基礎知識2026年10月12日

日本のB型肝炎の「キャリア」はへっている:はじめて献血した人でHBs抗原が陽性の割合は、1995〜2000年の0.63%から2017〜2021年は0.13%に。若い世代ほど低いのは、母子感染の予防とワクチンの効果

日本のB型肝炎ウイルスの持続感染(キャリア)の割合について、国立感染症研究所の「病原微生物検出情報(IASR)」2023年3月号の「初回供血者および検診受検者集団におけるHBs抗原陽性率の状況」(厚生労働科学研究班)をもとにまとめました。はじめて献血した人でHBs抗原が陽性だった割合は、1995〜2000年の0.63%から、2017〜2021年は0.13%に下がりました。市区町村などの肝炎ウイルス検査を受けた人でも、2008〜2012年の1.02%から、2013〜2017年は0.71%に下がっています。生まれた年が新しい世代ほど陽性の割合が低く、1986年に始まった母子感染の防止事業の効果が示されています。2016年10月からは赤ちゃんへのB型肝炎ワクチンが定期接種になりました。

目次
  1. はじめて献血した人では0.13%に
  2. 肝炎ウイルス検査を受けた人でも
  3. 母子感染の予防とワクチンの効果
  4. 世界では
  5. まとめ

プレ男B型肝炎のウイルスをもっている人って、日本ではどのくらいいるの?

メル美若い人ほど少ないって聞いたことがあるよ。

こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、B型肝炎ウイルスの持続感染(キャリア)の割合の話です。国立感染症研究所の「病原微生物検出情報(IASR)」2023年3月号の記事「初回供血者および検診受検者集団におけるHBs抗原陽性率の状況」(厚生労働科学研究班)をもとにまとめました。HBs抗原が陽性ということは、いまB型肝炎ウイルスに感染していることを示します。

はじめて献血した人では0.13%に

研究班は、日本赤十字社の協力で、1995〜2021年にはじめて献血した人を5つの時期に分けて、HBs抗原が陽性だった割合を調べました。

時期 調べた人数 HBs抗原陽性
1995〜2000年 約349万人 0.63%
2001〜2006年 約375万人 0.31%
2007〜2011年 約272万人 0.20%
2012〜2016年 約205万人 0.18%
2017〜2021年 約175万人 0.13%

最近の時期ほど、陽性の割合は低くなっています。

肝炎ウイルス検査を受けた人でも

市区町村などの健康増進事業で肝炎ウイルス検査を受けた人でも、HBs抗原が陽性だった割合は、

と下がっています。どちらの集団でも、生まれた年が新しい(若い)世代ほど、陽性の割合が低い傾向でした。年齢が高い世代では、地域によるちがいもややみられました。

はじめて献血した人でB型肝炎のHBs抗原が陽性の割合は、1995〜2000年の0.63%から2017〜2021年は0.13%に下がりました。若い世代ほど低いのは、母子感染の予防の効果と考えられています。

母子感染の予防とワクチンの効果

研究班は、

世界では

国連の「持続可能な開発目標(SDGs)報告2026」によると、世界の5歳未満の子どもでB型肝炎ウイルスに持続感染している割合は、2015年の0.8%から2024年は0.6%に下がりました。2030年の目標(0.1%以下)はすでに85か国が達成していますが、アフリカは1.4%と高く、生まれて24時間以内のワクチンや、妊婦の検査と治療を広げることが求められています。

プレ男大人になってからは、性行為でうつることもあるんだよね。自分がワクチンを受けたか、確かめておこう。

B型肝炎そのものはB型肝炎ってどんな病気?、ワクチンはB型肝炎ワクチン、2024年度の市区町村の検診の結果は市区町村の肝炎ウイルス検診(2024年度)を見てください。

2016年3月以前に生まれた人のワクチンについては、2016年3月以前に生まれた人は、B型肝炎ワクチンを受けていないことが多いを見てください。

まとめ


参考文献

  1. 国立感染症研究所. 初回供血者および検診受検者集団におけるHBs抗原陽性率の状況(IASR Vol.44 p35-36: 2023年3月号). https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/iasr/pathogens/vol44/517/517r01.html (閲覧日:2026年10月12日)
  2. United Nations. The Sustainable Development Goals Report 2026, Goal 3: Ensure healthy lives and promote well-being for all at all ages. https://unstats.un.org/sdgs/report/2026/Goal-03/ (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。