おしり(肛門)がかゆい:多くは洗いすぎ・ふきすぎ、痔、汗、ぎょう虫など。ただれや腫れがあるときは、カビや性感染症のことも。市販のステロイドは1週間まで
おしりの穴(肛門)のまわりがかゆい——はずかしくて人に言いにくい悩みですよね。英国NHSによると、肛門のかゆみははっきりした原因がないことも多く、洗い方やふき方を変えるだけでおさまることがよくあります。原因には、ぎょう虫、痔、下痢、カビ、性感染症、湿疹や乾癬、薬の副作用などがあり、まれに糖尿病や肛門がんのサインのことも。自分でできること、市販薬の注意、受診の目安をまとめました。

プレ男最近、おしりの穴のまわりがかゆくて…。はずかしくて、だれにも聞けないんだ。

メル美きれいにしようと思って、ゴシゴシ洗ってない?それが逆効果のこともあるって聞いたよ。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、おしり(肛門)のかゆみの話です。英国NHSによると、肛門のかゆみははっきりした原因がないことも多く、深刻な病気が原因であることはまれです。まずは洗い方・ふき方を見直してみましょう。
自分でできること
NHSは、次のことをすすめています。
すること
- うんちのあとと寝る前に、肛門をやさしく洗って、乾かす
- 洗うのは水だけ、または香料なしの石けんで
- ゆったりした綿の下着をはく
- 暑くなりすぎないようにする(服や寝具で蒸れないように)
- 食物繊維(野菜、くだもの、全粒粉のパンなど)をとって、便秘を防ぐ
しないこと
- 洗ったあと、ゴシゴシふかない。タオルや綿で押さえるように乾かす
- ウェットティッシュでふきすぎない
- かかない。どうしてもかいてしまうなら、爪を短くし、夜は綿の手袋を
- トイレで強くいきまない
- 香りつきの石けん、入浴剤、バスオイルを使わない
- 肛門のまわりに香水やパウダーを使わない
- かゆみが悪くなる飲食物(カフェイン、お酒、柑橘類、辛いものなど)をひかえる

プレ男清潔にしようとして、こすりすぎてたかも…。
市販薬を使うなら:ステロイドは1週間まで
- NHSによると、薬局では、かゆみをおさえる塗り薬(ステロイドなど)や、ぎょう虫の薬について相談できます
- ただし、ステロイドの塗り薬を1週間より長く使わないように注意されています。皮膚を刺激して、かえって悪くなることがあるからです
- 1週間使ってもかゆみがおさまらないときは、受診してください
- 塗り薬などでかゆみが悪くなったときは、すぐに医師に伝えましょう
考えられる原因
NHSは、ほかの症状とあわせて、次のような原因を考えるとしています。
| いっしょにある症状 | 考えられる原因 |
|---|---|
| 夜にかゆみが強い、うんちに糸くずのような虫 | ぎょう虫(とくに子ども) |
| うんちのときに鮮やかな赤い血 | 痔 |
| うんちがもれる、がまんできない | 下痢、便失禁 |
| ただれ、腫れ、刺激感 | カビの感染、または性感染症 |
| 体のほかの場所もかゆい | 湿疹や乾癬などの皮膚の病気(乾癬) |
| 長く使っている薬がある | ステロイドの塗り薬、抗菌薬、痔や切れ痔の薬などの副作用 |
出典:NHS「Itchy bottom」
- 暑い時期に汗をかいたなど、治療のいらない原因のこともあります
- まれに、糖尿病や肛門がんのサインのこともあるので、続くときは受診しましょう
性感染症のことも
- 肛門のまわりのイボは尖圭コンジローマ、水ぶくれやただれは性器ヘルペスのことがあります(陰部潰瘍)
- 陰毛のあたりもかゆいときはケジラミ、夜にかゆい発疹が体に広がるときは疥癬のことも
- うみや出血、痛みがあるときは、淋菌やクラミジアなどによる直腸炎のことがあります
- NHSは、コンドームなしのセックスをしたなど、性感染症が心配なときは、性感染症をみている医療機関に相談できるとしています(検査でどこを調べる?)

おしりのかゆみは、洗いすぎやふきすぎで悪くなることがよくあります。ただれやイボ、出血があるときは、性感染症のこともあるので受診を。
受診の目安
NHSは、次のようなときは受診するようすすめています。
- かゆみがなかなかおさまらない、くり返す
- おしりが痛い
- うんちに血が混じる(黒っぽい・暗い赤のことも)
- おしりから出血する、液がもれる
- 便通が変わった
- 体のほかの場所もかゆい
- 肛門のまわりに、いつもとちがう変化がある
受診すると、必要に応じておしりの診察をして、原因に合わせた薬が出されます。
まとめ
- 肛門のかゆみは、はっきりした原因がないことも多い。深刻な病気はまれ
- 水かやさしい石けんで洗い、押さえて乾かす。こすらない、香料のものを使わない
- 市販のステロイドの塗り薬は1週間まで(英国の案内)
- 原因は、ぎょう虫、痔、下痢、カビ、性感染症、皮膚の病気、薬など
- 続く・くり返す・痛み・出血・ただれやイボがあれば受診を
参考文献
- NHS. Itchy bottom(Page last reviewed: 3 October 2023). https://www.nhs.uk/symptoms/itchy-anus/ (閲覧日:2026年10月4日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。