病気の解説2026年9月25日

C型肝炎ってどんな病気?うつり方・検査・飲み薬で治る時代の治療をやさしく解説

気づかないうちに肝硬変や肝がんへ進むことがあるC型肝炎。血液を介したうつり方、性行為での感染、検査の受け方、飲み薬での治療までまとめました。

目次
  1. C型肝炎ってどんな病気?
  2. どうやってうつるの?
  3. 症状と経過
  4. 検査はどうやるの?
  5. 治療は?
  6. 感染を防ぐには
  7. パートナーにも検査を
  8. まとめ

メル美C型肝炎って、今は飲み薬で治るって聞いたけど、ほんと?

こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、C型肝炎のお話です。C型肝炎は、気づかないうちに何年もかけて肝硬変や肝がんへ進むことがある病気です。一方で、今は飲み薬でほとんどの人が治るようになりました。だからこそ、検査を受けて見つけることがとても大切です。

C型肝炎ってどんな病気?

C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV)が肝臓に感染して、炎症をおこす病気です。主に血液を介してうつります。

日本では、ウイルスに感染し続けている人が 54万〜88万人(2020年時点の推計)いるとされています。世界では、約 4,700万人が慢性のC型肝炎にかかっていると推計されています(WHO)。

どうやってうつるの?

C型肝炎は、感染している人の血液が、体の中に入ることでうつります。

性行為でもうつるの?

WHO は、性行為でうつることはほかの経路より少ないとしています。米国CDCによると、一対一の関係の男女のカップルを長く追いかけた研究では、新たな感染は確かめられていません。

一方で、次のような場合は、性行為でうつるリスクが高くなるとされています(米国CDC)。

とくに、HIV に感染している男性どうし(MSM)の間での急性C型肝炎の増加が、欧米の都市で報告されています。

日本では

日本では、急性C型肝炎は、医師が保健所に届け出る病気です。2006年4月〜2020年10月に届け出られた 516例で報告された感染経路(複数回答、不明を除く)は、性的接触が25%で、刺青・ピアスなど(17%)より多くなっていました。2010年以降に限ると、性的接触は 36% に増えています。

日本の急性C型肝炎で報告された感染経路(2006年4月〜2020年10月、516例、複数回答・不明を除く):性的接触25%、刺青・ピアスなど17%、薬物の注射4.5%、輸血など4.1%

届出は年に 23〜58例ほどです。ただ、C型肝炎は症状がないことが多いため、実際に感染している人はもっと多い可能性があると考えられています。

症状と経過

C型肝炎に感染したら:約30%は6か月以内に自然にウイルスが消え、約70%は慢性化する。慢性化した人の15〜30%は20年以内に肝硬変になり、肝がんの原因にもなる。飲み薬で95%以上が治る(8〜12週間)

肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、悪くなるまで症状が出にくいのが特徴です。症状がないからといって、安心はできません。

検査はどうやるの?

C型肝炎は、血液検査で調べます。

  1. まず、HCV抗体を調べます
  2. 抗体が陽性なら、ウイルスそのもの(HCV RNA)を調べて、今も感染しているかを確かめます

抗体は、ウイルスが自然に消えたあとや、治療で治ったあとも陽性のまま残ることがあります。そのため、抗体が陽性でも、今も感染しているとは限りません。

心当たりがあってから、いつ検査すればいい?

ふつうは、HCV抗体の検査を受けます。抗体は、感染してすぐには作られません。感染していても検査で陽性にならない期間をウインドウピリオドといい、HCV抗体ではおよそ6〜12週間です。

このサイトでは、心当たりがあった場合は、約2か月後にHCV抗体の検査を受け、陰性でも12週後(約3か月後)にもう一度検査して、陰性をしっかり確認することをおすすめしています。 性行為後にやるべきことチェッカーでも、検査の目安の日を確認できます。

誰が検査を受けたほうがいい?

日本でも、厚生労働省はすべての人が、少なくとも一回は肝炎ウイルス検査を受ける必要があるとしています。保健所や、自治体が委託する医療機関で、無料の肝炎ウイルス検査が行われています。日程や場所、手続きは自治体によって異なるので、お住まいの保健所などに問い合わせてみてください。

治療は?

C型肝炎は、今は飲み薬(直接作用型抗ウイルス薬:DAA)で治療します。

C型肝炎と分かったら、肝臓の専門医に紹介して、肝臓の状態をくわしく調べたうえで治療を受けることになります。治療は、ウイルス性肝炎の治療に十分な知識と経験をもつ医師が行うこととされています。

治っても、また感染することがある

C型肝炎は、治っても免疫はつきません。自然にウイルスが消えた人や、治療で治った人も、また感染することがあります。治ったあとも、感染のリスクがある場合は、定期的な検査を続けましょう。

感染を防ぐには

C型肝炎にはワクチンがありません。だからこそ、血液にふれないことが大切です。

パートナーにも検査を

C型肝炎と分かったら、パートナーにも検査をすすめることが大切です。 C型肝炎は、早く見つければ飲み薬で治せる病気です。パートナーが感染していても、早く分かれば、治療につなげられます。

まとめ


参考文献

  1. World Health Organization. Hepatitis C(Fact sheet, 28 July 2026). https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/hepatitis-c (閲覧日:2026年9月25日)
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この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。