予防2026年10月12日

妊婦のHIV・B型肝炎・梅毒の検査、ヨーロッパの新しい基準(ECDC、2026年9月):妊娠初期に全員に無料で。リスクがある人は妊娠後期にもう一度。検査していないままお産になったら、その場で迅速検査

欧州疾病予防管理センター(ECDC)は2026年9月、妊婦のHIV・B型肝炎・梅毒の検査についてのヨーロッパの基準(European standards of prevention and care: Module on antenatal screening)をまとめました。3つの病気の検査を、すべての妊婦に、できるだけ早く(できれば妊娠初期に)、無料で受けられるようにし、妊婦の95%が妊娠初期に検査を受けることを目標にしています。感染のリスクが続く妊婦は、妊娠初期と後期の少なくとも2回検査し、検査を受けていないままお産になった人には、その場で迅速検査をすること、HIVと新たに診断された妊婦は7日以内をめどにすぐ治療を始めることなどをあげています。

目次
  1. 全員に、できるだけ早く、無料で
  2. リスクがある人は、妊娠後期にもう一度
  3. 見つかったら、すぐに治療と赤ちゃんの予防
  4. まとめ

メル美妊婦健診でHIVや梅毒の検査をするって聞いたけど、ほかの国ではどうしているのかな。

プレ男1回検査すればそれで安心、なのかな?

こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、妊婦のHIV・B型肝炎・梅毒の検査についてのヨーロッパの新しい基準の話です。欧州疾病予防管理センター(ECDC)の「European standards of prevention and care: Module on antenatal screening for HIV, hepatitis B and syphilis」(2026年9月)をもとにまとめました。日本の妊婦健診で調べる感染症は、妊婦健診で調べる感染症を見てください。

全員に、できるだけ早く、無料で

ECDCの基準では、

リスクがある人は、妊娠後期にもう一度

ECDCの基準では、

妊娠初期の検査で陰性でも、そのあとに感染することがあります。ヨーロッパの基準では、リスクがある人は妊娠後期にもう一度検査することになっています。

見つかったら、すぐに治療と赤ちゃんの予防

ECDCの基準では、

プレ男パートナーが感染していたら、妊婦さんが何度も感染するおそれがあるんだよね。パートナーの検査も大事だね。

ヨーロッパで先天梅毒がふえていることはヨーロッパの先天梅毒が2009年以降で最多(ECDC、2024年)、HIVと妊娠はHIVと妊娠、B型肝炎と妊娠はB型肝炎と妊娠を見てください。

(更新)日本の「妊婦に対する健康診査についての望ましい基準」(平成27年厚生労働省告示第226号、こども家庭庁掲載資料)では、B型肝炎抗原検査、C型肝炎抗体検査、HIV抗体検査、梅毒血清反応検査は、いずれも妊娠初期に1回を目安とされていて、妊娠後期の再検査や、お産のときの迅速検査は基準の項目に入っていません。性器クラミジア検査は妊娠初期から30週までに1回です。自治体が独自に追加の検査を公費で行っているかどうかは確認していません。

まとめ


参考文献

  1. European Centre for Disease Prevention and Control (ECDC). European standards of prevention and care: Module on antenatal screening for HIV, hepatitis B and syphilis(September 2026). https://www.ecdc.europa.eu/en/publications-data/european-standards-prevention-and-care-module-antenatal-screening-hiv-hepatitis-b (閲覧日:2026年10月12日)
  2. 厚生労働省. 妊婦に対する健康診査についての望ましい基準(平成27年3月31日厚生労働省告示第226号)(こども家庭庁掲載資料、PDF). https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/ae69f83a-d0b5-4d1a-a51f-54b6eabd44a7/aa6c59aa/20251028_policies_boshihoken_nimpukenshin_01.pdf (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。