基礎知識2026年10月10日

性感染症は治る?:クラミジア・淋菌・梅毒・トリコモナスは薬で治せる。ヘルペス・HIV・B型肝炎・HPVはウイルスが残るが、薬やワクチンで上手につきあえる。治ったかの確認と、パートナーの治療も大切

性感染症と言われたら、まず「治るの?」と心配になりますよね。WHOによると、性感染症の原因の多くを占める8つの病原体のうち、クラミジア、淋菌、梅毒、トリコモナスの4つは、いまの薬で治すことができます。一方、ヘルペス、HIV、B型肝炎、HPVはウイルスの感染で、薬で病気の経過をおさえたり、ワクチンで予防したりできますが、治しきることはできません。日本産婦人科医会は、ほとんどの性感染症は指示どおり薬を飲めば2週間程度で治るとしつつ、淋菌は薬の効かない菌が増えているので再検査を、としています。

目次
  1. 薬で治せる性感染症
  2. 治しきれないが、上手につきあえる性感染症
  3. 治すために大切なこと
  4. まとめ

プレ男性病って、一度かかったらずっと治らないイメージがあって……。こわくて検査に行けないんだ。

メル美薬で治るものもあるよね。どれが治って、どれが治らないんだろう。

こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、性感染症は治るのかという話です。WHO(世界保健機関)と日本産婦人科医会の資料をもとにまとめました。「治らないかも」とこわがって検査を先のばしにするのが、いちばんもったいないです。

薬で治せる性感染症

WHOによると、性感染症の原因の多くを占める8つの病原体のうち、4つは、いまの薬で治すことができます。

WHOは、これらはふつう、いまある抗菌薬で治せるとしています。

日本産婦人科医会のQ&Aも、ほとんどの性感染症は、指示どおりに薬を飲めば2週間程度で治るとしています。

メル美クラミジアや梅毒は、ちゃんと治療すれば治るんだね。

ただし、淋菌には注意

治しきれないが、上手につきあえる性感染症

WHOによると、残りの4つはウイルスの感染です。

そして、B型肝炎とHPVには、安全で効果の高いワクチンがあります(WHO)(B型肝炎ワクチン、HPVワクチン)。

HIVは、治療を続けて血液中のウイルスが検出できないほどおさえられていれば、性行為で人にうつさない(U=U)とされ、ほとんど変わらない生活を送れるようになっています(厚生労働科学研究班)(HIV)。

(更新)WHOのファクトシート「Human papillomavirus and cancer」で確認しました。HPVに感染しても、多くの人は症状がなく、ふつうは免疫が1〜2年のうちにHPVを体から追い出し、あとに影響は残りません。90%の人では体が自分で感染をおさえるとされています。一方、高リスク型のHPVの感染が続く(持続感染)と、子宮頸がんの原因になり、外陰・腟・口やのど・陰茎・肛門のがんとも関係するとされています(HPVワクチン)

クラミジア、淋菌、梅毒、トリコモナスは薬で治せます。ヘルペスやHIVも、薬で上手につきあえる時代です。こわがらずに、まず検査を。

治すために大切なこと

治療しないと自然に治るのかについては、性感染症は自然に治る?を見てください。

まとめ


参考文献

  1. World Health Organization. Sexually transmitted infections (STIs)(Fact sheet). https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/sexually-transmitted-infections-(stis) (閲覧日:2026年10月10日)
  2. 日本産婦人科医会. 性感染症は、治療すれば必ず治りますか?(2017年8月9日作成). https://www.jaog.or.jp/qa/mature/seijyukuqa05/ (閲覧日:2026年10月10日)
  3. 日本産婦人科医会. クラミジア・淋病に感染している場合には、パートナーも検査と治療が必要だと言われましたが、彼は自覚症状がなく協力してくれません。どうしたらいいですか?(2017年8月2日作成). https://www.jaog.or.jp/qa/mature/seijyukuqa04/ (閲覧日:2026年10月10日)
  4. 厚生労働科学研究費補助金エイズ対策政策研究事業 HIV感染妊娠に関する研究班. 女性のためのQ&A. https://hivboshi.org/faq/index.html (閲覧日:2026年10月10日)
  5. World Health Organization. Human papillomavirus and cancer(Fact sheet). https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/human-papilloma-virus-and-cancer (閲覧日:2026年10月10日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。