20代が約6割で、女性では症状のない人(無症状病原体保有者)が4割以上でした。男性の4割は6か月以内に性風俗の利用歴があり、女性の約3割は6か月以内に性風俗の従事歴がありました。2026年10月12日基礎知識大阪府の梅毒(2025年):1,712人で2022年から1,500人をこえる状態が続く。妊娠中の梅毒は58例で、76%は症状のない段階で見つかった。先天梅毒は7例大阪府の梅毒について、大阪府感染症情報センター(大阪健康安全基盤研究所)の「梅毒」(2026年7月16日時点のデータ)と「梅毒(妊娠例と先天梅毒の報告状況)」(2026年1月23日更新)をもとにまとめました。大阪府の2025年の梅毒は1,712人(速報値)で、2022年以降1,500人をこえて推移しています(最多は2023年の2,019人)。2026年4〜6月は357例で、前年の同じ時期より24%少なくなりました。妊娠中の梅毒は2025年に58例で、そのうち76%は症状のない段階(無症候)で届け出られ、24%は直近6か月以内の性風俗産業の従事歴がありました。赤ちゃんにうつる先天梅毒は2025年に7例(2024年は9例)でした。2026年10月12日基礎知識東京都の梅毒(2025年):3,386人の報告で前の年より減ったが、2006年の約25倍。女性の約7割は20代。症状のない人が約3割東京都感染症情報センターの「梅毒の流行状況(東京都 2006年〜2025年のまとめ)」(2026年1月9日現在)と、公開されている報告数の内訳をもとに、東京都の2025年の梅毒をまとめました。2025年の報告は3,386人で、2024年の3,760人より減りましたが、2006年(132人)の約25倍です。男性は2,213人で30代(589人)・20代(546人)が多く、女性は1,171人で、20代が795人と約7割をしめています。症状のない「無症状病原体保有者」は908人(約27%)でした。推定感染経路は、女性の8割以上、男性の約半分が異性間の性的接触でした。2026年10月12日基礎知識東京都の梅毒(2026年、10月4日まで):報告は2,073人。女性は20代が439人でいちばん多く、10代の女性は66人で男性の約4倍。男性は30代を中心に20〜50代に広く東京都感染症情報センターの「梅毒の流行状況(東京都 2026年)」(2026年10月8日更新)の年齢階級別・性別報告数のグラフをもとに、2026年の東京都の梅毒をまとめました。2026年第1週〜第40週(10月4日まで)の報告は累計2,073人で、男性1,403人、女性670人でした。女性は20代が439人で女性の約3分の2をしめ、10代の女性は66人(10代の男性は16人)でした。男性は30代の381人がいちばん多く、20代と40代が325人、50代が234人と、幅広い年齢で報告されています。2026年10月12日基礎知識東京都の「おうちでHIV検査 TOKYO」:自宅で無料のHIV検査。都内に住む・通勤・通学する人が対象で、2026年10月1日〜2027年2月28日に申し込み(初回1,000件)。自分で採血して送り、結果はWebで東京都のHIV郵送検査事業「おうちでHIV検査 TOKYO」について、東京都保健医療局のページ(2026年10月1日更新)をもとにまとめました。検査・相談室などに行かなくても、自宅で無料のHIV検査を受けられる東京都の事業です。対象は東京都に住んでいる人、または都内に通勤・通学している人で、申込期間は2026年10月1日から2027年2月28日まで、定員は初回1,000件です。届いた検査キットで自分で採血して送り返し、結果はWeb上で確かめます。申し込みから結果までは、おおむね3週間です。検査項目はHIVだけです。2026年10月12日基礎知識HIV・肝炎・性感染症、2030年の目標はどこまで来た?(WHO、2026年7月):HIVの新たな感染は2010年から42%減。でも性感染症は「目標から外れている」。淋菌の薬剤耐性、HPVワクチンと子宮頸がん検診の不足世界保健機関(WHO)は2026年7月27日、HIV・ウイルス性肝炎・性感染症についての世界戦略(2022〜2030年)の進み具合をまとめた報告を発表しました。2025年末には推計3,200万人のHIVとともに生きる人が治療を受け、HIVの新たな感染は2010年から42%、エイズ関連の死亡は57%へりました。一方で、900万人はまだ治療を受けられず、2025年の国際的な資金の削減でPrEPの利用がへった国もあります。性感染症への対応は、ふえる感染、淋菌の薬剤耐性、HPVワクチンと子宮頸がん検診の不足から「目標から外れている」とされました。2026年10月12日基礎知識症状のない性感染症の検査について、WHOが新しい指針(2025年7月):妊婦さん、性行為のある10〜24歳、セックスワーカー、男性同士で性行為をする人などに、淋菌・クラミジアの検査を。セックスワーカーとMSMは少なくとも年1回か半年ごと世界保健機関(WHO)は2025年7月26日、症状のない性感染症の対応についての新しい指針を発表しました。WHOによると、資源のある地域で、淋菌とクラミジアがよく見られる場合には、妊婦さん、性行為のある10〜24歳の若い人、セックスワーカー、男性同士で性行為をする人(MSM)を対象に、検査(スクリーニング)を行うことが新しくすすめられています。セックスワーカーとMSMには、少なくとも年1回、または半年ごとの検査がすすめられています。また、淋菌の薬剤耐性を定期的に監視している国は37%にとどまっているとしています。2026年10月12日基礎知識WHOの性感染症の新しい取り組み(2026年):はじめての「運用の手引き」と、世界の有病率のデータベース。毎日100万件以上の治せる性感染症、梅毒は2022年に約800万件世界保健機関(WHO)が2026年に発表した、性感染症の2つの新しい取り組みをまとめました。2月には、2016〜2025年に出したWHOの性感染症の指針をはじめて1冊にまとめた「運用の手引き」を発表しました。予防から検査・治療・パートナーへの対応までの流れ(カスケード)の考え方や、ドキシサイクリンの曝露後予防、エムポックスのワクチンなどの新しい対策の実施の手引きもふくまれています。7月には、クラミジア、淋菌、性器ヘルペス(2型)、梅毒、トリコモナスの5つの性感染症の有病率を集めた、はじめての世界のデータベースを公開しました。世界では毎日100万件以上の治せる性感染症が起きていて、梅毒は2022年に推計約800万件でした。2026年10月12日基礎知識国のエイズ対策が改正(2025年11月):「人権の尊重」を最初の柱に。U=U(治療でウイルスがおさえられていれば性行為でうつらない)やPrEPを明記。郵送検査の活用も。エイズを発症してからHIVがわかる人が約3割という課題日本のエイズ対策の基本となる「後天性免疫不全症候群に関する特定感染症予防指針(エイズ予防指針)」が、2025年11月10日に全部改正されました。厚生労働省の「改正のポイント」によると、これまで6番目だった「人権の尊重」を最初に位置づけ、医療・介護従事者による診療やサービスの拒否も偏見・差別にあたると認識する必要があるとしています。また、U=U(治療でウイルス量がおさえられ続けていれば、性行為でほかの人に感染させることはない)への理解や、PrEP(曝露前予防)を感染予防に役立つ手段のひとつとして記載し、保健所などで郵送検査などの活用を検討するよう記載しています。2026年10月10日基礎知識「エイズ発症」とは?23のエイズ指標疾患:HIVに感染していて、決められた23の病気(ニューモシスチス肺炎、カンジダ症、結核、カポジ肉腫など)のどれかがあるとき、エイズと診断される。一覧と、くわしい記事へのリンクHIVに感染していることと、エイズ(後天性免疫不全症候群)を発症していることはちがいます。厚生労働省の感染症法にもとづく届出基準では、HIV感染症の基準を満たし、決められた「指標疾患」23のうち1つ以上がはっきり認められる場合に、エイズと診断するとしています。指標疾患には、ニューモシスチス肺炎、食道などのカンジダ症、クリプトコッカス症、トキソプラズマ脳症、活動性結核、サイトメガロウイルス感染症、カポジ肉腫、悪性リンパ腫、浸潤性子宮頸がん、HIV脳症などがあります。この記事では一覧をまとめ、くわしい記事へのリンクをつけました。2026年10月10日基礎知識献血をHIV検査の代わりにしないで:感染してすぐは検査で見つからない「ウインドウ期」があり、輸血を受ける患者さんにうつすおそれがある。HIV検査は保健所などで無料・匿名で受けられる「献血すれば、ついでにHIVの検査もしてもらえる」——それは、輸血を受ける患者さんを危険にさらすことになります。日本赤十字社によると、HIVやB型・C型肝炎のウイルスは、感染してすぐは感染力が強いのに、もっとも鋭い検査でも見つけられない時期(ウインドウ期)があります。そのため、過去6か月に不特定や新しい相手との性的接触などがあった人には、献血を控えてもらっています。HIVの検査を受けたい人は、保健所などで無料・匿名で受けられます。2026年10月10日基礎知識HIVと診断されたら、最初に知ってほしいこと:有効な治療があり、合併症がなければ長く生きられる。早く専門の医師に。日常生活ではほかの人にうつさない。医療費の支援制度もある。仕事をやめるなど大きな決断は急がないでHIV陽性と告げられたとき、頭が真っ白になる人は少なくありません。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)では、HIV検査の結果を伝えるときに伝える情報として、HIV感染症には有効な治療法があり、合併症がなければ長く生きることが期待できること、早く専門の医師の診察を受けることが望ましいこと、日常生活ではほかの人に感染させることはないこと、電話相談やカウンセリングの体制があること、治療費についてさまざまな支援制度があることをあげています。また、仕事や学校をやめる、見境なく打ち明けるなど、衝動的に大きな決断をしないよう助言するとしています。2026年10月10日基礎知識HIVの薬と、市販薬・サプリの飲み合わせ:カルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛などをふくむ胃薬やサプリで、一部のHIVの薬の濃度が下がることがある。胃酸をおさえる薬で効きにくくなる薬も。新しく飲む前に主治医や薬剤師に相談をHIVの薬(抗HIV薬)は、ほかの薬やサプリメントとの飲み合わせに注意が必要です。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引きの参考図表(2022年)によると、インテグラーゼ阻害薬という種類の抗HIV薬は、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、鉄、亜鉛などをふくむ製品と一緒に飲むと、薬の濃度が下がることがあります。ビクテグラビルとドルテグラビルでは、食事と一緒に飲むことで、この影響を大きくやわらげることができます。また、アタザナビルやリルピビリン(飲み薬)は、胃酸が少なくなると濃度が下がります。2026年10月10日基礎知識数字で見る世界のHIV(2025年、WHO):HIVとともに生きる人は4,100万人。1年間に新たに120万人が感染し、57万人がHIVに関連して亡くなった。治療を受けている人の95%はウイルスがおさえられている世界のHIVの状況を、世界保健機関(WHO)のファクトシート(2026年7月27日)をもとにまとめました。2025年末時点で、HIVとともに生きる人は推計4,100万人で、その64%がWHOアフリカ地域にいます。2025年には、推計120万人が新たにHIVに感染し、57万人がHIVに関連する原因で亡くなりました。これまでにHIVで亡くなった人は推計4,420万人です。HIVのある人の88%が自分の感染を知り、そのうち89%が抗HIV療法を受け、治療を受けている人の95%がウイルス量をおさえられていて、「95-95-95」目標に近づいています。2026年10月10日基礎知識HIVの予防薬「ST合剤」でアレルギーが出たら:一度アレルギーが出た人がふつうの量をまた飲むと、激しい反応が起こることがある。家に残った薬は捨てて。入院で少しずつ慣らす「減感作」という方法もHIVの治療中に、ニューモシスチス肺炎などを防ぐために飲むST合剤(スルファメトキサゾール・トリメトプリム)で、発熱や発疹などのアレルギーが出ることがあります。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、ST合剤でアレルギーが出た人がふつうの量をまた飲むと、激しいアレルギー反応が起こることがあり、まちがって飲んで高熱と急な呼吸困難で救急搬送された例が複数あるとしています。家に薬が残っている場合はすぐに捨てるよう伝えることが望ましいとされています。どうしても必要な場合は、入院して少しずつ量をふやす「減感作」という方法があり、成功率は80%以上とされています。2026年10月10日基礎知識数字で見る日本のHIV(2025年):新規報告890件、約3割はエイズを発症してから見つかった。HIV感染者として見つかった人も、約3人に1人は診断時に免疫がかなり下がっていた(CD4<200)。保健所などの検査はコロナ前より約3万5千件少ない厚生労働省エイズ動向委員会の「令和7(2025)年エイズ発生動向 分析結果」によると、2025年の新規報告はHIV感染者624件、エイズ患者266件の計890件で、29.9%はエイズを発症してから見つかりました。エイズを発症する前に見つかったHIV感染者でも、診断時のCD4値の記載があった人の31.5%がCD4値200/μL未満でした。保健所などのHIV検査は106,756件で、新型コロナの流行前(2019年、142,260件)より少ない状態が続いています。早く見つけるために、検査を。2026年10月10日基礎知識HIVの医療費と支援制度:HIVの治療は長く続くが、医療費を軽くするしくみがある。高額療養費制度、身体障害者手帳(免疫機能障害)、自立支援医療(更生医療)など。手帳の交付まで1〜2か月かかるので早めの申請をHIVの治療は、毎日の服薬と定期的な通院が長く続きます。医療費が心配な人もいるでしょう。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の資料によると、医療費を軽くするしくみとして、高額療養費制度、HIVによる免疫機能障害の身体障害者手帳(1〜4級)、手帳をもつ人が使える自立支援医療(更生医療)や重度心身障害者医療費助成などがあります。手帳は申請から交付まで1〜2か月かかるので、治療の開始を見こして早めの申請が医療費の負担を軽くします。2026年10月10日基礎知識HIVと仕事:HIVはふだんの職場生活ではうつらない。国のガイドラインは、会社は働く人や採用の応募者にHIV検査を行わないこと、HIVに感染していること自体は解雇の理由にならないこと、秘密を守ることを定めているHIVに感染していると、仕事を続けられないのでは——そんな不安を持つ人もいるかもしれません。厚生労働省(旧労働省)の「職場におけるエイズ問題に関するガイドライン」は、HIVはふだんの職場生活では感染しないとし、会社(事業者)は、働く人にHIV検査を行わないこと、採用選考でHIV検査を行わないこと、HIV感染の情報の秘密を守ること、健康状態が良好な人をほかの人と同じように扱うことを定めています。HIVに感染していること自体は、就業禁止や解雇の理由にはなりません。2026年10月10日基礎知識パートナーが「HPV陽性」と言われたら:男性がHPVの検査を受ける必要はない(米国CDC)。HPVはパートナーどうしで共有していることが多く、どちらからうつったかはわからない。何年もたってから陽性になることもパートナーが子宮頸がん検診で「HPV陽性」と言われた。自分も検査したほうがいい?浮気を疑われる?——米国CDCのガイドライン(2021年)によると、HPVの検査は子宮頸がん検診の中で使うもので、性的パートナーがHPVの検査を受ける必要はないとされています。HPVはパートナーどうしで共有していることが多く、どちらからうつったかはわからないことが多く、何年も前の感染があとから陽性になることもあります。性器のイボ(尖圭コンジローマ)の診断にも、HPV検査はすすめられていません。2026年10月10日基礎知識「ペニシリンアレルギー」と言われたことがある人の性感染症の治療:申告した人の多くは実際には使える。本当のアレルギーも10年で約8割は消える。梅毒・淋菌の治療に大切な薬なので、自己判断せず医師に経緯を伝えて梅毒の治療の中心はペニシリン、淋菌の治療はセフトリアキソン(ペニシリンと同じβラクタム系)です。米国CDCの性感染症治療ガイドライン(2021年)によると、ペニシリンアレルギーは申告されすぎていることが多く、申告した人の多くは実際にはペニシリンを使えます。本当のアレルギー(IgE型)の約80%は10年で消え、第3世代セフェム系(セフトリアキソンなど)との交差反応は1%未満です。過去に何があったかを医師に伝え、必要なら検査を受けましょう。2026年10月10日基礎知識おしり(直腸)のクラミジア・淋菌:症状がほとんどなく、知らないうちにうつす原因に。尿の検査ではわからないので、おしりの綿棒の検査が必要(自分でとってもよい)。2025年7月からPCR法の直腸の検査は保険の対象に。直腸のクラミジアはドキシサイクリンが第一選択クラミジアや淋菌は、性器だけでなく、おしり(直腸)にも感染します。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2023年)によると、直腸の感染は症状がとぼしく、気づかないまま、ほかの人への感染源になっています。とくに男性と性交する男性(MSM)では、症状のない直腸の感染がとても多いとされます。検査は、綿棒を肛門に約3cm入れて直腸の壁をこすってとり、自分でとっても医師がとっても精度に大きな差はありません。日本では直腸の検体の検査は保険がきかず自費とされてきましたが、2025年7月1日から、PCR法による直腸の検体の検査も保険で算定できるようになりました。2026年10月10日基礎知識性感染症の受診で、何を聞かれる?:相手のこと、どんな性行為か、予防、これまでの検査、妊娠の希望——「5つのP」。責めるためではなく、必要な検査を選ぶため。わからないこと・言いにくいことは、そのまま伝えてOK性感染症の検査や診察では、セックスについていろいろ聞かれます。米国CDCの性感染症治療ガイドライン(2021年)は、医療者が性の健康について聞くときの方法として「5つのP」(パートナー、性行為の内容、予防、これまでの性感染症、妊娠の希望)を紹介しています。質問は、どの検査が必要かを決めるため。CDCは、医療者が相手を尊重し、責めない態度で聞くことが大切だとしています。答えにくいことは「わからない」「言いにくい」と伝えて大丈夫です。2026年10月10日基礎知識性感染症は治る?:クラミジア・淋菌・梅毒・トリコモナスは薬で治せる。ヘルペス・HIV・B型肝炎・HPVはウイルスが残るが、薬やワクチンで上手につきあえる。治ったかの確認と、パートナーの治療も大切性感染症と言われたら、まず「治るの?」と心配になりますよね。WHOによると、性感染症の原因の多くを占める8つの病原体のうち、クラミジア、淋菌、梅毒、トリコモナスの4つは、いまの薬で治すことができます。一方、ヘルペス、HIV、B型肝炎、HPVはウイルスの感染で、薬で病気の経過をおさえたり、ワクチンで予防したりできますが、治しきることはできません。日本産婦人科医会は、ほとんどの性感染症は指示どおり薬を飲めば2週間程度で治るとしつつ、淋菌は薬の効かない菌が増えているので再検査を、としています。2026年10月10日基礎知識世界の性感染症(WHO):治せる4つの性感染症だけで毎日100万件以上。2020年は3億7,400万件(クラミジア1億2,900万、淋菌8,200万、梅毒710万、トリコモナス1億5,600万)。性器ヘルペスの原因HSV-2は5億2,000万人、ほとんどは症状がない世界ではどれくらい性感染症が広がっているのでしょうか。世界保健機関(WHO)のファクトシート(2025年9月更新)によると、治療で治せる4つの性感染症(クラミジア・淋菌・梅毒・トリコモナス)だけで、15〜49歳に毎日100万件以上の新しい感染が起き、その多くは症状がありません。2020年の推計は3億7,400万件。性器ヘルペスの主な原因HSV-2には約5億2,000万人が感染し、2022年には妊婦110万人が梅毒にかかり、39万件以上の死産などにつながりました。2026年10月10日基礎知識性感染症の言葉ガイド:STIとSTD、ウインドウ期、潜伏期間、核酸増幅検査、抗体と抗原、キャリア、定点報告と全数報告、PrEP・PEP、U=U。検査や説明でよく出る言葉をやさしく性感染症の説明や検査結果には、むずかしい言葉がたくさん出てきます。STIとSTDのちがい、感染してすぐは検査で見つからない「ウインドウ期」、遺伝子を調べる「核酸増幅検査」、「抗体」と「抗原」、ウイルスをもち続ける「キャリア」、統計の「定点報告」と「全数報告」、HIVを薬で防ぐ「PrEP」「PEP」、治療でウイルスをおさえれば性行為でうつさない「U=U」など、よく出る言葉を一次資料にもとづいてまとめました。2026年10月10日基礎知識性感染症、うつってから症状が出るまで:クラミジアは1週間〜数か月、淋菌は約2週間、トリコモナスは5〜28日、梅毒は3週間以上。でも症状が出ないことも多い。HIV検査は抗体検査なら1か月以上たってから、陰性でも3か月後にもう一度性感染症は、うつってから症状が出るまでの期間が病気によってちがいます。英国NHSによると、クラミジアは1週間〜数か月、淋菌は多くは約2週間、トリコモナスは5〜28日、梅毒は最初の症状まで3週間以上、性器ヘルペスや尖圭コンジローマは数週間〜数か月以上かかることがあります。また、症状が出ないことも少なくありません。厚生労働省のHIV検査・相談マップによると、HIVの抗体検査は心当たりから1か月以上、遺伝子の検査(NAT)は2〜3週間以上たってから受け、陰性でも3か月以降の再検査がすすめられています。2026年10月10日基礎知識赤ちゃんにうつる性感染症(母子感染):梅毒、B型・C型肝炎、HIV、性器ヘルペスなどは、お母さんから赤ちゃんにうつることがある。多くは、妊娠前・妊娠中にわかっていれば、治療や対策で防げる。まとめて確認妊娠中やお産のとき、母乳などを通してお母さんから赤ちゃんに感染がうつることを母子感染といい、赤ちゃんに後遺症などを起こす感染症をまとめて「TORCH症候群」とよびます。日本産婦人科医会の研修ノート(医師向け)によると、梅毒は適切な抗菌薬の治療で先天梅毒を防ぐことができ、HIVは妊娠中の治療や帝王切開などの対策をすべて行うことで母子感染を防げます。B型・C型肝炎のウイルスをもっている女性は、お母さんのウイルス量が多いことが母子感染のリスクになるため、肝臓の専門医の受診がすすめられています。性感染症については、男女を問わず若い人への性教育と予防の啓発が重要だとしています。2026年10月10日基礎知識国の性感染症対策が改正(2025年11月):性感染症は「性的接触のあるすべての人」の健康問題に。梅毒・先天梅毒の増加、性風俗やMSMなどへの配慮、妊娠を望む女性のパートナーも予防を——国の「特定感染症予防指針」の主な改正点国は「性感染症に関する特定感染症予防指針」で、性感染症対策の方向を決めています。厚生労働省の通知(2025年11月10日)によると、この指針が改正され、性感染症は「生殖年齢にある男女を中心とした」問題から「性的接触のある全ての人々における」健康問題と改められました。梅毒について、性風俗に関わる人の報告が多い一方で個人間の接触などでも広がる可能性があること、先天梅毒の増加、妊娠を希望する女性だけでなくパートナーも性感染症の予防に気をつけることなどが加えられました。2026年10月10日基礎知識梅毒やHIVと診断されたら、どこかに報告される?:医師は保健所に届け出る義務がある(感染症法)。