HIVの薬で、眠れない・夢が変わる・気分が落ちこむことがある:インテグラーゼ阻害薬で不眠や睡眠障害の報告。ドルテグラビルでは、副作用でやめる人の9割以上が1年以内
HIVの薬(抗HIV薬)の、眠りやこころへの副作用について、研究班の「抗HIV治療ガイドライン」(2026年3月)の「中枢神経症状、精神症状」の項をもとにまとめました。インテグラーゼ阻害薬では、不眠、ふだんとちがう夢、睡眠障害のほか、とくに精神的な病気になったことのある人で、頻度は高くないものの、うつや自殺企図の報告があるとされます。ドルテグラビルでは、脳や神経の副作用でやめた人の92.2%が、飲みはじめて1年以内で、女性や60歳をこえる人で多かったと報告されています。

プレ男HIVの薬を飲みはじめてから、眠りが浅くなったって人がいるんだ。薬のせいなのかな?

メル美眠りや気分の変化は、まわりに言いにくいこともあるよね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、HIVの薬と、眠り・こころの副作用の話です。研究班の「抗HIV治療ガイドライン」(2026年3月)の「中枢神経症状、精神症状」の項をもとにまとめました。
インテグラーゼ阻害薬:不眠、夢の変化、睡眠障害
ガイドラインによると、
- インテグラーゼ阻害薬では、不眠、ふだんとちがう夢(異夢)、睡眠障害のほか、とくに精神的な病気になったことのある人で、頻度は高くないものの、うつや自殺企図の報告があるとされています
- 大きな集団の解析では、インテグラーゼ阻害薬を使う人で、軽い認知機能の低下などがみられ、関係する可能性が指摘されています
ドルテグラビル:やめる人の9割以上は1年以内
ガイドラインによると、
- ドルテグラビルでは、国内外で脳や神経の副作用が報告されています
- 脳や神経の副作用でドルテグラビルをやめた人の92.2%は、飲みはじめて1年以内で、とくに女性や60歳をこえる人で多かったとされています
- ビクテグラビルをふくむ配合剤とドルテグラビルをふくむ配合剤をくらべた試験では、ビクテグラビルのほうが脳や神経の副作用が少なかったと報告されています

インテグラーゼ阻害薬では、不眠やふだんとちがう夢、睡眠障害が報告されています。ドルテグラビルでは、脳や神経の副作用でやめた人の9割以上が、飲みはじめて1年以内でした。
ほかの薬では
ガイドラインによると、非核酸系逆転写酵素阻害薬では、とくにエファビレンツ(販売中止)の、めまい、悪夢、うつ症状などが問題になっていましたが、リルピビリンやドラビリンは、エファビレンツより精神的な副作用が少ないと報告されています。
また、こうした副作用と薬の関係は限られた報告にもとづくもので、はっきりした原因はわかっておらず、さらにデータを集める必要があるとしています。

プレ男眠りや気分が変わったら、がまんせずに主治医に伝えてみるのがよさそうだね。
こころがしんどいときは、こころがしんどいときの相談先も見てください。薬で体重がふえることについてはHIVの薬で体重がふえることがあるを見てください。薬で発疹が出たときのことはHIVの薬で発疹が出たらを見てください。
まとめ
- インテグラーゼ阻害薬で、不眠・ふだんとちがう夢・睡眠障害の報告
- 精神的な病気になったことのある人では、まれにうつなどの報告も
- ドルテグラビルの脳や神経の副作用でやめた人の92.2%は1年以内。女性や60歳をこえる人で多い
- 原因ははっきりしておらず、データを集めている段階
参考文献
- HIV感染症および血友病におけるチーム医療の構築と医療水準の向上を目指した研究班. 抗HIV治療ガイドライン(2026年3月) 中枢神経症状、精神症状. https://hiv-guidelines.jp/2026/part09-6.htm (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
