手のひら・足の裏に赤い発疹:梅毒の第2期のサインのことも。痛くない赤いぶつぶつは「バラ疹」かも。手足口病、掌蹠膿疱症、水虫などとの見分け方
手のひらや足の裏に赤い発疹が出た——ふだんあまり発疹が出ない場所なので、気になりますよね。厚生労働省によると、梅毒は感染から3か月ほどで「バラ疹」と呼ばれる淡い赤い発疹が手のひら・足の裏・体に出ることがあり、数週間で自然に消えますが、治ったわけではありません。HIVの感染初期の発疹も手のひらや足の裏に出ることがあります。性感染症以外では、手足口病、掌蹠膿疱症、水虫など。見分けのヒントと受診の目安をまとめました。

メル美手のひらに、赤いぽつぽつが出てきたの。かゆくも痛くもないんだけど、なんだろう。

プレ男手のひらって、あんまり発疹が出る場所じゃないよね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、手のひら・足の裏の発疹の話です。原因はいろいろありますが、性感染症では梅毒のサインのことがあります。見のがしたくないポイントをまとめました。
いちばん知ってほしいこと:梅毒の「バラ疹」
- 厚生労働省によると、梅毒は感染から3か月ほどたつと、菌が血液にのって全身に広がります(第2期)
- この時期に、小さなバラの花に似た「バラ疹(ばらしん)」と呼ばれる淡い赤い発疹が、手のひら、足の裏、体などに出ることがあります
- 国立健康危機管理研究機構によると、バラ疹は痛みのない赤い斑点で、手のひらや手の甲、すね、前腕、背中などを中心に出ます。ほかに、ぶつぶつした発疹(丘疹性梅毒疹)、口の中などの粘膜の発疹、肛門や陰部の平たいイボ(扁平コンジローマ)、熱、だるさ、全身のリンパ節の腫れなどが出ることもあります
- 発疹は数週間で自然に消えます。でも、梅毒が治ったわけではありません。一度消えた症状が、また出ることもあります(厚生労働省)
- 厚生労働省は、アレルギーやほかの感染症とまちがえやすいので、きちんと診断を受けることが大切だとしています

プレ男消えちゃったら、もう大丈夫だと思っちゃいそう…。
その前の第1期には、感染から数週間後に、性器・口・肛門などに痛くないしこりや潰瘍ができたり、足のつけ根のリンパ節が腫れたりすることがあります。これも自然に消えるので、気づかないまま第2期になる人もいます。数か月以内に、思い当たる性行為があれば、梅毒の血液検査を受けましょう。くわしくは梅毒の記事を見てください。

梅毒の発疹は、痛みがなく、数週間で消えます。消えても治ったわけではないので、心あたりがあれば血液検査を受けてください。
HIVの感染初期にも
- 日本皮膚科学会によると、HIVに感染して間もないころ(急性HIV感染症)には、半分以上(56.4%)の人に発疹が出て、体、手のひら、足の裏に5〜10mmほどの赤い斑点やぶつぶつができます。ほかのウイルスによる発疹とよく似ていて、見た目だけでは区別できません
- 熱、だるさ、のどの痛み、リンパ節の腫れなど、かぜやインフルエンザのような症状をともなうことがあります(HIV)
- 思い当たる性行為から2〜4週間ほどでこうした症状が出たときは、HIVの検査も相談してください。HIVは早く見つけて治療を始めることが、自分の体と命を守ることにつながります
性感染症以外で、手のひら・足の裏に出るもの
| 病気 | 特徴 |
|---|---|
| 手足口病 | 手のひら・足の裏・口の中に、ぶつぶつや小さな水ぶくれ。おしり、ひざ、体にも出ることがある。熱は微熱〜38℃くらい。主に子どもに多い |
| 掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう) | 手のひら・足の裏に、うみのたまったぶつぶつ(膿疱)がたくさん出て、良くなったり悪くなったりをくり返す。出始めはかゆいことが多い |
| 水虫(足白癬) | 足の指の間や足の裏のかゆみ、皮むけ、小さな水ぶくれ、ふやけ。暖かい時期に悪くなりやすい |
| 薬疹 | 飲んだ薬に反応して出る発疹。同じ場所にくり返し出るものもある(固定薬疹) |
出典:日本皮膚科学会 皮膚科Q&A(手足口病、掌蹠膿疱症、白癬)
- 日本皮膚科学会によると、掌蹠膿疱症の足の発疹は水虫によく似ているため、皮膚を少し取って顕微鏡でカビ(白癬菌)を調べることがあります
- 見た目だけで自分で判断するのは、むずかしいことが多いです

メル美似ている病気がこんなにあるなら、自分で決めつけないほうがいいね。
受診の目安
次のようなときは、皮膚科や性感染症をみている医療機関を受診しましょう。
- 手のひら・足の裏の発疹が、かゆくも痛くもないのに、体にも広がっている
- 熱、だるさ、リンパ節の腫れなどもある
- 数週間〜数か月以内に、陰部や口に、痛くないしこり・潰瘍ができていた
- 思い当たる性行為がある(パートナーが新しい、複数いる、コンドームを使わなかったなど)
受診のときは、性行為のことも伝えてください。発疹の見た目だけでは区別がつきにくく、梅毒やHIVは血液検査で調べます。検査の受け方は性感染症の検査の受け方にまとめています。
梅毒と診断されたら、パートナーにも検査と治療が必要です。伝え方に悩んだら、パートナーにどう伝える?の記事も見てください。
梅毒の第2期のほかの症状(脱毛、のどの痛み、平らなイボなど)は、梅毒の第2期は「いろいろな顔」をもつにまとめています。
まとめ
- 手のひら・足の裏の発疹は、梅毒の第2期(バラ疹)のことがある。痛みがなく、数週間で消えるが、治ったわけではない
- HIVの感染初期の発疹も、体・手のひら・足の裏に出ることがある
- ほかに手足口病、掌蹠膿疱症、水虫、薬疹など。見た目だけでは区別がむずかしい
- 心あたりがあれば、梅毒とHIVの血液検査を。受診のときは性行為のことも伝える
参考文献
- 厚生労働省. 梅毒に関するQ&A(最終更新日:2022年11月22日). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/syphilis_qa.html (閲覧日:2026年10月4日)
- 国立健康危機管理研究機構. 梅毒とは. https://id-info.jihs.go.jp/infectious-diseases/syphilis/detail/index.html (閲覧日:2026年10月4日)
- 日本皮膚科学会. 皮膚科Q&A 性感染症 Q12「全身性病変としての発疹が現れるSTIはどれですか?」. https://www.dermatol.or.jp/qa/qa24/q12.html (閲覧日:2026年10月4日)
- 日本皮膚科学会. 皮膚科Q&A 子供のウィルス感染症 Q14「手足口病はどのような症状ですか?」. https://www.dermatol.or.jp/qa/qa40/q14.html (閲覧日:2026年10月4日)
- 日本皮膚科学会. 皮膚科Q&A 掌蹠膿疱症. https://www.dermatol.or.jp/qa/qa27/index.html (閲覧日:2026年10月4日)
- 日本皮膚科学会. 皮膚科Q&A 白癬(水虫・たむしなど) Q11「どのような症状があれば、足白癬と考えてよいですか?」. https://www.dermatol.or.jp/qa/qa10/q11.html (閲覧日:2026年10月4日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