でも梅毒とHIVの届出の用紙に、患者さんの名前や住所を書く欄はない。クラミジアや淋菌は、決められた医療機関が人数を報告するしくみ性感染症と診断されたら、自分の名前がどこかに報告されるの?——感染症法では、梅毒やHIVなどを診断した医師は、保健所に届け出る義務があります。でも、厚生労働省が定める梅毒とHIV(後天性免疫不全症候群)の発生届の様式には、医師の名前や医療機関の欄はあっても、患者さんの名前や住所を書く欄はありません。書くのは性別、年齢、病型、感染経路、感染した地域などです。クラミジア、淋菌、性器ヘルペス、尖圭コンジローマは、指定された医療機関が数を報告する「定点報告」です。2026年10月10日基礎知識パートナーは一人なのに性感染症?「浮気の証拠」とは限らない:症状が出ないまま何か月・何年も続く性感染症がある。ヘルペスやイボは何年もたってから出ることも。責め合う前に、2人で検査と治療を付き合っている人としかしていないのに、性感染症と言われた——「浮気された?」と疑う前に知ってほしいことがあります。英国NHSによると、クラミジアは多くの人に症状がなく、症状が出るとしても感染から1週間〜数か月後。性器ヘルペスは感染から何週間、ときに何年もたってから症状が出ることがあり、尖圭コンジローマも数週間〜数か月かかります。いまのパートナーと付き合う前の感染が、あとからわかることもあるのです。カンジダのように、性病ではないものもあります。2026年10月10日基礎知識50代・60代以上の性感染症(日本、2024年):梅毒の報告の約2割、男性では約3割が50歳以上。性器ヘルペスは約3割が50歳以上、60歳以上だけで13%。年齢に関係なく、検査とコンドームを性感染症は若い人の病気、と思われがちです。厚生労働省の性感染症報告数(感染症発生動向調査、2024年)によると、梅毒の報告14,829件のうち22.1%(3,271件)が50歳以上で、男性では29.2%でした。性器ヘルペス(定点報告)は27.3%が50歳以上で、60歳以上だけで13.2%。尖圭コンジローマも17.1%が50歳以上で、10年前より割合が増えています。妊娠の心配がなくなっても、性感染症の予防と検査は必要です。2026年10月10日基礎知識数字で見る日本の性感染症(2024年):いちばん多いのはクラミジア。女性のクラミジアと梅毒は20〜24歳が最多で、約3人に1人以上。梅毒は2013年の約12倍。男性の梅毒は20代から50代まで幅広い日本の性感染症は、どの年代・どの性別に多いのでしょうか。厚生労働省の「性感染症報告数」(感染症発生動向調査、2024年)によると、全国約980の医療機関からの報告(定点報告)で、いちばん多いのは性器クラミジア感染症の29,806件。女性のクラミジアは20〜24歳が36.7%を占め、15〜29歳で約4分の3です。全数報告の梅毒は14,829件で、2013年の約12倍。女性の梅毒は20〜24歳が最多(36.6%)、男性は25〜54歳に広くみられます。2026年10月10日基礎知識10代の性感染症(日本、2024年):15〜19歳のクラミジアは2,641件で、その7割が女性。梅毒は10年で約10倍(65件→627件)、15〜19歳の梅毒の7割も女性。症状がなくても、検査と相談を性感染症は、10代にも少なくありません。厚生労働省の性感染症報告数(感染症発生動向調査)によると、2024年の15〜19歳の報告は、性器クラミジア2,641件(うち女性1,854件、70.2%)、淋菌828件、梅毒627件(うち女性452件、72.1%)でした。15〜19歳の梅毒は、2014年の65件から約10倍に増えています。クラミジアは女性の多くで症状がなく、放っておくと将来の不妊の原因になることも。はずかしがらずに、検査と相談を。2026年10月10日基礎知識性感染症の検査に保険は使える?:症状があって病気を診断するための検査や治療には保険が使える。症状のない「念のため」の検査は自費になることが多い。保健所の無料・匿名の検査も性感染症の検査、保険は使えるの?いくらかかるの?——保険で受けられる診療のルール(療養担当規則)では、「健康診断は、療養の給付(保険の診療)の対象として行ってはならない」とされています。そのため、症状があって病気を診断・治療するための検査には保険が使えますが、症状のない人の「念のため」の検査は、自費になることが多いのです。保健所などでは、HIVや梅毒などの検査を無料・匿名で受けられるところもあります。2026年10月10日基礎知識性感染症の検査って何をするの?:男性は尿、女性は腟のぬぐい液、のどはうがい液やぬぐい液、肛門はぬぐい液、梅毒やHIVは血液。自分で採る方法もある性感染症の検査、何をされるのか不安で受けられない——そんな人も多いですよね。米国CDCのガイドライン(2021年)によると、クラミジアの検査に最適な検体は、男性は出始めの尿、女性は腟のぬぐい液で、腟のぬぐい液は自分で採っても医療者が採るのと同じくらい正確です。のどや肛門の感染は、その場所をぬぐって調べ、自分で採る方法もあります。梅毒、HIV、B型・C型肝炎は血液で調べます。どこを調べるかは、性行為のしかたで決まります。2026年10月10日基礎知識性感染症の検査、どれくらいの頻度で受ける?:症状がなくても定期的に。米国CDCは25歳未満の女性にクラミジア・淋菌を年1回、HIVは15〜65歳に一度は、男性と性交する男性は年1回以上(リスクが高ければ3〜6か月ごと)をすすめる性感染症は、症状がないまま進むことが多い病気です。米国CDCの性感染症治療ガイドライン(2021年)は、性行為のある25歳未満の女性にクラミジアと淋菌の検査を年1回、15〜65歳のすべての人にHIV検査を少なくとも一度、男性と性交する男性には少なくとも年1回(リスクが続く場合は3〜6か月ごと)の検査をすすめています。また、クラミジアや淋菌などが見つかった人は、治療の3か月後にもう一度検査することがすすめられています。自分に合った頻度の考え方をまとめました。2026年10月10日基礎知識性病かも?何科に行けばいい?:女性は産婦人科、男性は泌尿器科、皮膚のできものは皮膚科、性病科も。日本産婦人科医会は、症状があれば急いで受診を、症状がなくても年1回など定期的なチェックを、としている性器がはれた、ブツブツができた、かゆい・痛い、おしっこが痛い、おりものがおかしい——性病かもしれないと思っても、何科に行けばいいか迷いますよね。日本産婦人科医会は、こうした症状があれば、急いで産婦人科、泌尿器科、皮膚科、性病科を受診するようすすめています。性感染症は症状がないことも多いので、性行為がある人は、年1回など定期的なチェックも大切です。症状別の受診先の目安と、受診のときのポイントをまとめました。2026年10月10日基礎知識都道府県別にみた梅毒(2025年〜2026年第1四半期):届出の約4分の1が東京都。人口あたりでも東京都が全国平均の約2倍。大阪府・福岡県・佐賀県も多い。でも、どこに住んでいても検査は大切梅毒の届出は、地域によって差があります。国立健康危機管理研究機構の「感染症発生動向調査で届け出られた梅毒の概要」(2026年4月1日現在)によると、2026年第1四半期の届出2,549件のうち614件(24.1%)が東京都で、人口100万人あたりでは東京都43.7、佐賀県32.0、大阪府31.3、福岡県30.0と、全国(20.2)より多くなっています。2025年の四半期ごとの届出を合計すると、東京都3,376件、大阪府1,712件でした。どこに住んでいても、心当たりがあれば検査を。2026年10月10日基礎知識世界の梅毒(WHO):2022年に15〜49歳の大人800万人が新たに感染。多くは症状がないか、気づかれない。妊娠中に治療しないと50〜80%で赤ちゃんに悪い影響。リスクが高い人は少なくとも年1回の検査を梅毒は、世界でも大きな問題です。世界保健機関(WHO)のファクトシート(2025年5月29日)によると、2022年に15〜49歳の大人推計800万人が新たに梅毒に感染しました。多くは症状がないか、気づかれません。妊娠中の梅毒は、治療しない、治療が遅れる、まちがった抗菌薬で治療した場合、50〜80%で死産などの悪い結果になります。男性同士で性行為をする人などの「キーポピュレーション」に大きな影響が出ています。WHOは、感染のリスクが高い人は少なくとも年1回の検査を、妊婦さんは最初の妊婦健診で検査を受けることをすすめています。2026年10月10日基礎知識梅毒の検査で「弱い陽性」がずっと続く:治ったあと(陳旧性梅毒)か、今の感染(活動性梅毒)かは、1回の検査だけでは決められない。約4週ごとに数値の動きをみて、症状やパートナーの状況もあわせて判断。1年ほど経過をみて、迷えば専門医へ梅毒の検査で「弱い陽性」と言われ、それがずっと続く——日本産婦人科医会の研修ノート(医師向け、2026年)によると、そんなときは、治ったあとの状態(陳旧性梅毒)と、今の感染(活動性梅毒)の両方の可能性を考えます。陳旧性梅毒は、検査の値だけ、とくに1回の検査だけでは診断できません。同じ検査キットでRPRとTP抗体を同時に測る検査を、およそ4週ごとにくり返して数値の動きをみて、症状の有無やパートナーの状況もあわせて判断します。1年ほどを目安に経過をみて、迷うときは専門医に相談します。2026年10月10日基礎知識トランスジェンダー・ノンバイナリーの人の性感染症の検査:検査は「性別」ではなく、いまの体のつくりと性行為に合わせて選ぶ。子宮頸部がある人は子宮頸がん検診も。受診しにくさが検査の遅れにつながらないように米国CDCの性感染症治療ガイドライン(2021年)には、トランスジェンダー・ジェンダー多様な人の節があります。手術やホルモン療法、性行為のかたちは人によってちがうので、性感染症の検査は「性別」ではなく、いまの体のつくりと性行為に合わせて選ぶことがすすめられています。HIV検査はすべての人に、子宮頸部がある人には年齢に応じたクラミジア・淋菌の検査と子宮頸がん検診を。医療機関での差別への不安から受診が遅れやすいことも指摘されています。2026年10月10日基礎知識U=U(ユー・イコール・ユー)とは:HIVの治療を続けて、血液中のウイルスが検出できないほどおさえられていれば、性行為でパートナーにHIVをうつさない。早く検査して治療を続けることが、自分とパートナーを守るU=Uは「Undetectable = Untransmittable(検出できない=感染させない)」の略です。世界保健機関(WHO)のファクトシート(2026年7月)によると、抗HIV療法を受けていて、ウイルス量が検出できないほど低い人は、性的なパートナーにHIVをうつしません。厚生労働省も、2025年11月に改正したエイズ予防指針の中で、治療でウイルス量が一定の基準未満におさえ続けられていれば、性行為によりほかの人に感染することはないというU=Uの考え方への理解を深めることを記載しています。早く治療を始めて続けることは、本人の健康のためだけでなく、感染を防ぐためにも大切です。2026年10月10日基礎知識こんなときはHIV検査を:ほかの性感染症にかかった、かぜのような症状が長引く、帯状疱疹やヘルペスをくり返す、妊娠した——。感染のはじめは40〜90%にかぜやインフルエンザのような症状が出るが、見逃されやすい。早く見つけて早く治療することが命を守るHIVは、早く見つけて早く治療を始めれば、エイズの発症を防ぎ、パートナーへの感染も防げます。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の治療の手引きは、性感染症にかかったことがある、急性HIV感染症が疑われる症状がある、帯状疱疹やヘルペスをくり返す、妊娠中、HIVに感染している人と性的接触があったなどのときにHIV検査をすすめています。感染のはじめには40〜90%の人に発熱・のどの痛み・リンパ節の腫れ・発疹などが出ますが、数週間で自然によくなるため見逃されやすい病気です。2026年10月10日基礎知識性病やHIVが心配で、不安が消えない:検査は「時期」を守れば信頼できる。HIVは1か月で検査に意味があり、3か月で陰性なら「まず心配いらない」。ひとりで抱えず、電話相談も使える「あの1回で、うつったかもしれない」——不安で眠れない、何度も検索してしまう。そんな人は少なくありません。厚生労働省の研究班によるHIV検査・相談マップは、HIVの抗体は約1か月で検出されはじめるので、1か月の時点でも検査の意味はあり、きちんと確かめるには3か月過ぎてもう一度、と説明しています。3か月目に陰性なら「まず心配いらない」としています。検査のタイミング、結果の受けとめ方、相談できる窓口をまとめました。2026年10月5日基礎知識B型肝炎の血液検査の見方:「HBs抗原」「HBs抗体」「HBc抗体」の3つで、いまの感染・過去の感染・ワクチンの効果を見分ける。HBs抗原が陽性なら、専門の医療機関へB型肝炎の検査結果に並ぶ「HBs抗原」「HBs抗体」「HBc抗体」。米国CDCは、この3つの組み合わせで、いま感染しているのか、過去に感染して治ったのか、ワクチンで免疫がついているのか、まだ免疫がないのかを判断するとしています。HBs抗原が陽性なら、いま感染している状態なので、専門の医療機関につながることが大切です。過去の感染でも、抗がん剤などで再活性化することがあります。組み合わせごとの意味をまとめました。2026年10月4日基礎知識HIV検査で「陽性」「要確認」と言われたら:即日検査の陽性はまだ確定ではない。迅速検査では100人に1人ほど偽陽性が出て、本当に感染しているのは約4人に1人。必ず確認検査を保健所の即日検査で「陽性(要確認)」と言われると、頭が真っ白になると思います。HIV検査は、まず「スクリーニング検査」をして、陽性なら「確認検査」で確定します。厚生労働省の研究班が運営するHIV検査・相談マップによると、迅速検査では感染していなくてもおよそ100人に1人が陽性に出て、スクリーニング陽性の人のうち本当に感染しているのは約23%。結果の意味、ウインドウ期、確定したときにすること、相談先をまとめました。2026年10月4日基礎知識性感染症と診断されたら、パートナーにどう伝える?クラミジア・淋菌は60日、梅毒は3か月〜1年さかのぼる。責めずに「一緒に検査しよう」が近道。伝え方の例文つき性感染症と診断されたとき、いちばん気が重いのが「パートナーに伝えること」かもしれません。でも、パートナーが治療しないと、自分にまたうつる(ピンポン感染)うえに、パートナーの体にも負担が残ります。米国CDCのガイドラインでは、クラミジア・淋菌は症状が出る前か診断の60日以内、梅毒は時期によって3か月〜1年以内のパートナーに伝えることがすすめられています。だれに、いつ、どう伝えるか、例文と、伝えられた側がすることをまとめました。2026年10月4日基礎知識ほかの性感染症があると、HIVにうつりやすい:梅毒・淋菌・クラミジアは「HIVのリスクのサイン」。直腸の淋菌・クラミジアのあと1年でHIVに感染したのは15人に1人(米国の男性と性行為をする男性)梅毒や淋菌、クラミジアにかかったことは、HIVにかかりやすい状況にあるサインでもあります。米国CDCのガイドラインによると、男性と性行為をする男性では、直腸の淋菌・クラミジアのあと1年以内に15人に1人、第1期・第2期梅毒のあと18人に1人がHIVに感染していました(どちらもない人では53人に1人)。HIV検査・相談マップは、ほかの性感染症があると粘膜に炎症が起きやすく、HIVの感染の確率が数倍になるとしています。性感染症と診断されたときに、HIVについてしておきたいことをまとめました。2026年10月4日基礎知識梅毒の血液検査の見方:「RPR」と「TP抗体」の2種類。TP抗体は治ったあとも陽性のまま残ることが多く、RPRは治療で下がる。組み合わせで「今の感染」「過去の感染」「偽陽性」を見分ける梅毒の検査結果に書かれた「RPR」「TP抗体(TPLA)」。国立健康危機管理研究機構によると、梅毒の血液検査には、治療で下がる「RPRなど(カルジオリピンに対する抗体)」と、治ったあとも陽性が続きやすい「TP抗体(トレポネーマに対する抗体)」の2種類があり、組み合わせて判断します。RPRは梅毒以外でも陽性になる「生物学的偽陽性」もあります。結果の組み合わせの意味、治療後の下がり方の目安、くり返しの検査で気をつけることをまとめました。2026年10月4日基礎知識性感染症の検査、どこを調べる?尿だけでは「のど」と「おしり」の感染は見つからない。した行為で調べる場所が変わる。男性は尿、女性は腟の検体が基本性感染症の検査は、した行為によって調べる場所がちがいます。米国CDCのガイドラインでは、クラミジア・淋菌の検査は、男性は尿、女性は腟の検体(自分でとってもOK)が基本。オーラルセックスをした人はのど、アナルセックスで受け入れる側になった人はおしり(直腸)の検査も考えます。尿の検査だけでは、のどや直腸の感染は見つかりません。梅毒・HIV・B型肝炎などは血液検査です。検査を受ける前に知っておきたい「どこを調べるか」をまとめました。2026年10月4日基礎知識性感染症の治療中、セックスはいつから?クラミジア・淋菌は「治療後7日+パートナーの治療が終わるまで」。3か月後の再検査もクラミジアや淋菌の薬を飲みはじめたら、いつからセックスしていいの?米国CDCのガイドラインでは、1回で終わる治療なら治療後7日間、7日間飲む薬なら飲み終わって症状が消えるまで、そしてパートナー全員の治療が終わるまでは、セックスをしないようすすめています。3か月後の再検査や、パートナーの範囲(60日)もあわせてまとめました。2026年9月29日基礎知識「クラミジア」は3種類:性感染症の「トラコマチス」、せきでうつる「肺炎クラミジア」、鳥からうつる「オウム病」。性器クラミジアは赤ちゃんの肺炎の原因にも「クラミジア肺炎」と聞いて、性感染症と関係あるの?と驚く人もいます。東京都健康安全研究センターによると、性器クラミジア感染症の原因はクラミジア・トラコマチスで、性的な接触でうつります。一方、肺炎クラミジアはせきやくしゃみでうつり、オウム病クラミジアは鳥のふんなどからうつる別の菌。ただし、トラコマチスは出産のときに母親から赤ちゃんにうつり、赤ちゃんの結膜炎や肺炎の原因になることも。3つのクラミジアのちがいと、妊娠前に知っておきたいことをまとめました。2026年9月29日基礎知識「マイコプラズマ」って性病なの?肺炎を起こす「ニューモニエ」と、性感染症の「ジェニタリウム」は別の菌。うつり方も病気もちがうニュースで「マイコプラズマ肺炎が流行」と聞いて、「マイコプラズマって性病じゃなかった?」と不安になる人がいます。東京都健康安全研究センターによると、マイコプラズマ肺炎の原因はマイコプラズマ・ニューモニエで、せきやくしゃみ・手を介してうつり、子どもや若い人を中心に長引くせきを起こします。一方、尿道炎などの性感染症の原因になるのはマイコプラズマ・ジェニタリウムという別の菌。名前は似ていても、うつり方も病気もちがいます。2026年9月29日基礎知識【2026年9月の速報】エムポックスは前年の約32倍、A型肝炎は約3倍。梅毒は前年より少ないけれど、まだ年8,000件ペース。国の速報データで確認国立健康危機管理研究機構の速報データ(2026年第37週まで)によると、1月〜9月中旬の全国の報告数は、エムポックスが128件(前年同じ時期は4件)、A型肝炎が285件(同96件)と大きく増えています。梅毒は8,158件で前年同じ時期の9,871件より少ないものの、依然として多い状態です。HIV感染症・エイズは659件。性感染症の今の状況と、できることをまとめました。2026年9月29日基礎知識性感染症は、感染してから何日で症状が出る?病気ごとの目安一覧。淋菌は2〜7日、梅毒は10〜30日、HIVは2週〜2か月。でも「症状が出ない」ことも多い「あの日から○日。まだ症状は出ていないけど大丈夫?」——日本皮膚科学会の一般向けQ&Aには、性感染症ごとに、はじめて症状が出るまでの日数と初期の症状がまとめられています。淋菌は2〜7日ごろ、性器ヘルペスは2〜7日、クラミジアは1〜3週間、梅毒は10〜30日、HIVは2週〜2か月。ただし、症状が出ないまま進む感染も多く、「症状がない=感染していない」ではありません。一覧と、検査の考え方をまとめました。2026年9月29日基礎知識東京で、匿名・無料でHIVと梅毒の検査:西武新宿駅前の「東京都新宿東口検査・相談室」は平日夜8時まで、土日もOK。水曜は女性の日、時期によってクラミジア・淋菌も東京都は、西武新宿駅前の「東京都新宿東口検査・相談室」で、HIVと梅毒の検査を匿名・無料で行っています。平日は午後3時〜8時、土日は午後1時〜5時(予約制)。毎週水曜は女性のための検査日で、6月と11月16日〜12月15日にはクラミジア・淋菌の尿検査もあります。正確な結果のために、心配な機会から60日以上たってから受けること。東京都の公式情報をもとにまとめました。2026年9月29日基礎知識性感染症の検査はどこで受ける?郵送検査と医療機関の検査のちがい郵送検査、保健所、医療機関。性感染症の検査を受ける方法と、それぞれのよいところ・注意点、医師の診察を受けるメリットをまとめました。2026年9月25日基礎知識性感染症ってそもそも何?性感染症(性病)とは何か、どうやってうつるのか、なぜ検査が大事なのかを、まずはざっくり解説します。2026年9月24日

