病気の解説2026年10月10日

HIVとHPV(ヒトパピローマウイルス):HIVがあると、HPVが体に残りやすく、子宮頸がん・肛門がんなどのリスクが上がる。HIVのある女性は6〜12か月ごとに子宮頸がん検診を。肛門がんの前段階の治療で、肛門がんが57%減ったという研究も

HPVは、子宮頸がんや肛門がん、尖圭コンジローマの原因になるウイルスです。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の手引き(2022年)によると、HIVとHPVに一緒に感染していると、HPVが体に残り続けやすく(持続感染)、HPVが関係するがんが起こりやすくなるといわれ、CD4数が低いほどリスクが高くなります。HIVのある女性は6〜12か月ごとに子宮頸がん検診を受ける必要があるとされています。HIVのある男性同士で性行為をする人(MSM)では、肛門がんの頻度が一般の人よりとても高いと報告されています。

目次
  1. HPVとは
  2. HIVがあると、HPVが残りやすい
  3. 子宮頸がん検診は6〜12か月ごと
  4. 肛門がんの早期発見は研究が進んでいる
  5. 予防:HPVワクチン
  6. まとめ

メル美HIVの治療中の人は、子宮頸がん検診をふつうより多く受けたほうがいいって聞いたけど、ほんと?

プレ男男性の肛門がんとも関係があるって聞いたことがあるな。

こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、HIVとHPV(ヒトパピローマウイルス)の話です。国立健康危機管理研究機構エイズ治療・研究開発センター(ACC)の「抗HIV治療ガイドライン・治療の手引き」の「ヒトパピローマウイルス感染症」(2022年9月29日更新)をもとにまとめました。

HPVとは

ACCの手引きによると、

HIVがあると、HPVが残りやすい

ACCの手引きによると、

HIVのある女性は、子宮頸がん検診をふつうより短い間隔で受けることがすすめられています。どのくらいの間隔で受けるか、主治医と相談してください。

子宮頸がん検診は6〜12か月ごと

ACCの手引きによると、

一般の子宮頸がん検診については、子宮頸がん検診は20歳からを見てください。

肛門がんの早期発見は研究が進んでいる

ACCの手引きによると、

プレ男肛門がんも、前段階でみつけて治療することで防げるかもしれないんだね。

予防:HPVワクチン

ACCの手引きでは、世界的には男女ともHPVワクチンの接種が、HPV関連のがんの予防のスタンダードだとしています。日本でのHPVワクチンについては、HPVワクチンを見てください。

(更新)厚生労働省の「HPVワクチンに関するQ&A」(2026年3月25日更新)によると、定期接種の対象年齢は小学校6年〜高校1年相当で、2026年4月1日から定期接種に使うワクチンは9価になりました。対象にあてはまらない人も任意接種として受けられますが、公費の対象ではないため費用は全額自己負担です。公費で受けられるキャッチアップ接種(平成9〜19年度生まれの女性)は2025年3月までの3年間でした。肛門がんの検診を受けられる医療機関は確認していません。

まとめ


参考文献

  1. 国立健康危機管理研究機構 エイズ治療・研究開発センター(ACC). 抗HIV治療ガイドライン・治療の手引き:ヒトパピローマウイルス感染症(Last updated: 2022-09-29). https://www.acc.jihs.go.jp/medics/treatment/handbook/part2/no21.html (閲覧日:2026年10月10日)
  2. 厚生労働省. HPVワクチンに関するQ&A(最終更新日:2026年3月25日). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_qa.html (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。