
プレ男職場の健診で、尿に血とたんぱくが出てるって言われたんだ。そういえば、のどのかぜをひいたとき、尿がコーラみたいな色になったことがある。

メル美コーラ色の尿って、それは気になるね。腎臓の病気なのかな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、IgA腎症の話です。難病情報センターの「IgA腎症」(令和7年10月更新、難治性腎障害に関する調査研究班)をもとにまとめました。健診の尿たんぱくの見方は健診の尿たんぱく・腎機能、尿に血がまじるときの考え方は血尿の記事にまとめています。
どんな病気?
- 検尿で血尿やたんぱく尿がみられ、腎臓のろ過装置(糸球体)にIgAという免疫グロブリンがたまる病気です。多くは慢性の経過をたどります
- 診断には、腎臓の組織を少しとって顕微鏡で調べる腎生検が必要です
- 腎不全まで進んだときは、透析や腎臓移植が必要になります
- 原因は不明ですが、腎臓にたまるIgAは、血液中に増えている異常なIgAに由来すると考えられています。一般に遺伝しませんが、一部に家族性のものもあります
どのくらいの人に?
- はっきりした数はわかっていませんが、腎生検で診断がつく病気では最も多く、約33,000人の患者さんがいると推計されています
- 子どもから大人まで幅広い年齢で起こり、日本でははっきりした男女差はありません
症状
- 学校や職場の検尿で、偶然たんぱく尿や血尿を指摘されることが多く、初期は無症状です
- 急性扁桃炎などのかぜや急性腸炎のときに、コーラのような色の血尿(目で見てわかる血尿)が出ることがあります
- 進むと腎機能が落ち、高血圧や腎不全の症状が出ます

プレ男健診で尿の血とたんぱくを言われて、のどのかぜのときにコーラ色の尿…IgA腎症の特徴に当てはまるところがあるんだ。
治療
- 治療は、腎機能やたんぱく尿の程度によって異なります
- 食事:減塩を行います。腎機能が落ちている場合は、たんぱく質の制限が必要になることもあります
- 禁煙、肥満の人は減量がすすめられます。運動の制限は通常必要ありません(医師の指示に従いましょう)
- 薬:高血圧があるときは血圧を下げる薬などを使います。人によっては、ステロイド、へんとうを取る手術、免疫抑制薬などが使われます。新しい治療薬の国際共同治験も進んでいます
経過
- 高血圧などの合併症や、見つかったときの腎機能によりますが、ゆっくり進んで腎機能が少しずつ落ちていく人がいます
- 合併症がなく、たんぱく尿や血尿が軽い人は、通常は腎機能が落ちず、安定した状態を保ちます

IgA腎症は、学校や職場の検尿で偶然たんぱく尿や血尿を指摘されて見つかることが多く、初期は無症状です。かぜのときにコーラのような色の血尿が出ることもあります。
- むくみをともなう腎臓の病気はネフローゼ症候群の記事もどうぞ

メル美コーラ色の尿のことも伝えて、精密検査を受けてみようね。減塩と禁煙も大事なんだ。
まとめ
- 腎臓の糸球体にIgAがたまる病気。腎生検で診断
- 腎生検で診断がつく病気で最多、約33,000人
- 検尿で偶然見つかることが多く、初期は無症状
- かぜや腸炎のときにコーラ色の血尿が出ることも
- 減塩・禁煙・減量。運動制限は通常不要。軽い人は安定していることが多い
参考文献
- 難病情報センター. IgA腎症(指定難病66)(情報更新日:令和7年10月、難治性腎障害に関する調査研究班). https://www.nanbyou.or.jp/entry/41 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。