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症状から調べるIUD・IUSを入れているのに、急に不正出血:まず子宮外妊娠でないかを確かめる。クラミジア・淋菌の子宮頸管炎、器具の位置のずれ、子宮のがん、筋腫などのことも。何年も入れっぱなしにせず、定期的に受診を子宮に入れる避妊具(IUD)や黄体ホルモンを出す子宮内システム(IUS)を使っているのに、急に不正出血が出ることがあります。日本産婦人科医会の研修ノート(医師向け)によると、IUD・IUSは排卵をおさえないため、まず子宮外妊娠でないかを確かめる必要があります([異所性妊娠(子宮外妊娠)](/posts/ectopic-pregnancy/))。ほかに、クラミジアや淋菌による子宮頸管炎などの感染、子宮体がんなどの悪性の病気、器具の位置のずれや子宮の壁への食いこみ、甲状腺の病気などのホルモンの異常、血が止まりにくい病気、粘膜の下の筋腫などが原因になることがあります。少量でも数か月続く出血は、原因を調べることが大切です。2026年10月12日症状から調べる尿道炎の治療をしたのに、症状が続く・くり返す:まず、薬を最後まで飲めたか、治療していないパートナーからまたうつっていないかを確かめる。原因でいちばん多いのはマイコプラズマ・ジェニタリウム。炎症がないのに抗菌薬を長く続けても効果は示されていない尿道炎の治療をしたのに、おしっこの痛みやうみが続く・くり返すことがあります。米国疾病予防管理センター(CDC)の性感染症治療ガイドライン(2021年)によると、まずは本当に尿道に炎症があるかを確かめてから、追加の抗菌薬を考えます。治療のあとも症状が続くのに尿道の炎症が見られない男性で、抗菌薬を長く続けることの効果は示されていません。くり返す・続く非淋菌性尿道炎の原因でもっとも多いのはマイコプラズマ・ジェニタリウムで、とくにドキシサイクリンの治療後に多いとされています。最初に、薬をきちんと飲めたか、治療していないパートナーとの性交がなかったかを確かめます。2026年10月12日症状から調べる口の中のただれ・白い斑点、なかなか治らないのど:性感染症のことも。梅毒は唇・舌・扁桃に痛みの少ないしこりやただれ、白っぽい「粘膜斑」。急性HIVでも口の中に痛いただれ。3週間以上治らない口内炎は受診を口内炎やのどの痛みの多くは性感染症とは関係ありませんが、なかには性感染症のサインのこともあります。国立健康危機管理研究機構のIASRの報告によると、梅毒の第1期の病変は性器に次いで口やのど、なかでも唇・舌・扁桃にでき、痛みが少ないため見のがされやすく、第2期には白っぽい「粘膜斑」が出ます。ある医療機関の口腔・咽頭梅毒34例のうち30例は、のどの痛みなどで内科や耳鼻咽喉科を受診していました。急性HIV感染症でも口の中に痛いただれが出ることがあります。英国NHSは、3週間以上治らない口内炎は受診をすすめています。2026年10月10日症状から調べる性交痛があるのに「異常はない」と言われたら:日本では女性の約20%に性交痛があると推計されるが、ほとんどは医療者に相談していない。痛みは正当な治療の対象。保湿、局所のエストロゲン、骨盤底をゆるめる運動など。性機能外来という選択肢もセックスのときに痛い(性交痛)のに、診察では「異常はない」と言われることがあります。日本産婦人科医会の研修ノート(医師向け、2026年)によると、日本で性交痛がある女性は約20%と推計されていますが、ほとんどの女性は医療者に相談していません。性交痛は、くり返す腟の感染症、ピル、授乳、更年期、外陰部の皮膚炎、骨盤底の機能の問題、神経の痛み、性的な暴力やけが、性感染症などから起こることがあります。痛みは正当な治療の対象で、保湿や局所のエストロゲン、骨盤底をゆるめる運動などのケアがあり、専門の性機能外来につなぐことがすすめられています。2026年10月10日症状から調べる下腹部(骨盤)の痛み:便秘、膀胱炎、性感染症、生理痛、子宮内膜症など原因はいろいろ。妊娠の可能性、おりものの変化や出血、高い熱があるときは早めに。強い痛みや気が遠くなるときはすぐ救急へ下腹部の痛みは、原因がとても多い症状です。英国NHSによると、便秘や過敏性腸症候群、膀胱炎などの尿路感染症、性感染症がよくある原因で、女性では生理痛、卵巣のう腫、子宮内膜症、妊娠に関係する痛みも多く、まれに子宮外妊娠や骨盤内炎症性疾患などのこともあります。男性では、鼠径ヘルニアや前立腺炎などが原因になります。自己判断せず、痛みが続くときは受診を。妊娠の可能性、いつもとちがうおりものや出血、高い熱があるときは早めに相談し、強い痛みや気が遠くなるときは救急へ。2026年10月10日症状から調べる腟や外陰部がヒリヒリ痛い・腫れる(腟炎):カンジダ、性感染症、ホルモンの変化、皮膚の病気、石けんなどの刺激と原因はいろいろ。ピリピリして排尿でしみるならヘルペス、腟の入り口のやわらかいしこりはバルトリン腺膿瘍のことも腟や外陰部が痛い、ヒリヒリする、腫れる——英国NHSによると、腟とそのまわりの痛みや腫れ(腟炎)はよくあり、多くは治療できます。白いポロポロのおりものとかゆみならカンジダ、黄色や緑のくさいおりものと排尿痛・性交痛ならトリコモナスやクラミジアなどの性感染症、かわいてかゆく性交痛があるなら閉経や授乳によるホルモンの変化などが考えられます。日本産婦人科医会は、ピリピリ痛んで排尿でしみるなら性器ヘルペス、腟の入り口の外側にやわらかいしこりがあるならバルトリン腺膿瘍のこともあるとしています。自己判断せず受診を。2026年10月10日症状から調べる見た目に異常がないのに、外陰部がかゆい:感染症や皮膚の病気などがないことを確かめたうえで、保湿剤やぬり薬で治療する。閉経のころからのかゆみは、女性ホルモンが減ったことによることも。かかない工夫も大切外陰部(デリケートゾーン)がかゆいのに、見た目には異常がないことがあります。日本産婦人科医会の研修ノート(医師向け、2026年)によると、「外陰掻痒症」は一つの病気の名前ではなく、感染症、炎症性の皮膚の病気、腫瘍などをのぞいたうえで、外陰部のかゆみを訴える状態をさす言葉です。軽いかゆみには保湿剤やステロイドでない炎症止めのぬり薬、中くらいから強いかゆみにはステロイドのぬり薬を使います。閉経のころから女性ホルモン(エストロゲン)が減ってかゆくなっている場合は、局所のエストロゲン療法が効くことがあります。かいて皮膚がさらに傷まないよう、かかない工夫やスキンケアも大切です。2026年10月10日症状から調べるおしり(肛門)がかゆい:多くは洗いすぎ・ふきすぎ、痔、汗、ぎょう虫など。ただれや腫れがあるときは、カビや性感染症のことも。市販のステロイドは1週間までおしりの穴(肛門)のまわりがかゆい——はずかしくて人に言いにくい悩みですよね。英国NHSによると、肛門のかゆみははっきりした原因がないことも多く、洗い方やふき方を変えるだけでおさまることがよくあります。原因には、ぎょう虫、痔、下痢、カビ、性感染症、湿疹や乾癬、薬の副作用などがあり、まれに糖尿病や肛門がんのサインのことも。自分でできること、市販薬の注意、受診の目安をまとめました。2026年10月4日症状から調べる足のつけ根(鼠径部)のリンパ節が腫れた:性病?梅毒は痛くないことが多く、ヘルペスは熱や強い痛みとともに。ほとんどは近くの感染に反応した腫れ。2週間ひかない・かたくて動かないときは受診を足のつけ根にぐりぐりしたしこりができた——多くは、体が近くの感染とたたかって腫れたリンパ節です。性感染症では、梅毒(痛くないことが多い)、性器ヘルペスの初めての感染(熱や強い痛みとともに)、めずらしいものでは軟性下疳や鼠径リンパ肉芽腫(LGV)で腫れることがあります。HIVの感染初期やエムポックスでも。英国NHSの目安では、1〜2週間でひかない、大きくなる、かたくて動かないときは受診を。病気ごとの特徴をまとめました。2026年10月4日症状から調べる手のひら・足の裏に赤い発疹:梅毒の第2期のサインのことも。痛くない赤いぶつぶつは「バラ疹」かも。手足口病、掌蹠膿疱症、水虫などとの見分け方手のひらや足の裏に赤い発疹が出た——ふだんあまり発疹が出ない場所なので、気になりますよね。厚生労働省によると、梅毒は感染から3か月ほどで「バラ疹」と呼ばれる淡い赤い発疹が手のひら・足の裏・体に出ることがあり、数週間で自然に消えますが、治ったわけではありません。HIVの感染初期の発疹も手のひらや足の裏に出ることがあります。性感染症以外では、手足口病、掌蹠膿疱症、水虫など。見分けのヒントと受診の目安をまとめました。2026年10月4日症状から調べる生理じゃないのに出血(不正出血)、セックスのあとに出血——ホルモン・子宮の病気・妊娠、そしてクラミジアや淋菌のことも。くり返すなら産婦人科へ生理の時期ではないのに出血した、セックスのあとに血がついた。日本産科婦人科学会によると、不正な出血の原因は、排卵のトラブルやホルモン、子宮筋腫やポリープ、妊娠に関係するもの、そしてがんまでさまざまです。米国CDCは、クラミジアや淋菌による子宮頸管炎で、セックスのあとの出血が起こることがあるとしています。くり返すなら必ず産婦人科へ。2026年9月29日症状から調べるおしっこの痛みに「熱」が加わったら要注意:女性は腎盂腎炎、男性は急性前立腺炎のことも。膀胱炎とのちがいと受診の目安おしっこが近い、しみる、残った感じがする——そこに熱やだるさ、腰や背中の痛みが加わったら、細菌が腎臓や前立腺まで広がっているかもしれません。日本泌尿器科学会によると、女性では腎盂腎炎、男性では急性細菌性前立腺炎の可能性が高く、糖尿病などがある人は重症化して命に関わることも。できるだけ早く受診してほしい理由をまとめました。2026年9月29日症状から調べる陰部にブツブツ・イボ・しこりができた:コンジローマ?梅毒?それとも正常なもの?見た目の特徴別に、考えられるものと受診の目安亀頭のふちの白いブツブツ、陰のうの赤黒い点、しこり、イボ——陰部のできものは、性感染症のこともあれば、正常なものや良性のものであることも多くあります。日本皮膚科学会によると、盛り上がる病変をつくる性感染症には、梅毒、尖圭コンジローマ、疥癬、陰部の伝染性軟属腫(水いぼ)などがあり、多くは自覚症状がほとんどありません。見た目の特徴別の目安と、受診のポイントをまとめました。2026年9月29日症状から調べる陰部がかゆい:カンジダ、ケジラミ、疥癬、いんきんたむし、かぶれ。性病のことも、そうでないことも。かゆみ止めを塗る前に知ってほしいこと陰部がかゆいとき、考えられる原因はいくつもあります。日本皮膚科学会によると、かゆみをともなう性感染症には、陰部カンジダ症、ケジラミ症、疥癬があり、カンジダの多くは性行為と関係なく起こります。一方、いんきんたむし(股部白癬)やかぶれ(接触皮膚炎)も陰部のかゆみの原因に。自己判断で塗り薬を使うと悪化することもあるので、原因ごとの特徴と受診の目安をまとめました。2026年9月29日症状から調べるセックスのときに痛い(性交痛)——がまんしないで。子宮内膜症、骨盤内の感染症、カンジダや性感染症のことも。パートナーにできることセックスのたびに痛い、奥に当たると痛い。「そういうものだから」とがまんしていませんか?日本産科婦人科学会によると、子宮内膜症では性交のときの痛みが出ることがあり、放っておくと痛みは年々悪化し、不妊の原因にもなります。米国CDCは、クラミジアや淋菌などが子宮の奥まで広がる骨盤内炎症性疾患でも、セックスのときの痛みが出るとしています。考えられる原因と、パートナーにできることをまとめました。2026年9月29日症状から調べるおしっこのときに痛い:痛むのは「出始め」?「終わりごろ」?出始めはクラミジア・淋菌の尿道炎、終わりごろは膀胱炎が多い。熱や背中の痛みはすぐ受診おしっこをするとしみる、焼けるように痛い——日本泌尿器科学会によると、排尿時の痛みで最も多いのは急性膀胱炎で、排尿の終わりごろに痛むのが特徴です。一方、尿の出始めに痛む場合は、クラミジアや淋菌による尿道炎などの性感染症が原因であることが多いとされます。男性では前立腺炎も。痛むタイミング別の考え方と、受診の目安をまとめました。2026年9月29日症状から調べる肛門の痛み・うみ、性病?「直腸炎」は淋菌・クラミジア・ヘルペス・梅毒でも起こる。アナルセックスのあとは検査をおしりの奥が痛い、何度もトイレに行きたくなる、うみ(血が混じることも)が出る——それは直腸の炎症「直腸炎」かもしれません。米国CDCによると、直腸炎は主にアナルセックスで受け入れる側に起こり、原因は淋菌、クラミジア、ヘルペス、梅毒などの性感染症が多いとされます。痔だと思って放っておかず、検査を受けてほしい理由をまとめました。2026年9月29日症状から調べる陰嚢と肛門の間が痛い、おしっこがしみる、射精のときに痛い——「前立腺炎」かも。細菌によるものは抗菌薬で、長引く慢性前立腺炎はデスクワークや運転が関係することもおしっこのときにしみる、トイレが近い、陰嚢と肛門の間(会陰部)や下腹部が痛い、射精のときに痛む——英国NHSと日本泌尿器科学会によると、これらは前立腺炎の症状のことがあります。細菌による前立腺炎は抗菌薬で治療し、ふつうは2週間以内に良くなりますが、3か月以上続く慢性前立腺炎では、長時間のデスクワークや運転などが関係することも。受診の目安とセルフケアをまとめました。2026年9月29日症状から調べるおりものがいつもとちがう:におい・色・かたまり。細菌性腟症・カンジダ・トリコモナス・クラミジアなど、考えられる原因と受診の目安おりものが魚のようににおう、黄緑色、白いカッテージチーズのよう——米国CDCによると、多くの女性が一生のうちに、おりもの・かゆみ・ヒリヒリ・においをともなう腟の感染症を経験します。いちばん多い原因は細菌性腟症で、カンジダ、トリコモナス、クラミジアや淋菌による子宮頸管炎でもおりものが変わります。症状だけでは見分けられないので、市販薬の前に一度検査を。考えられる原因と受診の目安をまとめました。2026年9月29日症状から調べる亀頭包皮炎とは?亀頭や包皮が赤い・かゆい・痛いときに考えられる原因と、治し方亀頭や包皮が赤くなる、かゆい、ヒリヒリする——亀頭包皮炎は、カンジダや細菌、性感染症、皮膚の病気など、さまざまな原因でおこります。原因の見分け方、洗い方の注意、治療をまとめました。2026年9月25日症状から調べる子宮頸管炎とは?おりものの変化・性交後の出血があるときに考えられる原因と、検査・治療おりものが増えた、性交後に出血する——子宮頸管炎は、クラミジアや淋菌などの性感染症が主な原因です。症状が出にくいこと、放っておくと不妊の原因にもなること、検査と治療の流れをまとめました。2026年9月25日症状から調べる結膜炎と性感染症—目の充血・目やにとセックスの関係。アデノウイルスは尿道炎もおこす目が赤い、目やにが出る——結膜炎の中には、性行為と関係するものがあります。いちばん多いのはアデノウイルスで、実は尿道炎もおこします。淋菌やクラミジアの結膜炎も含めて、うつり方と注意点をまとめました。2026年9月25日症状から調べる性交後膀胱炎とは?セックスのあとに膀胱炎をくり返すときの原因・予防・受診の目安セックスのあとにおしっこが近い、しみる——性交後膀胱炎は、性感染症ではありませんが、性行為がきっかけになる身近な病気です。原因、腎盂腎炎との見分け方、予防の方法をまとめました。2026年9月25日症状から調べる陰部潰瘍とは?性器や肛門のまわりにただれ・潰瘍ができたときに考えられる原因と検査性器や肛門のまわりにできる、ただれやえぐれ(潰瘍)。原因として多いのは性器ヘルペスと梅毒ですが、性感染症以外の病気のこともあります。見た目だけでは分からない理由と、検査の流れをまとめました。2026年9月25日症状から調べる咽頭炎・扁桃炎と性感染症—のどの痛みは性病?オーラルセックスのあとに知っておきたいことオーラルセックスのあと、のどが痛い——性病かもと心配になりますよね。のどの淋菌やクラミジアはほとんど症状がないこと、のどの痛みの多くはかぜであること、のどの検査の受け方をまとめました。2026年9月25日症状から調べる尿道炎とは?おしっこの痛み・うみが出るときに考えられる原因と、検査・治療の流れおしっこのときの痛み、尿道のかゆみや違和感、うみが出る——尿道炎のほとんどは性感染症です。原因となる病原体、症状の違い、検査と治療の流れをまとめました。2026年9月25日

病気の解説

病気の解説HIVに感染してすぐの時期(急性HIV感染症):感染から1〜6週間ほどで、40〜90%の人に熱・リンパ節の腫れ・のどの痛み・発疹など。かぜと見分けにくい。ウイルス量がとても多く、早い治療がすすめられるHIVに感染してすぐの時期(急性HIV感染症)について、研究班の「抗HIV治療ガイドライン」(2026年3月)の「急性HIV感染症とその治療」の項をもとにまとめました。感染から通常1〜6週間(ピークは3週間)で、40〜90%の人に、熱(96%)、リンパ節の腫れ(74%)、のどの痛み(70%)、発疹(70%)などの症状が出ますが、伝染性単核球症やインフルエンザとの区別はむずかしいとされます。この時期はウイルス量がとても多く、ほかの人にうつしやすい時期です。抗原と抗体を同時に調べる検査は、感染から最短15〜17日で検出できます。ガイドラインは、感染後6か月以内の早い時期に治療を始めることを推奨しています。2026年10月12日病気の解説先天梅毒の届出の分析(国、2025年10月公開):お母さんが治療を受けないと赤ちゃんの40%が亡くなるおそれ。日本は2024年に出生10万あたり4.3例で、出生がへるなか割合は上昇。症状のない先天梅毒が見逃されている可能性も先天梅毒について、国立感染症研究所の「感染症発生動向調査に基づく先天梅毒の届出のまとめ―2019年1月1日〜2024年6月30日」(2025年10月17日公開)をもとにまとめました。先天梅毒は、お母さんが治療を受けていない場合、赤ちゃんの40%が亡くなる可能性のある重い病気です。日本の2024年の報告は出生10万あたり4.3例で、WHOの目標(10万出生あたり50例以下)は達成していますが、出生数の減少にともない割合は上がっています。2021〜2024年6月の91例を分析すると、無症状が20%で、93%は生後0か月で届け出られていました。2023年は報告が多かったのに無症状の割合が低く、症状のない先天梅毒が見逃されている可能性があるとしています。2026年10月12日病気の解説お母さんに梅毒があったとき、赤ちゃんは?:治療していないと、早期の梅毒では赤ちゃんへの感染は約70〜100%。生まれたときは6割以上が無症状。生後2・4・6・12か月に成長と発達をみていく(先天梅毒診療の手引き2023)お母さんに梅毒があったときの赤ちゃんの診療について、国立健康危機管理研究機構の「病原微生物検出情報(IASR)」2023年12月号で紹介された「先天梅毒診療の手引き2023」(日本小児感染症学会など)をもとにまとめました。治療していないお母さんからの感染のリスクは、早期梅毒の第1期で約70〜100%、第2期で約70%、早期潜伏期で約40%、後期潜伏期で約10%とされ、妊娠の後期ほど高くなります。先天梅毒の赤ちゃんの6割以上は、生まれたときは無症状か症状が軽く、その後、皮膚の症状や鼻炎、貧血などで気づかれます。治療はペニシリンの注射で、生後2・4・6・12か月に成長や発達を確かめ、血液検査は陰性になるまで2〜3か月ごとに行います。2026年10月12日病気の解説ヨーロッパの先天梅毒が2009年以降で最多(ECDC、2024年):140件でほぼ倍増。妊娠初期の検査と28週までの治療がかぎ。梅毒がふえている地域では、妊娠28〜32週の再検査もヨーロッパの先天梅毒について、欧州疾病予防管理センター(ECDC)の2024年の年次報告(2026年5月)をもとにまとめました。2024年、EU/EEAの14か国から140件の先天梅毒が報告され、2023年の78件からほぼ倍増し、2009年に監視を始めてから最多になりました。妊娠できる年代の女性の梅毒の増加と同時に起きています。治療していない早期梅毒の妊婦では、70〜100%で赤ちゃんに感染し、最大3分の1で死産になります。うつるのは妊娠28週以降が多く、それまでに適切に治療すればよく防げます。ECDCは、妊娠初期の検査と、リスクのある妊婦の妊娠28〜32週の再検査をすすめ、梅毒がふえている地域では全員への再検査も考えるべきだとしています。2026年10月12日病気の解説ヨーロッパの淋菌の薬剤耐性(2024年):最後の切り札セフトリアキソンが効かない菌は2株で、どちらも超多剤耐性。テトラサイクリン耐性は63.6%で、ドキシPEPでは淋菌はあまり減らせない欧州疾病予防管理センター(ECDC)の報告「Gonococcal antimicrobial susceptibility surveillance in the EU/EEA – Summary of results for 2024」(2026年5月26日)をもとに、ヨーロッパの淋菌の薬剤耐性をまとめました。2024年、24か国の3,371株を調べた結果、淋菌治療の最後の切り札とされるセフトリアキソンに耐性の菌が2株みつかり、どちらも超多剤耐性でした。アジスロマイシンで基準をこえる菌は19.1%、シプロフロキサシン耐性は約3分の2、テトラサイクリン耐性は63.6%で前の年より増えていて、ドキシサイクリンの曝露後予防(ドキシPEP)では、集団の淋菌はあまり減らせないと考えられています。2026年10月12日病気の解説ヨーロッパのB型肝炎(2024年、ECDC):3万7,605件。急性のB型肝炎では、性的な接触による感染がいちばん多い(28%)、男性間の性行為が12%。若い世代が少ないのはワクチンの効果か欧州疾病予防管理センター(ECDC)の「Hepatitis B - Annual Epidemiological Report for 2024」(2026年7月)をもとに、ヨーロッパ(EU/EEA)のB型肝炎をまとめました。2024年に30か国から3万7,605件のB型肝炎ウイルス感染が報告され、人口10万人あたり7.5件でした。急性のB型肝炎で感染経路がわかっている例では、性的な接触(異性間など、男性間をのぞく)が28%でいちばん多く、男性間の性行為が12%、医療関連が13%でした。報告率がいちばん高いのは35〜44歳で、若い年代で少ないのは各国のワクチン接種の効果と考えられています。B型肝炎は性行為でうつり、ワクチンで予防できます。2026年10月12日病気の解説ヨーロッパのC型肝炎(2024年、ECDC):2万8,540件。いちばん多い感染経路は注射薬物の使用だが、急性のC型肝炎では男性間の性行為が13%で2番目。とくにHIVのある男性で欧州疾病予防管理センター(ECDC)の「Hepatitis C - Annual Epidemiological Report for 2024」(2026年7月)をもとに、ヨーロッパ(EU/EEA)のC型肝炎をまとめました。2024年に29か国から2万8,540件のC型肝炎が報告され、人口10万人あたり7.1件でした。感染経路がわかっている例では注射による薬物の使用がいちばん多く(急性の48%、慢性の70%)、急性のC型肝炎では男性間の性行為が13%で2番目、医療に関連した感染が12%、異性間などの性的な接触は5%でした。ECDCは、男性と性行為をする男性、とくにHIVのある人に向けた予防と検査が必要だとしています。C型肝炎はいまは飲み薬で治せます。2026年10月12日病気の解説HIV-2ってなに?:おもに西アフリカで流行するもう一つのHIV。日本で報告がわかっているのは14例。HIV-1の薬の一部が効かず、ふつうのウイルス量の検査では測れないHIV-2について、国立感染症研究所の「病原微生物検出情報(IASR)」2023年10月号の「本邦で診断されたHIV-2感染症報告例のまとめとHIV-1/HIV-2抗体確認検査」をもとにまとめました。HIV-2はおもに西アフリカで流行していて、世界で100〜200万人が感染していると考えられています(HIV-1は約3,900万人)。HIV-1より症状のない期間が長く、ウイルス量が低い特徴があります。一部の抗HIV薬(非核酸系逆転写酵素阻害薬)が効かず、日本でふつうに行われているHIV-1のウイルス量の検査では測れません。日本では、学会や論文で報告された12例と2022年の2例をあわせて14例がまとめられています。いまのスクリーニング検査は、すべてHIV-1とHIV-2の両方を見つけられます。2026年10月12日病気の解説HIVの治療中に、ウイルス量が少し上がったら(ブリップ):一時的に200コピー未満なら多くは耐性につながらない。200コピー以上が続くときは「治療失敗」として薬剤耐性検査をHIVの治療中の血液検査で、ウイルス量が少し上がることがあります。研究班の「抗HIV治療ガイドライン」(2026年3月)によると、治療が順調な人で一時的にみられる低いレベル(ふつう200コピー/mL未満)のウイルス量の上昇は「ブリップ(blip)」とよばれ、多くは薬剤耐性にはつながらないとされます。一方、200コピー/mL未満を保てない、またはいったん下がったウイルス量が再び上がる場合は「治療失敗」と判断され、薬剤耐性検査を行います。原因として、薬の飲み忘れ、飲み合わせ、薬剤耐性のあるウイルスなどを考えます。2026年10月12日病気の解説HIVと骨:HIVのある人は骨密度が低くなりやすく、骨折のリスクも高い。治療を始めて1〜2年に進みやすく、薬によって影響がちがう。骨頭壊死にも注意HIVと骨の健康について、研究班の「抗HIV治療ガイドライン」(2026年3月)の「骨壊死、骨減少症」の項をもとにまとめました。HIVのある人は、HIVのない人にくらべて骨密度の低下が多く、もろくなった骨の骨折のリスクも高いとされます。骨減少症は20〜54%、骨粗しょう症は2〜27%と報告されていて、治療をしていないときや、治療を始めて1〜2年に進みやすいとされます。テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩は骨密度を下げやすく、テノホビル アラフェナミドなどに切り替えると骨密度がよくなることが試験で示されています。また、大腿骨頭などの骨壊死にも注意が必要です。2026年10月12日病気の解説HIVの薬で発疹が出たら:多くは飲みはじめて数日〜数週。熱がある・口や目など粘膜にも出るときは重いサイン。アバカビルの過敏反応は、再開してはいけないHIVの薬(抗HIV薬)による発疹(薬疹)について、研究班の「抗HIV治療ガイドライン」(2026年3月)の「薬疹」の項をもとにまとめました。抗HIV薬による薬疹の多くは、飲みはじめて数日〜数週で出ます。軽い〜中くらいの発疹で急に悪くならなければ、薬を続けながら、かゆみ止めなどで軽くなることも多いとされます。一方、熱をともなう重い発疹や、口・目など粘膜にも出る発疹では、原因と思われる薬をすぐにやめる必要があります。