世界の梅毒(WHO):2022年に15〜49歳の大人800万人が新たに感染。多くは症状がないか、気づかれない。妊娠中に治療しないと50〜80%で赤ちゃんに悪い影響。リスクが高い人は少なくとも年1回の検査を
梅毒は、世界でも大きな問題です。世界保健機関(WHO)のファクトシート(2025年5月29日)によると、2022年に15〜49歳の大人推計800万人が新たに梅毒に感染しました。多くは症状がないか、気づかれません。妊娠中の梅毒は、治療しない、治療が遅れる、まちがった抗菌薬で治療した場合、50〜80%で死産などの悪い結果になります。男性同士で性行為をする人などの「キーポピュレーション」に大きな影響が出ています。WHOは、感染のリスクが高い人は少なくとも年1回の検査を、妊婦さんは最初の妊婦健診で検査を受けることをすすめています。

プレ男日本で梅毒がふえてるって聞くけど、世界ではどうなんだろう。

メル美症状がないことも多いって聞いたことがあるよ。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、世界の梅毒の話です。世界保健機関(WHO)のファクトシート「Syphilis」(2025年5月29日)をもとにまとめました。梅毒の基本は梅毒ってどんな病気?を見てください。
世界で年800万人
WHOによると、
- 2022年に、15〜49歳の大人推計800万人が新たに梅毒に感染しました
- 多くは症状がないか、気づかれません。医療者にも見のがされることがあります
- 男性同士で性行為をする人などのキーポピュレーションに、大きな影響が出ています
- 梅毒は、予防でき、治せる細菌の性感染症です
世界の性感染症全体については、世界の性感染症(WHO)を見てください。
妊娠中の梅毒
WHOによると、
- 妊娠中の梅毒は、治療しない、治療が遅れる、まちがった抗菌薬で治療すると、50〜80%で、死産や新生児の死亡などの悪い結果になります
- 妊婦さんは、最初の妊婦健診で梅毒の検査を受け、陽性ならすぐに治療を受けるべきだとしています
- 梅毒をもって生まれた赤ちゃんには、発疹、臓器の炎症、貧血、骨や関節の問題、目や耳の障害、髄膜炎、発達の遅れ、けいれんなどが起こることがあり、あとになって気づく症状もあります
日本の先天梅毒については、先天梅毒を見てください。

梅毒は、多くの人が症状に気づきません。WHOは、感染のリスクが高い人は少なくとも年1回の検査を受けることをすすめています。
予防と検査
WHOによると、
- コンドームを正しく、毎回使うことが、梅毒や多くの性感染症を防ぐいちばんの方法です。ただし、梅毒はコンドームでおおわれない性器、肛門、口などとの接触でもうつることがあります
- 感染のリスクが高い人は、少なくとも年1回、検査を受けるべきだとしています
- 梅毒と診断された人は、新しい感染を防ぐため、性的なパートナーに伝えるべきだとしています
- 数分で結果が出る迅速検査もあり、その日のうちに治療を始めることができます
検査の頻度については性感染症の検査、どれくらいの頻度で受ける?を見てください。

プレ男コンドームでおおわれないところからもうつることがあるんだね。だから定期的な検査も大事なんだ。
(更新)日本のベンジルペニシリンベンザチン(ベンザチンペニシリンG)の注射の添付文書(2021年9月作成)では、効能・効果は「梅毒(神経梅毒を除く)」で、成人の早期梅毒では240万単位を1回、後期梅毒では240万単位を週1回・計3回、筋肉に注射するとされています。日本でもWHOと同じ種類の注射薬が承認されています。飲み薬の選択肢をふくむ日本の治療全体との整合は、梅毒ってどんな病気?などの記事で確認をお願いします。
まとめ
- 2022年、世界で15〜49歳の800万人が新たに梅毒に感染
- 多くは症状がないか、気づかれない
- 妊娠中に治療しないと、50〜80%で悪い結果に。妊婦さんは最初の健診で検査
- コンドームは大切だが、おおわれない場所からもうつることがある
- リスクが高い人は少なくとも年1回の検査。パートナーにも伝える
参考文献
- World Health Organization. Syphilis(Fact sheet, 29 May 2025). https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/syphilis (閲覧日:2026年10月10日)
- ベンジルペニシリンベンザチン水和物 筋注用 添付文書(2021年9月作成 第1版). KEGG MEDICUS. https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00070099 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
