数字で見る日本の性感染症(2024年):いちばん多いのはクラミジア。女性のクラミジアと梅毒は20〜24歳が最多で、約3人に1人以上。梅毒は2013年の約12倍。男性の梅毒は20代から50代まで幅広い
日本の性感染症は、どの年代・どの性別に多いのでしょうか。厚生労働省の「性感染症報告数」(感染症発生動向調査、2024年)によると、全国約980の医療機関からの報告(定点報告)で、いちばん多いのは性器クラミジア感染症の29,806件。女性のクラミジアは20〜24歳が36.7%を占め、15〜29歳で約4分の3です。全数報告の梅毒は14,829件で、2013年の約12倍。女性の梅毒は20〜24歳が最多(36.6%)、男性は25〜54歳に広くみられます。

プレ男性病って、実際どれくらいの人がかかってるの?年齢によってちがうのかな。

メル美若い人に多いって聞くけど、数字で見てみたいな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、数字で見る日本の性感染症(2024年)です。厚生労働省の「性感染症報告数」(感染症発生動向調査をもとにまとめたもの、2004〜2024年)の表を読んでまとめました。
数字を見る前に:2つの報告のしかた
- 性器クラミジア、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、淋菌は「定点報告」です。全国の決められた医療機関(2024年は981か所)からの報告で、国内のすべての患者の数ではありません
- 梅毒は「全数報告」で、診断したすべての医師が届け出ます
2024年の報告数
| 病気 | 2024年の報告数 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|---|
| 性器クラミジア感染症(定点) | 29,806 | 14,851 | 14,955 |
| 性器ヘルペス(定点) | 10,010 | 3,862 | 6,148 |
| 淋菌感染症(定点) | 8,791 | 6,562 | 2,229 |
| 尖圭コンジローマ(定点) | 6,387 | 4,288 | 2,099 |
| 梅毒(全数) | 14,829 | 9,504 | 5,324 |
※梅毒は性別不明の報告があるため、男女の合計が総数と一致しません(表の注による)
- 定点報告の中でいちばん多いのはクラミジアです(クラミジア)
- 淋菌は報告の約75%が男性、尖圭コンジローマは約67%が男性、性器ヘルペスは約61%が女性です

メル美定点報告は一部の医療機関の数だから、実際にはもっと多いってことだよね。
年齢で見ると
クラミジア
- 全体では20〜24歳がいちばん多く(9,258件、31.1%)、次が25〜29歳(6,826件)です
- 女性は、20〜24歳が5,491件(36.7%)。15〜29歳で全体の73.7%を占めます
- 男性も20〜24歳がいちばん多く(3,767件)、20〜34歳で60.4%です
- 15〜19歳でも2,641件の報告があります
梅毒
- 女性は、20〜24歳が1,951件(36.6%)でいちばん多く、15〜29歳で65.7%です
- 男性は、25〜29歳から50〜54歳まで、どの年代も約1,000件前後と幅広く、25〜54歳で69.3%です
- 0〜4歳の報告も30件あります。妊娠中にお母さんが梅毒にかかると、赤ちゃんにうつることがあります(妊娠と梅毒)
(更新)国立健康危機管理研究機構の「感染症発生動向調査で届け出られた梅毒の概要」(2025年4月2日現在)では、2024年の先天梅毒の届出は、四半期ごとに8・6・9・7例で、合わせて30例でした。0〜4歳の報告数(30件)と同じ数ですが、2つの表は集計の時点がちがい、一人ひとりを結びつけて確かめたものではありません。

女性のクラミジアと梅毒は、20〜24歳がいちばん多い年代です。症状がなくても、年1回など定期的な検査を。男性の梅毒は20代から50代まで幅広く、年齢に関係なく注意が必要です。
50歳以上の数字は50代・60代以上の性感染症、10代の数字は10代の性感染症にまとめています。国の性感染症対策の方針は、国の性感染症対策が改正(2025年11月)を見てください。届出でどんなことが報告されるかは、梅毒やHIVと診断されたら、どこかに報告される?にまとめています。
推移で見ると
- 梅毒:2013年の1,228件から、2024年は14,829件と約12倍です(2023年は15,055件)(梅毒)
- クラミジア:報告がいちばん多かった2002年(43,766件)とくらべると、2024年は約7割です。ただし2010年代後半からは、ふたたび増える傾向がみられます
- 淋菌:2002年(21,921件)とくらべると、2024年は約4割です
最新の速報は、性感染症の速報の記事にまとめています。
数字から考えたいこと
- 性感染症は、10代後半〜20代の若い世代に多くみられます。とくに女性のクラミジアは、症状がないまま不妊の原因になることがあります(骨盤内炎症性疾患)
- 症状がなくても、定期的な検査を(性感染症の検査、どれくらいの頻度で受ける?)
- 予防の方法は、性感染症を防ぐ方法まとめの記事にまとめています
まとめ
- 2024年、定点報告でいちばん多いのはクラミジア(29,806件)。梅毒は全数で14,829件
- 女性のクラミジア・梅毒は20〜24歳が最多(どちらも約37%)
- 男性の梅毒は25〜54歳に幅広い
- 梅毒は2013年の約12倍
- 定点報告は一部の医療機関の数。実際の患者はもっと多い
参考文献
- 厚生労働省. 性感染症報告数(2004年〜2024年、感染症発生動向調査事業年報のデータをもとにまとめたもの:性別にみた性感染症報告数の年次推移、年齢(5歳階級)別にみた性感染症報告数の年次推移). https://www.mhlw.go.jp/topics/2005/04/tp0411-1.html (閲覧日:2026年10月10日)
- 国立健康危機管理研究機構 国立感染症研究所. 感染症発生動向調査で届け出られた梅毒の概要(2025年4月2日現在、PDF). https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idss/target-diseases/syphilis/notification/syphilis2025q1.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