アバカビルの過敏反応は重く命にかかわることがあり、過敏反応でやめたあとに再び飲むと数時間以内に命にかかわる反応が起こるおそれがあるため、再開してはいけないとされています。2026年10月12日病気の解説HIVの治療に「注射」という選択肢:カボテグラビルとリルピビリンの注射を1か月か2か月ごとに。毎日の飲み薬から切り替えられるのは、ウイルスがしっかりおさえられているなど条件を満たす人HIVの治療は毎日の飲み薬が基本ですが、ウイルスが長くおさえられている人では、カボテグラビルとリルピビリンの注射(持効性注射剤)に切り替える選択肢があります。研究班の「抗HIV治療ガイドライン」(2026年3月)によると、1か月ごと・2か月ごとのどちらも、飲み薬とくらべて効果が劣らないことが試験で示されていて、日本の8施設の研究でも、切り替えた136人の95%超が14か月の時点までウイルスをおさえていました。一方で、切り替えには、6か月以上ウイルスがおさえられている、2つの薬への耐性がない、B型肝炎がない、決まった日に通院できるなどの条件があり、通院の予定を守れないと薬剤耐性のおそれがあります。2026年10月12日病気の解説HIVの治療を始めて数か月以内に、かえって具合が悪くなる「免疫再構築症候群」:免疫がもどる途中で、かくれていた感染症などが表に出る。日本では治療を受けた人の約8%HIVの治療(抗HIV療法)を始めたあと、数か月以内に、日和見感染症などが新たに出たり、再発・悪化したりすることがあります。これを免疫再構築症候群といいます。研究班の「抗HIV治療ガイドライン」(2026年3月)によると、日本での発症の頻度は、抗HIV治療を受けた人全体の8%前後で、帯状疱疹、非結核性抗酸菌症、サイトメガロウイルス感染症、ニューモシスチス肺炎、結核、カポジ肉腫などが多く、最近はB型肝炎なども増える傾向です。CD4数が50以下、ウイルス量が10万コピー以上の人で治療を始めるときは、とくに注意が必要です。治療を始める前に日和見感染症の有無を調べ、必要な予防をしておくことが大切です。2026年10月12日病気の解説HIVと腎臓:日本のHIVのある人の慢性腎臓病は12.9〜15.4%で、一般の人より多い。テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩は腎臓に注意。一部の薬では、腎臓が悪くなくてもクレアチニンが少し上がるHIVと腎臓について、研究班の「抗HIV治療ガイドライン」(2026年3月)の「腎障害」の項をもとにまとめました。日本のHIVのある人の慢性腎臓病(CKD)の割合は12.9〜15.4%と、一般の人より高いと報告されています。年齢、糖尿病、高血圧に加えて、CD4数の低さ、ウイルス量の多さ、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩の使用が関係するとされます。テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩は腎臓の尿細管に障害を起こすことがあり、テノホビル アラフェナミドへの切り替えで腎臓の検査値がよくなったことが、日本人でも報告されています。また、ドルテグラビルなど一部の薬では、腎臓の働きは変わらなくても、血液のクレアチニンが少し上がることがあります。2026年10月12日病気の解説HIVと肝臓:治療中のHIVのある人は、軽い〜中くらいの肝障害が多い。脂肪肝(MASLD)は肝硬変や肝がんに進むことも。B型肝炎がある人は、薬をやめると重い肝障害のおそれHIVと肝臓について、研究班の「抗HIV治療ガイドライン」(2026年3月)の「肝障害」の項をもとにまとめました。抗HIV療法を受けているHIVのある人は、HIVのない人にくらべて、軽い〜中くらいの肝障害が多いとされます。B型・C型肝炎の重複感染、ほかの薬、CD4数200未満などが関係します。代謝の異常を背景にした脂肪肝(MASLD)は、肝硬変や肝がんに進むことがあり注意が必要で、テノホビル アラフェナミドやドルテグラビルとの関係も指摘されていますが、因果関係はまだはっきりしていません。また、B型肝炎がある人では、B型肝炎ウイルスにも効く抗HIV薬をやめると、重い肝障害を起こすことがあります。2026年10月12日病気の解説HIVのある人の妊娠と、薬の選び方:妊娠した人はできるだけ早く治療を。ドルテグラビルと赤ちゃんの神経管の異常は、最終的に統計的な差はなかった。2剤療法は妊娠中は使わないHIVのある人の妊娠と抗HIV薬の選び方について、研究班の「抗HIV治療ガイドライン」(2026年3月)の「妊娠の可能性のある女性及び妊婦に対する抗HIV薬の選択について」の項をもとにまとめました。妊娠の可能性のある人では、治療を始める前に、子どもを望むかどうかと妊娠の有無を確かめ、本人が決められるよう相談を受けられることが大切です。HIVのある妊婦は、できるだけ早く抗HIV薬を始めるべきとされています。ドルテグラビルは、2018年に赤ちゃんの神経管の異常が増えるかもしれないと報告されましたが、最終的に統計的な差はないとされ、米国・欧州のガイドラインは妊婦にもすすめています。2剤療法はデータが足りないため、妊婦には使わないとされています。2026年10月12日病気の解説HIVの薬で、眠れない・夢が変わる・気分が落ちこむことがある:インテグラーゼ阻害薬で不眠や睡眠障害の報告。ドルテグラビルでは、副作用でやめる人の9割以上が1年以内HIVの薬(抗HIV薬)の、眠りやこころへの副作用について、研究班の「抗HIV治療ガイドライン」(2026年3月)の「中枢神経症状、精神症状」の項をもとにまとめました。インテグラーゼ阻害薬では、不眠、ふだんとちがう夢、睡眠障害のほか、とくに精神的な病気になったことのある人で、頻度は高くないものの、うつや自殺企図の報告があるとされます。ドルテグラビルでは、脳や神経の副作用でやめた人の92.2%が、飲みはじめて1年以内で、女性や60歳をこえる人で多かったと報告されています。2026年10月12日病気の解説世界のHIVは「ぶり返し」の危機(UNAIDS、2026年7月):2025年に新たな感染が増えたのは3つの地域と21か国。国際的な資金は18%減り、予防やコンドームの支援が大きく削られている国連合同エイズ計画(UNAIDS)が2026年7月27日、第26回国際エイズ会議にあわせて発表した特別報告のニュースリリースをもとにまとめました。2025年に新たにHIVに感染した人は120万人、エイズに関連する病気で亡くなった人は57万人で、30年以上で最も少ない水準ですが、3つの地域と21か国では新たな感染が増えました。HIVとともに生きる4,100万人のうち約900万人は治療を受けていません。国際的なHIVの資金は2024年の88億ドルから2025年は73億ドルへ18%減り、コンドームの資金が90%以上削られた国もあります。このままでは2030年までに300万人以上が新たに感染するおそれがあるとしています。2026年10月12日病気の解説HIVの薬で体重がふえることがある:インテグラーゼ阻害薬やテノホビル アラフェナミドをふくむ治療で報告。でも、体重をふやさないために薬を選ぶことはすすめられていない。定期的な体重・腹囲の確認と生活習慣でHIVの治療(抗HIV療法)を始めたあと、体重がふえることがあります。研究班の「抗HIV治療ガイドライン」(2026年3月)によると、インテグラーゼ阻害薬をふくむ初回治療では、ほかの種類の薬をふくむ治療より体重増加が大きいと報告されていて、テノホビル アラフェナミドをふくむ治療でもテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩より体重増加が大きいとされています。治療開始時のCD4数が低い、ウイルス量が多い、女性などで体重がふえやすいとされます。ただし、米国や欧州のガイドラインは、体重増加を防ぐ目的で特定の薬を選ぶべきではないとしていて、定期的な体重・BMI・腹囲の確認と、食事・運動・睡眠などの生活習慣の見直しがすすめられています。2026年10月12日病気の解説WHOがHIVの治療の推奨を更新(2026年1月):最初の治療もその後もドルテグラビルをふくむ組み合わせが第一選択(日本のガイドラインではビクテグラビルの組み合わせも推奨)。飲み続けるのがむずかしい人には注射の治療も。HIVのある人の結核予防は3か月の3HP(日本ではリファペンチンは未承認)世界保健機関(WHO)が2026年1月7日に発表した、HIVの診療についての推奨の更新をまとめました。最初の治療とその後の治療で、ドルテグラビルをふくむ組み合わせを第一選択とし、プロテアーゼ阻害薬が必要なときはダルナビル・リトナビルを第一選択としました。毎日の飲み薬を続けるのがむずかしい大人や若者には、特定の条件で注射の治療(持効性注射剤)も推奨し、状態の安定した人には2剤の飲み薬への切り替えも選択肢としています。HIVのある人の結核の予防には、イソニアジドとリファペンチンを週1回・3か月飲む方法(3HP)を第一選択としました。日本の研究班のガイドライン(2026年3月)では、最初の治療にビクテグラビルをふくむ組み合わせも推奨され、リファペンチンは日本では未承認です。母乳育児の推奨は世界向けのもので、日本の対応とはちがいます。2026年10月12日病気の解説ヨーロッパで鼠径リンパ肉芽腫(LGV)がふえている(ECDC、2024年):3,490件で2015年から250%増。ほとんどが男性同士で性行為をする人で、HIV陰性の人の割合がふえた。症状のない人もクラミジアの特別な型(L1〜L3)による性感染症「鼠径リンパ肉芽腫(LGV)」について、欧州疾病予防管理センター(ECDC)の2024年の年次報告(2026年5月)をもとにまとめました。2024年、EU/EEAの21か国から3,490件が報告され、2023年から12%、2015年から250%ふえました。ほとんどが男性同士で性行為をする人で、HIVの状態がわかっている人のうち35%がHIV陽性でした。以前はHIV陽性の人に多かったのが、2020年以降はHIV陰性の人が6割をこえ、症状のない人も見つかっています。直腸の潰瘍や分泌物、肛門の痛みなどが主な症状です。2026年10月12日病気の解説妊娠中の細菌性腟症・トリコモナス:症状があれば、妊娠のどの時期でも検査して治療を。早産などとの関係がある。治療に使うメトロニダゾールは、赤ちゃんへのリスクは低いとされる。症状がない妊婦さん全員の検査はすすめられていない妊娠中に、おりものの変化やにおいなどがあるときの、細菌性腟症とトリコモナスについてまとめました。米国疾病予防管理センター(CDC)の性感染症治療ガイドライン(2021年)によると、症状のある細菌性腟症は、前期破水、早産、子宮内の感染、産後の子宮内膜炎と関係していて、症状のある妊婦さんは全員治療がすすめられています。トリコモナスも、前期破水、早産、小さく生まれる赤ちゃんと関係していて、症状のある妊婦さんは妊娠の時期にかかわらず検査と治療を受けるべきとされています。治療に使うメトロニダゾールは胎盤を通りますが、赤ちゃんの形の異常などの報告はなく、リスクは低いとされています。2026年10月12日病気の解説症状がないのに梅毒(無症候梅毒):2025年に届け出られた、異性間の感染の女性の約35%は症状がない段階で見つかった。第1期のしこりやただれに気づかないまま進むことも。症状がなくても検査で見つかる梅毒は、症状がないまま見つかることも少なくありません。厚生労働省の届出基準によると、梅毒は第1期(感染から3〜6週間後のしこりやただれ)、第2期(約3か月後の発疹など)、晩期と進み、感染していても症状がない人もいます。国立健康危機管理研究機構の届出の概要(2026年4月1日現在)をもとに2025年の4つの四半期を合計すると、異性間の感染の女性3,788件のうち約35%(1,322件)が症状のない「無症候」でした。異性間の感染の男性では約13%、男性同士の感染では約33%でした。症状がなくても、血液検査で梅毒が見つかります。2026年10月12日病気の解説エイズを発症してからHIVがわかるとき:日本でいちばん多いエイズ指標疾患は「ニューモシスチス肺炎」。動くと息が苦しい、からぜき、熱が数週間かけて進み、数か月で10kgほどやせることも。そうなる前に検査を日本では、新しくHIVが見つかった人の約3割が、エイズを発症してから見つかっています(2025年)。厚生労働省エイズ動向委員会の分析結果によると、エイズを発症した人でいちばん多い病気(エイズ指標疾患)はニューモシスチス肺炎で、次にカンジダ症、サイトメガロウイルス感染症などが続きます。エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引きによると、ニューモシスチス肺炎は、動いたときの息苦しさ、からぜき、熱が数週間かけて進み、発症前の数か月で10kgほどやせることもあります。2026年10月10日病気の解説クラミジアも淋菌も陰性なのに、おりものの異常や性交後の出血が続く:マイコプラズマ・ジェニタリウムやトリコモナスの検査を考える。マイコプラズマ・ジェニタリウムは薬が効きにくくなっていて、治ったかの確認は治療の3〜4週間後におりものの異常やセックスのあとの出血で、クラミジアと淋菌の検査をしたのに陰性だった、または治療したのに症状が続く——日本産婦人科医会の研修ノート(医師向け、2026年)によると、そんなときはマイコプラズマ・ジェニタリウムの検査を行い、おりものの異常が中心ならトリコモナスも調べます。尖圭コンジローマや性器ヘルペスがないかも確かめます。マイコプラズマ・ジェニタリウムは症状が軽いか、ないことが多く、アジスロマイシンが効かない耐性の菌が44〜90%とふえています。日本では2025年に、耐性の遺伝子を調べる検査が保険の対象になりました。2026年10月10日病気の解説クラミジアの薬を飲んだのに、治療後の検査でまた陽性:原因は飲み忘れ、パートナーが治療していない(再感染)、検査が早すぎた、薬の飲み合わせ、耐性など。別の薬に変えて治療する。パートナーと一緒に治すことが大切クラミジアの治療をしたのに、治ったかを確かめる検査でまた陽性だった——そんなときの話です。日本産婦人科医会の研修ノート「産婦人科診療 こんなときどうする?」(医師向け)によると、原因として、薬をきちんと飲んでいない、パートナーが治療していない、薬剤耐性、薬の吸収が悪くなる飲み合わせ、免疫の状態、そして検査の時期が早すぎて死んだ菌の遺伝子を拾った(偽陽性)ことなどが考えられます。耐性が疑われるときは、別の系統の薬に変えて治療します。マグネシウムやアルミニウムをふくむ胃薬、鉄剤などとの飲み合わせにも注意が必要です。2026年10月10日病気の解説口唇ヘルペス(くちびるの水ぶくれ):ピリピリしたら始まりのサイン。治るまでキスとオーラルセックスはひかえて(相手に性器ヘルペスをうつすことも)。赤ちゃんへのキスは要注意くちびるのまわりに、ピリピリ・ムズムズしたあと小さな水ぶくれができる口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスで起こります。英国NHSによると、ふつうは10日ほどで自然に治りますが、ピリピリし始めたときから完全に治るまで、ほかの人にうつります。治るまでは、キスやオーラルセックスをひかえます。オーラルセックスで、相手に性器ヘルペスをうつすことがあるためです。口唇ヘルペスがあるときに赤ちゃんにキスをすると、新生児ヘルペスという赤ちゃんにとってとても危険な病気を起こすことがあります。2026年10月10日病気の解説尖圭コンジローマがまた出てきた:治療の目的は「イボをとること」で、HPVそのものは消せないため再発は多い(3か月以内に塗り薬で約1割、手術で約4分の1)。たばこやお酒のとりすぎはHPVの排除を遅らせる可能性。再発のたびに相談して治療法を選ぶ尖圭コンジローマを治療したのに、またイボが出てきた——日本産婦人科医会の研修ノート(医師向け、2026年)によると、治療でHPVを完全に取り除くことはできないため、治療の目的は「完治」ではなくイボを取り除くことです。治療でイボが消えても3か月以内に再発することは少なくなく、塗り薬(イミキモド)で約10%、手術などで約25%とされています。治療しなくても自然に消えることもあります。免疫が大きくかかわるため、禁煙や飲みすぎを避けるなど健康的な生活も大切です。再発したときの治療は、イボの場所や数などをふまえ、そのつど相談して決めます。2026年10月10日病気の解説先天梅毒:お母さんの梅毒が、おなかの赤ちゃんにうつる。2025年は四半期ごとに6〜13例、合わせて39例の届出。生まれたときは症状がなくても、成長してから目・耳・骨などに出ることも。妊娠前と妊婦健診の検査、パートナーの検査で防げる先天梅毒は、妊娠中にお母さんが梅毒にかかっていると、胎盤を通しておなかの赤ちゃんにうつる病気です。国立健康危機管理研究機構の「感染症発生動向調査で届け出られた梅毒の概要」によると、2025年の先天梅毒の届出は四半期ごとに9・13・11・6例、合わせて39例でした。日本性感染症学会の「梅毒診療の基本知識」によると、生まれたときは症状がなく、成長してから知的障害、目の異常、難聴、歯や骨の異常で気づかれることもあります。妊娠前の検査、妊婦健診での検査、パートナーの検査と治療で防ぐことができます。2026年10月10日病気の解説クリプトスポリジウム症:水のような下痢をおこす原虫。汚れた水やプールのほか、性行為(おしりから口)でもうつる。塩素がききにくい。健康な人は2週間ほどで治るが、HIVで免疫が下がっていると長引いたり重くなったりするクリプトスポリジウムは、腸に感染して水のような下痢をおこす原虫です。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、汚れた水や生野菜、手を介して口から入るほか、性行為などで便から口へ(糞口感染)うつることもあります。水道の塩素消毒ではほとんど死なず、プールでの集団感染も報告されています。潜伏期は7〜10日で、健康な人は2週間ほどで自然に治りますが、HIVでCD4数が下がっている人では長引いたり重くなったりします。感染症法で全数届出の病気です。2026年10月10日病気の解説ジアルジア症:汚れた水や食べ物、そして肛門にふれる性行為でもうつる原虫の腸の感染症。くさい下痢、おなかの張り、おなら、卵のようなげっぷ。症状がなくても人にうつすことがあるジアルジア症は、ランブル鞭毛虫(ジアルジア・ランブリア)という原虫による腸の感染症です。国立健康危機管理研究機構によると、汚染された水や食べ物で感染し、潜伏期間は1〜2週間ほどで、水のような下痢、体重減少、腹痛などが出ます。英国NHSによると、感染した人との性行為、とくにコンドームなしのアナルセックスやオーラルセックスでもうつり、症状がなくても人にうつすことがあります。米国CDCも、男性と性交する男性で、肛門と口がふれる性行為でうつる腸の感染症のひとつとしています。2026年10月10日病気の解説薬が効きにくい淋菌(薬剤耐性):日本でしっかり効くと期待できる薬は、のどの淋菌も含めると実質セフトリアキソンだけ。アジスロマイシンが効かない株は2023年に34%。のどの淋菌は症状がなく治りにくい。自己判断で薬を飲まず、治療後は再検査を淋菌は、抗菌薬が効きにくくなる「薬剤耐性」が世界で問題になっています。厚生労働省の「薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書2024」によると、日本で分離された淋菌のうち、セフトリアキソン耐性は2023年に1.8%と低い一方、アジスロマイシン耐性は34.0%、セフィキシム耐性は約20〜40%、シプロフロキサシン耐性は約60〜80%でした。のどの淋菌にも効く薬は、実質的にセフトリアキソンだけとされています。WHOによると、治療がうまくいかなかった例のほとんどは、症状の出にくいのどの感染でした。2026年10月10日病気の解説淋菌の治療をしたのに治らない:薬が効きにくい淋菌のことがあるので、専門医で薬が効くかを調べて薬を選ぶ。淋菌は飲み薬だけで治すのはすすめられない。パートナーの再感染も考えて、一緒に検査と治療を淋菌の治療をしたのに治らない——日本産婦人科医会の研修ノート(医師向け、2026年)によると、第一選択の薬(セフトリアキソンの注射)が効かないときは、薬が効きにくい淋菌の可能性があるため、必ず専門医に紹介し、薬が効くかを調べる検査(感受性試験)をして、代わりの薬を選ぶ必要があるとされています。淋菌は多くの薬に耐性をもつようになっていて、飲み薬だけで治療することはすすめられていません。また、パートナーが治療していない可能性もあるため、パートナーにも検査と治療をすすめることが大切です。2026年10月10日病気の解説B型肝炎と妊娠:お母さんがB型肝炎ウイルスをもっていても、生まれてすぐ(12時間以内が望ましい)の免疫グロブリンとワクチンで、赤ちゃんへの感染は90%以上防げる。妊婦健診の検査が大切妊婦健診でB型肝炎ウイルス(HBs抗原)が陽性とわかっても、赤ちゃんへの感染は防げます。国立健康危機管理研究機構(肝炎情報センター)の資料と日本小児科学会の指針によると、生まれてすぐ(12時間以内が望ましい)にB型肝炎免疫グロブリン(HBIG)の注射とHBワクチンを始め、生後1か月・6か月にもワクチンを打つことで、90%以上の赤ちゃんで感染を防げます。生後9〜12か月に血液検査で確かめます。お母さん自身の肝臓の定期受診と、家族のワクチンも大切です。2026年10月10日病気の解説C型肝炎と妊娠:ウイルス(HCV RNA)が陽性の妊婦さんから赤ちゃんへの感染は5〜10%程度。授乳はやめなくてよい。感染した赤ちゃんの25〜30%は4歳までに自然にウイルスが消える。妊婦健診の結果は必ず確認を妊婦健診では、C型肝炎ウイルス(HCV)の検査も行われます。日本肝臓学会のガイドライン(2023年)によると、血液中にウイルス(HCV RNA)がいる妊婦さんから赤ちゃんに感染するのは5〜10%程度で、感染した赤ちゃんの25〜30%は、治療しなくても4歳までにウイルスが消えます。母子感染を防ぐために授乳をやめる必要はありません。赤ちゃんの検査の時期、お母さん自身の治療、相談先をまとめました。2026年10月10日病気の解説D型肝炎:B型肝炎ウイルスがいないとふえないウイルス。B型肝炎の人に重なって感染すると、ウイルス性肝炎でもっとも重い形に。性行為や血液でうつる。B型肝炎のワクチンで防げるD型肝炎ウイルス(HDV)は、B型肝炎ウイルス(HBV)がいないとふえることができないウイルスです。WHO(2026年)によると、慢性のD型肝炎はB型肝炎のある人にだけ起こり、世界ではB型肝炎の慢性感染者の約5%(約1,200万人)がD型肝炎にもかかっています。B型肝炎と同じように、血液や体液、性行為でうつります。B型肝炎に重なってD型肝炎にかかると、肝硬変や肝臓がんに早く進むことがあり、慢性のウイルス性肝炎でもっとも重い形とされています。B型肝炎のワクチンで、D型肝炎も防ぐことができます。2026年10月10日病気の解説HIVと脳の病気:免疫がとても下がると、トキソプラズマ脳炎、進行性多巣性白質脳症(PML)、クリプトコックス髄膜炎などが起こることがある。熱や頭痛から、まひ・けいれん・意識の変化へ進むことも。抗HIV療法を始めたあとに悪くなることもあるHIVで免疫がとても下がると、脳や髄膜の病気が起こることがあります。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引きによると、トキソプラズマ脳炎は多くがCD4数100以下で起こり、数日から数週かけて、熱や頭痛から意識の変化、けいれん、片まひへ進むことがあります。進行性多巣性白質脳症(PML)は、手足の力が入らない、見え方の異常などで始まります。クリプトコックス髄膜炎は、熱、だるさ、頭痛など目立たない症状で、ゆっくり進むことが多いとされています。どれも、抗HIV療法を始めたあとに悪くなることがあります。2026年10月10日病気の解説HIVと多中心性キャッスルマン病(MCD):カポジ肉腫と同じHHV-8が関係する病気。