予防2026年10月12日

年2回の注射でHIVを予防する「レナカパビル」をWHOが推奨(2025年7月):毎日飲むPrEPがむずかしい人の新しい選択肢。臨床試験ではHIV感染をほぼすべて防いだ。日本での扱いは未確認

世界保健機関(WHO)は2025年7月14日、年に2回の注射でHIVを予防する「レナカパビル(LEN)」を、PrEP(曝露前予防)の追加の選択肢としてすすめる指針を出しました。WHOによると、レナカパビルは年2回の注射で効く初めてのPrEPで、臨床試験では、リスクのある人のHIV感染をほぼすべて防ぎました。毎日薬を飲みつづけることがむずかしい人、偏見や医療へのアクセスに困難がある人にとって、大きな前進になるとしています。2024年には世界で130万人が新たにHIVに感染していて、予防の選択肢を広げることが求められています。

目次
  1. WHOがすすめる新しいPrEP
  2. 背景:新しい感染は年130万人
  3. 検査もかんたんに
  4. HIVの治療にも、長く効く注射
  5. まとめ

プレ男年2回の注射でHIVを予防できる薬があるって聞いたんだけど、ほんと?

メル美毎日薬を飲むPrEPより、続けやすそうだね。

こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、年2回の注射でHIVを予防する「レナカパビル」の話です。世界保健機関(WHO)の発表「WHO recommends injectable lenacapavir for HIV prevention」(2025年7月14日)をもとにまとめました。PrEPの基本と日本の状況は、PrEP(HIVの曝露前予防)とは?を見てください。

WHOがすすめる新しいPrEP

WHOによると、

WHOは、年2回の注射でHIVを予防するレナカパビルを、PrEPの新しい選択肢としてすすめています。日本で使えるかどうかは、医療機関に確認してください。

背景:新しい感染は年130万人

WHOによると、2024年には世界で130万人が新たにHIVに感染していて、セックスワーカー、男性同士で性行為をする人、トランスジェンダーの人、注射で薬物を使う人などが、大きな影響を受けています。予防の選択肢を広げ、多様にすることが求められています。

検査もかんたんに

WHOは、長く効く注射のPrEP(レナカパビルとカボテグラビル)を使うときに、HIVの迅速検査を使うことをすすめ、薬局やクリニック、オンライン診療などでも提供しやすくしています。

WHOがすすめるPrEPには、ほかに毎日飲むPrEP、カボテグラビルの注射、腟リングがあります。

プレ男PrEPにもいろいろな選択肢があるんだね。自分に合った方法を医師と相談できるといいな。

HIVの治療にも、長く効く注射

WHOは同じ時期に、飲み薬でウイルスが十分におさえられている人の治療の切りかえの選択肢として、長く効く注射の治療(カボテグラビルとリルピビリン)を、初めて治療の指針でとりあげました。

世界のHIVの数字は、数字で見る世界のHIV(2025年、WHO)を見てください。

(更新)日本のレナカパビルナトリウム皮下注射液の添付文書(2026年8月改訂)では、効能・効果は「HIV-1感染症」で、ほかの抗HIV薬による治療でウイルスがおさえられなかった患者に使う治療薬とされていて、予防(PrEP)は効能・効果にふくまれていません。使える医療機関や費用は確認していません。

まとめ


参考文献

  1. World Health Organization. WHO recommends injectable lenacapavir for HIV prevention(News, 14 July 2025). https://www.who.int/news/item/14-07-2025-who-recommends-injectable-lenacapavir-for-hiv-prevention (閲覧日:2026年10月12日)
  2. レナカパビルナトリウム皮下注射液 添付文書(2026年8月改訂 第3版). KEGG MEDICUS. https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00070974 (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。