基礎知識2026年10月12日

ヨーロッパでも性感染症が過去最多(2024年、ECDC):淋菌は10万6,331件で2015年の4倍に、梅毒は2倍以上の4万5,577件。先天梅毒は1年で78件から140件にほぼ倍増。日本だけの問題ではない

性感染症の増加は、日本だけの問題ではありません。欧州疾病予防管理センター(ECDC)の発表(2026年5月21日)によると、2024年のヨーロッパ(EU/EEA)では、細菌による性感染症が過去最多の水準になりました。淋菌は10万6,331件で、2015年から303%増え、梅毒は同じ期間で2倍以上の4万5,577件でした。クラミジアは21万3,443件で、いちばん多く報告される性感染症です。異性間では、とくに妊娠できる年代の女性で梅毒がふえ、先天梅毒は2023年の78件から2024年の140件へとほぼ倍増しました(報告した14か国)。

目次
  1. 2024年は過去最多の水準
  2. 先天梅毒がほぼ倍増
  3. ECDCのよびかけ
  4. まとめ

プレ男日本で梅毒がふえてるって聞くけど、海外ではどうなんだろう。

メル美ヨーロッパでもふえてるってニュースを見た気がする。

こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、ヨーロッパの性感染症(2024年)の話です。欧州疾病予防管理センター(ECDC)の発表「Bacterial STIs reach record highs in Europe, as congenital syphilis cases nearly double」(2026年5月21日)をもとにまとめました。

2024年は過去最多の水準

ECDCによると、2024年のヨーロッパ(EU/EEA)では、細菌による性感染症が過去最多の水準になりました。性感染症は10年にわたってふえつづけています。

性感染症 2024年の報告 備考
クラミジア 21万3,443件 いちばん多く報告される
淋菌 10万6,331件 2015年から303%増
梅毒 4万5,577件 2015年から2倍以上
鼠径リンパ肉芽腫(LGV) 3,490件 感染が続いている

性感染症の増加は、日本だけでなくヨーロッパでも起きています。新しいパートナーや複数のパートナーとの性行為ではコンドームを使い、症状があれば検査を受けてください。

先天梅毒がほぼ倍増

ECDCによると、

日本の先天梅毒については、先天梅毒を見てください。LGVのくわしい数字は、ヨーロッパで鼠径リンパ肉芽腫(LGV)がふえているにまとめています。クラミジアはヨーロッパのクラミジア(ECDC、2024年)、梅毒と淋菌の男女・年齢のちがいはヨーロッパの梅毒と淋菌、だれに多い?を見てください。

プレ男ヨーロッパでも、妊娠できる年代の女性の梅毒と先天梅毒がふえているんだね。日本と似ているな。

ECDCのよびかけ

ECDCは、

ことをよびかけています。また、2026年1月に、性行為のあとにドキシサイクリンを飲む予防法(ドキシPEP)について指針を出しましたが、淋菌については薬剤耐性が多いため、広く使うことはすすめないとしています(Doxy-PEP(ドキシペップ)とは?)。ECDCのドキシPEPの考え方は、ヨーロッパのドキシPEPの考え方(ECDC、2026年1月)にまとめています。

世界の性感染症については、世界の性感染症(WHO)を見てください。イギリスの数字は、イギリス(イングランド)の性感染症(2024年)を見てください。

B型肝炎については、ヨーロッパのB型肝炎(2024年、ECDC)を見てください。

まとめ


参考文献

  1. European Centre for Disease Prevention and Control (ECDC). Bacterial STIs reach record highs in Europe, as congenital syphilis cases nearly double(Press release, 21 May 2026). https://www.ecdc.europa.eu/en/news-events/bacterial-stis-reach-record-highs-europe-congenital-syphilis-cases-nearly-double (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。