原因のわからない熱が出ては自然におさまるをくり返し、ある時急に悪化して数日で命にかかわることも。熱がおさまっても、くり返すときは主治医に伝えて多中心性キャッスルマン病(MCD)は、カポジ肉腫と同じヒトヘルペスウイルス8型(HHV-8)が関係する、HIVのある人に起こることがある病気です。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、比較的まれですが、はじめは熱が出ては自然におさまることをくり返すため見のがされやすく、何度目かの再燃で急に悪化すると、わずか数日で多くの臓器の働きが悪くなり、亡くなることもある病気です。原因のわからない熱が自然におさまっても、くり返すときはこの病気の可能性を考えることが、早期診断のかぎとされています。2026年10月10日病気の解説HIVの「CD4数」でわかること:免疫の強さの目安。500より多いときから帯状疱疹や口のカンジダが出はじめ、200未満でニューモシスチス肺炎、50未満でサイトメガロウイルス感染症など。数に合わせて予防や検査をする。治療はCD4数にかかわらず始めるHIVの検査や治療で出てくる「CD4数」。CD4陽性リンパ球は免疫の中心となる細胞で、HIVはこの細胞をこわしていきます。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)の表によると、CD4数が200〜500では細菌性肺炎、肺結核、帯状疱疹、口のカンジダ、200未満ではニューモシスチス肺炎、100未満ではトキソプラズマ脳症や食道カンジダ症、50未満ではサイトメガロウイルス感染症などが起こりやすくなります。CD4数が200未満では、肺炎の予防薬や眼科の検査も行います。2026年10月10日病気の解説HIVのお母さんから生まれた赤ちゃんの検査と、子どものHIV:お母さんの抗体が移るので、生後12〜18か月までは抗体の検査ではわからない。遺伝子の検査(PCR)を生後2〜3週と4〜6か月などに行う。感染していたら、すぐに治療を始めるHIVのあるお母さんから生まれた赤ちゃんは、HIVに感染しているかをどう調べるのでしょうか。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2023年)によると、生後12〜18か月までは、お母さんから移った抗体のため、抗体の検査では陽性に出てしまうので、はじめから遺伝子の検査(PCR)を使います。PCRは、生まれて48時間以内、生後2〜3週、2〜3か月、4〜6か月に行い、2回続けて陽性なら感染が確定します。日本では、12歳以下の子どもが母子感染以外でHIVに感染することは極めてまれです。感染していたら、大人と同じく、診断後すみやかに治療を始めます。2026年10月10日病気の解説HIVとサイトメガロウイルス(目以外):免疫がとても下がる(CD4が50未満)と、ひそんでいたウイルスが再び活動。食道の潰瘍で飲みこむと強く痛む、腸炎で突然大量の下血、脳では認知の低下やしびれ。熱が出ないことが多く見のがされやすいサイトメガロウイルス(CMV)は、多くの人がいつのまにか感染し、体の中にひそんでいるウイルスです。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、HIVで免疫がとても下がった状態(CD4数50未満)が続くと、ひそんでいたウイルスが再び活動して臓器に障害をおこします。もっとも多いのは網膜炎ですが、食道の潰瘍(飲みこむときの強い痛み)、腸炎(突然の大量の下血)、脳の病気(意識の変化、認知の低下、しびれ)もあります。熱が出ないことが多く、見のがされやすいとされています。2026年10月10日病気の解説HIVの薬が効かなくなる「薬剤耐性」:いちばんの予防は、ウイルスをおさえ続けること=薬を飲み続けること。PrEPを始めるのは、HIVに感染していないことを確かめてから(気づかない感染中に始めると耐性が10倍以上に)HIVの治療薬は、ウイルスの遺伝子が変わることで効きにくくなることがあります。これを薬剤耐性といいます。WHO(2026年)によると、ウイルスを検出できないくらいにおさえ続けることが、耐性を防ぐ大きな力になります。治療中の人は、飲み続けることがいちばん大切です。また、PrEP(曝露前予防)を使っている人がHIVに感染した場合、薬剤耐性がよくみられ、気づかないうちに感染していた時期にPrEPを始めると、耐性の割合が10倍以上になるとされています。PrEPを始める前には、必ずHIVの検査を受けましょう。2026年10月10日病気の解説HIVと目の病気:免疫が下がる(CD4が200未満)と、サイトメガロウイルス網膜炎などが起こりやすい。治療しないと失明することも。この時期は眼科の検査が必要。梅毒による目の炎症もHIVと重なることが多いHIVで免疫が下がると、目にも病気が起こることがあります。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、多くの目の病気はCD4陽性リンパ球数が200未満で起こるため、この時期には眼科の検査が必要とされています。代表的なのはサイトメガロウイルス(CMV)網膜炎で、治療しないで放っておくと網膜がこわれ、網膜剥離などで失明することがあります。もっとも多いのはHIV網膜症です。梅毒による目の炎症(ぶどう膜炎)も、HIVと重なって起こることが多いとされています。2026年10月10日病気の解説HIVとB型肝炎の両方に感染(重複感染):日本で新たにHIVと診断された人の5〜8%がB型肝炎ウイルスももっている。片方だけの治療は薬が効かなくなる原因に。B型肝炎とわかったらHIVの検査も、HIVの人はB型肝炎ワクチンもHIVとB型肝炎は、どちらも性行為や血液でうつるため、両方に感染していることがあります。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の資料によると、日本で新たにHIVと診断された人の5〜8%がB型肝炎ウイルス(HBs抗原陽性)ももっていると報告されています。HIVを見逃してB型肝炎だけを治療すると、HIVの薬が効かなくなる原因になるので、B型肝炎とわかったときはHIVの検査が必要です。HIVの人で、B型肝炎の免疫がない人にはワクチンがすすめられています。2026年10月10日病気の解説HIVとC型肝炎の両方に感染(重複感染):HIVがあると肝臓の線維化が早く進む。HIVと診断されたら全員がC型肝炎の検査を。飲み薬(DAA)でHIVがない人と同じくらい治せる時代に。MSMの性感染としてのC型肝炎、再感染、治ったあとの肝がんにも注意HIVとC型肝炎(HCV)の両方に感染していることを「重複感染」といいます。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、日本のHIV感染者の19.2%がHCVにも感染していたという報告があり、その多くは血液製剤による感染でした。HIVがあるとC型肝炎の肝臓の線維化が早く進みます。HIVと診断された人は全員HCV抗体の検査を受けます。いまは飲み薬(DAA)で、HIVがない人と同じくらいの効果が期待できます。男性間の性行為による急性C型肝炎や再感染も報告されています。2026年10月10日病気の解説HIVとHPV(ヒトパピローマウイルス):HIVがあると、HPVが体に残りやすく、子宮頸がん・肛門がんなどのリスクが上がる。HIVのある女性は6〜12か月ごとに子宮頸がん検診を。肛門がんの前段階の治療で、肛門がんが57%減ったという研究もHPVは、子宮頸がんや肛門がん、尖圭コンジローマの原因になるウイルスです。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、HIVとHPVに一緒に感染していると、HPVが体に残り続けやすく(持続感染)、HPVが関係するがんが起こりやすくなるといわれ、CD4数が低いほどリスクが高くなります。HIVのある女性は6〜12か月ごとに子宮頸がん検診を受ける必要があるとされています。HIVのある男性同士で性行為をする人(MSM)では、肛門がんの頻度が一般の人よりとても高いと報告されています。2026年10月10日病気の解説HIVで血小板が減ることがある(HIV関連血小板減少性紫斑病):免疫が比較的保たれている時期に起こることが多く、血小板がかなり減っても出血の症状が少ないことも。多くは抗HIV療法で数か月かけてよくなるHIVに関連して、血を止める働きをもつ血小板が減ることがあります。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、HIV関連血小板減少性紫斑病(HIV-ITP)は、CD4数が比較的保たれた時期(300〜600)に、血小板だけが減る形で起こることが多く、数か月から年単位でゆっくり減るため、かなり減っていても出血の症状が少ないことがあります。ほかの原因を除いて診断します。血小板が3万以上で出血がなければ、抗HIV療法で多くがよくなりますが、回復には数か月かかります。2026年10月10日病気の解説HIVと悪性リンパ腫:HIVがあると非ホジキンリンパ腫が約200倍多い。HIVと知らないまま「いきなりエイズ」として見つかることもある、今も命にかかわる合併症。胃や脳などリンパ節の外にできやすい。抗がん剤と抗HIV療法を一緒に悪性リンパ腫は、HIVとかかわりの深いがんのひとつです。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、HIVのある人では、非ホジキンリンパ腫がHIVのない人の約200倍多いことが知られています。抗HIV療法で多くの日和見疾患の見通しはよくなりましたが、悪性リンパ腫は、HIVと診断されていない人の「いきなりエイズ」として、今も多く、命にかかわる合併症です。胃などの消化管、骨髄、脳など、リンパ節の外にできやすいのが特徴です。治療は、抗がん剤と抗HIV療法を一緒に行います。2026年10月10日病気の解説HIVとはしか(麻しん):免疫が下がっていると、昔かかったことがあっても、もう一度かかることがある。CD4数200未満なら「かかる可能性がある」と考える。発疹が出ないなど症状が典型的でないこともはしか(麻しん)が増えている今、HIVのある人が知っておきたいことをまとめました。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、はしかから体を守るのは主に細胞性免疫のため、HIVのある人では発疹が出ないなど症状が典型的でないことがあり、診断がむずかしい場合があります。免疫が下がっている人では、昔はしかにかかったことがあっても、もう一度かかることがあり、CD4数が200未満なら、かかったことがあるかどうかにかかわらず、はしかにかかる可能性がある人と考えるべきとされています。重い免疫不全の人がかかると、命にかかわる脳炎が起こることがあります。2026年10月10日病気の解説HIVとノカルジア感染症:土やほこりなど身のまわりにいる菌が、免疫がとても下がった人(CD4が200未満、とくに100未満)に、肺・皮膚・脳の感染を起こす。人から人へはうつらない。治療は長く、半年〜1年以上ノカルジアは、土や野菜などの植物、水など、身のまわりにいる菌です。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、HIV感染者の0.2〜2%にノカルジア感染症が起こり、CD4数が200未満、とくに100未満の人に多いとされています。吸いこんだり、傷口から入ったりして感染し、人から人へうつった報告はありません。肺、皮膚、脳などに感染し、ニューモシスチス肺炎と一緒に肺炎として見つかることが多く、肺炎から脳の膿瘍に進むこともあります。治療は長く、免疫が下がった人では少なくとも12か月とされています。2026年10月10日病気の解説HIVと「エイズ以外の病気」:治療しないままだと、動脈硬化、腎臓の病気、がんなどのリスクも上がる。早く診断され、きちんと治療を続けている人の見通しは、HIVのない人と大きく変わらないHIVの治療は、エイズを防ぐためだけのものではありません。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、治療していないHIV感染者では、動脈硬化による病気、腎臓の病気、がんなど、エイズ指標疾患にふくまれない病気(非エイズ合併症)のリスクが上がります。HIVがふえることによる炎症が続いたり、血管が傷ついたりするためと考えられています。CD4数が500以上でも抗HIV療法がさまざまな合併症のリスクを下げることが示され、症状のない人もふくめ、すべての人に早く治療を始めることがすすめられています。早く診断され、きちんと治療を続けている人の見通しは、HIVのない人と大きく変わらないと考えられています。2026年10月10日病気の解説HIVと非結核性抗酸菌症(播種性MAC症など):免疫がとても下がる(CD4が50未満)と、結核の仲間の菌が全身に広がることがある。熱、寝汗、だるさ、下痢、体重減少がゆっくり進む。人から人にはうつらないとされる。治療は年単位非結核性抗酸菌(NTM)は、結核菌の仲間の菌です。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、HIVでCD4数が50未満になると、この菌が全身に広がる播種性NTM症(多くはMAC症)のリスクが高くなります。症状は熱、寝汗、だるさ、腹痛、下痢、体重減少など目立たないもので、ゆっくり進むため、受診まで数週から数か月かかることもあります。おなかのリンパ節が腫れて、悪性リンパ腫が疑われる検査の途中でHIVがわかることもあります。人から人へはうつらないとされています。2026年10月10日病気の解説HIVで「日和見感染症の予防薬」を飲むのはなぜ?:CD4数が200未満になると、ニューモシスチス肺炎などを防ぐ薬を飲む。抗HIV療法でCD4数が回復して続けば、予防薬はやめられる。下がれば再開HIVの治療で、抗HIV薬のほかに「予防の薬」を飲むことがあります。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引きの参考図表(2022年、米国のガイドラインをもとにした表)によると、CD4数が200未満(または口のカンジダ症があった)のときは、ニューモシスチス肺炎を防ぐ薬を飲みはじめます。抗HIV療法でCD4数が200より多い状態が3か月以上続けば、予防薬はやめることができ、CD4数がまた200未満になったら再開します。トキソプラズマ脳炎や結核などにも、条件に応じた予防があります。2026年10月10日病気の解説HIVと口・食道のカンジダ症:口の中の、こすると取れる白いこけ。免疫が下がっているサインで、CD4数200未満でよくみられる。飲みこむときの痛みや胸やけ感は食道のカンジダのことも口の中に、こすると取れる白いこけのようなものができる口腔カンジダ症は、HIVで免疫が下がったときによくみられる病気です。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、口や食道のカンジダ症は免疫不全の指標で、CD4数が200未満でよく確認されます。軽いうちは症状がないことも多く、たまたま見つかることもあります。食道のカンジダ症では、胸の奥の焼けるような感じや、飲みこむときの違和感・痛みが出ます。抗HIV療法で免疫が回復するまでは、何度でもかかることがあります。2026年10月10日病気の解説HIVと中枢神経系原発悪性リンパ腫:脳や目にだけできるリンパ腫。免疫がとても下がった人(CD4数50未満)に多く、ほぼ全例にEBウイルスが関係。かつては平均生存3か月だったが、今は抗HIV療法と治療の進歩で5.7年に中枢神経系原発悪性リンパ腫は、脳や目にだけできる悪性リンパ腫です。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、HIVのある人では、免疫が下がってEBウイルスが活発になることが発症に関係していると考えられ、ほぼ全例でEBウイルスが関わっています。典型的にはCD4数が50未満の、免疫がとても下がった人に多くみられます。抗HIV療法が広まって、発症は減る傾向にあると報告されています。抗HIV療法が確立する前は平均生存期間が3か月でしたが、今は5.7年と治療成績が上がっています。2026年10月10日病気の解説HIVと細菌の肺炎:HIVがあると肺炎球菌の肺炎が10倍以上、血液に菌が入る重い形は100倍とされる。CD4数にかかわらず起こる。肺炎球菌ワクチンで肺炎のリスクを下げられるHIVのある人は、細菌による肺炎にかかりやすいことが知られています。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、とくに肺炎球菌による肺炎のリスクが高く、HIVのない人の10倍以上、菌が血液に入る菌血症は100倍とされ、重くなりやすいとされています。CD4数にかかわらず起こり、症状は熱、せき、たんなど、HIVのない人と同じことが多いです。結核などが重なっていることもあるので注意が必要です。肺炎球菌ワクチンで、肺炎のリスクが下がることが確かめられています。2026年10月10日病気の解説HIVと妊娠:適切な治療と母子感染予防で、日本では赤ちゃんへの感染率は0.5%以下に。妊婦健診のHIV検査は大切。一次検査の「陽性」は確定ではないので、必ず確認検査をHIVに感染していても、妊娠・出産はできます。厚生労働科学研究班によると、妊娠中から抗HIV薬を飲む、分娩の方法を選ぶ、母乳をやめる、赤ちゃんに薬を飲ませるといった母子感染予防対策で、日本では赤ちゃんへの感染率は0.5%以下になっています。そのためにも、妊婦健診のHIV検査で早く見つけることが大切です。一方、妊婦健診の一次検査で「陽性」と出ても、多くは偽陽性で、確定ではありません。必ず確認検査を受けましょう。2026年10月10日病気の解説HIVと帯状疱疹:HIVがあると帯状疱疹になりやすく、抗HIV療法を受けていても一般の3倍以上。若いのに帯状疱疹になったら、HIV検査も考えて。おでこや鼻の帯状疱疹は目の合併症に注意。50歳以上はワクチンも帯状疱疹は、HIVとかかわりの深い病気のひとつです。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2023年)によると、HIVのある人は、抗HIV療法ができる前はHIVのない人の15倍以上、抗HIV療法を受けていても一般の人の3倍以上、帯状疱疹になりやすいと報告されています。とくにCD4数が200未満でリスクが上がり、抗HIV療法を始めてから6か月は増えるという報告もあります。おでこや鼻の帯状疱疹では、急に失明するおそれのある目の合併症に注意が必要です。帯状疱疹は、HIV検査を考えるきっかけのひとつでもあります。2026年10月10日病気の解説HIVと梅毒の両方に感染したら:免疫がかなり下がっていると、梅毒の症状が典型的でなく、進み方も早いことがある。神経・目・耳の梅毒はどの時期にも起こりうる。治療のはじめの発熱は起こりやすいが、薬はやめないで。治療後も数値が下がりきらないことがあるHIVと梅毒は、一緒に見つかることが多い性感染症です。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、HIV感染者で、とくに免疫がかなり下がっていると、梅毒の症状が典型的でなかったり、進み方が早かったりすることが報告されています。神経梅毒、目や耳の梅毒は、どの時期にも起こりえます。治療を始めた直後の発熱や発疹(ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応)はHIVの人に多いとされますが、ふつう1〜2日でよくなるので、薬をやめないことが大切です。2026年10月10日病気の解説HIVと結核:HIVがある人は、ない人より結核になりやすく(WHOによると12倍)、HIVの人の死因の第1位。免疫が下がると、肺以外の結核も増えて見つけにくい。HIVと診断されたら、全員に結核の感染の検査がすすめられている結核は、HIVとかかわりの深い病気です。WHOによると、HIVのある人はない人より12倍結核を発症しやすく、結核はHIVのある人の死因の第1位で、2024年にはHIVに関連した結核で約15万人が亡くなりました。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、HIVの人はCD4数にかかわらず結核を発症するリスクが高く、HIVと結核はおたがいに病状を進めます。免疫が下がると、肺以外の結核が増え、見つけにくくなります。HIVと診断されたすべての人に、結核の感染を調べる血液検査(IGRA)がすすめられています。2026年10月10日病気の解説HIVの治療はいつ始める?:今はCD4の数にかかわらず、すべての人に治療開始がすすめられている。治療しないと、エイズでなくても心臓や血管の病気、がん、認知機能の低下などが増える。治療はパートナーへの感染も防ぐ。飲み続けることがいちばん大切HIVと診断されたら、治療はいつ始めるのでしょうか。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、厚生労働省研究班の抗HIV治療ガイドライン(2022年3月)は、CD4数にかかわらず、すべてのHIV感染者に治療開始をすすめています。治療しないでいると、免疫がそれほど下がっていなくても、動脈硬化による病気、エイズ指標疾患以外のがん、認知機能の障害などが増え、亡くなる人も増えることがわかったためです。治療はパートナーへの感染を防ぐこともわかっています。2026年10月10日病気の解説カポジ肉腫:HIVで免疫が下がった人に多い腫瘍。痛みやかゆみのない、赤紫〜黒っぽい皮膚のできものが特徴。口の中、リンパ節、肺や消化管にもできる。HIVの治療で小さくなることが多い。原因不明の皮膚のできものが続くならHIV検査をカポジ肉腫は、HIVに感染している人に起こる腫瘍の中で、悪性リンパ腫と並んで多い病気です。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、ヒトヘルペスウイルス8型(HHV-8)の活性化が関係し、皮膚に痛みやかゆみのない赤紫〜黒っぽい病変ができるのが特徴です。口の中(上あごや歯ぐき)、リンパ節、消化管、肺などにもでき、肺やのどの病変は命にかかわることがあります。軽い場合はHIVの治療(抗HIV療法)だけでよくなることもあります。2026年10月10日病気の解説侵襲性髄膜炎菌感染症:2025年は84例で過去最多。キスや回し飲みなど濃厚な接触でもうつる。熱や頭痛から急に重くなり、治療しても10〜15%が亡くなる。HIVなど免疫が下がっている人はとくに注意。日本では4価のワクチンが受けられる髄膜炎菌は、髄膜炎や敗血症などを起こす細菌です。国立健康危機管理研究機構のIASR(2026年9月号)によると、侵襲性髄膜炎菌感染症の届出は2024年に68例、2025年に84例とふえ、2025年は全数届出になった2013年以降で最多でした。せきなどの飛沫でうつり、同居などの長い接触や、飲みものの回し飲み、キスなどの濃厚な接触は、うつるリスクを高めます。はじめは熱や頭痛など目立たない症状でも急に重くなり、適切に治療しても致命率は10〜15%とされます。HIV感染症など免疫が下がっている人は、発症のリスクが高いとされています。2026年10月10日病気の解説フェラチオのあとの尿道炎:クラミジアや淋菌だけでなく、のどの菌(髄膜炎菌、インフルエンザ菌)やウイルス(単純ヘルペス1型、アデノウイルス)が原因のことも。淋菌とまちがえやすい菌もあるので、検査で原因を確かめてオーラルセックス(フェラチオ)を受けたあとに、おしっこが痛い、尿道からうみが出る——尿道炎の原因は、クラミジアや淋菌だけではありません。米国CDCのガイドライン(2021年)によると、のどにいる髄膜炎菌やインフルエンザ菌、単純ヘルペスウイルス(とくに1型)、アデノウイルスなどが、フェラチオでうつって尿道炎を起こすことがあります。