岡山県の「もんげー性病検査」:男性どうしで性行為をする人(MSM)向けに、県がクリニックでのHIV・梅毒の検査を自己負担1,000円で。10年間の結果では梅毒は受けた人の10〜18%
岡山県が2015年度から続けている、男性どうしで性行為をする人(MSM)を対象にしたクリニックでのHIV・梅毒の検査事業「もんげー性病検査」について、国立健康危機管理研究機構の「病原微生物検出情報(IASR)」2025年10月号の「岡山県におけるクリニック検査事業について」をもとにまとめました。毎年夏と冬の期間に、協力するクリニックで、自己負担1,000円、予約なし、本名の記入は任意でHIVと梅毒の検査を受けられます。10年間で、梅毒の陽性は受けた人の10.3〜17.5%、HIVの陽性は0.0〜3.6%でした。新型コロナの流行中の2021年度は、HIV 7.3%、梅毒 25.6%と高くなりました。

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メル美岡山県では、県がクリニックでの検査を用意しているんだって。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、岡山県のクリニックでのHIV・梅毒の検査事業の話です。国立健康危機管理研究機構の「病原微生物検出情報(IASR)」2025年10月号の「岡山県におけるクリニック検査事業について」(川崎医科大学附属病院エイズ治療センター)をもとにまとめました。
どうして始まった?
- 岡山県では、2010年に人口10万人あたりのエイズの新しい報告数が全国4位に急にふえたことから、2013年度から県が中心になり、医療機関や地域の支援団体(CBO)と協力して「岡山エイズ感染防止作戦」を進めてきました
- 2015年度からは、検査を受ける機会をふやすため、男性どうしで性行為をする人(MSM)を対象に、期間限定のクリニックでの検査「もんげー性病検査」を始めました。2024年度で10年目になり、続けられています
どんな検査?
IASRによると、
- 毎年、夏(8〜9月)と冬(1〜2月)に検査の期間があります
- 協力するクリニックで、キャンペーンの冊子やフライヤー、スマホの検査カードの画面などを見せた人が、自己負担1,000円で、HIV(抗原抗体)と梅毒(TP抗体)のスクリーニング検査を受けられます
- 予約はいらず、本名の記入は任意です
- 陽性だった場合を考えて、その場で結果が出る迅速検査ではなく、1週間後にもう一度受診して結果を聞くしくみです
- HIVが陽性なら、県のカウンセラーが対応して拠点病院に紹介し、梅毒が陽性なら、原則としてそのクリニックで保険診療で治療を始めます

岡山県のクリニックでの検査事業では、10年間で、梅毒が陽性だった人は受けた人の10.3〜17.5%でした。
10年間の結果
| 時期 | 協力クリニック | 1年の受けた人(平均) | HIV陽性 | 梅毒陽性 |
|---|---|---|---|---|
| 2015〜2017年度 | 3か所 | 44人 | 1.5% | 12.8% |
| 2018〜2021年度 | 6か所 | 69人 | 3.6% | 17.5% |
| 2022〜2024年度 | 7か所(2024年度) | 52人 | 0.0% | 10.3% |
- 新型コロナの流行の影響を受けた2021年度は、HIV 7.3%、梅毒 25.6%と、10年間でもっとも高くなりました。研究者は、検査をひかえていた人たちのニーズにこたえられたとしています
- 10年続けたことで、最近は受ける人の数を保ちながら、HIVと梅毒の陽性の割合が下がったことは成果だとしています
これからの課題
受けた人へのアンケートでは、郵送検査を希望する人と、クリニックでの対面の検査を希望する人は、かならずしも同じではありませんでした。岡山県は、郵送検査の活用も考えながら、クリニックでの検査事業を続けていく予定だとしています。

プレ男受けやすい方法がいろいろあると、検査に行きやすくなるね。
男性どうしの性の健康は男性同士のセックスと性の健康、HIVと梅毒の関係はHIVと梅毒の両方に感染したら、検査の受け方は性感染症の検査はどこで受ける?を見てください。
MSMのこころの健康と性行動の調査は、MSMの、こころと性の健康の調査を見てください。
まとめ
- 岡山県は2015年度から、MSM向けのクリニックでのHIV・梅毒検査(もんげー性病検査)を続けている
- 夏と冬の期間に、自己負担1,000円・予約なし・本名は任意
- 10年間で、梅毒の陽性は10.3〜17.5%、HIVは0.0〜3.6%
- 郵送と対面、受けやすい方法をふやすことが課題
参考文献
- 和田秀穂. 岡山県におけるクリニック検査事業について(IASR Vol.46 p198-199: 2025年10月号). https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/iasr/pathogens/vol46/548/548r04.html (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
