陰嚢と肛門の間が痛い、おしっこがしみる、射精のときに痛い——「前立腺炎」かも。細菌によるものは抗菌薬で、長引く慢性前立腺炎はデスクワークや運転が関係することも
おしっこのときにしみる、トイレが近い、陰嚢と肛門の間(会陰部)や下腹部が痛い、射精のときに痛む——英国NHSと日本泌尿器科学会によると、これらは前立腺炎の症状のことがあります。細菌による前立腺炎は抗菌薬で治療し、ふつうは2週間以内に良くなりますが、3か月以上続く慢性前立腺炎では、長時間のデスクワークや運転などが関係することも。受診の目安とセルフケアをまとめました。

プレ男ずっとデスクワークなんだけど、最近、タマの裏とおしりの間あたりがじんわり痛くて、おしっこも近いんだ…。性病じゃないよね?

メル美前立腺の炎症っていう病気もあるみたい。長く座っていることも関係するんだって。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、前立腺炎の話です。英国の公的医療サービスNHSと、日本泌尿器科学会の一般向け情報をもとにまとめました。
前立腺ってどこ?
- 膀胱のすぐ下にある小さな臓器で、尿道をとりかこんでいます(男性にある臓器)
症状
- おしっこのときのしみる・焼けるような痛み
- おしっこが出にくい、いきまないと出ない
- トイレが近い
- 陰茎、陰嚢、精巣、おしりの痛み
- 射精のときの痛み(精液に血が混じるときは、血精液症の記事も参考にしてください)
- 日本泌尿器科学会は、陰嚢と肛門の間(会陰部)や下腹部の不快感・痛みなども、前立腺炎の多彩な症状としてあげています

プレ男オレの症状に、けっこうあてはまる…。
2つのタイプ
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細菌性前立腺炎:尿道から入った細菌によるもの。はじめは急な経過で、熱やだるさをともなうこともあり、きちんと治療しないと慢性になることがあります。NHSは、多くは尿路感染症などの感染が原因としています
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非細菌性前立腺炎:原因ははっきりしませんが、前立腺に慢性の炎症が起こるもの。長時間のデスクワーク、乗り物での移動、運転などで前立腺が振動や接触の刺激を受けることが関係することもあります
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性感染症との関係:クラミジアは、男性では尿道に感染し、精巣上体炎の原因にもなります。ただ、前立腺炎の原因になるかどうかは、日本のガイドラインでも「まだ議論がある」とされています
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おしっこの痛みや尿道からのうみなど、尿道炎の症状があって心当たりがあるときは、性感染症の検査もあわせて相談を(おしっこのときの痛み、精巣上体炎)
受診の目安
- 前立腺炎の症状があれば、恥ずかしがらずに受診を(泌尿器科)。NHSも「医師はこうした症状の話に慣れています」としています
- 抗菌薬を48時間飲んでも良くならない、悪くなるときは、早めに受診
- 急に意識がおかしくなる、ろれつが回らない、皮ふや唇が青白い・まだら、押しても消えない発疹、ひどい息苦しさがあるときは、重い感染症(敗血症)のおそれがあり、すぐに救急へ(119番)
治療
- 前立腺炎は抗菌薬で治療します。ふつうは2週間以内に良くなってきますが、すべての症状がおさまるまで数週間かかることも
- 症状が3か月以上続く慢性前立腺炎では、泌尿器科の専門医へ。抗菌薬やほかの薬、認知行動療法やカウンセリングなどが行われることがあります
自分でできること
- 水分をしっかりとる
- 痛みには痛み止めを使う
- 抗菌薬を出されたら、良くなっても最後まで飲みきる
- デスクワークの人は、ときどき立ち上がるなど、同じ姿勢で長く座りつづけない工夫を(座りすぎ)

メル美座りっぱなしをやめて、まずは泌尿器科で見てもらおう。

陰嚢と肛門の間の痛み、排尿時の痛み、射精時の痛みは、前立腺炎のことがあります。恥ずかしがらずに泌尿器科で相談しましょう。
まとめ
- 前立腺炎の症状は排尿時の痛み、頻尿、出にくさ、会陰部・陰嚢・おしりの痛み、射精時の痛み
- 細菌性は抗菌薬で、ふつう2週間以内に良くなる
- 非細菌性・慢性は、デスクワーク・運転なども関係。3か月以上続けば専門医へ
- 意識の変化・皮ふの色の変化・息苦しさはすぐ救急
- 水分、痛み止め、抗菌薬は最後まで、座りっぱなしを避ける
参考文献
- NHS. Prostatitis(2024年2月19日レビュー). https://www.nhs.uk/conditions/prostatitis/ (閲覧日:2026年9月29日)
- 一般社団法人日本泌尿器科学会. 排尿痛がある、排尿時に痛い(こんな症状があったら). https://www.urol.or.jp/public/symptom/21.html (閲覧日:2026年9月29日)
- 日本感染症学会・日本化学療法学会. JAID/JSC 感染症治療ガイドライン2018―男性尿道炎とその関連疾患―. 感染症学雑誌 2018;92(3):313-. https://www.kansensho.or.jp/uploads/files/guidelines/guideline_JAID-JSC2018_maleurethritis1805.pdf (閲覧日:2026年9月30日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。