腟や外陰部がヒリヒリ痛い・腫れる(腟炎):カンジダ、性感染症、ホルモンの変化、皮膚の病気、石けんなどの刺激と原因はいろいろ。ピリピリして排尿でしみるならヘルペス、腟の入り口のやわらかいしこりはバルトリン腺膿瘍のことも
腟や外陰部が痛い、ヒリヒリする、腫れる——英国NHSによると、腟とそのまわりの痛みや腫れ(腟炎)はよくあり、多くは治療できます。白いポロポロのおりものとかゆみならカンジダ、黄色や緑のくさいおりものと排尿痛・性交痛ならトリコモナスやクラミジアなどの性感染症、かわいてかゆく性交痛があるなら閉経や授乳によるホルモンの変化などが考えられます。日本産婦人科医会は、ピリピリ痛んで排尿でしみるなら性器ヘルペス、腟の入り口の外側にやわらかいしこりがあるならバルトリン腺膿瘍のこともあるとしています。自己判断せず受診を。

メル美デリケートゾーンがヒリヒリして、おしっこのときもしみるの……。カンジダかな、性病かな。

プレ男原因によって、治療もちがいそうだね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、腟や外陰部の痛み・腫れ(腟炎)の話です。英国NHSと日本産婦人科医会の資料をもとにまとめました。NHSによると、腟炎はよくあり、多くは治療できます。でも、原因がいろいろあるので、自己判断しないで受診しましょう。
症状
NHSは、腟炎の症状として次のものをあげています。すべてが出るとは限りません。
- 腟がかゆい、ヒリヒリ痛い
- おりものの色・におい・かたさがいつもとちがう(おりものがいつもとちがう)
- 腟のかわき
- おしっこやセックスのときの痛み(排尿痛、性交痛)
- 少量の出血
- 腟のまわりの皮膚がヒリヒリ、腫れる、ひび割れる
症状から考えられる原因
NHSによると、症状から原因の見当がつくこともあります(ただし自己判断はしないで)。
| 症状 | 考えられる原因 |
|---|---|
| 白くポロポロ(カッテージチーズのよう)のおりもの、かゆみ、ヒリヒリ | カンジダ(カンジダ) |
| 黄色・緑・くさいおりもの、おしっこやセックスのときの痛み | トリコモナスやクラミジアなどの性感染症(トリコモナス、クラミジア) |
| 腟がかわいてかゆい、セックスのときの痛み | 閉経・授乳・一部の避妊法によるホルモンの変化(腟のかわき) |
| 腟のまわりや体のほかの場所にも、かゆくヒリヒリする部分がある | 湿疹や扁平苔癬などの皮膚の病気(扁平苔癬) |
ほかにも、石けんなどの刺激、腟のけが、腟の中の異物(タンポンなど)でも起こります(陰部のかぶれ(接触皮膚炎))。
ピリピリする痛み・しこり
日本産婦人科医会は、外陰部がとても痛いときについて、次のように説明しています。
- ピリピリと痛み、おしっこでしみるときは、性器ヘルペスが考えられます(性器ヘルペス)
- 腟の入り口の外側に、やわらかいしこりがあるときは、バルトリン腺膿瘍の可能性があります(バルトリン腺のう胞)
- すぐに産婦人科を受診してください

プレ男同じヒリヒリでも、カンジダ、性感染症、ホルモン、皮膚の病気……と原因がいろいろなんだ。

腟や外陰部の痛みやかゆみは、カンジダとは限りません。はじめての症状、いつもとちがう症状、新しいパートナーとのあとの症状は、市販薬の前に受診を。診断がつくまでセックスは控えて。
受診したいとき
NHSは、次のようなときは受診するようすすめています。
- はじめて腟炎の症状が出た
- 前にもなったことがあるが、症状がつらい、いつもとちがう、よくならない
- いつもとちがうおりものがある
- 新しいパートナーとのセックスのあとに症状が出た
- 熱っぽい・寒けがする、下腹部の痛みもある(下腹部(骨盤)の痛み)
性感染症のこともあるので、診てもらうまでセックスはしないようにしましょう(NHS)。
診察と治療
- NHSによると、医師は性行為のことを聞き、外陰部の皮膚を見たり、腟の中を見たりします。腟の中を綿棒でぬぐって感染を調べることもあります。つらいときは、途中でやめてもらってかまいません(性感染症の検査って何をするの?)
- 治療は原因によってちがいます。カンジダには抗真菌薬、性感染症には抗菌薬、閉経による症状には保湿剤・潤滑剤・ホルモンの治療、皮膚の病気にはステロイドなどです
自分でできること
NHSは、次のことをすすめています。
- 腟のまわりは水で洗い、よく乾かす
- ゆったりした綿の下着
- 生理中はタンポンよりナプキン
- セックスではコンドームと潤滑剤を使う
そして、次のことは避けるようにしています。
- 腟の中を洗う(ビデなどでの洗浄)(うがい・おしっこ・洗浄では性病は防げない)
- 熱いお風呂
- 腟やそのまわりに、香りのついた石けんや消臭剤などを使う
まとめ
- 腟や外陰部の痛み・腫れ(腟炎)はよくあり、多くは治療できる
- 原因はカンジダ、性感染症、ホルモンの変化、皮膚の病気、刺激などいろいろ
- ピリピリ+排尿でしみるはヘルペス、腟の入り口のやわらかいしこりはバルトリン腺膿瘍のことも
- はじめての症状、いつもとちがう、新しいパートナーのあと、熱や下腹部痛は受診。診てもらうまでセックスは控える
- 水で洗う、綿の下着、腟の中は洗わない、香りつきの製品は使わない
参考文献
- NHS. Vaginitis(Page last reviewed: 27 February 2023). https://www.nhs.uk/conditions/vaginitis/ (閲覧日:2026年10月10日)
- 日本産婦人科医会. 外陰部が痛くて我慢できません。なんの病気でしょうか?(2017年9月13日作成). https://www.jaog.or.jp/qa/mature/seijyukuqa06/ (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
