キスでうつる「伝染性単核球症」:15〜24歳に多い、熱・のどの痛み・首のリンパ節のはれ・強いだるさ。急性HIV感染症と区別しにくいので、心当たりがあればHIV検査も
伝染性単核球症(英国では glandular fever)について、英国の国民保健サービス(NHS)の解説をもとにまとめました。おもにEBウイルスによる感染症で、15〜24歳に多く、高い熱、首などのリンパ節のはれ、のどの痛み、発疹、頭痛、強いだるさが出ます。唾液でうつるので、キスやコップ・食器の共用でうつり、症状が出る前の最大7週間から、治ったあと数か月もうつることがあります。ふつうは2〜4週間で自然によくなり、ウイルスによる病気なので抗菌薬は効きません。症状は急性HIV感染症と区別がむずかしいとされているので、心当たりがあればHIV検査も考えましょう。

プレ男新しい彼女ができてから、熱とのどの痛みと首のはれが続いてるんだ。まさか性病?

メル美キスでうつる「キス病」っていうのもあるらしいよ。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、キスでうつることから「キス病」とも呼ばれる伝染性単核球症の話です。英国の国民保健サービス(NHS)の解説「Glandular fever」をもとにまとめました。
どんな病気?
NHSによると、
- ウイルスによる感染症で、ふつうはEBウイルス(エプスタイン・バー・ウイルス)が原因です
- おもに10代〜若い大人がかかり、15〜24歳にいちばん多いとされています
- 治療をしなくてもよくなりますが、何週間も続き、とてもつらくなることがあります
症状
NHSによると、
- 高い熱
- リンパ節のはれ(首、頭、わきの下、ひじ、足のつけ根など)
- のどの痛み
- 発疹
- 頭痛
- 強いだるさ
などが出ます。
どうやってうつる?
NHSによると、
- 唾液でうつるので、キスや、コップ・食器の共用でうつります
- 症状が出る前の最大7週間からうつることがあり、よくなったあとも数か月うつることがあります
- 広げないために、こまめに手を洗う、唾液がついたものを洗う、キスをしない、コップや食器を共用しない、献血をしないことをすすめています
治療とすごし方
NHSによると、
- ふつうは自然によくなり、2〜4週間で楽になってきます
- ウイルスによる病気なので、抗菌薬は効きません
- 休む、水分をこまめにとる、パラセタモール(アセトアミノフェン)やイブプロフェンなどの痛み止めを使うことがすすめられています(16歳未満の子どもにアスピリンはあたえません)
- 重いものを持つ、スポーツをするなどの激しい運動は避けます
- 診断のために血液検査をすることがあります
合併症
多くの人は問題なくよくなりますが、まれに、肝炎、心臓の炎症、腎臓の病気、血小板の減少、ギラン・バレー症候群、脾臓の破裂、何か月も続くだるさなどにつながることがあります。
すぐに受診するサイン
NHSは、
- 息がしにくい、のみこむのがむずかしく痛いときは、急いで相談する
- 自分の唾液ものみこめない、ひどく息が苦しい、おなかがひどく痛むときは、救急を呼ぶ
としています。のどの痛みで急ぐべきサインはのどの痛みで急ぐべきサインも見てください。
急性HIV感染症とまちがえやすい
研究班の「抗HIV治療ガイドライン」によると、HIVに感染してすぐの時期(急性HIV感染症)には、熱、のどの痛み、リンパ節のはれ、発疹など、伝染性単核球症のような症状が出ることがあり、伝染性単核球症などと区別するのはむずかしいとされています。

HIVに感染してすぐの時期には、伝染性単核球症のような症状が出ることがあり、区別するのはむずかしいとされています。

プレ男症状だけじゃ見分けられないんだね。コンドームなしのセックスとかの心当たりがあれば、HIV検査も受けておこう。
急性HIV感染症はHIVに感染してすぐの時期(急性HIV感染症)、キスでうつる病気はキスで性病はうつる?を見てください。
まとめ
- 伝染性単核球症は、おもにEBウイルスによる感染症で、15〜24歳に多い
- 熱・のどの痛み・リンパ節のはれ・強いだるさ
- 唾液(キス、コップ・食器の共用)でうつる
- ふつうは2〜4週間でよくなる。抗菌薬は効かない。激しい運動は避ける
- 急性HIV感染症と区別しにくい。心当たりがあればHIV検査も
参考文献
- NHS. Glandular fever (Page last reviewed: 20 December 2023). https://www.nhs.uk/conditions/glandular-fever/ (閲覧日:2026年10月12日)
- HIV感染症および血友病におけるチーム医療の構築と医療水準の向上を目指した研究班. 抗HIV治療ガイドライン(2026年3月) 急性HIV感染症とその治療. https://hiv-guidelines.jp/2026/part14-2.htm (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