髄膜炎菌は顕微鏡では淋菌と見分けがつかないことがあり、インフルエンザ菌では一部の抗菌薬が効きにくい菌の報告もあります。検査で原因を確かめることが大切です。2026年10月10日病気の解説陰茎がん:とてもまれで、多くは50歳以上。約半分はHPVが原因。4週間たっても治らないしこりやただれ、出血、くさい分泌物、包皮がむけにくい、色の変化は受診を。早く見つけるほど治療しやすい陰茎がんは、ペニスにできるがんです。英国NHSによると、とてもまれで、おもに50歳以上の男性に起こり、約半分はHPV(ヒトパピローマウイルス)が原因とされています。4週間たっても治らないしこりやただれ、発疹、ペニスや包皮の下からの出血、においのある分泌物、包皮がむけにくい(包茎)、皮膚の色の変化などが症状です。性感染症や皮膚の病気でも似た症状が出ますが、恥ずかしがらずに受診を。早く見つかれば、塗り薬やレーザーなどの治療も選べます。2026年10月10日病気の解説反応性関節炎:クラミジアなどの性感染症や食中毒のあと、1〜4週間で関節が痛み腫れる。目の充血やおしっこの痛みが一緒に出ることも。多くは6か月以内によくなるが、関節が急に腫れて熱をもつときは急いで受診を性感染症のあと、なぜかひざや足の関節が痛い——それは反応性関節炎かもしれません。英国NHSによると、反応性関節炎は、クラミジアなどの性感染症や食中毒などの感染のあと、1〜4週間ほどで関節が痛み、腫れる病気です。体の免疫が、まちがって関節を攻撃することで起こります。目の充血、おしっこの痛み、口内炎、手のひらや足の裏の皮むけなどが一緒に出ることもあります。多くは6か月以内によくなりますが、長引いたり再発したりすることもあります。2026年10月10日病気の解説梅毒の第2期は「いろいろな顔」をもつ:体の発疹(バラ疹)、手のひら・足の裏の発疹、陰部やおしりの平らなイボ、のどの痛み、髪がまばらに抜ける、熱やだるさ。症状が消えても治っていない。心当たりがあれば血液検査を梅毒は、感染して3か月ほどたつと菌が全身に広がり、第2期にさまざまな症状が出ます。国立健康危機管理研究機構のIASRの報告(2023年)によると、体の赤い発疹(バラ疹)、手のひら・足の裏の発疹、陰部やおしりにできる平らなイボ(扁平コンジローマ)、のどの痛み、髪がまばらに抜ける(梅毒性脱毛)など、症状はとても多彩で、ほかの病気とまちがわれることも少なくありません。熱やだるさ、頭痛、関節の痛みが出ることもあります。症状は自然に消えますが、梅毒が治ったわけではありません。2026年10月10日病気の解説梅毒の注射薬が出荷停止中(2026年):持続性ペニシリンの筋肉注射は2027年後半まで出荷再開の見込みなし。いまは飲み薬(アモキシシリン1日3回・28日間)が中心で、注射の残りは妊婦さんを優先。薬は自己判断で減らしたり、やめたりしないで梅毒の治療に使う持続性ペニシリンの筋肉注射(ベンジルペニシリンベンザチン)が、海外の製造所の機器の故障などのため出荷停止になり、日本性感染症学会によると、出荷再開は2027年後半の見込みです(2026年8月20日時点)。飲み薬のアモキシシリンも一部で限定出荷が続いています。学会は医療関係者に、妊婦さん以外の成人の梅毒ではアモキシシリン1日3回・28日間を第一選択とし、残っている注射薬は妊婦さんを優先するよう呼びかけています。治療を受ける人は、薬を減らさず、最後まで飲みきり、治療後の血液検査を受けましょう。2026年10月10日病気の解説梅毒のPCR検査:血液検査がまだ陰性の早い時期でも、しこりやただれから菌の遺伝子を見つけられることがある。ただし実施できる場所は限られ保険外(2026年現在)。受診前に塗り薬や抗菌薬を使うと見つからなくなるので、そのまま受診を梅毒の診断は血液検査が基本ですが、感染してすぐは血液検査が陰性のことがあります。国立健康危機管理研究機構のIASRの報告(2023年12月)によると、しこりやただれ(皮膚・粘膜の病変)をぬぐって梅毒の菌の遺伝子を調べる「PCR検査」で、血液検査がどちらも陰性の第1期梅毒が見つかった例が、PCR陽性の第1期梅毒の25%ありました。ただし、PCR検査は一部の研究機関で試験的に行われているだけで保険がきかず、陰性でも梅毒でないとは言えません。受診前に塗り薬や抗菌薬を使うと、典型的な病変でもほぼ見つからなくなります。2026年10月10日病気の解説妊娠中の梅毒の治療:飲み薬のペニシリンだけでは赤ちゃんへの感染を防ぎきれないことがあり、日本産婦人科医会の提言は注射(ベンジルペニシリンベンザチン)を積極的にすすめる。妊婦さんは治療のはじめの発熱などが起こりやすく、はじめの注射は入院で妊娠中に梅毒とわかったら、どんな治療をするのでしょうか。日本産婦人科医会の医会報学術欄「梅毒感染妊婦に対する治療法に関する提言」(医師向け)によると、日本の全国調査(2011〜2018年)では、出産60日以上前から飲み薬のペニシリンで十分に治療しても、赤ちゃんへの感染が14%で起きていました。一方、海外の研究では、持続性ペニシリンの筋肉注射で先天梅毒の98.2%を防げたと報告されています。提言は、母子感染を防ぐために注射を積極的に行うことをすすめています。妊婦さんは治療のはじめの発熱などの反応が40〜50%で起こるとされ、はじめの注射は入院で行うのが望ましいとしています。2026年10月10日病気の解説梅毒は治っても、またかかる:一度かかっても免疫はできず、パートナーが治療していなければ再感染も。治療後も抗体は陽性のままのことがあるので、再感染を見つけるには「数値(定量)」の検査が必要。パートナーも一緒に検査と治療を「一度梅毒になったから、もうかからない」——そうではありません。厚生労働省の梅毒Q&Aによると、梅毒が完治しても、新たな感染を予防できるわけではなく、コンドームの使用やパートナーの治療などの対策がとられていなければ、再び梅毒にかかる可能性があります。日本性感染症学会の「梅毒診療の基本知識」は、梅毒にかかったことがある人は、抗体陽性を知っているからと検査を受けないことがあるが、再感染していないか調べるために数値(定量)の検査が必要だとしています。米国CDCは、診断前90日以内に性的接触があったパートナーは、検査が陰性でも治療するようにすすめています。2026年10月10日病気の解説腟がん:とてもまれながんで、75歳以上に多い。半分以上はHPVが原因。腟のしこりやただれ、閉経後の出血、セックスのあとの出血、においや血のまじるおりものは受診を。子宮をとった人もなることがある。HPVワクチンと検診が予防に腟がんは、とてもまれながんで、75歳以上の女性に多いとされます。英国NHSによると、腟がんの半分以上はHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染が原因で、子宮頸部や腟に前がん病変(CIN・VAIN)があった人、子宮頸がんになった人、HIVの人などがなりやすいとされています。主な症状は腟のしこりやただれで、閉経後の出血、セックスのあとの出血や痛み、においや血のまじるおりもの、治らないかゆみなども出ることがあります。子宮をとった人もなることがあります。2026年10月10日病気の解説外陰がん:多くは65歳以上だが、どの年代でも起こる。HPVや、硬化性苔癬・扁平苔癬などの皮膚の病気が関係することも。治らないかゆみ、しこり、ただれ、月経と関係のない出血、皮膚の色の変化は受診を外陰がんは、腟の入り口のまわり(外陰部)にできるがんです。英国NHSによると、おもに65歳以上の女性に起こりますが、どの年代でも起こりえます。多くはHPV(ヒトパピローマウイルス)が原因とされ、外陰部の細胞の異常(VIN)、硬化性苔癬、扁平苔癬などの皮膚の病気から起こることもあります。しこり、治らないただれ、イボのようなもの、月経と関係のない出血、治らないかゆみ、赤・白・黒っぽい皮膚の変化などがあれば、恥ずかしがらずに受診を。2026年10月10日病気の解説肛門がんとHPV:肛門がんの多くはHPV(ヒトパピローマウイルス)が原因。まれながんだが、症状は痔や切れ痔とまぎらわしい。HPVワクチンが予防のいちばんの方法肛門がんは、まれながんですが、英国NHSによると、その多くはHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染が原因です。HPVは性器の皮膚どうしの接触や、腟・肛門・口のセックス、セックストイの共用でうつります。アナルセックスをする人、喫煙、HIVなどで免疫が弱っている人、子宮頸がんなどにかかったことがある人で起こりやすく、出血、かゆみ、痛み、しこりなど、痔とまぎらわしい症状が出ます。予防のいちばんの方法はHPVワクチンです。2026年10月5日病気の解説淋菌が全身に広がる「播種性淋菌感染症」:関節の腫れや痛み、手足の皮膚のぶつぶつ。陰部の症状がないことも多い。まれだが入院して治療が必要。パートナーの検査も淋菌は、ふつうは尿道やのど、直腸などに感染しますが、まれに血液にのって全身に広がることがあります(播種性淋菌感染症)。米国CDCのガイドラインによると、手足の皮膚の小さな出血斑やうみをもったぶつぶつ、左右非対称の関節の痛み、腱のまわりの炎症、関節の化膿などが起こり、まれに心臓や髄膜に広がることもあります。陰部や直腸の感染は症状がないことが多く、気づきにくいのが特徴です。症状、検査、治療、パートナーのことをまとめました。2026年10月5日病気の解説鼠径肉芽腫(ドノバン症):痛みのない、赤く盛り上がって出血しやすい陰部の潰瘍が、ゆっくり広がる。日本ではまれで、インド・南アフリカ・南米などで散発。治療は長めの抗菌薬鼠径肉芽腫(そけいにくげしゅ、ドノバン症)は、陰部に潰瘍ができる、まれな性感染症です。米国CDCのガイドラインによると、痛みのない潰瘍がゆっくり広がり、潰瘍は血管が多くて牛肉のように赤く、出血しやすいのが特徴です。足のつけ根のリンパ節は腫れませんが、皮膚の下にしこりができることがあります。インド、南アフリカ、南米などで散発的に報告されています。症状、検査、治療、パートナーのことをまとめました。2026年10月5日病気の解説赤ちゃんにうつるクラミジア・淋菌:クラミジアは生後5〜12日の結膜炎や、1〜3か月の肺炎。淋菌は目に感染すると失明のおそれ。妊娠中の検査と治療が、赤ちゃんを守るいちばんの方法お母さんがクラミジアや淋菌に感染していると、お産のときに赤ちゃんにうつることがあります。米国CDCのガイドラインによると、クラミジアは生まれて5〜12日ごろの結膜炎として見つかることが多く、生後1〜3か月ごろに熱のない肺炎を起こすこともあります。淋菌は目に感染すると、眼球に穴があいて失明するおそれがあります。妊婦さんの検査と治療が広まったことで、赤ちゃんの感染は減っています。妊娠中の検査と、パートナーと一緒の治療の大切さをまとめました。2026年10月5日病気の解説梅毒が目・耳・神経に及ぶとき:見えにくい、耳鳴り、めまい、聞こえにくい——梅毒は感染の早い時期でも目や耳をおかし、失明や難聴が残ることがある。心あたりがあれば梅毒の検査を梅毒というと陰部のしこりや発疹を思い浮かべますが、米国CDCによると、梅毒の菌は脳や脊髄(神経梅毒)、目(眼梅毒)、耳(耳梅毒)にも感染することがあり、それは梅毒のどの時期にも、感染の早い時期にも起こります。眼梅毒は失明、耳梅毒は難聴が残ることがあります。目のかすみや充血、耳鳴り、めまい、急な聞こえにくさがあって梅毒の心あたりがあるときは、検査と早い治療が大切です。2026年10月5日病気の解説細菌性赤痢:海外旅行の病気と思われがちだけど、性行為でもうつる。10〜100個の菌で感染し、英国では性的な接触による感染が2025年に2,560件。薬が効きにくい菌も細菌性赤痢は、赤痢菌が口から入ってうつる腸の感染症です。国立健康危機管理研究機構(旧・国立感染症研究所)の資料によると、10〜100個ほどの少ない菌でも感染します。海外旅行のおみやげの病気と思われがちですが、肛門をなめる・肛門性交でふれた手指などを通して、性行為でもうつります。英国では性的な接触で広がったとみられる診断が2025年に2,560件あり、薬が効きにくい菌が増えています。症状、検査と治療、うつさないための注意をまとめました。2026年10月4日病気の解説アメーバ赤痢:性的な接触でうつることも。イチゴゼリーのような粘血便、くり返す下痢。痔や潰瘍性大腸炎とまちがわれることもアメーバ赤痢は、赤痢アメーバという原虫による感染症です。汚染された飲食物のほか、性的な接触のときの糞口感染でもうつります。日本では2019〜2024年に3,483例が届け出られ、男性が86〜92%、感染経路がわかった中では性的接触が22〜28%でした。粘血便・下痢・しぶり腹が数週ごとに良くなったり悪くなったりし、痔や潰瘍性大腸炎とまちがわれることも。症状、検査、予防をまとめました。2026年9月29日病気の解説めずらしい性感染症:痛い潰瘍の「軟性下疳」と、クラミジアの特別な型による「鼠径リンパ肉芽腫(LGV)」。海外での接触や、直腸の症状に注意性器に痛い潰瘍ができる軟性下疳と、クラミジアの特殊な型(L1〜L3)で起こる鼠径リンパ肉芽腫(LGV)は、どちらもあまり見かけない性感染症です。米国CDCによると、軟性下疳は世界的に減っているもののアフリカの一部やカリブ海地域では起こりうること、LGVは直腸の炎症(血や粘液の混じった分泌物、肛門の痛みなど)として出ることが多いとされます。特徴と、ほかの性感染症の検査が大切な理由をまとめました。2026年9月29日病気の解説精巣上体炎とは?タマの横が腫れて痛い。若い人ではクラミジアや淋菌が原因のことが多い。「急な激痛」は精巣捻転かもしれないので今すぐ病院へ陰のう(タマの袋)の中が腫れて痛い、熱も出てきた——精巣上体炎は、尿道炎から細菌が上がってきて起こることが多く、中年以下ではクラミジアが主な原因とされます。一方、急に激しく痛むときは、6〜8時間以内の治療が必要な精巣捻転の可能性も。見分けのポイントと、検査・治療の流れ、パートナーのことをまとめました。2026年9月29日病気の解説子宮頸がん検診で「HPV陽性」と言われたら:性交渉の経験がある人の80〜90%が一生のうちに感染するありふれたウイルス。多くは2年以内に自然に減る。大切なのは決められた検査を続けること子宮頸がん検診の結果が「HPV陽性」「要追跡精検」——不安になりますが、国立がん研究センターによると、HPVは性交渉の経験があれば80〜90%の人が感染するありふれたウイルスで、多くは2年以内に免疫の働きで自然に減っていきます。一方、子宮頸がんの95%以上は2年以上続く感染から起こるため、決められたスケジュールで検査を続けることが何より大切です。判定ごとの意味と、パートナーのことをまとめました。2026年9月29日病気の解説骨盤内炎症性疾患(PID)とは?下腹部の痛みや熱。クラミジアや淋菌が子宮の奥まで広がると、不妊や子宮外妊娠の原因にクラミジアや淋菌などが、子宮の入り口から子宮・卵管・おなかの中へと広がって起こるのが骨盤内炎症性疾患(PID)です。症状が軽い・ないことも多い一方、米国CDCによると、PIDになった女性の8人に1人は妊娠しにくくなるといいます。症状、治療、パートナーのこと、予防をまとめました。2026年9月29日病気の解説HTLV-1ってどんなウイルス?性行為や母乳でうつる。感染しても約95%は一生症状がないHTLV-1は、主にT細胞に感染するウイルスで、母乳による母子感染や性的接触でうつります。感染しても約95%は生涯症状のないキャリアですが、約5%が成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)を発症します。予防にはコンドームを。国立健康危機管理研究機構の情報をもとにまとめました。2026年9月27日病気の解説エムポックスってどんな病気?性的な接触でもうつる発疹の病気。症状・うつり方・予防エムポックスは、エムポックスウイルスによる感染症です。日本では2022年7月に初めて報告されました。皮膚の病変や体液との接触、飛沫でうつり、性的接触による感染も報告されています。発熱やリンパ節のはれのあと、顔から全身に発疹が広がるのが特徴です。国立健康危機管理研究機構の情報をもとにまとめました。2026年9月27日病気の解説疥癬(かいせん)ってどんな病気?夜にひどくなるかゆみの原因と、治し方・うつさないための対策ヒゼンダニという小さなダニが皮膚にすみつく疥癬。大人では性行為でうつることも多く、夜に強くなるかゆみが特徴です。症状、うつり方、治療、パートナーや家族の対策までまとめました。2026年9月26日病気の解説A型肝炎ってどんな病気?性行為でうつるA型肝炎のうつり方・症状・予防A型肝炎は、食べ物だけでなく性行為でもうつる肝炎です。2018年には男性どうしの性的接触による大きな流行もありました。うつり方、症状と経過、検査、治療、ワクチンによる予防までまとめました。2026年9月25日病気の解説B型肝炎ってどんな病気?性行為でうつる肝炎と、ワクチンでの予防をやさしく解説B型肝炎は、性行為でうつる肝炎です。大人の感染の7割は性的接触。症状・検査・治療と、ワクチンで防ぐ方法をまとめました。2026年9月25日病気の解説C型肝炎ってどんな病気?うつり方・検査・飲み薬で治る時代の治療をやさしく解説気づかないうちに肝硬変や肝がんへ進むことがあるC型肝炎。血液を介したうつり方、性行為での感染、検査の受け方、飲み薬での治療までまとめました。2026年9月25日病気の解説水いぼ(伝染性軟属腫)は大人もうつる?陰部にできる水いぼと、性感染症としての注意点子どもの病気と思われがちな水いぼ。大人では、性行為で陰部やその周りにできることがあります。うつり方、治るまでの期間、治療、気をつけたいことをまとめました。2026年9月25日病気の解説マイコプラズマ・ジェニタリウムってどんな病気?治りにくい尿道炎の原因と、薬が効きにくい問題クラミジアや淋菌の検査が陰性なのに治らない尿道炎。その原因になることがあるマイコプラズマ・ジェニタリウムと、日本で広がる薬剤耐性についてまとめました。2026年9月25日病気の解説ケジラミってどんな病気?陰部のかゆみの原因と、治し方・うつさないための対策陰毛に寄生する小さな虫・ケジラミ。主に性行為でうつり、陰部の強いかゆみが出ます。見つけ方、薬や剃毛による治し方、寝具の洗い方、パートナーの治療までまとめました。2026年9月25日病気の解説トリコモナスってどんな病気?おりものの変化・検査・治療をやさしく解説世界でいちばん多い「ウイルス以外の性感染症」、腟トリコモナス症。症状が出にくい理由や、パートナーと一緒に治す大切さをまとめました。2026年9月25日病気の解説ウレアプラズマ・マイコプラズマ・ホミニスって何?検査で陽性と言われたときに知ってほしいこと性感染症の検査で見つかることがあるウレアプラズマとマイコプラズマ・ホミニス。多くの人が持っている菌で、必ずしも治療が必要とは限りません。病気との関係、検査や治療の考え方をまとめました。2026年9月25日病気の解説クラミジアってどんな病気?症状・検査・治療をやさしく解説日本でいちばん多い性感染症、クラミジア。症状が出にくい理由、検査のタイミング、治療とパートナーのことをまとめました。2026年9月24日病気の解説尖圭コンジローマってどんな病気?イボの原因・治療・HPVワクチンをやさしく解説性器や肛門のまわりにイボができる尖圭コンジローマ。原因のHPV、治療の方法、ワクチンによる予防までまとめました。2026年9月24日病気の解説性器ヘルペスってどんな病気?症状・再発・治療をやさしく解説痛い水ぶくれやただれが出て、何度も再発することがある性器ヘルペス。うつり方、再発のしくみ、再発をおさえる治療までまとめました。2026年9月24日病気の解説淋菌(淋病)ってどんな病気?症状・検査・治療をやさしく解説おしっこの強い痛みで気づくことが多い淋菌感染症。のどの感染や、薬が効きにくくなっている問題もあわせて解説します。2026年9月24日病気の解説HIVってどんな病気?検査・治療・予防(PrEP・PEP)をやさしく解説HIVは「治療できる」時代に。早く見つける大切さと、飲んで予防するPrEP、もしものときのPEPについてまとめました。2026年9月24日病気の解説梅毒ってどんな病気?症状・検査・治療をやさしく解説日本で大きく増えた梅毒。症状が「消える」ことがあるやっかいな特徴や、検査・治療、赤ちゃんへの影響をまとめました。2026年9月24日

予防

予防妊婦のHIV・B型肝炎・梅毒の検査、ヨーロッパの新しい基準(ECDC、2026年9月):妊娠初期に全員に無料で。リスクがある人は妊娠後期にもう一度。検査していないままお産になったら、その場で迅速検査欧州疾病予防管理センター(ECDC)は2026年9月、妊婦のHIV・B型肝炎・梅毒の検査についてのヨーロッパの基準(European standards of prevention and care: Module on antenatal screening)をまとめました。3つの病気の検査を、すべての妊婦に、できるだけ早く(できれば妊娠初期に)、無料で受けられるようにし、妊婦の95%が妊娠初期に検査を受けることを目標にしています。感染のリスクが続く妊婦は、妊娠初期と後期の少なくとも2回検査し、検査を受けていないままお産になった人には、その場で迅速検査をすること、HIVと新たに診断された妊婦は7日以内をめどにすぐ治療を始めることなどをあげています。2026年10月12日予防避妊と性感染症の予防は別のもの:ピル、IUD、不妊手術などコンドーム以外の避妊法は、HIVやほかの性感染症を防がない。殺精子剤(ノノキシノール9)は、かえってHIVのリスクを高めることも避妊をしていても、性感染症の予防になっているとはかぎりません。米国疾病予防管理センター(CDC)の性感染症治療ガイドライン(2021年)によると、物理的なバリアではない避妊法(ピル、IUDなど)や不妊手術は、HIVやほかの性感染症を防ぎません。殺精子剤のノノキシノール9(N-9)は、性器や直腸の粘膜を傷つけるおそれがあり、HIVに感染するリスクの上昇と関係していて、N-9つきのコンドームはN-9なしのコンドームより効果が高いわけではないため、性感染症とHIVの予防にはすすめられていません。コンドーム以外で避妊している人も、コンドームの使用などの予防を考えることが大切です。2026年10月12日予防ヨーロッパのドキシPEPの考え方(ECDC、2026年1月):みんなに広くすすめる予防法ではない。使うなら、いちばんリスクの高い人で、おもに梅毒の予防に。淋菌はすでに58%が薬に耐性で効きにくい。耐性菌がふえる心配も性行為のあとに抗菌薬のドキシサイクリンを飲んで性感染症を防ぐ「ドキシPEP」について、欧州疾病予防管理センター(ECDC)が2026年1月19日に考え方を示しました。ECDCによると、ドキシPEPは、性感染症の経験がある男性同士で性行為をする人やトランスジェンダー女性で、クラミジアと梅毒を減らす効果が臨床試験で示されています。一方、ヨーロッパで流行している淋菌は2023年に58.4%がこの系統の薬に耐性で、淋菌を減らす効果はあまり期待できません。耐性菌がふえるおそれもあるため、ECDCは、集団全体にすすめる予防法とはせず、医師がリスクを評価して一人ひとり判断するべきとしています。2026年10月12日予防WHOがドキシPEPを初めて推奨(2026年5月):男性同士で性行為をする人とトランスジェンダー女性で、梅毒・クラミジアを減らす。最近・くり返し性感染症にかかった人、とくに梅毒を優先。耐性菌の監視も条件世界保健機関(WHO)は2026年5月28日、性行為のあとに抗菌薬のドキシサイクリンを飲む予防法「ドキシPEP」について、初めての推奨を出しました。WHOによると、対象は男性同士で性行為をする人(MSM)とトランスジェンダー女性で、梅毒とクラミジアのリスクを減らし、地域によっては淋菌も減らす可能性があるという根拠にもとづいています。WHOは、ドキシPEPを包括的な性の健康の取り組みの一部として行い、最近またはくり返し性感染症(とくに梅毒)にかかった人を優先し、地域に合った薬剤耐性の監視を行うことを強調しています。