日本で暮らす外国人とHIV検査:2024年の外国籍の人の報告は192件。エイズを発症してからわかる割合が35.9%と高い。ことばの壁をなくす「多言語の検査」の取り組み
日本で暮らす外国人とHIV検査について、国立健康危機管理研究機構の「病原微生物検出情報(IASR)」2025年10月号の報告「HIV検査の多言語化に向けた取り組み」をもとにまとめました。2024年の外国籍のHIV感染者・エイズ患者の新しい報告は192件(全体の19.3%)で、国内での感染が36.5%でした。エイズを発症してから診断される割合は35.9%で、日本国籍の人より高くなっています。自治体のHIV検査は無料・匿名ですが、ことばの支援はとても少なく、研究班は、多言語の広報・予約と遠隔通訳による結果の説明を組み合わせた検査会を開き、保健所でも試行しています。

メル美日本語がまだよくわからない友だちが、HIVの検査を受けたいって言ってたの。どうしたらいいのかな。

プレ男ことばがわからないと、結果の説明を聞くのも不安だよね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、日本で暮らす外国人とHIV検査の話です。国立健康危機管理研究機構の「病原微生物検出情報(IASR)」2025年10月号の報告「HIV検査の多言語化に向けた取り組み」をもとにまとめました。HIVは、だれでも感染する可能性がある病気で、国籍で決まるものではありません。
日本で暮らす外国人
IASRによると、
- 2024年12月末の在留外国人は376万8,977人で、総人口の3.1%でした
- 6割近くが20〜30代でした
外国籍の人のHIVの報告(2024年)
IASRによると、
- 2024年の外国籍のHIV感染者・エイズ患者の新しい報告は192件で、全体の19.3%でした
- 男性が85.4%、20〜30代が75.0%で、感染経路は同性間の性的接触が38.0%と最も多くなっていました
- 感染した場所は、国内が36.5%、不明が31.8%で、日本国内で感染している人も少なくないことがわかります
- エイズを発症してから診断される割合は35.9%で、日本国籍の人より高くなっていました

外国籍の人は、エイズを発症してから診断される割合が35.9%と、日本国籍の人より高くなっています。ことばや制度のちがいがあっても、検査を受けやすいしくみをつくることが大切とされています。
ことばの壁をなくす「多言語の検査」
IASRによると、
- 外国人にとって受けやすいHIV検査は、お金の負担がなく、プライバシーが守られ、ことばの支援がある検査です。日本の自治体のHIV検査は無料・匿名ですが、ことばの支援はとても少ない状況でした
- 研究班は、多言語の広報・予約と、遠隔通訳による結果の説明・相談を組み合わせた「多言語対応検査会」を、2022〜2024年度に首都圏・沖縄県・宮城県で34回開き、241人が検査を受けました。陽性の人には、医師が通訳を通して説明し、確認検査や医療機関につなげることができました
- 2024年度は、保健所など10か所でも多言語での検査を試しました
- HIVと結核の医療の現場で働く医療通訳者の研修も行われています

プレ男通訳があると、結果を聞くときも安心できるね。ことばが不安でも、検査をあきらめないでほしいな。
日本のHIVがどこで見つかっているかは日本のHIVは、どこで見つかっている?、無料・匿名の検査は全国の保健所で、無料・匿名のHIV検査を見てください。
まとめ
- 2024年の外国籍の人のHIVの報告は192件(全体の19.3%)。国内での感染も少なくない
- エイズを発症してから診断される割合が35.9%と高い
- 自治体の検査は無料・匿名だが、ことばの支援が少ない
- 多言語の予約と遠隔通訳による検査会や、保健所での試行が進んでいる
参考文献
- 国立健康危機管理研究機構. HIV検査の多言語化に向けた取り組み. 病原微生物検出情報(IASR)Vol.46 No.10(No.548)2025年10月. https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/iasr/pathogens/vol46/548/548r06.html (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
