反応性関節炎:クラミジアなどの性感染症や食中毒のあと、1〜4週間で関節が痛み腫れる。目の充血やおしっこの痛みが一緒に出ることも。多くは6か月以内によくなるが、関節が急に腫れて熱をもつときは急いで受診を
性感染症のあと、なぜかひざや足の関節が痛い——それは反応性関節炎かもしれません。英国NHSによると、反応性関節炎は、クラミジアなどの性感染症や食中毒などの感染のあと、1〜4週間ほどで関節が痛み、腫れる病気です。体の免疫が、まちがって関節を攻撃することで起こります。目の充血、おしっこの痛み、口内炎、手のひらや足の裏の皮むけなどが一緒に出ることもあります。多くは6か月以内によくなりますが、長引いたり再発したりすることもあります。

プレ男先輩が、クラミジアの治療のあとに、ひざが腫れて痛くなったんだって。性病と関係あるの?

メル美関節の痛みが性感染症と関係するなんて、知らなかった。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、反応性関節炎の話です。英国NHSと米国CDCの資料をもとにまとめました。性感染症は、性器だけでなく、関節や目に影響することもあります。
反応性関節炎とは
NHSによると、
- 感染症にかかったあとに、関節が痛み、腫れる病気です
- 胃腸の感染症(食中毒など)や、クラミジアなどの性感染症のあとに起こります(クラミジア)
- 体の免疫が、まちがって関節を攻撃することで起こります
- もとの感染症がとても軽かったため、かかったことを覚えていないこともあります
米国CDCのガイドラインも、男性のクラミジアによる尿道炎の合併症として、精巣上体炎、前立腺炎とともに反応性関節炎をあげています(尿道炎、精巣上体炎)。
症状
NHSによると、症状はふつう、感染から1〜4週間ほどで始まります。
よくある症状
- 関節が痛み、こわばり、腫れる
- 痛む関節のまわりの皮膚が熱をもち、赤くなる
- とても疲れる
- ひざや足に多いですが、手、ひじ、背骨、関節のまわりの腱にも起こります
ほかに出ることがある症状
- 口内炎
- おしっこのときの痛み(排尿痛)
- 手のひらや足の裏の皮むけ(黄色いうみがたまることも)
- ペニスの灰色や白っぽいまだらの発疹
- 目やにが出る、涙っぽい(結膜炎)(結膜炎)
- 目が痛く赤い、光がまぶしい、かすむ

メル美関節だけじゃなくて、目やおしっこ、皮膚にも出ることがあるんだね。
急いで受診したいとき
NHSは、次のようなときは急いで受診するようすすめています。
- 1つの関節だけが、急に強く痛み、腫れた
- ふつうの痛み止めで痛みがおさまらない
- 関節のまわりが熱い、赤い
- 関節の痛みに、高い熱や寒けがある
- 関節の痛みに、目の痛みや見え方の問題がある
- 関節の痛みに、おしっこの痛み、ペニスや腟からのうみ、性器の発疹やただれがある
いつもとちがう関節の腫れや痛みがあるときも、受診しましょう。

性感染症のあとに関節が痛むときは、反応性関節炎のことがあります。受診のときは、最近の性感染症や下痢のことも伝えてください。診断の大切な手がかりになります。
診断と治療
NHSによると、
- ほかの病気と症状が似ているので、診断がむずかしいことがあります。血液検査、尿や性器の検査、関節の液の検査、レントゲン・MRI・超音波などを組みあわせます
- 関節の専門医(リウマチ科)、目の症状があれば眼科、皮膚の症状があれば皮膚科で診ることもあります
- 治療は、炎症をおさえる薬(非ステロイド性抗炎症薬、ステロイドなど)、免疫に働く薬、リハビリなどです
- もとの感染症がまだ残っていれば、抗菌薬で治療します
- 多くは6か月以内によくなりますが、再発したり、長く治療が必要な関節炎につながったりすることもあります
性感染症が原因と考えられるときは、パートナーも検査と治療を受けることが大切です(パートナーへの伝え方)。
自分でできること
NHSは、次のことをすすめています。
- 十分に休む。でも、関節がかたくならないように毎日少し体を動かす
- 関節が腫れていないときに、ストレッチや筋トレ
- 腫れて痛む関節には、タオルで包んだ保冷剤
- こわばった筋肉には、タオルで包んだ温かいパック
- 医師にすすめられた痛み止めを使う
まとめ
- 反応性関節炎は、クラミジアなどの性感染症や食中毒のあと、1〜4週間で関節が痛み腫れる病気
- ひざや足に多い。目の充血、おしっこの痛み、口内炎、皮むけなども
- 1つの関節が急に強く腫れる、熱がある、目の症状などは急いで受診
- 多くは6か月以内によくなる。もとの感染が残っていれば抗菌薬、パートナーの検査も
参考文献
- NHS. Reactive arthritis(Page last reviewed: 16 December 2024). https://www.nhs.uk/conditions/reactive-arthritis/ (閲覧日:2026年10月10日)
- Workowski KA, et al. Sexually Transmitted Infections Treatment Guidelines, 2021. MMWR Recomm Rep 2021;70(No. RR-4)(Nongonococcal Urethritis). https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/70/rr/rr7004a1.htm (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