2026年10月12日予防2016年3月以前に生まれた人は、B型肝炎ワクチンを受けていないことが多い:定期接種の前は、3歳以上で抗体をもつ子は10%以下。思春期の前の「追いつき接種」が大切(研究班)B型肝炎ワクチンを受けた世代と受けていない世代について、国立感染症研究所の「病原微生物検出情報(IASR)」2023年3月号の「小児のB型肝炎ウイルス感染疫学と今後の課題」(国立国際医療研究センター)をもとにまとめました。2016年4月1日以降に生まれた人は、赤ちゃんのときに定期接種でB型肝炎ワクチンを受けています。定期接種の前の研究班の調査(2013〜2015年度、約2万7,000人)では、ワクチンで抗体をもつ子は1歳53%、2歳28%で、それより上の年齢では10%以下でした。研究者は、性行為などで感染するリスクが上がる思春期の前に、追いつきの接種(キャッチアップ接種)を行うことが大切だとしています。2026年10月12日予防日本のHIVと妊娠(研究班の全国調査、2026年5月):HIVのある妊婦は累計1,245例、母子感染は累計63例。予防策をきちんと行った例では2001年以降母子感染なし。妊婦のHIV検査は99.9%日本のHIVのある人の妊娠と母子感染について、厚生労働科学研究班の「HIV母子感染全国調査研究報告書 令和7年度(2025年)―Web版―」の巻頭言(2026年5月)をもとにまとめました。1998年に始まった全国調査で、HIVのある妊婦は累計1,245例、母子感染は累計63例が確認されています。妊婦健診でのHIV検査の実施率は、1999年の73.2%から2024年には99.9%に上がりました。提唱された予防策をきちんと行った例では、2001年以降、母子感染は見られていません。一方で、妊娠初期の検査で陰性だったあとに感染がわかる例も報告されています。ウイルス量がよくおさえられた状態で妊娠する人がふえ、6か月以上ウイルスが検出限界未満の人の経腟分娩を支えるマニュアルも作られました。2026年10月12日予防HIVのワクチンはある?:いまはまだない。世界で開発が続いている。今ある予防法は、コンドーム・PrEP・治療で検出限界未満(U=U)・PEPHIVを予防するワクチンについて、米国保健福祉省のHIV.govのページ「HIV Vaccine Development」(2026年8月28日更新)をもとにまとめました。いま、HIVの感染を防ぐワクチンはありません。米国国立衛生研究所(NIH)などの支援で、世界の研究者が開発を続けています。治験で試されているワクチンからHIVに感染することはありません。HIV.govは、治療でウイルスが検出限界未満になればセックスでうつさないこと、PrEP(曝露前予防)があることを紹介したうえで、すべての人に届く予防の手段をふやすためにワクチンが必要だとしています。2026年10月12日予防HPVが原因のがんは、世界で年69万件(WHO):2019年、女性62万件、男性7万件。子宮頸がんのほか、肛門・のど・陰茎・外陰・腟のがんも。コンドームでは完全には防げず、ワクチンがいちばんの予防HPV(ヒトパピローマウイルス)とがんについて、世界保健機関(WHO)のファクトシート(2024年3月5日)をもとにまとめました。HPVは、性的な経験のあるほとんどの人が一度は感染するありふれた性感染症で、多くは1〜2年で体が自然に排除します。しかし、発がん性のある型が感染し続けると、がんの原因になります。2019年、世界でHPVが原因のがんは、女性で推計62万件、男性で推計7万件でした。子宮頸がんのほか、肛門、口・のど、陰茎、外陰、腟のがんとも関係します。コンドームはHPVを防ぐ助けになりますが、性器の皮膚すべてをおおうわけではないため、完全には防げません。WHOは、ワクチンがいちばんの予防法だとしています。2026年10月12日予防HPVワクチンのあとに体調が悪くなったら:まず接種した医師やかかりつけ医へ。各都道府県に「協力医療機関」。予防接種法の健康被害の救済制度も。国は受診者数を毎月調べているHPVワクチンを受けたあとに体調が悪くなったときの相談先と制度について、厚生労働省の「HPVワクチンに関するQ&A」と、審議会の資料「HPVワクチンの安全性に関するフォローアップ研究」(2026年7月24日)をもとにまとめました。気になる症状が出たら、まず接種した医師やかかりつけの医師を受診し、必要に応じて各都道府県が選んだ協力医療機関について相談します。予防接種法にもとづくワクチンで健康被害が生じた場合は、申請して認定されると救済(医療費・障害年金など)を受けられます。国の研究班は、協力医療機関の受診者数を毎月調べていて、2025年度は合計受診者数が月に45〜84人ほどで、新規の受診者は減る傾向です。2026年10月12日予防HPVワクチンを1回でも受けた人はどのくらい?(生まれ年度別、2025年度末まで):1997〜1998年度生まれは約88%、2000〜2009年度生まれは40〜50%台。2011年度生まれ以降はまだ低い厚生労働省の審議会の資料「HPVワクチンの2025年度末までの累積接種率」(2026年7月24日)をもとに、生まれ年度ごとにHPVワクチンを1回目でも受けた人の割合(累積初回接種率)をまとめました。積極的な接種のよびかけが行われていた時期に対象だった1997〜1998年度生まれは約88%でしたが、よびかけが差し控えられた時期に対象だった2000〜2009年度生まれは、キャッチアップ接種などを経ても40〜50%台にとどまっています。2010年度生まれは43.8%、2011年度生まれは31.6%、2012年度生まれは24.2%で、定期接種の対象年齢のうちに受けることが大切です。2026年10月12日予防HPVワクチンのあとの失神:注射への反応(血管迷走神経反射)で起こることがある。接種後30分ほどは座って様子をみる。9価ワクチンでの意識消失の報告は国内で10万接種あたり2.9例HPVワクチンを受けたあとの失神について、9価HPVワクチンの添付文書と、厚生労働省の審議会の資料「HPVワクチン接種後の失神関連副反応疑いについて」(2026年7月24日、製造販売会社の提出資料)をもとにまとめました。ワクチンを受けた直後や受けたあとに、注射による心因性の反応をふくむ血管迷走神経反射として失神が起こることがあり、転倒をさけるため、接種後30分程度は座らせるなどして様子をみることが望ましいとされています。国内での報告では、意識消失のあった例は、10万接種あたり、2価ワクチンで9.41例、4価ワクチンで9.0例、9価ワクチンで2.9例でした。2026年10月12日予防男性へのHPVワクチンは定期接種になる?(2026年7月の国の検討):9価ワクチンは2025年8月に男性への接種が承認。定期接種にするかは費用対効果などで検討が続いている男性へのHPVワクチンの定期接種化について、厚生労働省の「ワクチン評価に関する小委員会」(2026年7月22日)の資料をもとにまとめました。男性への接種は、4価ワクチンが2020年、9価ワクチンが2025年8月に承認され、9価ワクチンの男性への効能は肛門がんとその前の段階の病変、尖圭コンジローマの予防です(9歳以上15歳未満は2回または3回、15歳以上は3回)。国は定期接種にするかどうかを検討していて、安全性は一定程度のエビデンスがあると整理された一方、費用対効果については、承認された病気だけを考えると課題があるとされ、検討が続いています。いまは男性は任意接種です。2026年10月12日予防HPVワクチンのあとの症状で拠点病院を受診した人の経過(2025年度):44人中35人は症状が消えたかよくなった。診療マニュアルは「症状は本物であり、本人のせいではない」と伝えるよう改訂HPVワクチンを受けたあとの症状について、厚生労働省の審議会の資料「HPVワクチンなどのワクチン接種後に生じる種々の症状についての調査とその対応方法に関する研究報告(第3報)」(2026年7月24日)をもとにまとめました。2025年4月〜2026年2月に全国のブロック拠点病院を受診し、経過がわかった44人のうち、症状が消えた人は5人、よくなった人は30人で、あわせて35人でした。いちばん多い症状は痛みや感覚(光・音・におい)の障害でした。研究班は診療マニュアルを改訂し、症状がワクチンによるものかどうかだけに注目せず、症状の存在を否定しない診療の姿勢や、「主治医不在」にならないことなどを明記しました。2026年10月12日予防世界のがんの8人に1人は感染症が原因(IARC、2026年9月):2024年に230万例。ピロリ菌76万、HPV75万、B型肝炎36万、EBウイルス26万、C型肝炎16万。性行為でうつるウイルスも多く、ワクチンと検査で防げるものが多い国際がん研究機関(IARC)が2026年9月28日に発表したプレスリリースをもとに、感染症が原因のがんについてまとめました。2024年に世界で新たに見つかったがんのうち、推計230万例(約12%、8人に1人)が感染症によるものでした。いちばん多いのはピロリ菌(76万例)で、HPV(75万例)、B型肝炎ウイルス(36万例)、EBウイルス(26万例)、C型肝炎ウイルス(16万例)が続きます。IARCが調べた12の病原体には、HPV、B型・C型肝炎ウイルス、HIV、カポジ肉腫ヘルペスウイルス、HTLV-1など性行為でうつるものも多くふくまれます。HPVとB型肝炎のワクチン、肝炎やHIVの検査と治療、HPVの検診で、多くは防げるとしています。2026年10月12日予防年2回の注射でHIVを予防する「レナカパビル」をWHOが推奨(2025年7月):毎日飲むPrEPがむずかしい人の新しい選択肢。臨床試験ではHIV感染をほぼすべて防いだ。日本での扱いは未確認世界保健機関(WHO)は2025年7月14日、年に2回の注射でHIVを予防する「レナカパビル(LEN)」を、PrEP(曝露前予防)の追加の選択肢としてすすめる指針を出しました。WHOによると、レナカパビルは年2回の注射で効く初めてのPrEPで、臨床試験では、リスクのある人のHIV感染をほぼすべて防ぎました。毎日薬を飲みつづけることがむずかしい人、偏見や医療へのアクセスに困難がある人にとって、大きな前進になるとしています。2024年には世界で130万人が新たにHIVに感染していて、予防の選択肢を広げることが求められています。2026年10月12日予防男性どうしで性行為をする人(MSM)の、こころと性の健康の調査:子どものころのつらい体験が多い人ほど、薬物の使用や依存が重くなりやすい。責めるのではなく、包括的な支えを男性どうしで性行為をする人(MSM)のこころの健康と性行動について、国立感染症研究所の「病原微生物検出情報(IASR)」2024年10月号の「MSMを対象としたメンタルヘルスと性行動に関するweb調査」をもとにまとめました。2022〜2023年のweb調査(第2回LASH)の4,364人を分析すると、子どものころの逆境体験(虐待や、性的指向・ジェンダーに関するいじめなど)の点数が高い人は14.5%で、HIV陽性の人では20.7%でした。点数が高い人は、薬物の使用、市販薬や処方薬の乱用、中程度以上の薬物依存と関連していました。研究者は、子どものころの体験やこころの健康にも目を向けた包括的な支援と、ハームリダクションの考え方が必要だとしています。2026年10月12日予防日本のPrEPの研究(東京近郊のMSM):PrEPを続けた124人ではHIVの感染は0、使わなかった177人では11人(年3.5%)。性感染症は、くり返しかかる一部の人に集中日本でのPrEP(HIVの曝露前予防)の研究について、国立感染症研究所の「病原微生物検出情報(IASR)」2023年10月号の「首都圏近郊におけるPrEPのエビデンスと疫学的影響」(国立国際医療研究センター エイズ治療・研究開発センター)をもとにまとめました。男性どうしで性行為をする人(MSM)を3か月ごとに検査する外来の研究で、毎日飲むPrEPを使った124人では2年以上のあいだHIVの新しい感染は0人、使わなかった177人では11人(年3.5%)でした。一方、性感染症(梅毒・クラミジア・淋菌)はPrEPを使う人で多い傾向があり、くり返しかかる一部の人に集中していました。定期的な検査で早く見つけて治療できることも、PrEPの利点とされています。2026年10月12日予防性感染症の「セルフケア」(WHO、2026年7月):コンドーム、自分で採る検体(クラミジア・淋菌・HPV)、自分でする検査(HIV・C型肝炎・梅毒)。ただし陽性なら必ず医療機関へ世界保健機関(WHO)は2026年7月28日、HIV、ウイルス性肝炎、性感染症などのセルフケアをすすめる発表をしました。WHOは、コンドームを正しく毎回使うこと、クラミジア・淋菌・HPVの検査のために自分で検体を採ること(自己採取)、HIV・C型肝炎・梅毒の自己検査をすすめ、または支持しています。自分で採る・調べる方法は、人目を気にせず、好きな時間と場所で検査を受けやすくします。こころの健康、睡眠、運動、たばこやお酒を控えることもセルフケアの一部です。日本では、自己検査や郵送検査はスクリーニングで、陽性なら医療機関での確認が必要です。2026年10月12日予防イギリスの梅毒対策計画(UKHSA、2026〜2029年):「予防・検査・治療・先天梅毒をなくす」の4本柱。梅毒は皮膚科・眼科・歯科などいろいろな診療科で見つかることも。異性間では梅毒の知識が少なく、診断が遅れがち英国保健安全保障庁(UKHSA)が2026年3月に出した梅毒対策計画(UKHSA Syphilis Response Plan、2026〜2029年)をまとめました。イングランドの梅毒は2024年に1万3,000件をこえ、1940年代以来の多さです。計画は、予防、検査、治療、先天梅毒の排除の4本柱で、異性と性行為をする人で梅毒の知識が少なく、性の健康のクリニック以外を受診して診断や治療が遅れることがあると指摘しています。梅毒は、神経内科、産科、眼科、小児科、皮膚科、一般診療、歯科など、いろいろな診療科で見つかる可能性があります。治療していない妊婦の梅毒では、最大40%が死産や新生児の死亡になりうるとしています。2026年10月12日予防東京都が17年ぶりに新しいエイズ対策の指針(2026年4月):エイズを発症してから見つかる人の割合が2025年に23.3%と増加。郵送検査、95-95-95の目標、U=Uの普及、梅毒など性感染症の対策も東京都が2026年4月に策定した「東京都エイズ等対策指針」について、東京都保健医療局のページ(2026年4月27日更新)をもとにまとめました。2025年11月に改正された国のエイズ予防指針と性感染症予防指針をふまえ、17年ぶりの新しい指針として作られました。都のHIV感染者・エイズ患者の報告は2017年以降へる傾向ですが、全体にしめるエイズ患者の割合は2025年に23.3%と増える傾向です。指針は、U=Uなどの正しい知識の普及、郵送検査など検査を受けやすくすること、95-95-95の目標、医療・介護の場での受け入れ、梅毒など性感染症の対策の4つを目標にしています。2026年10月12日予防東京都で男性がHPVワクチンを受けるには:定期接種ではないが、都は区市町村の費用助成を2024年度から補助。助成があるかは住んでいる区市町村に確認を。9価は15歳までに始めれば2回で完了男性のHPVワクチンと東京都の取り組みについて、東京都保健医療局の「HPVワクチンの男性への接種について」(2026年7月10日更新)をもとにまとめました。HPVはおもに性行為でうつるウイルスで、男性がワクチンを受けると、肛門がんや尖圭コンジローマの原因となるHPVの感染予防が期待でき、女性の子宮頸がんの予防にもつながる可能性があります。男性に承認されているのは4価と9価のワクチンで、男性は定期接種ではないため費用は自己負担ですが、東京都は区市町村が費用を助成する場合の補助を2024年度から行っています。9価ワクチンは、15歳になるまでに始めれば2回、15歳からは3回です。2026年10月12日予防HIV・梅毒・B型肝炎の母子感染をなくす「トリプル・エリミネーション」:2025年、モルディブが世界ではじめてWHOに認められた。妊婦健診での検査とB型肝炎ワクチンがかぎお母さんから赤ちゃんへのHIV・梅毒・B型肝炎の感染(母子感染)をなくす「トリプル・エリミネーション」について、世界保健機関(WHO)のニュースリリース(2025年7月23日、10月13日)をもとにまとめました。2025年10月、モルディブが、世界ではじめてHIV・梅毒・B型肝炎の3つの母子感染の排除をWHOに認められました。95%以上の妊婦が妊婦健診を受け、ほぼ全員がHIV・梅毒・B型肝炎の検査を受け、95%以上の赤ちゃんが生まれてすぐのB型肝炎ワクチンと、決められた回数の接種を受けていました。WHOは2025年7月、各国がトリプル・エリミネーションに取り組むためのはじめての手引きを示しました。2026年10月12日予防WHOが初めて出した不妊の指針(2025年11月):不妊は生涯で6人に1人が経験。大きな危険因子として「治療していない性感染症」と「たばこ」をあげ、予防にとりくむようよびかけた世界保健機関(WHO)は2025年11月28日、不妊の予防・診断・治療についての初めての世界的な指針を出しました。WHOによると、不妊は、妊娠できる年代の人の6人に1人が生涯のどこかで経験すると推計されています。指針では、不妊の大きな危険因子として、治療していない性感染症とたばこへの対策が必要だとし、妊娠を考えている人には、健康的な食事、運動、禁煙などの生活習慣の改善をすすめています。また、学校や身近な医療機関で、年齢などもふくめた妊娠・不妊についての情報を早くから伝えることが大切だとしています。2026年10月12日予防HIVがある人のワクチン:A型・B型肝炎、HPV、インフルエンザ、帯状疱疹(不活化)などは、CD4数にかかわらず接種がすすめられる。はしか・風しん・おたふくかぜの生ワクチンは、CD4数200未満では接種しないHIVのある人は、どのワクチンを受けたらいいのでしょうか。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2024年)の表によると、新型コロナ、A型肝炎、B型肝炎、HPV、インフルエンザ、帯状疱疹(不活化ワクチン)、破傷風のワクチンは、CD4数にかかわらず接種がすすめられています。一方、はしか・風しん・おたふくかぜのワクチン(生ワクチン)は、CD4数が200未満では接種してはいけない(禁忌)とされ、200以上なら接種できます。肺炎球菌ワクチンはCD4数50より多い人にすすめられています。2026年10月10日予防コンドームを使うとかゆい・腫れる:天然ゴム(ラテックス)のアレルギーのことも。じんましんから、まれにアナフィラキシーまで。ラテックスを使っていないコンドームもある。バナナ・アボカド・キウイ・クリでも症状が出る人がいるコンドームを使ったあとに、かゆみ、赤み、腫れ、じんましんが出る——それは天然ゴム(ラテックス)のアレルギーかもしれません。日本アレルギー学会によると、ラテックスアレルギーは天然ゴム製品にふれて起こるじんましんやアナフィラキシーなどの即時型アレルギーで、コンドームでアナフィラキシーが起きた例も報告されています。患者さんの30〜50%は、バナナ、アボカド、キウイ、クリなどでも症状が出ます。英国NHSによると、ラテックスを使っていないコンドームもあり、ラテックスアレルギーの人はラテックス製を使わないようにします。2026年10月10日予防男性同士のセックスと性の健康:性器だけの検査では、淋菌・クラミジアの約7割を見のがすことも。のど・おしりの検査、年1回以上(人によっては3〜6か月ごと)の検査、A型・B型肝炎とHPVのワクチン、PrEPなど、できる予防はたくさんある男性と性交する男性(MSM)の性の健康についてまとめました。日本では、新しく報告されたHIVの感染経路の61.0%が同性間の性的接触です(2025年)。米国CDCのガイドライン(2021年)によると、のどやおしり(直腸)の淋菌・クラミジアは症状がないことが多く、性器だけを検査すると約7割を見のがすおそれがあります。HIV・梅毒・淋菌・クラミジアの検査を少なくとも年1回、リスクが続く人は3〜6か月ごとに。A型・B型肝炎のワクチン、26歳までのHPVワクチン、PrEPなど、予防の手段もたくさんあります。2026年10月10日予防針刺し事故でHIVが心配なとき(医療・介護で働く人へ):予防内服をしなくても感染の確率は約0.3%。まず流水と石けんで洗う(しぼり出しや消毒は不要)。予防内服はできるだけ早く、72時間以内に。予防内服は労災の対象医療や介護の現場で、針刺しなどでHIVの血液にふれてしまったら——国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2024年)によると、HIVはB型・C型肝炎ウイルスとくらべて感染力がとても弱く、予防内服をしなくても針刺し事故での感染の確率は約0.3%、粘膜にふれた場合は約0.09%とされています。まず、多量の流水と石けんで洗います。傷口から血をしぼり出したり、消毒薬を使ったりすることは効果が証明されておらず、すすめられていません。予防内服は72時間以内、できるだけ早く始めます。予防内服は2010年から労災保険の対象です。2026年10月10日予防セックストイ(性具)と性感染症:共有するとクラミジア、淋菌、トリコモナス、ヘルペス、梅毒などがうつることがある。共有しないのがいちばん。共有するなら、洗って新しいコンドームをかぶせてセックストイ(大人のおもちゃ、性具)を使うときも、性感染症に気をつけたいところです。英国NHSによると、クラミジアは性具や手についた腟分泌液や精液を通してうつることがあり、トリコモナスや性器ヘルペスも性具の共有でうつることがあります。NHSは、性具を共有しないこと、共有するなら洗って、次の人が使う前に新しいコンドームをかぶせることをすすめています。米国CDCのガイドラインは、HPVが性具の表面に残ることがあるとしています。2026年10月10日予防妊娠を考えたら、ふたりで性感染症の確認を:クラミジアや淋菌、梅毒は、不妊や流産・早産、赤ちゃんへの感染の原因に。妊娠前に、かかっていない・治っていることを確かめておくのが望ましい。子宮頸がんの予防も赤ちゃんがほしいと思ったら、パートナーと一緒に性感染症の確認をしておきましょう。日本産婦人科医会の研修ノート(医師向け)によると、性感染症は不妊、流産・早産、母子感染による赤ちゃんの障害などを起こすことがあり、パートナーもふくめてすみやかに治療する必要があります。妊娠を望む、または妊娠の可能性があるカップルは、妊娠前に性感染症にかかっていないこと、または完全に治っていることを確かめておくことが望ましいとされています。日本では20代女性・20〜50代男性で梅毒が急増し、先天梅毒もふえています。2026年10月10日予防性感染症を防ぐ方法まとめ:コンドーム、ワクチン(B型肝炎・HPV)、定期的な検査、パートナーと一緒の検査と治療、HIVのPrEP・PEP、Doxy-PEP。うがいや洗浄では防げない。自分に合う組みあわせを性感染症を防ぐ方法は、ひとつではありません。WHOは、コンドームを正しく毎回使うことを、HIVを含む性感染症を防ぐもっとも効果的な方法のひとつとし、B型肝炎とHPVには安全で効果の高いワクチンがあるとしています。米国CDCのガイドラインは、コンドームを毎回使うとクラミジア、淋菌、B型肝炎、トリコモナスなどのリスクも下がるとしています。定期的な検査、パートナーと一緒の検査と治療、HIVのPrEPとPEP、Doxy-PEPなど、自分に合う方法を組みあわせましょう。2026年10月10日予防海外旅行と性感染症:旅先での新しい相手との性行為は、日本とはちがう「性のネットワーク」にふれること。薬の効きにくい性感染症を持ち帰ることも。コンドーム、ワクチン、帰国後の検査を。18歳未満との買春は国外でも日本の法律で処罰旅先での出会いや、海外での性行為。米国CDCの旅行医学の手引き(イエローブック)によると、海外旅行をする男性の20〜34%が旅先でカジュアルな性行為をし、その約半数がコンドームを使っていないという推計があります。