下腹部(骨盤)の痛み:便秘、膀胱炎、性感染症、生理痛、子宮内膜症など原因はいろいろ。妊娠の可能性、おりものの変化や出血、高い熱があるときは早めに。強い痛みや気が遠くなるときはすぐ救急へ
下腹部の痛みは、原因がとても多い症状です。英国NHSによると、便秘や過敏性腸症候群、膀胱炎などの尿路感染症、性感染症がよくある原因で、女性では生理痛、卵巣のう腫、子宮内膜症、妊娠に関係する痛みも多く、まれに子宮外妊娠や骨盤内炎症性疾患などのこともあります。男性では、鼠径ヘルニアや前立腺炎などが原因になります。自己判断せず、痛みが続くときは受診を。妊娠の可能性、いつもとちがうおりものや出血、高い熱があるときは早めに相談し、強い痛みや気が遠くなるときは救急へ。

メル美生理でもないのに、下腹がずっと重く痛いの。性病のこともあるのかな。

プレ男男でも下腹が痛くなることってあるよね。何が原因なんだろう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、下腹部(骨盤)の痛みの話です。英国NHSの資料をもとにまとめました。原因がとても多い症状なので、自己判断せずに受診することが大切です。
どんな痛み?
NHSによると、骨盤の痛みは、下腹部の一部、腰、または全体に出て、いろいろな痛み方があります。
- 急に起こる、刺すような・焼けるような痛み
- ゆっくり始まって治まらない痛み
- 鈍い重さや押される感じ
- ねじれるような感じ
- 差しこむ・ずきずきする痛み(出たり引いたり)
- 運動、セックス、排尿のときだけの痛み
急に強く起こる痛みと、6か月以上続く痛み(慢性骨盤痛)があります。
よくある原因
NHSによると、骨盤の痛みは誰にでも起こり、よくある原因として次のものがあります。
虫垂炎や腹膜炎など、手術が必要な重い病気のこともあります。
女性に多い原因
- 生理痛(生理痛)
- 卵巣のう腫、子宮内膜症などの病気(卵巣の腫瘍、子宮内膜症)
- 妊娠中の骨盤の痛み(妊娠中の骨盤の痛み)
- まれに、子宮外妊娠、子宮体がん、卵巣がん、骨盤内炎症性疾患などの重い病気のこともあります(子宮外妊娠、骨盤内炎症性疾患)
生理と生理のまんなかに片側が痛むときは、排卵痛のこともあります。
男性に多い原因

プレ男便秘から性感染症、子宮外妊娠まで……。だから自己判断しちゃいけないんだね。
受診の目安
受診したいとき
NHSは、次のようなときは受診するようすすめています。
- 骨盤の痛みが出たり引いたり、または治まらない
- おなかの張りが出たり引いたり、または治まらない
- 体重が減る(減らそうとしていないのに)
- すぐにおなかがいっぱいになる、食欲がない
- 便秘や下痢が治らない
早めに相談したいとき
骨盤の痛みに加えて、次のようなときは、早めに医療機関に相談しましょう。
- おしっこやうんちが出にくい
- 尿や便に血がまじる
- いつもとちがうおりもの、液、出血が腟から出る(おりものの異常、不正出血)
- おしっこのときの痛み、トイレが近い(排尿痛)
- 高い熱、寒け
- 吐き気・嘔吐・下痢
- 妊娠している、またはその可能性がある

下腹部の痛みに、気が遠くなる、肩の先の痛み、強い痛みが加わったら、すぐに救急車を。妊娠の可能性があるときは、子宮外妊娠のこともあります。
すぐに救急車(119)を呼んでほしいとき
NHSは、骨盤の痛みに加えて次のようなときは、すぐに救急をすすめています。自分で運転して行かないでください。
- 痛みが強い、悪くなる、動いたりさわったりすると痛い
- 気が遠くなる、めまい、ふらつき、気を失う
- 肩の先の痛み
- 息が苦しい
- 腟から多い出血
- 急に混乱する
治療
- 治療は原因によるので、原因を調べることが大切です。NHSは、症状がほかのよくある病気とよく似ているので、診断に時間がかかることもあり、できるだけ多くの情報を医師に伝えることが大切だとしています
- 性行為のこと、生理の時期、妊娠の可能性も、正直に伝えましょう
半年以上続き、立っていると悪くなる骨盤の痛みについては、骨盤うっ血症候群も見てください。
まとめ
- 下腹部の痛みは、便秘、膀胱炎、性感染症などよくある原因から、子宮外妊娠、虫垂炎などの重い病気まで、原因がとても多い
- 女性は生理痛、卵巣のう腫、子宮内膜症、男性はヘルニア、前立腺炎なども
- 治まらない痛みは受診。おりものの変化・出血、熱、妊娠の可能性は早めに相談
- 強い痛み、気が遠くなる、肩の先の痛み、多い出血はすぐに救急
参考文献
- NHS. Pelvic pain. https://www.nhs.uk/symptoms/pelvic-pain/ (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
