献血をHIV検査の代わりにしないで:感染してすぐは検査で見つからない「ウインドウ期」があり、輸血を受ける患者さんにうつすおそれがある。HIV検査は保健所などで無料・匿名で受けられる
「献血すれば、ついでにHIVの検査もしてもらえる」——それは、輸血を受ける患者さんを危険にさらすことになります。日本赤十字社によると、HIVやB型・C型肝炎のウイルスは、感染してすぐは感染力が強いのに、もっとも鋭い検査でも見つけられない時期(ウインドウ期)があります。そのため、過去6か月に不特定や新しい相手との性的接触などがあった人には、献血を控えてもらっています。HIVの検査を受けたい人は、保健所などで無料・匿名で受けられます。

プレ男献血すると、血液を検査してくれるんでしょ?HIVが心配なとき、献血すれば一石二鳥じゃない?

メル美でも、その血液が誰かに輸血されるんだよね……。それって大丈夫なのかな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、献血とHIV検査の話です。日本赤十字社の資料をもとにまとめました。HIVが心配なときは、献血ではなく、HIV検査を受けてください。それが、自分と、輸血を受ける患者さんの両方を守ることになります。
感染してすぐは、検査で見つからない「ウインドウ期」
日本赤十字社によると、
- HIV(エイズウイルス)やB型肝炎・C型肝炎のウイルスは、感染してすぐの時期は、強い感染力があるのに、もっとも鋭い検査法を使っても見つけられない時期(ウインドウ期)があります
- そのため、輸血を必要とする患者さんへの感染を防ぐために、過去6か月間に次のようなことがあった人には、献血を控えてもらっています
- 不特定の異性、または新しい異性との性的接触があった
- 男性どうしの性的接触があった
- 麻薬・覚醒剤を使った
- HIV検査が陽性だった(6か月より前も含む)
- 上にあてはまる人と性的接触をもった

プレ男検査で見つからない時期があるなら、献血の検査をあてにしたら、ほかの人にうつしてしまうかもしれないんだ。

HIVが心配なときに献血をすると、ウインドウ期の血液が患者さんに輸血されてしまうおそれがあります。心配なときは、献血ではなく、保健所などのHIV検査を受けてください。
HIV検査は、保健所などで無料・匿名で
- 日本赤十字社は、HIV検査を希望する人は、無料・匿名で検査ができる保健所などで受けるようお願いしています
- 保健所の検査や、検査を受けられる場所は、性感染症の検査、どこを調べる?、東京で、匿名・無料でHIVと梅毒の検査の記事にまとめています
- HIV検査も、感染してから一定の期間がたたないと、正確な結果が出ないことがあります。検査を受ける時期は、性感染症の潜伏期間と検査の時期の記事を見てください
- HIVに感染したかもしれない行為から72時間以内なら、PEP(曝露後予防)が間に合うことがあります(PEP)
肝炎について
日本赤十字社によると、
- 慢性B型肝炎の人や、B型・C型肝炎ウイルスのキャリアといわれたことがある人は、献血を控えてもらっています(B型肝炎、C型肝炎)
- A型肝炎・E型肝炎は、治ってから6か月以内の人は献血を控えてもらっています
まとめ
- HIVや肝炎のウイルスには、感染してすぐは検査で見つからない「ウインドウ期」がある
- 過去6か月に不特定・新しい相手との性的接触などがあった人は、献血を控える
- 献血をHIV検査の代わりにしない。輸血を受ける患者さんにうつすおそれがある
- HIV検査は、保健所などで無料・匿名で受けられる
参考文献
- 日本赤十字社. エイズ、肝炎などのウイルス保有者、またはそれと疑われる方(献血をご遠慮いただく場合). https://www.jrc.or.jp/donation/about/refrain/detail_04/ (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
