性感染症を防ぐ方法まとめ:コンドーム、ワクチン(B型肝炎・HPV)、定期的な検査、パートナーと一緒の検査と治療、HIVのPrEP・PEP、Doxy-PEP。うがいや洗浄では防げない。自分に合う組みあわせを
性感染症を防ぐ方法は、ひとつではありません。WHOは、コンドームを正しく毎回使うことを、HIVを含む性感染症を防ぐもっとも効果的な方法のひとつとし、B型肝炎とHPVには安全で効果の高いワクチンがあるとしています。米国CDCのガイドラインは、コンドームを毎回使うとクラミジア、淋菌、B型肝炎、トリコモナスなどのリスクも下がるとしています。定期的な検査、パートナーと一緒の検査と治療、HIVのPrEPとPEP、Doxy-PEPなど、自分に合う方法を組みあわせましょう。
目次

プレ男性病を防ぐ方法って、結局コンドームだけ?ほかにもあるのかな。

メル美ワクチンで防げるものもあるって聞いたよ。全部まとめて知りたい!
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、性感染症を防ぐ方法のまとめです。WHO(世界保健機関)と米国CDCの性感染症治療ガイドライン(2021年)をもとにまとめました。性病になるより修羅場になる方がヤバい!——でも、どちらも、ちょっとした準備でぐっと防げます。それぞれの方法は、くわしい記事にリンクしています。
1. コンドームを、正しく、毎回
- WHOは、コンドームを正しく、毎回使うことが、HIVを含む性感染症を防ぐもっとも効果的な方法のひとつだとしています。腟・口・肛門の性行為すべてで使うことがすすめられています
- CDCのガイドラインによると、コンドームを毎回使うと、クラミジア、淋菌、B型肝炎、トリコモナスなどのリスクも下がります
- ただし、WHOは、コンドームで覆われない場所にただれができる梅毒や性器ヘルペスは、コンドームでは防ぎきれないとしています
くわしくは、コンドームで性感染症はどれくらい防げる?の記事を見てください。オーラルセックスでは、口と性器のあいだにシート(デンタルダム)を使う方法もあります(キスで性病はうつる?)。
2. ワクチンで防げるものは、ワクチンで
- WHOは、B型肝炎とHPVには、安全で効果の高いワクチンがあるとしています
- 性行為でうつることのあるA型肝炎にもワクチンがあります(A型肝炎ワクチン)
- 髄膜炎菌ワクチンが淋菌にもある程度効く可能性が研究されています(髄膜炎菌ワクチン)

メル美コンドームでも防ぎきれないものがあるから、ワクチンや検査も組みあわせるんだね。
3. 症状がなくても、定期的に検査
- 性感染症は症状がないことが多いので、定期的な検査で早く見つけて治すことが、自分とパートナーを守ります(性感染症の検査、どれくらいの頻度で受ける?、性感染症の検査って何をするの?)
- 新しいパートナーができたら、一緒に検査しておくのもおすすめです
4. 見つかったら、パートナーと一緒に治療
- CDCは、治療中の人(やパートナー)は、薬を飲み終えるまで性行為を控えることが、再感染を防ぐのに欠かせないとしています(性感染症の治療中、セックスはいつから?)
- パートナーも検査と治療を受けましょう(パートナーへの伝え方)
- CDCは、性行為をしないこと、感染していないとわかっている相手と、お互いだけの長い関係を続けることも、予防の方法としてあげています

性感染症の予防は、コンドーム、ワクチン、定期的な検査、パートナーと一緒の治療の組みあわせ。うがいやおしっこ、洗浄では防げません。自分に合う方法を選びましょう。
5. 薬で防ぐ方法(HIVのPrEP・PEP、Doxy-PEP)
- PrEP(HIVの曝露前予防):HIVに感染するリスクが高い人が、前もって薬を飲んでHIVを防ぐ方法です(PrEP)
- PEP(HIVの曝露後予防):HIVに感染したかもしれない行為のあと、72時間以内に薬を飲み始めて防ぐ方法です(PEP)
- Doxy-PEP:性行為のあとに抗菌薬を飲んで、一部の細菌の性感染症を防ぐ方法です。WHOも推奨を検討しています(Doxy-PEP)
6. 効果がない「予防法」に注意
- うがい、性行為のあとのおしっこ、腟の洗浄などでは、性感染症は防げません(うがい・おしっこ・洗浄では性病は防げない)
- ピルは避妊はできますが、性感染症は防げません(低用量ピル)
- 外出しも、性感染症を防ぐ効果はありません(「外に出せば大丈夫」は避妊じゃない)
- 性具の共有にも注意(セックストイと性感染症)
- 旅行先での性行為の注意は、海外旅行と性感染症の記事にまとめています
(更新)WHOのファクトシート「Herpes simplex virus」(2025年5月30日)にも、「医学的な男性の包皮切除は、HSV-2(性器ヘルペスの主な原因)だけでなく、HIVやHPVの感染に対しても、生涯にわたる部分的な予防効果をもたらしうる」と書かれています。ただし、同じファクトシートは、性的に活発な人にとって、コンドームを一貫して正しく使うことが性器ヘルペスなどの性感染症を防ぐ最もよい方法としています。日本の状況にあてはめて本文に入れるかどうかは、医師の判断をお願いします。
まとめ
- コンドームを正しく毎回。ただし梅毒・ヘルペスは防ぎきれない
- B型肝炎・HPV(・A型肝炎)はワクチンで
- 症状がなくても定期的に検査。新しいパートナーとは一緒に
- 見つかったらパートナーと一緒に治療、治るまで性行為は控える
- HIVにはPrEP・PEP、一部の細菌にはDoxy-PEPも
- うがい・おしっこ・洗浄・ピル・外出しでは防げない
参考文献
- World Health Organization. Sexually transmitted infections (STIs)(Fact sheet: Prevention of STIs). https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/sexually-transmitted-infections-(stis) (閲覧日:2026年10月10日)
- Workowski KA, et al. Sexually Transmitted Infections Treatment Guidelines, 2021. MMWR Recomm Rep 2021;70(No. RR-4)(Primary Prevention Methods). https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/70/rr/rr7004a1.htm (閲覧日:2026年10月10日)
- World Health Organization. Herpes simplex virus(Fact sheet, 30 May 2025). https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/herpes-simplex-virus (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
