ヨーロッパのクラミジア(ECDC、2024年):21万3,443件で、報告がいちばん多い細菌の性感染症。20〜24歳の女性に最多。国ごとの差は、病気の多さより検査の多さのちがい
ヨーロッパ(EU/EEA)のクラミジアについて、欧州疾病予防管理センター(ECDC)の2024年の年次報告(2026年5月)をもとにまとめました。2024年は27か国から21万3,443件が報告され、報告がもっとも多い細菌の性感染症でした。報告率は2023年から10%へりました。もっとも多いのは20〜24歳で、女性は10万人あたり517.6件でした。ヨーロッパの研究のまとめでは、15〜24歳の有病率は女性5.5%、男性3.3%と推計されています。国ごとの報告率は10万人あたり0.1〜502件と大きくちがいますが、これは病気の多さより、検査の方針や報告のしくみのちがいによるところが大きいとしています。

メル美ヨーロッパでもクラミジアがいちばん多い性感染症なのかな。

プレ男国によって数字がすごくちがうって聞いたよ。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、ヨーロッパのクラミジアの話です。欧州疾病予防管理センター(ECDC)の「Chlamydia - Annual Epidemiological Report for 2024」(2026年5月)をもとにまとめました。クラミジアの基本は、クラミジアってどんな病気?を見てください。
2024年は21万3,443件
ECDCによると、
- 2024年、EU/EEAの27か国から21万3,443件のクラミジアが報告されました。報告がもっとも多い細菌の性感染症です
- 報告率は10万人あたり63.4件で、2023年から10%へりました
- 男女の数はほぼ同じでした(男性10万7,567件、女性10万5,253件)
- 感染経路では、男性同士の性行為が22%でした
- クラミジアは、男女とも症状がないことが多く、女性では骨盤内炎症性疾患、卵管が原因の不妊、子宮外妊娠、長く続く骨盤の痛みにつながることがあります
20〜24歳の女性に最多
ECDCによると、
- 報告の36%が20〜24歳、30%が25〜34歳、16%が15〜19歳でした
- もっとも報告率が高いのは20〜24歳の女性(10万人あたり517.6件)、次が20〜24歳の男性(327.9件)でした
- ヨーロッパの研究のまとめでは、15〜24歳の有病率は、女性5.5%、男性3.3%と推計されています
- 若い人に多いのは、うつりやすい行動に加え、若い人を優先して検査する方針も関係しているとしています

クラミジアは、男女とも症状がないことが多い性感染症です。ヨーロッパでも、20代前半の女性にもっとも多く報告されています。
国の差は「検査の多さ」の差
ECDCによると、
- 国ごとの報告率は、10万人あたり0.1件から502件まで大きくちがいました。デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデンは240件をこえていました
- しかし、住民調査でみた有病率は国ごとにそれほどちがわず、報告率の差は、病気の多さより、検査の受けやすさ、検査の方針、報告のしくみのちがいによるところが大きいとしています
- 自宅で検体をとる検査とオンラインのサービスを組みあわせると、若い人などが検査を受けやすくなるとしています

プレ男報告が少ない国は、病気が少ないんじゃなくて、検査が少ないだけかもしれないんだね。
症状のない人の検査をどこまでするか
ECDCによると、
- HIVのPrEPを使う人には、症状がなくても定期的に性感染症の検査をすすめる指針が多く、男性同士で性行為をする人のクラミジアの診断がふえています
- 一方で、3か所を3か月ごとに検査する方法は、クラミジアを少しへらすかわりに、抗菌薬の使用がふえ、薬剤耐性のリスクが高まるおそれがあり、その効果が検討されているとしています
検査の頻度については性感染症の検査、どれくらいの頻度で受ける?、ヨーロッパの性感染症全体はヨーロッパでも性感染症が過去最多(2024年、ECDC)を見てください。
まとめ
- 2024年のヨーロッパのクラミジアは21万3,443件、前年から10%減
- 20〜24歳の女性が最多(10万人あたり517.6件)
- 15〜24歳の有病率は女性5.5%、男性3.3%(推計)
- 国の差は、検査の多さのちがいによるところが大きい
- 自宅での検体採取とオンラインで検査を受けやすく
参考文献
- European Centre for Disease Prevention and Control (ECDC). Chlamydia. In: Annual epidemiological report for 2024(May 2026). https://www.ecdc.europa.eu/en/publications-data/chlamydia-annual-epidemiological-report-2024 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
