証券口座の乗っ取りに注意:偽サイトで盗んだIDとパスワードで勝手に株を売り、小型株を買う手口。2025年1月〜2026年9月の不正取引は約1万件・売却約4,372億円(金融庁、暫定値)。リンクを開かずブックマークから、パスキーなどの多要素認証を
インターネットの証券口座への不正アクセス・不正取引を、金融庁の注意喚起「インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引にご注意ください」(2025年4月3日、2026年10月9日更新)と被害状況の資料でまとめました。実在する証券会社を装った偽サイト(フィッシングサイト)などで盗まれたログインIDやパスワードが使われ、多くの場合、口座内の株を勝手に売って、その代金で国内外の小型株などを買う手口です。2025年1月〜2026年9月の合計は、不正アクセス19,252件、不正取引10,642件、売却金額約4,372億円、買付金額約3,837億円(暫定値)。メールやSMSのリンクを開かない、ブックマークからアクセスする、パスキー認証などの多要素認証を設定する、パスワードを使いまわさない、こまめに口座を確認するなどの対策と、相談窓口も。

メル美証券会社から「本人確認をしてください」ってメールが来たの。リンクから入っていいのかな?

プレ男ちょっと待って! 偽のサイトでIDとパスワードを盗まれて、口座の株を勝手に売られる被害がたくさん出ているんだって
今回は、証券口座の乗っ取り(インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引)です。金融庁の注意喚起「インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引にご注意ください」(2025年4月3日、2026年10月9日更新)と、同じページの被害状況の資料で確認しました。
この記事は被害を防ぐための説明です。特定の金融商品や証券会社をすすめるものではありません。
どんな手口?
- 実在する証券会社のウェブサイトを装った偽のサイト(フィッシングサイト)などで、ログインIDやパスワードなどが盗まれます
- 盗まれた情報で、第三者が口座に不正アクセスし、不正取引をします
- 金融庁によると、多くの場合、口座内の株式などを勝手に売り、その代金で国内外の小型株などを買い付けるというものです。その結果、口座にはその小型株などが残ります

プレ男お金を引き出すんじゃなくて、勝手に売り買いされちゃうんだ……
被害の状況(金融庁、暫定値)
| 2025年1月〜2026年9月の合計 | |
|---|---|
| 不正アクセス件数 | 19,252件 |
| 不正取引件数 | 10,642件 |
| 売却金額 | 約4,372億円 |
| 買付金額 | 約3,837億円 |
- 金融庁が証券会社などから報告を受けた、発生日ベースの暫定値です。まだわかっていない不正アクセスや不正取引がある可能性があります
- 売却金額・買付金額は、被害にあった口座の中での不正な売り買いの合計で、お客さんの損失額とは一致しません
- 金融庁は、被害はどの証券会社でも起こりうるとしています
被害にあわないために(金融庁の注意点)
- 見覚えのある送信者からのメールやSMS(ショートメッセージ)でも、メッセージのリンクを開かない
- 証券会社のサイトには、正しいURLをブックマークに登録しておき、ブックマークからアクセスする
- 証券会社が用意しているセキュリティ強化機能(ログイン時・取引時・出金時・出金先の銀行口座の変更時の多要素認証や通知サービス)を有効にする
- 各社で、より強いパスキー認証など、フィッシングに強い多要素認証の必須化が進められています。提供が始まったら、すぐに設定するよう呼びかけています(→「パスキー」って何?パスワードの代わりに、顔・指紋・画面ロックでログイン。偽サイトではログインできないので、フィッシングに強い【IPA・警察庁】)
- パスワードを使う場合は、使いまわさない。できるだけ長く、推測されにくいものにする
- こまめに口座の状況を確認する。不審なサイトに情報を入力したかもしれないときや、不審な取引が心配なときは、証券会社の問い合わせ窓口に連絡し、すぐにパスワードなどを変える
- マルウェア(ウイルスなど)による情報の盗難を防ぐため、パソコンやスマートフォンのOSなどを最新の状態にし、対策ソフトも最新にすることが有効だとしています

メル美メールのリンクからは入らないで、ブックマークから自分でログインして確かめるのね。パスキーも設定しておこう
相談窓口
- 身に覚えのないログインや取引など、自分の口座で不審な点があったら、まず各証券会社の問い合わせ窓口に確認します
- 金融庁 金融サービス利用者相談室:電話 0570-016811(IP電話からは 03-5251-6811)、平日10時〜17時
- 証券会社などを名乗るSNSの偽広告も出ています(→著名人なりすまし広告に注意、SNS型投資詐欺の手口と相談窓口)
まとめ
- 偽サイトで盗まれたIDとパスワードで、口座の株を勝手に売り、小型株を買う手口
- 2025年1月〜2026年9月の不正取引は10,642件、売却金額は約4,372億円(暫定値)
- リンクを開かず、ブックマークからアクセスする
- パスキーなどの多要素認証、パスワードを使いまわさない
- 不審なときは証券会社の窓口へ、すぐにパスワードを変更
参考文献
- 金融庁. インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引にご注意ください(2025年4月3日、2026年10月9日更新). https://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/chuui_phishing.html (閲覧日:2026年10月12日)
- 金融庁. インターネット取引サービスでの不正アクセス・不正取引の被害状況(2026年10月9日). https://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/chuui_phishing/20261009.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。