加湿器の選び方と事故の防ぎ方:スチーム式・超音波式・気化式のちがい。NITEの事故27件のうち、年齢がわかった15件の約半分は1歳以下
冬の乾燥に欠かせない加湿器。加湿のしかたには、スチーム式(加熱式)・超音波式・気化式と、それを組み合わせたハイブリッド式があります。NITE(製品評価技術基盤機構)によると、2016〜2020年度の加湿器等の事故のうち、製品の不具合以外が原因の27件では、蒸気吹出口でのやけどや、手入れ不足による発火が起きていました。方式のちがいと、子どものやけど・火災を防ぐポイントをまとめました。

メル美冬になるとのどがカラカラ。加湿器を買おうと思うんだけど、種類がいっぱいあって迷う…。

プレ男湯気が出るやつと、ミストが出るやつと…何がちがうんだろう?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、冬の乾燥対策の定番、加湿器の話です。NITE(製品評価技術基盤機構)の注意喚起をもとに、方式のちがいと、事故を防ぐポイントをまとめました。
加湿器の3つの方式
| 方式 | しくみ | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| スチーム式(加熱式) | 水をヒーターで加熱し、蒸気にして出す | 高温の蒸気と内部のお湯 |
| 超音波式 | 水を超音波で細かい霧にして出す | 水あかなどの手入れ |
| 気化式 | ぬれたフィルターに風を当てて水分を蒸発させる | フィルターの手入れ |
- 超音波式や気化式にヒーターを組み合わせたハイブリッド式もあります
- 加湿機能付きの空気清浄機も、どれかの方式を使っています
- 取扱説明書や本体の表示で、熱いお湯や蒸気を使う製品かどうかを確かめましょう

メル美空気清浄機の加湿機能も、中でお湯をわかしているものがあるんだ。
どんな事故が起きている?
NITE に報告があった 2016〜2020年度の加湿器等の事故35件のうち、製品の不具合以外が原因の27件の内訳です。
| 事故の内容 | 件数 |
|---|---|
| 蒸気吹出口の高温の蒸気に触れてやけど | 6件(すべて重傷) |
| 電装部に水が入って発火 | 5件 |
| 電源コードが発火 | 3件 |
| 倒れた製品からこぼれたお湯でやけど | 2件 |
| 吹き出したお湯でやけど | 2件 |
| ペットが電源コードをかんで発火 | 1件 |
| そのほかの部品・基板の発火 | 2件 |
| 焼けかたがひどいなどで原因不明 | 6件 |
- 被害者の年齢がわかった15件のうち、1歳未満が3件、1歳が4件でした
- NITE によると、乳幼児は体が小さく皮膚もうすいため、短時間で皮膚の深くまでやけどが及びやすく、重症化しやすい傾向があります
実際にあった事故(NITE)
- スチーム式の加湿機能付き空気清浄機の蒸気口に1歳の子が触れ、植皮手術が必要な重いやけどに
- 使用中のスチーム式加湿器が倒れて、1歳の子がこぼれたお湯でやけど
- 満水ラインを超えて水を入れ、水道水以外のものも入っていたため、ふたを開けたときにお湯が吹き出してやけど
- 手入れ不足で水あかがたまり、すき間から水がもれてヒーター線が腐食し、発火

プレ男手入れをさぼると、火事にもなりうるんだね…。
事故を防ぐ5つのポイント(NITE)
- 熱いお湯や蒸気を使う製品は、子どもを近づけない(手の届かない、倒れにくい場所に)
- 給水タンクには水道水を入れ、指定以外の薬剤などは入れない。満水ラインを超えない
- 水あかは定期的に手入れする。本体を丸洗いしない
- 電源コードを引っぱったり、折り曲げたり、きつく巻きつけたりしない
- リコール対象になっていないか確認する

小さな子どもがいる家では、スチーム式の加湿器は手の届かない場所に置きましょう。NITEによると、乳幼児のやけどは短時間で深くなりやすく、重症化しやすい傾向があります。
まとめ
- 加湿器はスチーム式・超音波式・気化式とハイブリッド式
- スチーム式は高温の蒸気とお湯に注意。子どもの手の届かない場所に
- 給水は水道水、満水ラインまで
- 水あかの手入れを。本体は丸洗いしない
- リコールも確認
参考文献
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE). 熱い蒸気と内部の湯に注意
知って防ごう加湿器の事故(2022年1月27日). https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2021fy/prs220127.html (閲覧日:2026年10月3日) - NITE. 同 発表資料(PDF). https://www.nite.go.jp/data/000131937.pdf (閲覧日:2026年10月3日)
- NITE. 製品安全情報マガジン Vol.421「加湿器の事故」(2023年1月24日). https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/mailmagazin/2022fy/vol421_230124.html (閲覧日:2026年10月3日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。