数字で見る世界のHIV(2025年、WHO):HIVとともに生きる人は4,100万人。1年間に新たに120万人が感染し、57万人がHIVに関連して亡くなった。治療を受けている人の95%はウイルスがおさえられている
世界のHIVの状況を、世界保健機関(WHO)のファクトシート(2026年7月27日)をもとにまとめました。2025年末時点で、HIVとともに生きる人は推計4,100万人で、その64%がWHOアフリカ地域にいます。2025年には、推計120万人が新たにHIVに感染し、57万人がHIVに関連する原因で亡くなりました。これまでにHIVで亡くなった人は推計4,420万人です。HIVのある人の88%が自分の感染を知り、そのうち89%が抗HIV療法を受け、治療を受けている人の95%がウイルス量をおさえられていて、「95-95-95」目標に近づいています。

メル美世界では、HIVとともに生きている人はどのくらいいるの?

プレ男治療が進んでいるって聞くけど、今も新しく感染する人は多いのかな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、数字で見る世界のHIV(2025年)の話です。世界保健機関(WHO)のファクトシート「HIV and AIDS」(2026年7月27日)をもとにまとめました。日本の数字は数字で見る日本のHIV(2025年)を見てください。
世界のHIV(2025年)
WHOによると、
- 2025年末時点で、HIVとともに生きる人は推計4,100万人。そのうち64%がWHOアフリカ地域にいます
- 2025年には、推計120万人が新たにHIVに感染し、57万人がHIVに関連する原因で亡くなりました
- これまでに、HIVで亡くなった人は推計4,420万人です
- HIVの感染は、世界のすべての国で今も続いています

2025年には、世界で推計120万人が新たにHIVに感染しました。HIVは今も、すべての国で感染が続いている病気です。
「95-95-95」目標に近づいている
WHOによると、2025年には、
- HIVのある人の88%が、自分の感染を知っていて
- 感染を知っている人の89%が、抗HIV療法を受けていて
- 治療を受けている人の95%が、ウイルス量をおさえられています
これは、「95-95-95」目標に近い数字です。WHO、グローバルファンド、UNAIDSは、2030年までにHIVの流行を終わらせるという持続可能な開発目標(SDG)にそった戦略をかかげています。

プレ男治療を受けている人のほとんどは、ウイルスをおさえられているんだね。
治せないが、長く健康に生きられる病気に
WHOによると、
- HIVを完全に治す方法はまだありません。でも、予防・診断・治療・ケアを受けられれば、HIVはコントロールできる慢性の病気になり、長く健康に生きることができます
- 抗HIV療法を受けていてウイルス量が検出できないほど低い人は、性的なパートナーにHIVをうつしません(U=U(ユー・イコール・ユー)とは)
- WHOは、CD4数が200未満などの状態を「進行したHIV病」と定義しています
予防の方法
WHOは、HIVの予防として、コンドームの使用、HIVやほかの性感染症の検査などをあげ、追加の選択肢としてPrEP(曝露前予防)をすすめています。WHOがすすめるPrEPには、テノホビルをふくむ飲み薬のほか、腟リング、長く効く注射薬(カボテグラビル、レナカパビル)があります。
日本でのPrEPについては、PrEP(HIVの曝露前予防)とは?を見てください。年2回の注射のレナカパビルについては、年2回の注射でHIVを予防する「レナカパビル」をWHOが推奨を見てください。世界の性感染症については、世界の性感染症(WHO)を見てください。世界の梅毒については、世界の梅毒(WHO)を見てください。ヨーロッパのHIVについては、ヨーロッパのHIV(2024年、ECDC・WHO欧州)を見てください。
(更新)日本の添付文書では、カボテグラビルの持効性注射(2024年1月改訂)、レナカパビルの皮下注射(2026年8月改訂)とも、効能・効果は「HIV-1感染症」(治療)で、予防(PrEP)は効能・効果にふくまれていません。日本でPrEPとして承認されているのは、エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩の配合錠を毎日飲む方法です(PrEP(HIVの曝露前予防)とは?による)。腟リング(ダピビリン)は、KEGGの医療用医薬品の検索では見つかりませんでした。
2030年の目標の進み具合(2026年7月の中間報告)は、HIV・肝炎・性感染症、2030年の目標はどこまで来た?(WHO、2026年7月)を見てください。
2026年7月のUNAIDSの特別報告は、世界のHIVは「ぶり返し」の危機(UNAIDS、2026年7月)を見てください。
まとめ
- 世界でHIVとともに生きる人は4,100万人(2025年末)。64%がアフリカ地域
- 2025年は新たな感染120万人、HIV関連の死亡57万人
- 88%-89%-95%で、「95-95-95」目標に近づいている
- 治せないが、治療で長く健康に生きられる。U=U
- 予防は、コンドーム、検査、PrEPなど
参考文献
- World Health Organization. HIV and AIDS(Fact sheet, 27 July 2026). https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/hiv-aids (閲覧日:2026年10月10日)
- カボテグラビル持効性懸濁注射液 添付文書(2024年1月改訂 第4版). KEGG MEDICUS. https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00070467 (閲覧日:2026年10月12日)
- レナカパビルナトリウム皮下注射液 添付文書(2026年8月改訂 第3版). KEGG MEDICUS. https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00070974 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
