HIV検査のしくみと、検査薬の「品切れ」の影響:即日検査は20分ほどで判定できる第4世代の検査。2024年には出荷制限で、即日検査をする保健所などの19%が検査を止めたり変えたりした
日本のHIV検査のしくみと、検査薬の供給の問題について、国立健康危機管理研究機構の「病原微生物検出情報(IASR)」2025年10月号の「HIV診断薬の現状と検査体制への影響」をもとにまとめました。HIV検査は、まずスクリーニング検査を行い、陽性なら確認検査を行います。いまのスクリーニング検査は、抗体と抗原を同時に調べる第4世代の検査で、抗体だけの検査よりウインドウ期を短くできます。即日検査では、20分ほどで判定できる迅速検査が使われています。2024年8〜12月にはこの迅速検査薬の出荷制限があり、即日検査をする保健所など364か所のうち69か所(19%)で、検査の中止や方法の変更がありました。国内に代わりの製品がないことが課題とされています。

プレ男保健所のHIV即日検査って、どうやってすぐに結果がわかるの?

メル美検査薬が足りなくて、検査が止まったこともあるって聞いたよ。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、HIV検査のしくみと、検査薬の供給の問題の話です。国立健康危機管理研究機構の「病原微生物検出情報(IASR)」2025年10月号の「HIV診断薬の現状と検査体制への影響」をもとにまとめました。
検査は2段階
IASRによると、日本のHIVの検査は、
- まずスクリーニング検査(ふるいわけの検査)を行い
- 陽性だった場合に確認検査を行う
という2段階です。
いまの主流は「第4世代」の検査
- スクリーニング検査でいちばん一般的なのは、HIVの抗体と抗原を同時に調べる検査で、第4世代の検査ともよばれます
- 感染したばかりで抗体ができる前に、抗原だけが陽性になることがあり、第4世代の検査は、抗体だけを調べる第3世代の検査より、ウインドウ期(感染してから陽性になるまでの期間)を短くするのに役立ちます
- 保健所などの即日検査やクリニックでは、検体をたらすだけで20分ほどで判定できる迅速検査(イムノクロマト法)が使われています。大きな機械を使う検査とくらべると、感度・特異度はやや劣りますが、受ける人にとって便利です
- 即日検査では、スクリーニング検査が陰性ならその場で結果を伝えることができます

いまのHIVのスクリーニング検査は、抗体と抗原を同時に調べる第4世代の検査で、抗体だけの検査よりウインドウ期を短くできます。
2024年の「品切れ」の影響
- 2024年8月下旬〜12月中旬、即日検査で使う迅速検査薬の生産の遅れによる出荷制限がありました
- 「HIV検査・相談マップ」にのっている、即日検査をする保健所など364か所のうち69か所(19%)で、HIV検査の受付の中止、即日検査だけの中止、通常の検査への変更などの対応がとられました
- 2025年4月には、確認検査の検査薬も製造の遅れで品切れになり、一部の民間の検査センターで確認検査の受託が一時止まりました
- どちらの検査薬も国内に代わりの製品がないため、供給が不安定になると検査体制に影響が出ること、代わりの手段として地域の検査の機会を多様にすることの大切さが、あらためて確認されました
郵送検査とPrEP
- 近年は郵送検査の数がふえていて、2025年6月には国が「保健所等で実施するHIV郵送検査の手引き」を出しました
- HIVの曝露前予防(PrEP)を始める前の陰性の確認には、ウインドウ期が短く感度の高い検査を使うことが重要だとしています

プレ男検査を受けたいときに受けられるように、保健所の情報を確かめてから行くといいんだね。
検査を受ける時期はこんなときはHIV検査を、結果の受けとめ方はHIV検査で「陽性」「要確認」と言われたら、保健所の検査は全国の保健所で、無料・匿名のHIV検査を見てください。
HIVのワクチンの開発状況は、HIVのワクチンはある?を見てください。
HIVのもう一つの型は、HIV-2ってなに?を見てください。
まとめ
- HIV検査はスクリーニング検査→確認検査の2段階
- いまの主流は第4世代(抗体+抗原)で、ウインドウ期を短くできる
- 即日検査は20分ほどで判定できる迅速検査。陰性ならその場で結果がわかる
- 2024年の出荷制限で、即日検査をする施設の19%が対応を変えた。代わりの製品がないことが課題
参考文献
- 国立健康危機管理研究機構. HIV診断薬の現状と検査体制への影響(IASR Vol.46 p199-202: 2025年10月号). https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/iasr/pathogens/vol46/548/548r05.html (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
