妊娠を考えたら、ふたりで性感染症の確認を:クラミジアや淋菌、梅毒は、不妊や流産・早産、赤ちゃんへの感染の原因に。妊娠前に、かかっていない・治っていることを確かめておくのが望ましい。子宮頸がんの予防も
赤ちゃんがほしいと思ったら、パートナーと一緒に性感染症の確認をしておきましょう。日本産婦人科医会の研修ノート(医師向け)によると、性感染症は不妊、流産・早産、母子感染による赤ちゃんの障害などを起こすことがあり、パートナーもふくめてすみやかに治療する必要があります。妊娠を望む、または妊娠の可能性があるカップルは、妊娠前に性感染症にかかっていないこと、または完全に治っていることを確かめておくことが望ましいとされています。日本では20代女性・20〜50代男性で梅毒が急増し、先天梅毒もふえています。

プレ男そろそろ子どもがほしいねって話している友だちカップルがいるんだけど、妊娠の前にしておいたほうがいい検査ってあるのかな。

メル美性感染症の検査って、妊娠してから受けるものだと思ってた。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、妊娠を考えたときの性感染症の確認の話です。日本産婦人科医会の研修ノート「No115 プレコンセプションケア」(医師向け)の「性感染症、HPVと妊娠」をもとにまとめました。
性感染症は、不妊や赤ちゃんへの感染の原因に
研修ノートによると、
- クラミジアや淋菌などは、とくに感染力が強いとされています
- 性感染症は、不妊、流産・早産、母子感染による赤ちゃんの障害などを起こすことがあり、パートナーもふくめて、すみやかに治療する必要があります
- 妊娠を望む、または妊娠の可能性があるカップルは、妊娠前に性感染症にかかっていない、または完全に治っていることを確かめておくことが望ましく、妊娠中も感染の予防に努める必要があるとしています

性感染症は、不妊や流産・早産、赤ちゃんへの感染の原因になることがあります。妊娠を考えたら、パートナーと一緒に、かかっていないか、治っているかを確かめておきましょう。
性感染症の検査の受け方は、性感染症の検査はどこで受ける?を見てください。クラミジアについてはクラミジアってどんな病気?を見てください。
梅毒と先天梅毒がふえている
研修ノートによると、
- 日本でも、20代女性・20〜50代男性で梅毒が急増しています
- 梅毒にかかったお母さんから、胎盤を通して赤ちゃんに感染することがあります。生まれたときは症状がないことが多いものの、生後3か月以内に皮膚の症状やリンパ節の腫れなど(早期先天梅毒)、2歳以降に目や耳、歯の症状(晩期先天梅毒)が出ることがあります
- 日本でも先天梅毒が急増していて、リスクの高い性行為を避けるなどの予防が求められています
くわしくは、先天梅毒や妊娠中の梅毒が増えているを見てください。

メル美梅毒は、生まれたときは症状がなくても、あとから出てくることがあるんだね。
子宮頸がんとHPV
研修ノートによると、
- 日本では若い人の子宮頸がんがふえていて、結婚や出産の年齢が上がっていることとあわせて、大きな問題になっています
- 子宮頸がんの標準的な治療(子宮の全摘や放射線治療)は、妊娠する力を失うことにつながります。前がん病変の治療(円錐切除術)でも、その後の妊娠で早産のリスクが上がります
- HPVワクチンと子宮頸がん検診を広めて、子宮頸がん対策の効果を高める必要があるとしています
HPVワクチンや子宮頸がん検診は20歳からも見てください。妊娠前からできることの全体は、「プレコンセプションケア」って?にまとめています。
(更新)具体的な検査の項目は書かれていませんが、こども家庭庁の「はじめよう プレコンセプションケア」の「性感染症とは?」(2026年1月21日更新)では、性感染症の検査は婦人科・泌尿器科などの医療機関や保健所で受けられ、問診・診察に加えて、血液や尿の検査、おりものやうみの採取などで感染の有無を確かめるとしています。性感染症の多くは治療でき、気になるときは必ずパートナーといっしょに検査・治療を受けることが大切で、どちらか一人だけが治療しても、パートナーから再び感染する可能性があるとしています。ブライダルチェックの費用は確認していません。
WHOも、治療していない性感染症を不妊の大きな危険因子としています。WHOが初めて出した不妊の指針(2025年11月)を見てください。
まとめ
- 性感染症は、不妊・流産・早産・母子感染の原因になることがある
- 妊娠を考えたら、妊娠前に、かかっていない・治っていることを確かめておくのが望ましい
- 治療はパートナーもいっしょに
- 梅毒と先天梅毒がふえている
- HPVワクチンと子宮頸がん検診で、将来の妊娠も守る
参考文献
- 公益社団法人日本産婦人科医会. 研修ノート No115 プレコンセプションケア「(1)性感染症、HPVと妊娠」. https://www.jaog.or.jp/note/no115_2_10_1/ (閲覧日:2026年10月10日)
- こども家庭庁. はじめよう プレコンセプションケア プレコンDictionary「性感染症とは?知ってほしい種類や検査・予防の必要性」(更新日:2026年1月21日). https://precon.cfa.go.jp/dictionary/sti/ (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