旅先で新しい相手とコンドームなしの性行為をすると、日本とはちがう「性のネットワーク」にふれ、薬の効きにくい性感染症などを持ち帰ることがあります。コンドーム、ワクチン、帰国後の検査、そして18歳未満との買春は国外でも日本の法律で処罰されることを知っておきましょう。2026年10月10日予防女性同士でも性感染症はうつる:HPV、性器ヘルペス、トリコモナス、細菌性腟症など。「女性同士だから大丈夫」とは限らない。子宮頸がん検診とHPVワクチンは、性的指向にかかわらず大切女性同士の性行為では性感染症はうつらない——そう思われがちですが、米国CDCのガイドライン(2021年)は、女性と性交する女性もリスクが低い・ないと決めつけるべきではないとしています。HPV、性器ヘルペス(HSV-1・HSV-2)、トリコモナス、梅毒、細菌性腟症などは女性同士でもうつることがあり、指や性具(セックストイ)の共有、オーラルセックスなどが関係します。子宮頸がん検診とHPVワクチンは、性的指向にかかわらずすべての女性に大切です。2026年10月10日予防ジカウイルスは性行為でもうつる:流行地から帰ったら、男性は少なくとも3か月、女性は2か月、コンドームかセックスを控える(米国CDC)。妊娠中にかかると赤ちゃんに小頭症などのおそれジカウイルス感染症は、主に蚊にさされてうつる病気ですが、性行為でもうつります。米国CDCは、ウイルスは精液の中にほかの体液より長く残るため、流行地域に行った男性は少なくとも3か月、女性は少なくとも2か月、コンドームを使うかセックスを控えるようすすめています。厚生労働省によると、感染しても多くは症状がありませんが、妊婦が感染すると、赤ちゃんに小頭症などが起こることがあります。海外旅行のあとに気をつけることをまとめました。2026年10月5日予防うがい・おしっこ・洗浄で性病は防げる?殺菌うがい薬では、のどの淋菌は減らなかった(オーストラリアの臨床試験)。腟の洗浄はむしろリスクに。防げるのはコンドーム、ワクチン、検査「行為のあとにうがいをすれば大丈夫」「すぐおしっこすれば性病にならない」「洗えば防げる」——よく聞く話ですが、根拠はあるのでしょうか。オーストラリアで男性と性行為をする男性を対象にした臨床試験(OMEGA)では、殺菌成分入りのうがい薬を毎日使っても、のどの淋菌は減りませんでした。米国CDCは、行為のあとの腟の洗浄などは性感染症やHIVを防げず、むしろリスクを上げるかもしれないとしています。本当に防げる方法とあわせてまとめました。2026年10月4日予防オーラルセックスとHPV、のどのがん(中咽頭がん):米国では中咽頭がんの60〜70%がHPVが原因と考えられている。口のHPVは男性10%、女性3.6%子宮頸がんの原因として知られるHPV(ヒトパピローマウイルス)は、オーラルセックスで口やのどにも感染します。米国CDCによると、米国では、のどの奥(中咽頭)のがんの60〜70%はHPVが原因と考えられ、口のHPVを持っている人は男性で約10%、女性で3.6%。多くは1〜2年で自然に消えますが、何年もかけてがんになることも。症状と、予防のためにできることをまとめました。2026年9月29日予防キスで性病はうつる?HIVは唾液ではうつらない。でも、口のヘルペス、のどの淋菌、口に病変がある梅毒には注意「キスだけなら大丈夫だよね?」。米国CDCによると、HIVは唾液ではうつらず、口を閉じたキスでもうつりません。一方、口のヘルペスは唾液を通してうつり、オーストラリアの研究では、キスの相手が多いほど、のどの淋菌が多いことがわかっています。キスで気をつけたい性感染症と、うつらないものを整理しました。2026年9月29日予防性病の薬、ネットで個人輸入してもいい?品質の保証がなく、偽物や有害物質のおそれ。副作用が出ても救済制度の対象外。自己判断の治療は「治ったつもり」の危険も受診が恥ずかしくて、性感染症の薬をネットで個人輸入しようと考える人がいます。厚生労働省は、個人輸入の医薬品は日本の法律にもとづく品質・有効性・安全性の確認がされておらず、偽造品や有害物質が含まれることもあり、健康被害が出ても医薬品副作用被害救済制度の対象にならないとしています。性感染症は、症状が消えても治っていないことや、薬が効きにくい菌もあります。検査と治療を受ける大切さをまとめました。2026年9月29日予防細菌性腟症の予防—乳酸菌(腟に入れるタイプ・飲むタイプ)で再発を防ぐ細菌性腟症は、治療してもくり返しやすい病気です。腟の善玉菌である乳酸菌を補うことで、再発を減らせるという研究があります。腟に入れるタイプと飲むタイプのエビデンス、注意点、ふだんの予防をまとめました。2026年9月25日予防くり返す腟カンジダの予防—フルコナゾールの予防内服と、ふだんの工夫1年に何度も腟カンジダをくり返してつらい——そんなときの予防法として、フルコナゾールを週1回飲み続ける方法があります。効果のデータ、注意点、ふだんの生活でできる工夫をまとめました。2026年9月25日予防コンドームで性感染症はどれくらい防げる?数字で見る予防効果と、正しい使い方コンドームは性感染症の予防の基本。でも「つけているから絶対大丈夫」ではありません。HIV・クラミジア・淋菌・ヘルペス・HPVなど、病気ごとの予防効果を研究の数字で紹介し、効果を上げる正しい使い方をまとめました。2026年9月25日予防Doxy-PEP(ドキシペップ)とは?性行為のあとに飲んで梅毒・クラミジア・淋菌を減らす予防法の効果と注意点コンドームなしの性行為のあと72時間以内に抗菌薬のドキシサイクリンを飲んで、梅毒・クラミジア・淋菌を減らすDoxy-PEP。効果が確かめられている人、女性での効果、耐性菌の心配、飲み方の注意までまとめました。2026年9月25日予防A型肝炎ワクチン—性行為でもうつるA型肝炎を、ワクチンで予防するA型肝炎は、食べ物だけでなく性行為でもうつります。2018年には、男性どうしの性的接触による流行もありました。A型肝炎の特徴と、国内のワクチンの打ち方・効果をまとめました。2026年9月25日予防B型肝炎ワクチン—性行為でうつるB型肝炎を、ワクチンで確実に防ぐB型肝炎は、ワクチンで予防できる性感染症です。大人は3回接種で、若いほど抗体がつきやすく、効果は20年以上続きます。接種スケジュール、抗体がつく割合、追加接種の考え方をまとめました。2026年9月25日予防HPVワクチン—子宮頸がんや尖圭コンジローマを防ぐワクチン。男性も接種できますHPVワクチンは、子宮頸がん・肛門がん・尖圭コンジローマなどを防ぐワクチンです。定期接種の対象、接種回数、男性の接種、効果のデータまでまとめました。2026年9月25日予防髄膜炎菌ワクチンで淋菌は防げる?—期待された予防効果と、最新の試験結果淋菌とよく似た髄膜炎菌のB群ワクチンに、淋菌を防ぐ効果があるのではと期待されてきました。観察研究の結果、英国の取り組み、そして最新のランダム化比較試験の結果までまとめました。2026年9月25日予防PEP(HIVの曝露後予防)とは?コンドームが破れた・HIVが心配なときは72時間以内にHIVに感染したかもしれない行為のあと、72時間以内に抗HIV薬を飲み始めて感染を防ぐPEP。いつまでに、どこで、どのくらい飲むのか、そのあとの検査、同じ時間内にできるほかの対策をまとめました。2026年9月25日予防PrEP(HIVの曝露前予防)とは?飲み方・効果・始める前の検査をやさしく解説HIVに感染する前から予防の薬を飲んでおくPrEP。指示どおり飲めば、性行為によるHIV感染のリスクを約99%減らせます。毎日飲む方法とオンデマンド、始める前と続けるあいだの検査、日本での実情をまとめました。2026年9月25日

性病と間違えやすいもの

性病と間違えやすいものキスでうつる「伝染性単核球症」:15〜24歳に多い、熱・のどの痛み・首のリンパ節のはれ・強いだるさ。急性HIV感染症と区別しにくいので、心当たりがあればHIV検査も伝染性単核球症(英国では glandular fever)について、英国の国民保健サービス(NHS)の解説をもとにまとめました。おもにEBウイルスによる感染症で、15〜24歳に多く、高い熱、首などのリンパ節のはれ、のどの痛み、発疹、頭痛、強いだるさが出ます。唾液でうつるので、キスやコップ・食器の共用でうつり、症状が出る前の最大7週間から、治ったあと数か月もうつることがあります。ふつうは2〜4週間で自然によくなり、ウイルスによる病気なので抗菌薬は効きません。症状は急性HIV感染症と区別がむずかしいとされているので、心当たりがあればHIV検査も考えましょう。2026年10月12日性病と間違えやすいもの糖尿病の薬(SGLT2阻害薬)を飲みはじめてから、陰部がかゆい:尿に糖が出る薬なので、外陰部や腟の炎症(カンジダなど)が起こることがある。性病とはかぎらない。まれに陰部の重い感染症(フルニエ壊疽)の報告も。自己判断で薬をやめずに主治医へ糖尿病の治療で使われるSGLT2阻害薬は、尿に糖を出して血糖を下げる薬です。日本産婦人科医会の研修ノート(医師向け)によると、SGLT2阻害薬を飲んでいて、糖が多い尿によって外陰部や腟の炎症(外陰腟炎)が起こることがあります。医薬品医療機器総合機構(PMDA)によると、SGLT2阻害薬の使用上の注意には尿路感染・性器感染についての記載があり、2019年には、外陰部と会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)についての注意が追加されました。陰部のかゆみなどは性病とはかぎりません。薬を自己判断でやめずに、主治医に相談してください。2026年10月12日性病と間違えやすいもの腟カンジダを治療したのに、かゆみが続く:はじめと別の薬に変える、飲み薬(フルコナゾール1回)を使うなどの方法がある。治りにくいときは、薬の効きにくい種類のカンジダのことも。きっかけ(抗菌薬など)も見直して腟カンジダの治療をしたのに、かゆみやおりものが続くことがあります。日本産婦人科医会の研修ノート(医師向け、2026年)によると、はじめと別の薬(腟錠・ぬり薬)に変えたり、使う期間をのばしたりします。腟錠は週1回より毎日使うほうが効果がすぐれているとされています。ぬり薬などが効かないときは、フルコナゾール150mgを1回だけ飲む方法が保険で使えます。くり返す・治りにくい場合は、菌の種類と薬の効き方を調べます。米国CDCのガイドライン(2021年)では、くり返す腟カンジダの女性の10〜20%で、カンジダ・グラブラータなどアルビカンス以外のカンジダがみられるとしています。2026年10月10日性病と間違えやすいもの子宮腟部びらん・子宮頸管ポリープ:セックスのあとの出血やおりものの増加の原因になる、子宮の入り口の良性の変化。びらんは成熟期の女性にめずらしくなく、がんでないとわかれば多くは治療不要。ポリープは根元から取るセックスのあとに出血した、おりものが増えた——性感染症を心配する人も多いですが、子宮の入り口の良性の変化が原因のこともあります。日本産婦人科医会によると、子宮腟部びらんは、腟に突き出ている子宮の入り口が赤く見える状態で、成熟期の女性にはめずらしくなく、検査でがんでないとわかれば、ほとんどは治療の必要がありません。子宮頸管ポリープは、子宮の入り口の管にできる良性の腫瘍で、大きくなると出血し、根元をねじって取る治療をします。どちらも、がんとの区別のために検査が必要です。2026年10月10日性病と間違えやすいもの陰部の赤み・ただれが長引く…湿疹やいんきんたむしではなく「乳房外パジェット病」のことも:陰嚢や大陰唇などにできるまれな皮膚がん。日本では70歳代に多く、男性にやや多い。多くはゆっくり進み、早く見つければ手術で治ることが多い陰部の赤み、ただれ、かゆみがなかなか治らない——それは湿疹やカビ(いんきんたむし)ではなく、まれな皮膚がん「乳房外パジェット病」のことがあります。日本皮膚科学会などの「乳房外パジェット病診療ガイドライン2025」によると、日本では年間約1,050人が新たに診断され、70歳代がピークで、アジアでは男性にやや多い(男女比1.5〜1.7:1)とされます。陰部にもっとも多く、男性は陰嚢、女性は大陰唇に多くできます。湿疹との区別が大切で、診断には皮膚の一部をとる検査(生検)が必要です。2026年10月10日性病と間違えやすいもの化膿性汗腺炎:わき・足のつけ根・陰部・おしりに、痛いしこりやうみがくり返しできる。性病ではなく、人にうつらない。日本では男性に多く、おしりに多い。診断まで何年もかかることがあるので、くり返すなら皮膚科へわきの下、足のつけ根、陰部、おしりに、痛いしこりやうみのかたまりがくり返しできる——それは「化膿性汗腺炎」かもしれません。日本皮膚科学会の「化膿性汗腺炎診療の手引き2020」によると、毛包に起こる慢性の炎症の病気で、半年に2回以上くり返すことが目安です。欧米では女性に多い一方、日本では男性に多く(男女比2〜3:1)、おしりに多いとされます。英国NHSによると、人にうつる病気ではなく、不潔だからなるわけでもありません。喫煙や肥満は悪化と関係します。2026年10月10日性病と間違えやすいものスキンタッグ(軟性線維腫):皮膚がこすれる場所にできる、やわらかい肌色のぶら下がったできもの。おしりのまわりにもでき、イボ(尖圭コンジローマ)とまちがえやすいが、ほとんどは害がない。大きくなる、痛む、出血するときは受診をわきの下や首、おしりのまわりに、やわらかい肌色の小さなできものがぶら下がっている——それはスキンタッグ(軟性線維腫)かもしれません。英国NHSによると、スキンタッグはとてもよくある、ふつう小さくて害のないできもので、皮膚がこすれる場所やしわのある場所にでき、2mmから5cmほどの大きさです。イボとまちがえやすいですが、イボはかたく表面がざらざらしています。陰部やおしりのまわりのできものは尖圭コンジローマなどの性感染症のこともあるので、気になるときは自己判断せず受診を。2026年10月10日性病と間違えやすいもの陰部や足のつけ根の赤いはっきりした発疹、性病?「乾癬」はこすれる場所に出やすく、陰部にも出る。人には決してうつらない。カンジダ・いんきんたむし・かぶれとの見分けは皮膚科で陰部や足のつけ根に、赤くて境界のはっきりした発疹が続く——性病では?と心配になりますよね。日本皮膚科学会によると、乾癬(かんせん)は、銀白色の皮膚の粉をともなう、盛り上がった赤い発疹が出る病気で、こすれる場所に出やすく、決して人にうつりません。英国NHSも、足のつけ根や陰部など体のくぼみにも出るとしています。日本では人口の0.1〜0.3%ほど。特徴と、まちがえやすい病気、治療をまとめました。2026年10月4日性病と間違えやすいもの陰茎に輪っか状の紫や白の発疹、外陰部の赤くただれた部分、口の中の白いレース模様——「扁平苔癬」は性病ではなく、うつらない。皮膚の発疹は多くが9〜18か月で自然に治る陰茎に輪のような紫や白の発疹、外陰部のヒリヒリする赤い部分、口の中の白いしま模様。英国NHSによると、扁平苔癬(へんぺいたいせん)は、手首や腕・脚などに紫がかった赤い発疹が出るほか、口の中や陰部にも出ることがある病気で、人にはうつりません。皮膚の発疹は多くが9〜18か月で自然に治り、塗り薬でかゆみをおさえられます。性病とまちがえやすいポイントと、陰部のセルフケアをまとめました。2026年10月4日性病と間違えやすいもの腟の入り口の片側に、やわらかいしこり:「バルトリン腺のう胞」のことも。多くは自然に治るが、赤く腫れて強く痛むときは膿(のう瘍)に。淋菌やクラミジアが関わることも腟の入り口の片側に、豆粒〜ゴルフボールくらいのしこりができた——英国NHSによると、バルトリン腺のう胞は20〜50歳の女性に多く、小さく痛みのないことも多い一方、感染すると膿がたまり(のう瘍)、強い痛みや熱が出ます。のう瘍の原因には淋菌やクラミジアなどの性感染症も。自分でつぶさないこと、受診の目安をまとめました。2026年9月29日性病と間違えやすいもの口内炎をくり返し、陰部にも痛い潰瘍——性病じゃないのに?「ベーチェット病」という病気のことも。目の症状があれば早めに受診を口内炎が何度もできる。陰嚢や陰唇にも痛いただれができた——性器ヘルペスや梅毒を心配しますが、「ベーチェット病」という全身の炎症の病気のこともあります。難病情報センターによると、ベーチェット病は、口の中のアフタ性潰瘍、陰部の潰瘍、皮ふの症状、目の症状の4つが主な症状で、日本には約2万人の患者がいると推計されています。性感染症との区別と、見逃したくないサインをまとめました。2026年9月29日性病と間違えやすいものペニスの先にただれ、でも性病じゃない?薬を飲むたびに同じ場所に出る「固定薬疹」。痛み止めや抗菌薬が原因に亀頭(ペニスの先)や唇に、赤くて丸い発疹やただれができて、治ったあとに茶色いあとが残る。しかも、前にも同じ場所にできた——それは、薬のアレルギーの一種「固定薬疹」かもしれません。2026年の研究のまとめでは、男性の陰部の固定薬疹は亀頭に多く、抗菌薬や痛み止めが原因となることが多く、性感染症とまちがわれやすいとされています。見分けのヒントと受診のポイントをまとめました。2026年9月29日性病と間違えやすいもの陰部のニキビのようなブツブツ、性病?毛の根元の炎症「毛包炎」かも。剃ったあと・脱毛のあとに出やすい陰毛の生えぎわに、赤いポツポツや、先が白く膿んだブツブツが——性病かと不安になりますが、毛の根元(毛包)に炎症が起きる「毛包炎」のことがよくあります。原因の多くは皮ふにいる黄色ブドウ球菌で、カミソリや脱毛のあと、蒸れやすい場所に出やすいもの。見分けのヒント、予防、受診の目安をまとめました。2026年9月29日性病と間違えやすいもの陰部がかゆい・赤い・ヒリヒリ、性病?「かぶれ(接触皮膚炎)」のことも。石けん、ゴム製品、市販の塗り薬が原因になることがある陰部がかゆくて赤い、ヒリヒリする——性病かと心配になりますが、皮ふにふれたものが原因で起こる「かぶれ(接触皮膚炎)」のこともあります。日本皮膚科学会によると、洗剤などの界面活性剤、ゴム製品に使われる薬品、そして塗り薬(抗菌薬や痛み止め)まで、かぶれの原因はさまざま。見分けのヒントと、受診のポイントをまとめました。2026年9月29日性病と間違えやすいもの陰部が白くなって、かゆい・ひりひりする:性病ではない「硬化性苔癬」のことも。50歳以上の女性に多く、男性は亀頭が白くかたく。放っておかず皮膚科へ外陰部やおしりのまわりが白っぽくしわしわになり、強いかゆみやひりひり感がある。男性では亀頭が白くかたくなり、包皮がむけにくくなる——「硬化性苔癬」という、性感染症ではない慢性の皮ふの炎症のことがあります。ニュージーランドの皮膚科情報サイトDermNetによると、女性に男性の10倍多く、陰部の硬化性苔癬では、がんのリスクが高くなることも。症状、治療、長く経過を見る大切さをまとめました。2026年9月29日性病と間違えやすいものおしりや陰部の片側に、痛い水ぶくれが帯のように——性器ヘルペス?それとも「帯状疱疹」?20〜40代でも増えているおしりや陰部、太ももの片側に、ピリピリした痛みのあと水ぶくれが出た。性器ヘルペスかと心配になりますが、「帯状疱疹」のこともあります。日本皮膚科学会によると、帯状疱疹は水ぼうそうのウイルスが再び活動して起こり、体の片側の神経にそって出るのが特徴。子どもの水ぼうそうワクチンが広まってから、20〜40代でも増えています。陰部の帯状疱疹では、おしっこが出なくなることも。ちがいと受診の目安をまとめました。2026年9月29日性病と間違えやすいもの被角血管腫とは?陰のうや外陰部の赤黒いブツブツは性病?陰のうや外陰部にできる、赤〜紫、黒っぽい小さなブツブツ。被角血管腫は、細い血管が広がってできる良性のもので、性病ではありません。特徴、出血したとき、治療が必要かどうかをまとめました。2026年9月26日性病と間違えやすいもの粉瘤(アテローム)とは?陰部のしこりは性病?はれて痛くなったときの対処陰部や足のつけ根にできた、丸いしこり。粉瘤(アテローム)は、皮膚の下の袋に垢や皮脂がたまったもので、性病ではありません。特徴、はれて痛くなったとき、治療をまとめました。2026年9月26日性病と間違えやすいものフォアダイスとは?陰部や唇の小さな黄色いブツブツは性病?陰茎や陰唇、唇などにできる、小さな黄色っぽいブツブツ。フォアダイスは、皮脂腺が見えているだけの正常なもので、性病ではありません。特徴、ほかの病気との違い、治療が必要かどうかをまとめました。2026年9月26日性病と間違えやすいもの真珠様陰茎小丘疹とは?亀頭のふちのブツブツは性病?コンジローマとの見分け方亀頭のふちにそって並ぶ、小さな白いブツブツ。真珠様陰茎小丘疹は、若い男性の数人に1人にみられる正常なもので、性病ではありません。特徴、コンジローマとの違い、治療が必要かどうかをまとめました。2026年9月26日性病と間違えやすいもの非性病性硬化性リンパ管炎とは?亀頭の下にできた、ひものような硬いしこりは性病?亀頭のすぐ下に、ひものような硬いしこりができた——非性病性硬化性リンパ管炎は、激しいセックスやマスターベーションのあとにおこりやすい、良性のものです。特徴、原因、治し方をまとめました。2026年9月26日性病と間違えやすいもの股部白癬(いんきんたむし)とは?股のかゆい赤い輪っかは性病?治し方と注意点足のつけ根や股にできる、かゆい赤い輪のような発疹。股部白癬(いんきんたむし)は、水虫と同じカビ(白癬菌)による皮膚の病気です。特徴、うつり方、治し方、ステロイドの塗り薬で悪化すること、性行為でうつる新しいタイプまでまとめました。2026年9月26日性病と間違えやすいもの腟前庭乳頭腫症とは?腟の入り口の小さな突起は性病?コンジローマとの見分け方腟の入り口や小陰唇の内側に並ぶ、小さな指のような突起。腟前庭乳頭腫症は、正常なものと考えられていて、性病ではありません。特徴、コンジローマとの違い、治療が必要かどうかをまとめました。2026年9月26日性病と間違えやすいもの細菌性腟症とは?おりもののにおい・変化の原因と治療。パートナーの治療で再発が減るという新しい研究もおりものがにおう、灰色っぽい——細菌性腟症は、腟の中の善玉菌(乳酸菌)が減って、ほかの菌が増えた状態です。性感染症にかかりやすくなることも。症状、検査、治療、くり返すときの考え方をまとめました。2026年9月25日性病と間違えやすいものカンジダ(腟カンジダ・カンジダ性亀頭包皮炎)とは?かゆみ・おりものの原因と治療。性病ではありません女性の4人に3人が一度はかかる腟カンジダ。カビの一種が増えすぎておこる病気で、性行為でうつる病気ではありません。症状、きっかけ、検査と治療、市販薬、くり返すときの考え方をまとめました。2026年9月25日

性風俗で働く人へ

性風俗で働く人へ梅毒の届出と性風俗のデータ(2025年〜2026年第1四半期):届け出られた男性の約4割に直近6か月の性風俗の利用歴、女性の約3割に従事歴。働く人も利用する人も、定期的な検査とコンドームを梅毒の届出には、2019年から、直近6か月以内の性風俗産業の従事歴・利用歴をたずねる項目があります。国立健康危機管理研究機構の「感染症発生動向調査で届け出られた梅毒の概要」(2026年4月1日現在)によると、2025年〜2026年第1四半期に届け出られた男性の35〜39%に性風俗の利用歴が、女性の30〜37%に従事歴がありました。また、女性の異性間の届出では、症状のない「無症候」が約3〜4割を占めています。働く人も利用する人も、定期的な検査とコンドームが大切です。2026年10月10日性風俗で働く人へ新しく働く人のための性感染症ハンドブック(かんたん版)性風俗の仕事を始める人に、まず知っておいてほしい性感染症のこと。定期検査、症状があるときの休み方、陽性が出たときの流れ、予防の方法を、短くまとめました。2026年9月26日性風俗で働く人へ性風俗で働く人とお店のための性感染症ガイド(詳しい版)お店で性病検査をするメリット・デメリット、検査項目と頻度、費用とその負担、陽性が出たときの流れ、病気ごとの治療と出勤再開の目安、プライバシーの守り方まで。性風俗店のスタッフとキャストが、日々の仕事で迷ったときに調べられるガイドです。2026年9月26日

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