先天梅毒の届出の分析(国、2025年10月公開):お母さんが治療を受けないと赤ちゃんの40%が亡くなるおそれ。日本は2024年に出生10万あたり4.3例で、出生がへるなか割合は上昇。症状のない先天梅毒が見逃されている可能性も
先天梅毒について、国立感染症研究所の「感染症発生動向調査に基づく先天梅毒の届出のまとめ―2019年1月1日〜2024年6月30日」(2025年10月17日公開)をもとにまとめました。先天梅毒は、お母さんが治療を受けていない場合、赤ちゃんの40%が亡くなる可能性のある重い病気です。日本の2024年の報告は出生10万あたり4.3例で、WHOの目標(10万出生あたり50例以下)は達成していますが、出生数の減少にともない割合は上がっています。2021〜2024年6月の91例を分析すると、無症状が20%で、93%は生後0か月で届け出られていました。2023年は報告が多かったのに無症状の割合が低く、症状のない先天梅毒が見逃されている可能性があるとしています。

メル美お母さんの梅毒が赤ちゃんにうつる「先天梅毒」、日本でもふえているって本当?

プレ男国が分析した資料があるみたいだよ。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、先天梅毒の届出の分析の話です。国立感染症研究所(応用疫学研究センター、感染症サーベイランス研究部)の「感染症発生動向調査に基づく先天梅毒の届出のまとめ―2019年1月1日〜2024年6月30日」(2024年11月22日現在、2025年10月17日公開)をもとにまとめました。
先天梅毒とは
分析によると、
- 妊娠している人が梅毒にかかると、お母さんから赤ちゃんにうつる「先天梅毒」のリスクがあります
- 先天梅毒は、お母さんが治療を受けていない場合、赤ちゃんの40%が亡くなる可能性のある重い病気です
- とくに10代〜20代の女性の梅毒の増加にともない、先天梅毒も増えています
日本の先天梅毒の数
- 届出は、2021年20例、2022年20例、2023年37例でした
- 2024年の報告は出生10万あたり4.3例でした。WHOの目標(2030年までに、加盟国の80%で梅毒の母子感染を出生10万あたり50例以下にする)は達成していますが、出生数がへっているため、出生10万あたりの数は上がっています

先天梅毒は、お母さんが治療を受けていない場合、赤ちゃんの40%が亡くなる可能性のある重い病気です。症状のない先天梅毒が見逃されている可能性も指摘されています。
91例の分析
2021年1月〜2024年6月に届け出られた91例を分析すると、
- 無症状の例が20%(18例)、届け出のときの年齢は93%が生後0か月でした
- 届出が10例以上だったのは東京都、愛知県、大阪府でした
- 届出にお母さんの情報が何か書かれていたのは88%で、妊婦健診の受診の有無、治療歴、飛び込み出産、性風俗産業の従事歴、ほかの性感染症などが書かれていました。ただし、お母さんの治療歴がわかったのは30%だけでした
見逃されている可能性
- 無症状の割合は、2021年20%、2022年35%、2023年14%でした。2023年は届出が多かったのに無症状の割合が低かったことから、症状のない先天梅毒が見逃されている可能性があるとしています
- 一部の妊婦は、妊娠中に梅毒を疑う症状が出ていたのに、診断に結びついていなかったという報告もあります
- 赤ちゃんの経過を見て報告しやすい体制や、先天梅毒のリスクに関係するお母さんの背景をよく知ることが必要だとしています

プレ男妊娠中に見つけて治療すれば防げるんだよね。パートナーも検査を受けることが大事なんだな。
先天梅毒そのものは先天梅毒、妊娠中の梅毒は妊娠中の梅毒が増えている、母子感染をなくす世界の取り組みはトリプル・エリミネーションを見てください。
生まれたあとの赤ちゃんの診療は、お母さんに梅毒があったとき、赤ちゃんは?を見てください。
まとめ
- 先天梅毒は、お母さんが治療を受けないと赤ちゃんの40%が亡くなるおそれ
- 届出は2021年20例、2022年20例、2023年37例。2024年は出生10万あたり4.3例で、割合は上昇
- 91例のうち無症状20%、93%は生後0か月で届け出
- 症状のない先天梅毒が見逃されている可能性も
- 妊娠中の検査と治療が大切
参考文献
- 国立感染症研究所 応用疫学研究センター・感染症サーベイランス研究部. 感染症発生動向調査に基づく先天梅毒の届出のまとめ―2019年1月1日〜2024年6月30日(2024年11月22日現在、2025年10月17日公開). https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idss/target-diseases/syphilis/20251017congenital_syphilis2019_2024.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
